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これはコピーというレベルじゃない。「COUGAR 300M」とDHARMAPOINT「DRTCM37」を横並びで比較してみた
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印刷2015/05/08 07:00

テストレポート

これはコピーというレベルじゃない。「COUGAR 300M」とDHARMAPOINT「DRTCM37」を横並びで比較してみた

 2015年4月30日,台湾HEC/COMPUCASE Enterpriseが展開している周辺機器ブランド「COUGAR」の新しいゲーマー向けワイヤードマウス「COUGAR 300M Gaming Mouse」(以下,COUGAR 300M)が発売になった。実勢価格は7200〜7600円程度(※2015年5月8日現在)だ。

本体カラーは黒+黄と黒+橙の2モデル。2つでセンサーが異なるといったこともなく,純然たる色違いだ
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 さてこのCOUGAR 300Mだが,大きなトピックが1つある。それは,国内発表時の記事でもお伝えしたとおり,かつてDHARMAPOINTブランドから販売されていた光学センサー搭載マウス「DRTCM37」およびレーザーセンサー搭載マウス「DRTCM38」にそっくりなのだ。COUGAR 300Mは光学センサー搭載マウスなので,DRTCM37のクローンと言ってもいいだろう。市場には,DRTCM37のクローン第1弾として,CM Stormの「Alcor」があるので,クローン第2弾と紹介したほうがいいかもしれない。
 ではこのCOUGAR 300M,どれくらいDRTCM37に似ているのだろうか。筆者の手元にあるDRTCM37と並べて比較してみよう。

撮影スケジュールの都合で,ここでは(DRTCM37と形状が同じ)DRTCM38を横に並べているが,ご覧のとおり,本体形状はよく似ている。違うのは,DRTCM38(=DRTCM37)では左右メインボタンがセパレートタイプになっているのに対し,COUGAR 300Mはワンピース型になっていることくらいだ。細かなボタンの位置も変わらない印象である
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横並び比較でチェックする

COUGAR 300MとDRTCM37の類似性


 というわけで,さっそく分解し,写真とキャプションで内部を比較していきたい。

COUGAR 300Mと,ネジを取り外した状態のDRTCM37で底面を見比べたところ。マウスソールの形状はご覧のとおり異なるものの,センサーの位置や,プロファイル切り替えボタンの位置は完全に同じように見える。本体後方のネジ2本を外せば分解できるのも変わらない。というか,マウスソールは大きければ大きいほど抵抗が強くなるので,滑りはDRTCM37のほうがいいはずだ
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“魚の2枚下ろし”状態で分解したところ。DRTCM37の開発者であるビット・トレード・ワンの梅村匡明氏に照会したところ,筆者手持ちの個体は後期モデルだそうだが,COUGAR 300Mの内部構造はそれと非常によく似ている
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サブ基板を外したところ。上面カバーの下にある筐体部分は,COUGAR 300Mだと3点のネジ留めで上面カバーに固定されているが,違いはその程度。CM StormのAlcorだと,ネジ穴やネジ穴を強化する部分,あるいはパーツを取り付けるための填め合わせに使う「ボス」の位置が異なっていたのだが(関連記事),COUGAR 300Mではそれが見る限りDRTCM37と完全に同じだ。また,特徴的なのは,写真で左右メインボタンを押す機構の下,スクロールホイールのエンコーダが干渉しないように削られている部分の凹み方がそっくりであること。とくに右クリック側(=写真左側)の,手作業っぽい凹みは,金型が同じでなければまず一致しないところである
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梅村氏の強いこだわりである,「メインボタンのスイッチを押す部分のリップ(lip,唇)は同じだった。ここはコストダウンの対象にならなかったのかも
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サイドボタン周りの加工も完全に同じだが,もはや驚かない
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上面カバーを取り外してみた。ここが最大の違いということになる。一般に,ワンピース型よりもセパレート型のほうがボタンの反応はよくなるので,ここをなぜワンピース型に変更したのか,開発担当者がいるならぜひ聞いてみたいところだ
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上面カバーを取り外した筐体を上から。上面カバーの変更に伴って,爪を通すための穴が2か所追加され,合わせて一部が削られている“だけ”なのがポイントである
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底面カバー部は瓜二つ。刻印も同じだ。プロファイル切り替えボタンの色が異なるので,その部分のゴムの色が違っているだけである
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メイン基板の比較。形状もさることながら,基板の型番と思しき型番も,COUGAR 300Mだと「31-50652-200/A」,DRTCM37後期モデルだと「31-50651-201/B」で,よく似ている
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光学センサーがPixArt Imaging(旧Avago Technologies)の「ADNS-3090」なのは両製品で共通だ(左)。右はUSBマイクロコントローラに寄ったところで,COUGAR 300Mのコントローラはフラッシュメモリを内蔵しているが,違いはそれくらいのように見える。よく分からないのは,COUGAR 300Mでもフラッシュメモリ用の空きパターンが残っていることだが,この理由は不明
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COUGAR 300Mの左右メインボタンおよびセンタークリック用スイッチはオムロン スイッチアンドデバイス製の「D2FC-F-7N」。スクロールホイールのエンコーダはアルプス電気製だった
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COUGAR 300Mでサイドボタン用スイッチは無銘(左)。メーカー名のヒントになる情報は何も書かれていなかった。それ以外は基本的に変わらない雰囲気だが,よく見ると,DRTCM37では左サイドの手前側ボタンで下駄が履かされているのに対し,COUGAR 300Mにはそれがない。必ずしもそうなるとは限らないが,COUGAR 300Mでは左サイドの手前側ボタンで“スイートスポット”から外れ,微妙に押しにくくなっている可能性はあるだろう。右は基板を比較したところで,COUGAR 300Mのほうが部品点数は少なく,コストダウンの影響が見て取れる
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スクロールホイールを比較したところ,ラバーの表面加工がシンプルになったのを除き,DRTCM37から何も変わっていないように見える
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DRTCM37&38用として最近発売になった「例のケーブル」を接続してみたところ。コネクタ形状も,信号線もまったく同じだったため,無加工でそのまま差し替えられる

 以上,写真を見ればこれ以上の説明は不要,といったところだろうか。MizarとAlcorでは,CM Stormが,一定の意図をもってチューンしている気配を感じられたが,COUGAR 300Mの変更要素は基本的に,左右メインボタンをワンピース型にして,スイッチ周りを変更してあるだけだ。もうなんというか,コピーとかいうレベルではない感じである。

DRTCM37にCOUGAR 300Mの上面カバー&筐体部を取り付けたところ。あつらえたかのようにぴったり填まった
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DRTCM37の上面カバーを使った「COUGAR 300Mのセパレート化」は,そのままだとうまくいかなかった。若干の加工が必要なようだ
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 HEC/COMPUCASE Enterpriseはいくらなんでも恥を知るべきではないかと思うが,一方で,DRTCM37ユーザーにとっては,Alcor以上の,ほぼ完璧なクローンが登場したともいえる。あくまでも自己責任であり,筆者はもちろん,4Gamer編集部も結果は保証しないが,メインボタンが上面カバーと一体化されているのが気になる場合は,DRTCM37から移植してしまえばいいのではないだろうか。メインボタンがセパレートかワンピースかという違いがあるため,ざっと試してみた限り,実運用上は何か加工が必要になりそうな気配だが,その難度は決して高くなさそうだ。

 なお,実際の試用結果は追ってBRZRK氏が語ってくれる予定になっているので,そちらもお楽しみに。

COUGARのCOUGAR 300M製品情報ページ(英語)

マイルストーン(販売代理店)のCOUGAR 300M製品情報ページ

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