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    ASUSのGTX 1060 6GBカード「STRIX-GTX1060-DC2O6G」をテスト。価格はちょっと高いが,総合点も高い製品だ
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    印刷2017/09/30 00:00

    レビュー

    価格はちょっと高いが,総合点も高いGTX 1060 6GBカード

    ASUS STRIX-GTX1060-DC2O6G

    Text by 宮崎真一


    STRIX-GTX1060-DC2O6G
    メーカー:ASUSTeK Computer
    問い合わせ先:テックウインド(販売代理店) info@tekwind.co.jp
    実勢価格:3万2500~3万8000円程度(※2017年9月30日現在)
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     デビュー当初こそ「高い」と言われたものの,登場から時間が経ち,搭載グラフィックスカードも安価なものなら2万円台後半から購入できるようになったことで,最近はミドルクラス市場の定番としてすっかりお馴染みになった「GeForce GTX 1060 6GB」(以下,GTX 1060 6GB)。ASUSTeK Computer(以下,ASUS)の「STRIX-GTX1060-DC2O6G」も,そんなGTX 1060 6GB搭載カードの1つだ。
     ASUSのGTX 1060 6GB搭載カードには,より高いスペック(と価格)で,3連ファン仕様のクーラーを搭載する「ROG STRIX-GTX1060-O6G-GAMING」という製品もあるが,本稿で取り上げるSTRIX-GTX1060-DC2O6Gは,それよりは下の市場を狙う製品ということになる。

     ASUSオリジナルのカード設計で,メーカーレベルのクロックアップ設定も入ったSTRIX-GTX1060-DC2O6Gだが,競合の多い市場にあって,どう位置づければいいだろうか。テストを通して,そのポテンシャルを詳しく見ていこう。


    リファレンスよりコンパクトなカードながら,電源部はかなり豪華


    カード長は22cm未満で,全体的にはコンパクトにまとまっている
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     入手したSTRIX-GTX1060-DC2O6Gのカード長は実測約217mm(※突起部含まず)。これは,事実上のNVIDIAリファレンスカードである「GeForce GTX 1060 6GB Founders Edition」の同249mmと比べて30mm以上短いことになる。しかも,基板自体は同171mmしかなく,2連ファン仕様のクーラーがカード後方に50mm弱はみ出たうえでのこのサイズである。
     ただし,マザーボードに装着したときの垂直方向へは,I/Oブラケットより実測約12mm高い。PCI Express補助電源コネクタも垂直方向を向いていたりするので,筐体内のスペースに制限のあるPCケースに差そうという場合は,相応に注意が必要だ。

    2連ファン仕様のクーラーがカード後方へせり出したデザインのSTRIX-GTX1060-DC2O6G。基板背面側は補強用のバックプレートで覆われている
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    ASUS GPU Tweak II。右上にある「0dB Fan」で[OFF]をクリックすると,本機能を無効化できる
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     そのGPUクーラーは,ヒートパイプがGPUのダイに直接触れる,ASUS伝統の「DirectCU II」仕様。ヒートパイプが運ぶ熱を冷却する2連ファンのサイズは80mm角相当だ。「0dB Fan」(日本では「ゼロノイズファン」)機能により,アイドル時にGPU温度が閾値を下回った場合にはファンの回転を停止するようになっているが,設定用ソフトウェア「ASUS GPU Tweak II」(Version 1.5.2.8)を使えば,本機能は無効化することもできる。

     なお,細かなファン回転数設定は,ASUS GPU Tweak IIの「Professional Mode」から行える。「Fan Speed」という項目には,「Auto」「Manual」「User Define」の3つの設定があり,工場出荷時設定は自動制御となるAutoだが,Manualを選んだ場合は0~100%の範囲を1%刻みでスライドバーから選択してファン回転数の固定を行える。また,「User Define」を選択するとポップアップする折れ線グラフから,GPU温度とファン回転数の関係を指定可能だ。ただし,「User Define」選択時の最小ファン回転数設定は21%となる。

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    Manual設定でファンの回転数を55%固定にしたところ。こうするとアイドル時も高負荷時もファン回転数は変わらなくなる
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    User Defineでは,温度と回転数のグラフを用いて,ユーザーが細かく各温度における回転数を設定することが可能だ

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     PCI Express補助電源コネクタは6ピンのものが1基で,これはFounders Editionと変わらず。一方,出力インタフェースはDisplayPort 1.4とHDMI 2.0b(Type A)が2基ずつ,そしてDual-Link DVI-Dが1基という構成だ。Founders Editionと比べると,DisplayPortが1基減った代わりにHDMIが1基増えた計算だ。VRヘッドマウントディスプレイとの接続時にもHDMI出力をもう1系統利用できるという,最近増えつつある構成とも言える。

