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マフィア梶田の仰天イシュガルド:第2回「戦友の魂に安らぎあれ,イシュガルド教皇庁に呪いあれ」
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印刷2016/03/08 00:00

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マフィア梶田の仰天イシュガルド:第2回「戦友の魂に安らぎあれ,イシュガルド教皇庁に呪いあれ」

 締め切りの引き延ばしで担当編集者の胃袋に穴を空けることを生き甲斐とするライター,マフィア梶田が極めてマイペースに「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド」PC / PS4 / PS3 / Mac)をプレイしつつ,その魅力をお伝えしていく連載企画「マフィア梶田の仰天イシュガルド」

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■マフィア梶田の珍生エオルゼア
・第1回「頼れる仲間はみんな目が濁ってる」
・第2回「だってNPCは裏切らないから……」
・最終回「俺たちの戦いはこれからだ!」

■マフィア梶田の仰天イシュガルド
・第1回「新たな仲間もみんな目が濁ってる」
・番外編「聖夜のエオ充にダラガブ落としたかったけどそれはともかく座談会」

 国内外のファンから極めて高い評価を得ている「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド」だが,2月23日には大型アップデートであるパッチ3.2「運命の歯車(The Gears of Change)」が実装され,新コンテンツの追加とともにメインストーリーも新たな展開へと突入した。

 昨年の9月に第1回,12月に番外編をお届けした同連載。第2回を載せるならば,このタイミングしかないと思い立ったが吉日。パッチ3.2をガッツリ遊んで,デキるヒカセン(光の戦士)スタイルを読者諸君に見せつけてやろうと……うわっ……私のアイテムレベル(ILv)低すぎ……?

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 そう,1月末頃の時点で筆者のメインジョブである忍者の平均ILvは120前後。これではパッチ3.1のコンテンツにすら手を出せない。さらには,「蒼天のイシュガルド」のメインクエストもいまだにクリアしていないという有様。もはや「マイペース」とか言っている場合ではなく,同連載をきっかけに立ち上げたFC「Nijigen Gangsters」のメンバーにも完全に置いて行かれている。

 自らの怠慢が招いた結果であるにも関わらず,「ぜんぶ格差社会が悪い」と世を憎み,絶望に打ちひしがれる筆者。……そこへ,一筋の光明が差し込む。昨年の12月に掲載された,休止プレイヤー向けの復帰ガイドだ。
 すべてを諦めてエオルゼアから逃げ出し,「ドラゴンズド●マ オンライン」を起動しようとしていた筆者だったが,この記事を読んで一念発起。パッチ3.2実装までにメインストーリーをクリアして,ILvも最新コンテンツに挑めるところまで引き上げてやるぞと決心したわけである。

 ……というわけで,本稿では「目指せパッチ3.2!」をコンセプトに「蒼天のイシュガルド」メインストーリーのネタバレ感想(※)や,FCメンバーに甘え倒した恥知らずなILvブースト,お上品な読者の神経を逆撫でする男子校アトモスフィア漂うスクリーンショットなどをお届けしよう。筆者と同じように復帰タイミングを決めかねているプレイヤーには,ぜひともチェックしていただきたい(参考になるとは言っていない)。

※メインストーリー(パッチ3.0)のネタバレを避けたい読者は「こちら」から読み進めよう

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さらばオルシュファン。憎しみよこんにちは


 さて,本格的に攻略を再開しようと決意を固めたのはいいものの,前述したとおり1月末頃にログインした時点で,パッチ3.2実装までの猶予は1か月もないという状況。しかしながら,焦ってどうにかなるものでもないので地道に遅れを取り戻すべく行動開始。復帰ガイドによると,レベル60まではメインクエストとサブクエストをクリアしていけば報酬で装備を順次交換していけるとのことなので,まずはメインストーリーを追っていくことにした。

