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ゲーマーのためのWindows 10集中講座(特別編) Windows 10へアップグレードする前にチェックすべきこと
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印刷2015/07/29 15:08

連載

ゲーマーのためのWindows 10集中講座(特別編) Windows 10へアップグレードする前にチェックすべきこと

Windows 10のISOファイルをダウンロードするツールの配信Webページ。ここでダウンロードしたツールを使って,Windows 10のインストール用USBメモリやインストール用DVDメディアを作れる
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 2015年7月29日,ついに新世代Windows「Windows 10」が正式にリリースされた。Microsoftが予告したとおり,Windows 10のテスト版である「Windows Insider Preview」参加者向けにアップグレード用ファイルの配信が始まっており,Windows 10のインストールファイルをまとめたISOファイルの提供も開始されている(関連リンク)。今後は順次,無償アップグレードの予約者,それ以外のユーザーという順で,配信対象は広がっていくと思われる。
 また,7月31日深夜には,秋葉原のPCパーツショップ各店でWindows 10 DSP版の深夜販売も始まる予定だ。これを機に,PCを新調したり,CPUやGPU,マザーボードを更新したりしようと考えている人もいるだろう。

29日午前の時点で,Windows Insider Previewをインストールしていたテスト用PCでは,Cドライブに「$Windows.~BT」という隠しフォルダが作られ(左),その中にWindows 10製品版へのアップグレード用ファイルがダウンロードされていた。容量は約3.95GB。この状態でsetup.exeを起動すると,「Windowsセットアップ」という画面が表示されるのだが(右),ただ筆者の場合は,「今すぐインストール」を押しても,必要なファイルが足らないと出て,インストールできず,結局,ISOファイルのダウンローダを使うことになった
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Windows 10のダウンロードWebページ


 さて,いきなりお祝いの席に冷や水をぶっかけるような話で恐縮だが,4Gamerとしては,いますぐWindows 10に“飛びつく”ことはお勧めしない。Windows 10への無償アップデート受付期間は1年あるので,ゲームや,ゲームに関連したソフトウェアが支障なく動作するかどうかが確認されてからアップグレードを検討しても,まったく遅くないはずだ。
 ゲーマーは体験的に知っていると思うが,ゲームデベロッパやパブリッシャが,当該タイトルの発売後にリリースされたOSへ対応するには,それなりに時間がかかる。場合によっては「サポートしない」という結論が下ることもあるので,「とにかく導入する」という作業はPCマニアの人達に任せて,普段プレイしているタイトルの互換性情報を集めにかかったほうが,最終的には幸せになれる可能性が高い。

 とはいえ,全世界的に前評判の高いOSを,Window 7&8.1ユーザーであれば無償で入手できる以上,試してみたいというのも人情だ。そこで今回は,Windows 10へのアップグレードを決断したゲーマーに向けて,注意事項をざっとまとめておきたいと思う。

 なお,Windows 10とは何かという話については,本連載のバックナンバーを参照してもらえれば幸いだ。

ゲーマーのためのWindows 10集中講座(1) Windows 10のエディションとアップグレード手段,アプリの互換性を整理してみる

ゲーマーのためのWindows 10集中講座(2) 新しくなったUIの基本と使い方を総まとめ

ゲーマーのためのWindows 10集中講座(3) ゲーマー特化の新機能「Xboxアプリ」では何ができるのか? 標準アプリ群をチェックする



Windows 8.1/7ユーザーは,リリース後1年間,無償でアップデート「できる」。強制ではない


 連載バックナンバーで紹介済みということもあり,前段でもしれっと書いているが,あらためて述べておくと,Windows 8.1 UpdateおよびWindows 7+SP1のユーザーであれば,リリース後1年間に限り,Windows UpdateによるWindows 10への無償アップグレードが可能だ。「可能」なので,(あまりいないとは思うが)「絶対に使いたくない」ということであれば,アップグレードする必要はない。ある日突然,強制的にアップグレードされてしまうなんてこともないので安心してほしい。

 半ば前段の繰り返しになるが,手持ちのPCがWindows 10に対応していることを確認のうえ,プレイしているタイトルの対応状況がアップデートされた時点でアップグレードするというのが,現実的には最も安全なやり方ということになると思う。あるいは,DirectX 12世代のタイトルが出るのを待つ,というのもアリかもしれない。