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    PCI Express補助電源コネクタは,Founders Editionと同じく6ピン×1という仕様だ
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    出力インタフェースは5系統あり,最大でこのうち3+1系統を利用できる

    クーラーを取り外したところ。4本中2本のヒートパイプがGPUダイに触れている
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     GPUクーラーの取り外しは自己責任であり,取り外した時点でメーカー保証は受けられなくなる。それを断ったうえで,今回はレビューのため特別にGPUクーラーを取り外してみると,まず目に付くのがDirectCU II仕様らしいヒートパイプ構成だ。パイプは8mm径のものが2本と6mm径のものが2本の計4本で,このうちGPUダイに触れていると言えるのは8mm径の2本だった。
     ちなみにこのクーラーは,NVIDIAのリファレンスカード――Founders Editionのことだと思われるが,断言はできない――と比べて冷却能力は最大30%,高負荷時の動作音は3倍静かだという。

    放熱フィン部へ運ばれた熱を,2基のファンで強制冷却する仕様。ASUSが「Wing Blade」と呼ぶ,最外周部が折れ曲がったファンブレードを採用するのは,Republic of GamersおよびSTRIXブランドから登場してきた最近のASUS製グラフィックスカードにおける共通の意匠だ
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    ヒートシンクと背面カバーを取り外したところ
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     電源部のヒートシンクと背面カバーも取り外して基板を見てみると,その電源部は4+1フェーズ構成であるように見える。コイル鳴きを極限まで抑えたとされるチョークコイル「Super Alloy Power II Choke」や,高耐久仕様のコンデンサ「Super Alloy Power II Capacitor」,対応電圧を30%拡大したMOSFET「Super Alloy Power II MOS」から成る,豪華な「Super Alloy Power II」構成なのは,さすがSTRIXブランドといったところか。

    基板の表面(左)と背面(右)。電源部は出力インタフェース側にまとまっている
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    4+1フェーズ構成と見られる電源部。フェーズごとにUBIQ Semiconductor製のNチャネルMOSFET「M3056M」を2基と,同じくNチャネルMOSFETの「M3054M」を1基組み合わせた,なかなか豪華な作りだ
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    GTX 1060 6GB GPU(左)のちょうど真裏にあたる基板背面側には,470μFのチップタンタルコンデンサが2基あった
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     搭載するメモリチップはMicron Technology製のGDDR5「MT51J256M32HF-80」(※チップの刻印は6YA47 D9TCB)で,スペック上のメモリクロックは8008MHz相当だ。8.0Gbit品なので,6枚でグラフィックスメモリ容量6GBを実現している。


    ASUS GPU Tweak IIから3つの動作モードを選択可能


     冒頭で述べたとおり,STRIX-GTX1060-DC2O6Gはメーカーレベルのクロックアップモデルだ。本製品の場合,ASUS GPU Tweak IIから,以下のとおり3つの動作モードを切り換えられるようになっている。なお,丸括弧書きした最大ブーストクロックは,後述するテスト環境で実際に挙動を確認した結果である。

    • OC:GPUベースクロック1595MHz,GPUブーストクロック1811MHz(最大1949MHz),GPU Power Target 110%,メモリクロック8008MHz相当
    • Gaming:GPUベースクロック1569MHz,GPUブーストクロック1785MHz(最大1924MHz),GPU Power Target 100%,メモリクロック8008MHz相当
    • Silent:GPUベースクロック未公開:GPUブーストクロック1758MHz(最大1860MHz),GPU Power Target 90%,メモリクロック8008MHz

    ASUS GPU Tweak IIのメインメニュー。上段にあるボタンをクリックすることにより動作モードを変更可能だ。インストールしない場合はGaming Modeで動作する
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     GPUのPower Target(パワーターゲット)が切り替わっているのは面白いが,動作クロックの話をすると,まず工場出荷時設定であるGamingだと,ベースクロックはリファレンスよりも63MHz(※約4%),ブーストクロックは77MHz(※約5%)高い。OCだとそこからGPUのベース,ブーストクロックがいずれも26MHz高くなった。
     対して最もクロックの低い設定となるSilentだと,GPUベースクロックは未公開ながら,少なくともGPUブーストクロックはリファレンスと同じ設定となっていた。
     メモリクロックは動作モード選択にかかわらずリファレンスと同じだ。

