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ポイソフト,ニンテンドー3DS用ソフト「サンゴクストーリーズ天」を本日より配信。「三国志」の名シーンを,3Dアクションで楽しめる
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印刷2015/01/14 12:30

プレイレポート

ポイソフト,ニンテンドー3DS用ソフト「サンゴクストーリーズ天」を本日より配信。「三国志」の名シーンを,3Dアクションで楽しめる

画像集 No.001のサムネイル画像 / ポイソフト,ニンテンドー3DS用ソフト「サンゴクストーリーズ天」を本日より配信。「三国志」の名シーンを,3Dアクションで楽しめる
 ポイソフトは本日(2015年1月14日),ニンテンドー3DS向けダウンロード専用ソフト「サンゴクストーリーズ天」の配信を開始した。価格は700円(税込)。本作は,“昔の中国の人達の面白い話”を,そのエピソードに合った3Dアクションゲームとして仕上げた,オムニバススタイルのタイトルだ。
 そんな本作を先日,ポイソフトの開発陣(なんと社員一同!)の説明を受けつつ,プレイさせていただいた。「タケヤリマン」や「マンションパーカッション」など,ほかとはひと味違った作品作りに定評のある同社の最新作は,どんな出来栄えなのか。一つのエピソードを実際に遊んだので,感触をお伝えしたい。

 なお,昨年末に掲載した記事にもあった“昔の中国の人たちの面白い話”というのはもちろん,タイトルにもある例の中国の壮大な物語のことだ。確かにあれだけの面白い人達が集まって,あんなに面白いエピソードを繰り広げる物語はほかにはなく,これまでに多くのゲームの題材として採用されていることはご存じのとおりである。
 ゲームの題材としては数多く取り上げられた作品ながら,その内容があまりに壮大なことで,多少なりの知識がないとゲームに入っていきづらいという人も少なからず存在することへの懸念から,題材の名称を伏せるというプロモーションを計画したことも明かしてくれた。
 (アレだのコレだの指示語ばかりは読みにくいのでここで言ってしまうが)筆者はどちらかといえば「三国志」という作品をそれなりに知っている側の人間ではあるものの,かつては確かに前述のような印象を抱いていたこともあるので,ポイソフトがああいったプロモーションを行ったのも分かる気がする。本稿ではそのあたりのバランスを考えつつ,プレイレポートをお届けしよう。

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 前置きが長くなったが,ゲーム本編について触れていこう。今回プレイさせていただいたのは,サンゴクストーリーズ天に収録された八つのエピソードのうち,六つめとなる「関羽、千里を疾走る!」。三国志を知っている人ならご存じかと思うが,曹操の捕虜となった関羽が,義兄弟たる劉備のもとへ帰るべく,曹操の配下を次々と斬って走るストーリーをもとにしたものだ。
 ゲームはストーリーに沿って,プレイヤーキャラクターが関羽となり,道中に現れる兵や中ボス武将を倒しながらゴールを目指すという,アクションゲームのルールとしては単純明快なものとなっている。収録したエピソードの中でも,最もアクションゲームとしての質が分かりやすいものになっているそうだ。なお,ゲームの性質上,プレイヤーキャラクターの武将は馬には乗らないことをご了承いただきたい(ほかのエピソードで船に乗る機会はあるようだ)。

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 画面はトップビューに近い見下ろし型の3Dスタイルで,キャラクターはデフォルメされている。アクションは剣を振る,固有の武器を使う(今回の関羽ならば青龍偃月刀)ほかに,ジャンプとガード,また敵をロックオンするといったアクションが用意されている。もちろんそれらは飾りではなく,このエピソードでも使う機会は用意されていた。
 例えば関羽が進む道中は,平地だけでなく渓谷のような足場の悪い場所があり,そこではちょっとしたジャンプアクションが必要となる。また敵と対峙したとき,ジャンプで跳び越えて背後に回り込むことで,相手を一瞬ひるませる要素なども導入されていて,とくに守りの堅い相手への戦術として有効になる。緻密な戦略が必要というほどでもないが,単純にボタンを連打しながら敵を斬って進むだけのアクションではないことは伝えておきたい点でもある。
 いわゆる“一騎当千”というほどでもないが,ほどよく現れる敵兵を倒しつつ,中ボス武将を下し,最終的に黄河を渡ったシーンで,このエピソードのボスとの戦いになる。中ボスはこちらと同様に,装備武器を使った固有の攻撃を行ってくるほか,こちらの攻撃をガードすることもあるので,ボタン連打で倒すのは少々難しい。周囲の兵を倒してからボスをロックオンし,相手の動きをよく見て有効な攻撃やガードを行うといった駆け引きが必要となるのだ。
 一部抜粋ではあるが,関所で関羽に斬られる卞喜や秦琪などの敵武将が中ボスとして登場し,最後のボスには夏侯惇が現れるという,三国志でのストーリーに準拠した敵が登場した。

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 これはほかのエピソードも同様で,例えば「暗殺失敗、逃げろ曹操!」のエピソードでは,董卓暗殺に失敗した曹操が,追っ手から逃げるためのスニーキングアクションが展開していく。また「宛城、典韋奮戦」では,武器を奪われた典韋が張繍軍を相手に,武器を敵から奪いながら戦っていくという内容で,「赤壁、十万本の矢」にいたっては,船を操作して敵の矢を受けるという,今回プレイしたものとは違うタイプのゲームが用意されているそうだ。

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 ボリューム自体は“700円という価格相応”とのことで,アクションゲームが得意なら数時間でクリアできるとのこと。少々甘く見ていた筆者は今回,夏侯惇を倒すことができなかったが,次回プレイするときにはクリアできそうな気がするという具合の難度設定になっていた。

 手軽な価格でプレイができ,三国志を知らなくてもアクションゲームとして楽しめる内容に加え,三国志を知らない人のために各エピソードには,開発陣入魂の執筆「エピソード事典」も用意されている。
 ポイソフトが,三国志をテーマに直球で勝負を挑んできた本作。正統派のアクションながらも,ポイソフトらしいユニークなセンスは(例のプロモーションなども含め)随所に光っていて,それぞれのエピソードに独特な味わいが期待できそうだ。
 ちなみに後日には,続編となる「サンゴクストーリーズ地」の発売も決定しているとのこと。開発陣によれば,まだ構想レベルではあるものの,これら2タイトルがヒットすれば「サンゴクストーリーズ人」的な3作品目も作りたいとのことである。

 今回プレイさせていただいたゲーム内容が好感触だったのと,ほかにもたくさんある三国志のエピソードを,続編も含めてどうゲーム化していくのかも楽しみであるので,個人的には3作品目の発売にも期待しておきたい。
 なお,今回紹介したエピソードをプレイできる体験版も,本日より配信されている。いきなり700円を投じることに抵抗があるという人は,まずは体験版でポイソフト流の直球アクションゲームを味わってみてほしい。

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