プレイレポート
世界地図から日本が消えた? 隔絶された日本を舞台に少年少女が国土奪還に挑む“タクティカルバトルRPG”「V.D.−バニッシュメント・デイ−」CBTレポート
「V.D.−バニッシュメント・デイ−」の事前登録受付が本日スタート。サービス開始は12月16日に
ゲームの目的は,バトルに参加する少年少女達を集め,レベルを上げたり強化したりしながら敵と戦い,勝利を目指すこと。戦闘に勝利することでストーリーが進展し,次々と新しいマップに挑戦できるようになっていく。ブラウザゲームということで,ゲームシステムは比較的シンプルな仕上がりで,キャラクターの育成と物語に比重が置かれたタイトルとなっている。
今回は,テストプレイで得た情報から本作のゲーム内容をいち早くお伝えしていこう。第1期クローズドβテストだったこともあり,正式サービススタート時とは異なるバランスになることが予想されるが,本作が持つ雰囲気はお伝えできるのではないだろうか。
アサルトライフルや刀を装備した少年少女が日本を取り戻すために戦う物語
公式に発表された“タクティカルバトルRPG”というジャンル,スタッフとしてプロデューサー土田俊郎氏,音楽で下村陽子氏が参加するということで,往年の名作「フロントミッション」を連想した人も多いかもしれない。
実際にプレイを開始すると,オープニングで日本を消し去ったったのが“レイマン・インダストリー”という組織であることが分かる。可愛いキャラクター達のビジュアルとは裏腹に,背景画からうかがえる国土は荒廃しており,重厚な物語が展開されそうな雰囲気だ。
アサルトライフルや刀を装備して戦う少年少女達に対して,敵はオートマトン(機械によって作られた自律する人形)で,なかには装甲車や戦車タイプの強敵も出現する。ちなみに,「なぜ特定の少年少女達しか戦えないのか?」という疑問については,物語の初めに明かされる。序盤のストーリーしか確認できなかったが,世界観としては,フロントミッション世代へのオマージュというより,ラノベ世代に向けてアプローチされているような印象を受けた。
ストーリーは,登場人物達の会話を中心に展開するため,世界観についての説明は不足している。しかし,オートマトンやモントーク・チャイルド(モントーク・モンスターが由来か)といったキーワードを拾ってつなぎ合わせていく──すなわち行間を想像力で埋めていく──ことで世界観の全体像が少しずつ見えてくる。
ブラウザゲームということで,ストーリーをスキップしてしまう人もいると思うが,しっかりと物語を読んでもらいたいタイトルといえる。ゲーム内で仲間にできるキャラクター達が数多くストーリーに登場することもあり,読み進めていくと,世界観への理解度とともにキャラクターへの愛着も増して育成意欲が高まっていくのだ。
キャラクターの配置を工夫してターン制のバトルに勝利せよ
ゲームプレイでは,バトルがその大半を占めることになる。一部隊最大5人(+助っ人1人)を前後列と横4マス(2×4マス)の中に配置して,ターン制で敵味方が攻撃を行う仕様だ。
プレイヤーは,各ターンの始めにキャラクターの位置変更と狙う敵を選択することができるが,ターンが始まったら戦闘の様子を見守ることしかできない。各キャラクターごとに設定されたスキルの発動条件や戦況に応じて,適切な位置取りを行うことが重要となる。
最初のクローズドβテストの段階では,各キャラクターにアサルト/ヘビーガンナー/スナイパーという少なくとも3種類の「ジョブ」があることが確認できた。それぞれ,アサルトは攻撃と防御ともに平均的なジョブで使いやすいが,武器が刀であるため後列にいると攻撃ができない。ヘビーガンナーは防御に特化したジョブで,後列に配置したキャラクターを守るように前列に配置するのが望ましい。スナイパーは攻撃力に優れ,後列からでも攻撃可能だが打たれ弱い。といった特徴があり,敵の種類によって相性(攻撃力が1.5倍になったりする)ので,バトルによって出撃するキャラクターを入れ替えながら戦うのがよさそうだ。
なお,キャラクターを撤退させることも可能で,体力が減ったキャラクターには無理をさせないほうがいい。ストーリーが進むと別の部隊を援軍として設定することもでき,撤退したキャラクターと入れ替えることができるようになる。
本作には,ブラウザゲームにありがちな“行動力”というシステムはないが,その代わりにキャラクターごとに疲労度が設定されていて,同じキャラクターを連続でバトルに参加させるのには限界がある。同じDMMゲームズの「艦隊これくしょん -艦これ-」と似たシステムといえば分かりやすいだろうか。バトルに勝利できれば,新しいキャラクターを仲間にできる「スカウト」や武具を「開発」するために必要な素材が入手できるため,数多くの仲間を集めて,何度もバトルに参加できようにしておくのが理想的だ。
バトルのバランスに関しては,クローズドβテストの段階では序盤からやや難度高めな印象だ。キャラクターが運悪く敵の集中攻撃を受けると,あっさり戦闘不能になってしまうこともあった。ただし,これは,序盤はキャラクターがロストしない設定になっているので無理なバトルを行ったのかもしれないし,テストプレイの時間が限られていて,ゆっくり時間を掛けてキャラクターを育成することができないクローズドβテスト時の環境が影響しているのかもしれない。バランスについてはもう少し長くプレイできるときに再度確認する必要がありそうだ。
※CBT時点では中盤以降のマップでキャラクターがロストする可能性があったのだが,このあたりの仕様はバランスを含めて現在再検討されている模様
物語に登場するキャラクター達を集めて育成していこう
一度クリアしたエリアは,“演習”としてミッションが開放され,何度も挑戦できるようになるので,地道にコツコツプレイしていけば,レアリティごとに設定された最大レベルまでは強化できるだろう。ほかのキャラクターを合成に使うことで,最大レベルを伸ばすこともできるので,育成しがいがありそうだ。
ストーリーに登場したキャラクターが手に入ると,思い入れもひとしおとなることだろう。
ただし,最初のクローズドβテストのバランスだと,仲間を増やすスカウトに必要な素材が集まりにくく,合成を駆使して育成を行うのは厳しい。合成用に限らず,新しいキャラクターを入手したいとは誰しも思うだろうが,そのチャンスが極端に少ないのは少々残念だ。もっとも,この辺りも新しいバージョンでは改善されているかもしれないので,今後の調整に注目したい。
以上,第1期クローズドβテストで得た情報をまとめてみた。
誰にでも理解できるようなシンプルなゲームシステムに,今後の展開が気になるようなストーリー,そして,ストーリーに登場する魅力的なキャラクター達を仲間に加えて育てる楽しみ──それらの要素が絶妙に調和してV.D.の土台を形成している。もう少しゲームバランスを精査し調整する必要はありそうだが,土台自体はプレイヤーの期待に応えられるだけの高いスペックを持っているのではないだろうか。
「V.D.−バニッシュメント・デイ−」公式サイト
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V.D.−バニッシュメント・デイ−
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