    OC(左)とGaming(中央),Silent(右)の各モードでブースト最大動作クロックを追った結果
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    メインメニュー右下にある「Professional Mode」をクリックすると,表示が切り替わる。こちらだとGPU Power Targetを確認可能だが,OCで110%,Gamingで100%,Silentで90%になっているのが分かる
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    Professional Modeの各項目を手動設定している例
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     なお,ASUS GPU Tweak IIでは,メーカー保証外ながらオーバークロック周りの設定変更を行える。「Professional Mode」へ入ることにより,ブーストクロックは「GPU Boot Clock」から1606~1962MHzの範囲を1MHz刻み,メモリクロックは「Memory Clock」から7208~8808MHz相当の範囲を1MHz刻みでそれぞれ,スライドバー調整により設定可能だ。
     ブーストクロックは,「GPU Boost Clock」の「User Define」を選択すると,GPUコア電圧ごとのブーストクロック設定をグラフからカスタマイズすることもできる。

    ブーストクロック設定のグラフは縦が動作クロック,横がGPUコア電圧。コア電圧単位で細かく指定することも(左),[Linear]ボタンを押して一直線の関係にすることも(右)できる
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     また,GPUコア電圧も,「選択した同モードの電圧設定に対するプラス設定」というやり方により,「GPU Voltage」の項目から0~100%の範囲を1%刻みで設定できるようになっていた。正常動作するかどうかは別として,+100%に設定した場合,コア電圧は各動作モードの定格比で2倍になるということである。


    3つの動作モードでFounders Editionと比較


     テストのセットアップに入ろう。
     今回,比較対象にはリファレンスとしてGTX 1060 6GBのFounders Editionを用意した。主役であるSTRIX-GTX1060-DC2O6Gの側では3つの動作モードすべてでテストを行い,動作モードごとに,リファレンスとどのような違いが出るかをチェックしたい。
     テストに用いたグラフィックスドライバは「GeForce 385.41 Driver」。9月30日時点ではより新しく,脆弱性の修正も入った「GeForce 385.69 Driver」がリリース済みだが,テスト開始時点では385.41ドライバが最新だったということでご容赦を。

     そのほかテスト環境はのとおりだ。

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     テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション20.1準拠。GTX 1060 6GBというGPU自体がミドルクラス市場向けということもあり,テスト解像度は2560×1440ドット,1920×1080ドット,1600×900ドットの3パターンとした。


    クロックアップ効果はあるものの,スコアの向上率はそれほど大きくない


     以下,グラフ中に限り,STRIX-GTX1060-DC2O6Gの各動作モードを「STRIX GTX 1060(Gaming)」といった形で表記することをあらかじめお断りしつつ,「3DMark」(Version 2.3.3732)の結果から見ていこう。
     グラフ1はDirectX 11テストである「Fire Strike」の総合スコアをまとめたもの,グラフ2はそこから事実上のGPUベンチマークである「Graphics test」のスコア「Graphics score」を抜き出したものになる。

     工場出荷時設定であるSTRIX-GTX1060-DC2O6GのGamingモードは,最も描画負荷の高い「Fire Strike Ultra」でGTX 1060 6GBに対して1~2%程度高いスコアを示した。ほかのテスト条件ではほぼ横並びだ。OCモードはすべてのテスト条件でGTX 1060 6GBより1~2%高いスコアを示している。
     一方,GPUのPower Targetが下がっているSilent Modeは,GTX 1060 6GBに届いていない。

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     続いてグラフ3は同じく3DMarkから,DirectX 12ベースであるテスト「Time Spy」の総合スコアとGraphics scoreをまとめたものになる。
     ここでもスコア傾向はFire Strikeを踏襲したものと言っていいだろう。STRIX-GTX1060-DC2O6GはGTX 1060 6GBに対して若干高いスコアを示した。OCモードだと,そのスコアは約2%に開く。

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     グラフ4は「Superposition Benchmark」(以下,Superposition)の総合スコアだが,出ている傾向は3DMarkとほぼ同じ。対GTX 1060 6GBだと,OCモードで1~2%程度,Gamingモードで約1%高いスコアを示し,Silentモードでは1~2%程度低いスコアとなっている。

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     そのSuperpositionにおける平均フレームレートと最小フレームレートがグラフ5~7だが,ものの見事に総合スコアを踏襲した結果となっている。

