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ハロー!Steam広場 第235回:アクション性が増し,オンラインCo-opも手軽になったローグライクアクション「Risk of Rain 2」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamで公開されている気になるタイトルを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,ホラーゲームをプレイ中に美人幽霊が出てきたら,SSを撮って額縁に入れて部屋の壁に飾る上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第235回は,Hopoo Gamesが手がけるローグライクアクション「Risk of Rain 2」を紹介しよう。2D横スクロールだった前作から,今作では3人称視点の3Dアクションへと変わったが,オリジナルの持つ面白はそのまま。オンライン協力プレイもやりやすくなっている。
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拾ったアイテムは片っ端から装備。オンライン協力プレイも楽しめるローグライクアクション「Risk of Rain 2」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,アメリカのインディーズ系デベロッパ,Hopoo Gamesが手がける「Risk of Rain 2」を紹介しよう。
本作は同社が2013年にリリースしたローグライクアクション「Risk of Rain」の続編となるタイトルだ。前作が2Dの横スクロールだったのに対して,今作は三人称視点の3Dアクションゲームになっており,タイトルを伏せてスクリーンショットだけ見せられても,おそらく誰ひとりとしてRisk of Rainの続編とは思わないだろう。
では,まったく別のゲームになっているのかというとそんなこともなく,ランダムに生成されたステージで,無尽蔵に湧き出てくるモンスターを叩き潰し,落ちているコンテナから装備を手に入れ,キャラクターをどんどん強くしていくという流れはとてもRisk of Rainらしい。
攻略に時間をかければかけるほど難度は上がっていき,ゲームオーバーになるとその時点のスコアなどに応じてアイテムやキャラクターがアンロックされる。すべての要素がランダムなので同じ展開は二度となく,そのときの装備によって楽に進めることもあれば,足りない部分を自身のプレイスキルでカバーしなければならないときもある。ここまで書くと,本作が紛れもないRisk of Rainの続編であることが分かってもらえるはず。
Risk of Rainのどこに魅力を感じるかは人それぞれだが,筆者が強く惹かれるのはそのルートシステムだ。通常のローグライクゲームであれば,一度に装備できるアイテムが限られているので,新しい装備を見つけるたびにその性能を吟味して取捨選択をしていくことになる……が,Risk of Rainでそんなことに悩む必要はない。「装備スロット? はっ!そんなの知らないね!」みたいなノリで,拾ったアイテムを片っ端から装備していくのである。
例えば攻撃のクリティカル率を上げるグラサンを拾ったとしよう。それをかけた途端に,クリティカルの発生が目に見えて増え,ちょっとした成長に喜びを感じるはずだ。再びコンテナを開けると,また同じグラサンが出た。普通のローグライクだとがっかりするところだが,このゲームではお構いなしに重ねがけする。すると,よりクリティカルが発生するようになり,黄色くポップアップされるダメージ表示の数に,ちょっとイキかけるかもしれない。
ほかのアイテムに関しても,攻撃速度を上げるものや,攻撃時に爆発するキャンディーをくっ付けるものなど,基本的にはプレイヤーの通常攻撃を強化するものばかりで,これらを制限なく身に付けられるのだから,それはもう気持ちいい。
序盤も終盤も押しているボタンは変わらないのに,拾えば拾うほど画面内のキャラクターは確実に強くなり,攻撃も派手になっていくのだ。
前述したとおり,本作はほとんどがランダム生成なので,良いアイテムがまったく拾えないときもあるだろう。ただ,3Dになったことでアクション性が増し,そういった状況でもプレイヤーの腕でなんとかやっていける懐の広さが加わっている。
もちろん限度はあるが,遮蔽物に隠れて敵の攻撃をやり過ごしたり,高い場所に登って優位を確保したりといった戦術性もあり,アクションゲームとしての面白みは前作よりも高く感じられるはずだ。
前作と同じく,攻略に時間をかけすぎるとステージの難度がどんどん上がっていく仕組みも面白い。ステージ1よりステージ2のほうが難しいというのは当たり前のことだが,本作ではそれとは別のベクトルで難度調整が行われるので,ステージ1に時間をかけすぎると,ステージ2が鬼のような難しさに変わるのだ。そのリスクを承知で,じっくりして探索を進めてアイテムを拾っていくか,わかるものを回収したらさっさと次に進むかは,プレイヤー次第である。
もう1つ特筆すべき点は,最大4人でのオンライン協力プレイに対応している部分だ。協力プレイ自体は前作にも用意されていたが,ポートの開放やIPの共有などが必要だったうえ,ルーターなどの環境によっては,友達と一緒に遊べない,なんてこともあったが,本作ではそういったこともなく,協力プレイを気軽に楽しめる。
リリースされたばかりなのでクイックマッチの反応もよく,一期一会の協力プレイが堪能できるのが嬉しいところだ。
現時点で実装されているキャラクターは6体で,最初から選べるのはCommandoのみ。残りは特定の条件を達成することでアンロックされていく。コンテナから手に入るアイテムの種類も,ゲーム内のチャレンジの達成状況によって増えていく仕組みなので,何度も繰り返して遊ぶことが前提となっていることが分かる。
もちろん,それに耐えるだけのリプレイ性はあるので,この手のローグライクアクションが好きな人であれば存分にハマれるはずだ。また,見た目が違うからと謙遜している前作プレイヤーにも,「これはRisk of Rainだ」と自信を持ってオススメできるので,ぜひ遊んでみてほしい。
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