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復帰最初のメインクエストは,イシュガルド教皇庁へ突入するというクッソ盛り上がる展開。高慢な蒼天騎士いじめるのたのちい!
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 ちなみに筆者はメインクエストをまったく進めていなかったというわけでもなく,ちょうど「イシュガルド教皇庁」の陰謀が発覚したタイミングで仕事が詰まり,プレイを休止していた。すでに先の展開をご存知であろう読者諸君からすれば,「よりによって,こんな盛り上がるタイミングで止めなくても……」という感じだろうが,変な話,今にして思えばここで休止して正解であった。おそらく,そのまま進めていれば筆者はしばらくショックから立ち直れず,仕事がまったく手につかなくなっていたであろう。

笑……顔……?
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 「イシュガルドで抱かれたい男ランキング」で堂々のナンバーワン(筆者脳内調べ),「オルシュファン・グレイストーン」の凄烈な死に様はそれほど衝撃的だった。「新生エオルゼア」のメインストーリーにおいて裏切りに次ぐ裏切りの憂き目にあい,荒みきった筆者の心をその優しく前向きな言葉で癒やしてくれたオルシュファン……そのグレーゾーンな発言から貞操の危機を感じたりもしたが,決して一線を越えてはこなかった分別のある男,オルシュファン……。罪人に仕立てあげられ,エオルゼアを追われた光の戦士に対し,常に全幅の信頼を寄せてくれた彼こそ,まさしく筆者にとっては「希望の灯火(ともしび)」だったのである。

絶対に許さんぞ……! 蒼天騎士の……えっと……たしか……メフィラス!!
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 ようやく元凶に対して反撃の糸口を掴んだところで,この仕打ち。再び絶望へと叩き落とされた筆者はそっとゲームからログアウトし,「ドラゴンズド●マ オンライン」を立ち上げようとしたが……網膜に焼き付いて離れないオルシュファンのイイ笑顔が,彼のあまりにも高潔で,あまりにもあっけない最期がそれを許してはくれなかった。

タタルさんも泣いちゃってんじゃねーか!!!! ふざけんあ!!!!1111
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 そして,沸々と湧き上がってきたのは憎しみの炎。「イシュガルド教皇庁滅ぶべし」の思いを糧にして,筆者は昔の自分を取り戻すことができた。「光の戦士としての使命などクソ喰らえ,やつらの正義など知ったことか,ただオルシュファンの仇を討つために!」という,オルシュファンが草葉の陰で嘆くどころか作品のテーマすら否定しかねない復讐鬼と化した筆者だが,連載的にはそれが良い方向に働いたと言える。なぜなら,その憎しみが高いモチベーションへと昇華され,メインクエストの進行とレベリングが非常に捗ったからだ。仕事で家を空けた日を除き,排泄は言わずもがな,食事や睡眠すら「蒼天のイシュガルド」をプレイするためにギリギリまで制限するほど攻略にのめり込んでいた。

なんか黒幕っぽいのも出てきたけど,オルシュファンのことで頭がいっぱいだったのでよく覚えていない。なにしにきたの,こいつ
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 その甲斐あって当初の目算よりも極めて速いペースで攻略は進み,ついには憎き仇である教皇トールダン7世と蒼天騎士団を撃滅。復帰してから数日で,エンディングまでこぎつけられた。インスタンスダンジョンや討滅戦では積極的にFCメンバーが助力してくれたおかげで,コンテンツファインダーのシャキ待ち(マッチング)をする必要がほとんど無かったことも大きな要因である。みんなありがとう……オルシュファン……俺……やったよ……!!

トールダン許すまじ。慈悲はない
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 メインクエストを終え,ひと区切りついて冷静になってみれば,「蒼天のイシュガルド」に入ってから「FFXIV」のストーリーは断然面白くなったように思える。オルシュファンの死はショックだったが,筆者はその衝撃的な展開をきっかけに本作へのモチベーションが大きく高まったわけであるし,それ以外の部分でも「新生エオルゼア」に比べて,「蒼天のイシュガルド」はストーリー展開に“中だるみ”を感じることが少なかったように思う。
 年末に行ったFCの座談会で皆がストーリーについてしきりに「よくできている」と言及していたが,なるほど,クリアしてみてようやく納得。サブクエストについても細かく設定が練られており,なにより報酬で装備が整うという点が嬉しかった。……ただしモーグリかくれんぼ,テメーはダメだ。ぜったい許さんからな。