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     グラフ8~10は「Prey」の結果だ。
     ここでも基本的な傾向は3DMarkから変わっていない。ただ,平均フレームレートはSTRIX-GTX1060-DC2O6GのOCモードでもGTX 1060 6GBと比べて最大でも3fpsしか開いていない。たとえばフルHD条件だと約99fpsが約102fpsになるわけだが,それを体感できるかというと微妙だろう。
     最小フレームレートだと2560×1440ドットで約7%のスコア差が付いているが,それでも「約51fpsが約55fps」という話だったりもする。

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     「Overwatch」の結果がグラフ11~13だ。ここにおいてGamingモードのSTRIX-GTX1060-DC2O6Gは,GTX 1060 6GBとほぼ変わらないスコアを示した。OCモードでは平均フレームレートで1~3%程度,最小フレームレートで2~4%程度,GTX 1060 6GBよりも高い。
     1600×900ドット条件でSTRIX-GTX1060-DC2O6Gのスコアが高めなのは,「GPUのアーキテクチャが同じ場合,より描画負荷の低い条件ほど,動作クロックによるスコア差は出やすい」という,一般的な傾向に沿った結果だ。

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     グラフ14~16は「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(以下,PUBG)の結果となる。
     ここまでと比べるとPUBGではSTRIX-GTX1060-DC2O6Gが健闘しており,対GTX 1060の平均フレームレートでOCモードは3~6%程度,Gamingモードで1~4%程度高いスコアを示し,Silentモードでも互角というスコアを示した。体感できるかというと難しいが,PUBGで動作クロック設定の違いがフレームレートの有意な違いを生んでいるとは言っていいように思われる。

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     「Tom Clancy’s Ghost Recon Wildlands」(以下,Wildlands)の結果がグラフ17~19である。
     Wildlandsはベンチマークレギュレーション20世代で取り上げているタイトルの中でもかなり描画負荷が高いこともあり,クロックアップによる効果はほとんどない。もちろん細かく見れば若干のスコア差は出ているものの,ここでは「ほぼ横並び」とするのが正しい評価だろう。

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     グラフ20は「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」(以下,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチ)のスコアをまとめたものだが,OCモードとGTX 1060 6GBとのギャップは最大でも約2%。Gamingモードも最大で約1%なので,やはり横並びである。

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     それは,平均および最小フレームレートを計測したグラフ21~23からも読み取れる。最小フレームレートにもほとんど違いは生じていないのが印象的だ。

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     「Forza Horizon 3」の結果がグラフ24~26となるが,GamingモードとGTX 1060 6GBとのスコア差は平均フレームレートで約1%,最小フレームレートで1~2%程度といったところ。クロックアップの効果は出ているものの,違いは大きくないというのは,ここまでと同じ傾向だ。

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    GamingモードはFounders Editionより消費電力が低い。搭載するクーラーも優秀


     クロックアップモデルは消費電力の増大が懸念されるが,実際のところはどうか。まずはログの取得が可能な「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を測定してみよう。
     テストにあたっては,ゲーム用途を想定し,無操作時にもディスプレイの電源がオフにならないよう指定したうえで,OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションベンチマークを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時とした。

     その結果はグラフ27のとおり。まずアイドル時は,あえて言えばSTRIX-GTX1060-DC2O6Gが若干高いものの,ほぼ誤差範囲だ。
     次にアプリケーション実行時だが,ここではGamingモードの消費電力に注目したい。というのも,ごくわずかながら,すべてのテスト条件でGTX 1060 6GBのFounders Editionを下回っているからである。
     一般に,GeForce GTX 10シリーズを搭載するグラフィックスカードは,動作クロックが上がるととたんに消費電力が増大する。その点においてSTRIX-GTX1060-DC2O6Gは非常にユニークな存在と言えるだろう。
     OCモードにおける消費電力増大率がそれほど突出したものではない点,そしてSilentモードの消費電力がFounders Editionより3~12W程度下がっている点も押さえておきたい。

    画像集 No.047のサムネイル画像 / ASUSのGTX 1060 6GBカード「STRIX-GTX1060-DC2O6G」をテスト。価格はちょっと高いが,総合点も高い製品だ

     続いては「4Gamer GPU Power Checker」(Version 1.1)を使って,カード単体の消費電力を計測してみたい。
     ここでは,「全部掲載するとグラフが見づらくなる」という理由から,GamingモードとGTX 1060 6GBのスコアのみグラフ28にまとめている。
     これを見てもらうと分かるが,全体的には変わらない傾向であるものの,ピークはGTX 1060 6GB Founders Editionのほうが高く,180Wを超えている。豪華な電源周りがSTRIX-GTX1060-DC2O6Gの消費電力を安定させており,それが結果としてFounders Editionよりわずかながら低いスコアを導いた可能性がありそうだ。

