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[TGS 2014]光に照らされたらアウト。モノクロ画面が印象的なアクションパズル「One Upon Light」プレイレポート
さて,非常に多数の作品が出展されている中から,個人的にちょっと気になった作品を紹介したい。モノクロの画面が印象的な「One Upon Light -影の向こうへ-」(以下,One Upon Light)だ。
タイトル画面も当然のフルモノクロ |
光に照らされたら死ぬ! 過酷なアクションパズル
One Upon Lightは,ゲームとしては見下ろし型のアクションパズルゲームである。技術的には3Dで表現されているが,実質2D見下ろし型と言って問題ない。キャラクターは基本的に平面上を上下左右に移動することになる。
ゲームのルールはいたって簡単。「一定時間以上,光に当たったら死ぬので,光を避けてゴールまで行く」だけである。ゲームはステージごとにスタート地点とゴール地点が定められており,プレイヤーはそこにあるさまざまなギミック(しかし基本的には「光に照らされないように工夫する」のが要点)を使いこなし,あるいはうまく回避したりしながらゴールを目指す。
画面中央が主人公。画面下に伸びる通路に見える,ちょっとした光が差し込んでいる程度の場所であればかろうじて死なずに通過できるが,中央上の大きな光は飛び込んだらすぐ引き返さないと死あるのみ |
謎含みのストーリーも用意されており,ゴールに到達すると古い新聞を読むことができる。プレイできた範囲で言えば,どうやら主人公は研究者で,施設では謎の研究を行っていたが,爆発が起こって現在に至る,という状況のようだ。
ゲームの雰囲気としては,「Portal」と「Limbo」を混ぜたような感じ,と言うのが早いだろうか(実際に制作者に「PortalやLimboを思い出します」と言ってみたら,苦笑しながら同意してもらえた)。
この雰囲気,どことなく見覚えが…… |
物語はあるし,ダイアログも画面には現れるが,モノクロ画面が象徴するように,それらは可能な限り最低限の,シンプルな演出にまとめられている。そしてそれが,Portalに見られたようなサスペンス感をうまく生み出している。
ゲームの難度としては,やや高めというところか。ステージの途中にリスポーンポイントも用意されているので,シビアな移動タイミングを要求されるステージでもストレスは少ない。
また,ただ単に影に隠れるだけではなく,あとのステージになってくると「一時的に影を固定する」ことも可能になる。が,もちろんこれでゲームが簡単になるわけではなく,パズルとアクションの双方で悩まされることになるだろう。
ちょっとしたムービーが入ることもある |
スイッチを使ったギミック。スイッチを入れると,画面右上の箱がアームで運ばれてくる。箱は押し引きできるので,これをうまく使って中央のスポットライトゾーンを回避しなくてはならない |
PSNで2014年10月にリリース予定
シンプルに見えるOne Upon Lightだが,開発には2年を要している。完成度の高さは折り紙つきで,IGF Chinaという中国で行われたインディーズゲームのフェスティバルでは,2013年のBest Game Awardを受賞している。
IGF China 2013でのベストゲーム賞は伊達じゃない |
SCEのブースでも試遊できるが,たぶんこちらのほうがそれほど並ばずにプレイできるのでは |
もちろん,メッセージはすべて日本語化されている。ローカライズにあたっては,SCEがローカライズ会社を推薦してくれたとのこと。
予定は完全に未定だが,SteamでPC版を販売するプランもあるとのこと。「PCなら速攻で買うのに!」とお嘆きの方は,気長に待ってみてはいかがだろうか。
「One Upon Light -影の向こうへ-」公式サイト
4Gamer「東京ゲームショウ2014」特設サイト
- 関連タイトル:
One Upon Light -影の向こうへ-
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