モーグリ許すまじ
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“仲間”がいるから成長できる。強い絆で結ばれた,光のギャングたち


 「蒼天のイシュガルド」のメインクエストを終えた時点で,筆者の平均ILvは160に到達。これに関しても,FCメンバーが高価な「スカイパイレーツ」装備などをクラフトで提供してくれたのが大きい。いつの間にかFCのフォーラムで「ボスのパワーアップ大作戦!」というスレッドが立てられていて,装備更新について相談してくれていたり,トークン集めが捗るようにモブハントのLSに誘ってくれたりと,非常に手厚い介護を受けてしまった。

 おかげで復帰ガイドの装備集めに関するアドバイスを数段階スキップできたが,正直なところ「ちょっと甘えすぎているな」と気が引けるところもある。だが,これもまたMMORPGにおける“仲間のありがたみ”だ。その昔,学生だった頃にMMORPGで先輩プレイヤーが攻略のアドバイスをしてくれたり,装備を提供してくれたことをしみじみと思い出してしまった。

その名のとおり,空賊っぽいデザインがお気に入り。装備更新後もミラプリして使い続けている
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 メインクエストを終えた後は,いよいよILvの引き上げに集中せねばということでダンジョンやモブハントで「アラガントームストーン:法典(以下,法典)」と「セントリオ記章」を収集。すでに法典はかなり入手条件が緩和されていたため,そう時間をかけることもなく足りない部位をILv170の法典装備で埋め,ILv180へと強化。メインジョブの強化のみに集中できたことも手伝って,すぐに平均ILv170へと到達することができた。

 ちなみに,筆者はこれまでモブハントをほとんどやっておらず,モブハントLS(※いわゆるチャットチャンネル)に加入して,初めて非常に多彩な「リスキーモブ」が存在することを知った。手軽にトークンが集まるし,どこからともかくプレイヤーが集まってくるワチャワチャ感が楽しいのだが,リスキーモブのポップはタイミングが連続することが多く,席を外せなくなるのが困りもの。

リスキーモブに大勢でワッと襲いかかる迫力は,レイドダンジョンにも劣らない。情報を提供してくださるモブハントLSの皆さんに,心よりの感謝を
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 平均ILvが170になっても休んでいるヒマはなく,早々にお次のステップである「機工城アレキサンダー」へ。ここで得たアイテムを,ILv190の防具やアクセサリーに交換するというわけだ。アレキサンダーはノーマルとはいえ,いまだに「大迷宮バハムート」すらまったく進めていない筆者からすると恐ろしい未知の領域だったのだが,いざ腹をくくって挑戦してみれば難度は想像していたほどでもなく……もちろん,ギミックを頭に入れるまでに数回戦闘不能になったりはしたものの,楽しんで攻略できた。

 パーティメンバーが全員FCの身内であったため,いわゆる“予習”をせずに突入して新鮮な気持ちで驚いたり,怒ったり,喜んだり。仲間たちもあえて事前にアドバイスをせず,まんまとギミックにハマった筆者の反応を楽しんだり,筆者が即死ギミックを回避し損ねたら,そのままクリアできる状況でもわざわざ全滅して仕切りなおしてくれたりと,“初見”の感動を味わわせてくれようとする気遣いがとても有り難い。

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スチームパンクっぽい雰囲気がたまらない「機工城アレキサンダー」。ダンジョンが長くないのも好印象
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 アレキ装備のおかげで平均ILvが175を突破したところで,3組24人構成で突入するレイドダンジョン「魔航船ヴォイドアーク」へ。ここではILv200の装備が入手できるのだが,「週に1つまで」という制限があるのがポイント。それでも,同じくILv200の装備と交換できる「禁書」トークンがまだ十分に集まっていない筆者にとっては有難いコンテンツだ。

 このヴォイドアーク,「ズジスワフ・ベクシンスキー」や「H・R・ギーガー」のアートを彷彿とさせるような不気味なビジュアルがインパクト大で,雰囲気的には今回プレイした中でも個人的に1番好きなダンジョンである。なお,たまたま慣れていないプレイヤーが多かったのか,ギミック処理が間に合わない場面も多々あり,数回全滅。かなりギリギリのクリアになったが,それもまたスリリングで楽しい体験であった。