Windows 10への無償アップグレード予約ツールである「Get Windows 10 アプリ」の画面。予約しなくても無償アップグレードは可能だが,早めにアップグレードしたいのなら,予約しておこう。
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 さて,いまWindows 8.1 UpdateおよびWindows 7 SP1を使っているのであれば,Windows Updateの更新プログラムとして,「Get Windows 10 アプリ」がインストールされており,タスクトレイに「Windows 10を入手する」というアイコンが常駐しているはずだ。今からでも予約は可能で,また,予約したからといって強制的にアップグレードが始まるわけでもないので,特別な理由がないなら,一度予約してみるといいだろう。
 ちなみに,気が変わった場合には,予約後にキャンセルすることも,キャンセル後に再度予約することもできる。

 なお,アップグレードの詳細は,連載第1回の該当部分も参照してほしい。


トラブルが発生した場合には,以前のOSに戻すこともできるが,過信は禁物


 Windows 8.1/7からWindows 10にアップグレードインストールした場合,31日以内であれば,元のOSに戻すことができる
 ただし,アップグレード後のWindows 10に新しいユーザーアカウントを追加したり,Windows 10のリセット(※PC本体のリセットボタンを押すことではない)を実行したり,復元用のファイルが保存されている「windows.old」フォルダを削除したりすると,元のOSに戻すことはできなくなる。また,Windows恒例(?)である,謎のエラーが発生して戻せない事態が発生という可能性も否定できないので,この点は注意が必要だろう。

 アップグレードインストール後に何かトラブルがあったときのことを考えるのであれば,システムのバックアップをしておくのが安全だ。バックアップには,業界標準で,かつ使いやすいAcronis製アプリ「True Image 2015 for PC」を使うのが断然のお勧めだが,ここにコストをかけたくないということであれば,EaseUS製アプリの無償版「Todo Backup Free」がいいだろう。これらを使って,Windows 8.1 UpdateもしくはWindows 7+SP1が動作しているシステム(≒Cドライブ)のバックアップを取っておくことを勧めたい。

Windows用バックアップアプリとしては定番の「True Image 2015 for PC」(左)と,無償で使えるバックアップアプリ「Todo Backup Free」(右)のダウンロードページ。Windows 10にアップグレードする前に,これらを使ってシステムのバックアップをしておくことをお勧めする
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True Image 2015 for PC販売ページ

Todo Backup Freeダウンロードページ



Windows 8.1/7搭載PCなら,システム要件はほぼ問題ない


Get Windows 10 アプリには,PCがWindows 10のシステム要件を満たしているかをチェックする機能もある
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 Microsoftが発表しているWindows 10のシステム要件(=必須環境)は表1のとおりだ。Windows 8.1 UpdateもしくはWindows 7+SP1が支障なく動作しているPCであれば,とくに問題はない。
 ただ,内蔵ストレージ容量の少ないUltrabookや2-in-1,タブレットPCでは,事前にストレージ容量を空けておく必要があるかもしれないので,この点はご注意を。

表1 Windows 10のシステム要件
CPU 1GHz以上のCPUまたはSoC(System-on-a-Chip)
メインメモリ容量 32bit版では1GB,64bit版では2GB
ストレージ空き容量 32bit版では16GB,64bit版では20GB
グラフィックスカード WDDM 1.0に対応したDirectX 9対応GPU
ディスプレイ解像度 1024×600ドット

 MicrosoftのWebサイトでは,PCメーカーや周辺機器メーカーが提供するWindows 10の互換性情報ページへのリンクをまとめたWebページが公開されているので,事前にチェックしておくといいだろう。

PCメーカー各社のWindows 10互換性情報をまとめたWebページ
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Windows 10 互換性情報 & 早わかり簡単操作ガイド



Windows 10のダウンロードツールはこう使う


 冒頭でも触れたとおり,Windows 10のインストールファイルをまとめたISOファイルをダウンロードするためのツールは,すでに配信が始まっている(関連リンク)。

ダウンロードツールの配信ページには,インストールメディアを作るには「4GB以上の空き領域があるUSBまたはDVD」が必要と書かれている(赤枠内)
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 このツールを使うと,PCをWindows 10へとアップグレードしたり,ISOファイルをダウンロードして,起動ディスクにもなるUSBフラッシュメモリやDVDメディアを作ったりすることができる。とくに使い方の難しいツールではないのだが,USBフラッシュメモリの起動ディスクを作る方法を例に説明しておこう。