    ※グラフ画像をクリックすると拡大版を表示します。また,OCモードとSilentモードのスコアも含む完全版は(見づらいですが)別途用意しています
    画像集 No.048のサムネイル画像 / ASUSのGTX 1060 6GBカード「STRIX-GTX1060-DC2O6G」をテスト。価格はちょっと高いが,総合点も高い製品だ

     グラフ29は,OCモードとSilentモードも含め,4Gamer GPU Power Checkerで計測した消費電力の中央値をまとめたものだ。Gamingモードの結果はGTX 1060 6GBのFounders Editionより3W以上低い。OCモードとSilentモードの結果も含め,メリハリが効いている印象を受ける。

    画像集 No.049のサムネイル画像 / ASUSのGTX 1060 6GBカード「STRIX-GTX1060-DC2O6G」をテスト。価格はちょっと高いが,総合点も高い製品だ

     GPUの温度も確認しておこう。ここでは3DMarkの30分間連続実行時点を「高負荷時」とし,アイドル時ともども「GPU-Z」(Version 2.4.0)からGPU温度を取得することにした。
     テスト時の室温は約24℃。システムはPCケースに組み込まず,いわゆるバラックの状態に置いている。STRIX-GTX1060-DC2O6Gの0dB Fanは有効だ。

     その結果がグラフ32である。言うまでもないことだが,STRIX-GTX1060-DC2O6Gで温度センサーのデータ取得方法が同じとは断言できず,基板設計もファン回転数の制御方法も異なる。そのため,横並びの比較は不可能だ。あくまでも,STRIX-GTX1060-DC2O6GというカードにおけるGPU温度を見る程度に留めてほしいが,スコアを見てみると,ファンの回転が止まるアイドル時こそ高めであるものの,高負荷時はOCモードも含め70℃を下回っており,まったく問題ないレベルであることが分かる。

    画像集 No.050のサムネイル画像 / ASUSのGTX 1060 6GBカード「STRIX-GTX1060-DC2O6G」をテスト。価格はちょっと高いが,総合点も高い製品だ

     最後にGPUクーラーの動作音もチェックしておきたい。今回は,カメラをカードと正対する形で30cm離した地点に置き,PCをアイドル状態で1分間放置した状態から,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチを最高品質の2560×1440ドットで4分間実行した,合計約5分間をビデオとして用意した。テスト時の動作モードはデフォルトのGamingだ。
     最初の1分間はアイドル状態で,クーラーのファンは停止しているため,聞こえるのは周囲の環境音だけだ。それに対し,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチを実行すると,30秒後(=ファイル冒頭から90秒後)にファンが回転を始め,次第に回転数を増していく。FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチを実行して3分後(ファイル冒頭から4分後)には,ファンの回転数は最大に達しているはずだが,その動作音はかなり静かである。クーラーの静音性は高いと言っていいだろう。

    STRIX-GTX1060-DC2O6Gの動作音

    Clik to Play
    Clik to Play


    クロックアップ効果は限定的だが,総合的にはかなり扱いやすいカードだ


    製品ボックス
    画像集 No.020のサムネイル画像 / ASUSのGTX 1060 6GBカード「STRIX-GTX1060-DC2O6G」をテスト。価格はちょっと高いが,総合点も高い製品だ
     以上,STRIX-GTX1060-DC2O6Gを見てきた。
     まず,メーカーレベルのクロックアップだが,これはどこまでも限定的と言わざるを得ない。体感レベルではOCモードを選択したとしても違いはまず分からないと思われる。

     ただ,だからと言って遅いわけではなく,しかもFounders Editionと比べてカード長は短く,消費電力は若干ながら低く,静音性は高い。実勢価格は3万2500~3万8000円程度(※2017年9月30日現在)と,クロックアップモデルの中でも高いほうで,ここは人を選ぶものの,せっかくミドルクラスのGPUを買い換えるのだから後悔したくないという場合に,STRIX-GTX1060-DC2O6Gはよい選択肢になるはずだ。

    画像集 No.052のサムネイル画像 / ASUSのGTX 1060 6GBカード「STRIX-GTX1060-DC2O6G」をテスト。価格はちょっと高いが,総合点も高い製品だ

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    ASUSのSTRIX-GTX1060-DC2O6G製品情報ページ

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      STRIX

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