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全体的にグロテスクな「魔航船ヴォイドアーク」。スケールのデカい妖異をめぐるストーリーが,オカルト好きの琴線に響く
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 そして現在,ILv183。禁書装備を集めてILv190を目指す段階でパッチ3.2の実装となり,タイムアップ。原稿執筆の時間を度外視すれば間に合ったかもしれないが,それでは本末転倒……。実際のところギリギリまで粘ったが,こうしてパッチ3.2実装後の掲載となってしまった。

 しかしながら,約1か月ほどでILv120から180まで上げられたのはFCメンバーの協力があったからこそ。この短期間でコンテンツ最前線……とは言えないまでも,とても近い場所まで追い上げられたのは,頼れる仲間の存在あってこその結果だ。

頼れる仲間達
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 以上のことから,筆者は本作への復帰タイミングをうかがっているプレイヤーに「仲間を頼る」という選択肢を提示したい。「他力本願」と言ってしまえばそれまでだが,そもそも基本的にMMORPGというのは仲間を頼り,頼られ,それを楽しむゲームだ。シングルプレイRPGでは味わえない魅力であり,「MMORPGをプレイする意味」はそこにあると筆者は考えている。

 もちろん,「仲間を作る」というところにハードルの高さを感じるプレイヤーもいるだろう。いろいろあって,人間関係がイヤになってしまった人もいるだろう。筆者も人見知りで人付き合いも得意ではないタイプなので,その気持ちはよく分かる。……だったらYO! 俺らのとこに来ちゃいなYO! 「Nijigen Gangsters」にYO!

新人歓迎会の様子。まるでミケランジェロの絵画の如き美しい光景が楽しめるうえに,特製チョコ棒ケーキまで食べられる
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 以前に告知記事でもお伝えしているように,NJGNは初心者プレイヤー,自分のペースで遊びたい人などを対象にした相互補助フリーカンパニーとしても運用している。来るもの拒まず,去る者追わず。ガッチリで優しそうなハイランダー兄貴から手取り足取り学びたい新米や,人間関係をリセットしたい復帰勢など,純粋に「『FFXIV』を楽しみたい」と考えているなら大歓迎である。仲間を頼り,頼られる楽しさをきっと知ることができるはずだ。

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健全で楽しいパジャマパーティーもあるぞ!
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■フリーカンパニー:Nijigen Gangsters
http://jp.finalfantasyxiv.com/lodestone/freecompany/9229705223830819575/


さらば冒険者たちよ,また会う日まで


 そんなわけで,お届けしてきた連載第2回。不定期にもほどがある掲載ペースで申しわけないが,攻略記事でもレビュー記事でもない特殊なコンセプトであるがゆえのものと,何卒お許しいただきたい。そのぶん,今回も生っぽいプレイヤー目線での記事をお届けできたのではないかと思うが,如何だったろうか?

まったく関係ないけど,コタツといえばネコよな
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 「マフィア梶田の仰天イシュガルド」はもともと全2回予定の記事だったので,連載はいったんここで締めを迎えることになるが,もちろんプレイは続けていくし,ネタのストックが溜まったタイミングでまた読者諸君の前にヒョッコリと姿を現そうと考えている。
 いずれPvPコンテンツもやり込んでみたいし,可愛いララフェルとエターナルバンドもしたい。まだまだエオルゼア,そしてイシュガルドで体験したいことはたくさんあるのだ。

 とりあえず当面は,記事のことを忘れてパッチ3.2のコンテンツを全力で楽しむことを目標にしたいと思う。もしもフィールドで出会うことがあったら,気軽に声をかけて,記事の感想を聞かせてほしい。できれば,フレンドにもなってほしい。そうやって共に「FFXIV」を楽しみ,成長していきたいと考えている。

 ではまた,いつか再び出会えることを信じて。冒険者よ,汝等にクリスタルの導きあれ。

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