Insider Previewでは容量8GB以上のUSBフラッシュメモリが必要でしたが,製品版のWindows 10では,容量4GBのUSBフラッシュメモリでインストールメディアを作成できるようになりました。詳細はインストール解説記事を参照してください。

ツールを起動した直後(上)。インストール用のUSBフラッシュメモリを作るには,下の選択肢を選ぶ。次の画面では,言語とエディション,アーキテクチャを選択する(右)。言語一覧にはたくさんの言語が並んでいるが,「日本語」は一番下のほうにあるので注意したい
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 さて,ツールを起動すると,ウインドウには「実行する操作を選んでください」というメッセージとともに,2つの選択肢が現れる。今回はUSBフラッシュメモリで起動ディスクを作るので,下側の選択肢「他のPC用にインストールメディアを作る」を選んで,画面右下の[次へ]ボタンを押す。
 すると,「言語,アーキテクチャ,エディションの選択」なるページに切り替わる。言語のリストボックスではWindows 10の言語を,エディションのリストボックスでは,Windows 10 HomeかWindows 10 Proのどちらかを選ぶ。最後のアーキテクチャは,32bit版か64bit版か,それとも両方の入ったメディアを作るのかという選択となっている。必要なものを選べばいいが,ゲーマーが使うPCはほとんどの場合64bit版になるだろう。

 続く画面では,インストールに使うメディアを選択することになるが,今回はUSBフラッシュメモリを使うので,「USBフラッシュドライブ」を選んで[次へ]ボタンを押せばいい。ISOファイルのダウンロードだけを行う場合は「ISOファイル」を選ぼう。
 その次は,インストールメディアにするUSBフラッシュメモリを選択する画面だ。PCにUSBフラッシュメモリを接続して「ドライブの一覧を更新する」を選択すると,リストにそのフラッシュメモリが現れる。ここで[次へ]ボタンを押せば,あとは自動で必要なファイルのダウンロードとUSBフラッシュメモリの展開が行われる仕掛けだ。容量4GB近いファイルをダウンロードしてUSBフラッシュメモリへとコピーするため,それなりの時間はかかるはずだが,我慢して待とう。

 しばらくすればできあがり。これを使えば,Windows 10のアップグレードインストールも,クリーンインストールも可能となる。

USBフラッシュメモリを作るか,ISOファイルのダウンロードだけにするかを選択。今回は「USBフラッシュドライブ」を選んだが,自分でインストールメディアを作れるという場合は,「ISOファイル」を選んでもいい
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あとは自動で,ファイルのダウンロードとUSBフラッシュメモリへの展開が行われる(左)。回線速度にもよるが,かなり待たされることもあるので注意。しばらく待てば完成だ(右)
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 以上,Windows 10へのアップグレードに関する注意点をおおまかにまとめてみた。連載第1回第2回でも触れているとおり,ゲーマーにとっての主流OSだったWindows 7と比べると,様変わりしている要素が多いため,戸惑うところはあるだろうが,Windows 8.x世代をスルーしていた人でも,これなら日常的に使っていけるOSとなっているのではないだろうか。

 とはいえ繰り返しになるが,自分のPCをWindows 10へとアップグレードするのは,大事なゲームやアプリ,周辺機器の互換性が確認されてからでも遅くはない。十分なテストを重ねているとはいえ,リリース直後にはいろいろとOS自体の不具合もあるはずだ。
 4Gamerの記事やMicrosoft,ゲーム会社が提供する情報をチェックして,「これならアップグレードしてもいいだろう」というタイミングが来たら,Windows 10を試してみてほしい。

ゲーマーのためのWindows 10集中講座(1) Windows 10のエディションとアップグレード手段,アプリの互換性を整理してみる

ゲーマーのためのWindows 10集中講座(2) 新しくなったUIの基本と使い方を総まとめ

ゲーマーのためのWindows 10集中講座(3) ゲーマー特化の新機能「Xboxアプリ」では何ができるのか? 標準アプリ群をチェックする

ゲーマーのためのWindows 10集中講座(4)これで分かるWindows 10のインストール方法

MicrosoftのWindows 10 製品情報ページ


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