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関戸 剛氏による「FINAL FANTASY EXPLORERS」楽曲コラム第3回。バトル楽曲のキモはフィールドとのコントラスト
ゲーム中,プレイヤーが何度も繰り返し聞くことになるだけに,曲の構成や使用楽器,録音方法など,さまざまな工夫が凝らされていることが分かるはず。ぜひ読んでほしい。
【第3回】『FFEXノーマルバトル1楽曲の全貌があきらかに!?』
いやぁ〜暑いっすね〜(大滝汗)
その昔、「台風一過」のことを「台風一家」だと勘違いしていて、運動会の時などに元気よく応援しているご家族を「台風一家キター!!」と思っていたのは内緒です。
いよいよ梅雨も明け夏本番!うちのワンコも普段はデロンデロンにへばっておりますが、ひとたびボールを見ると暴走機関車みたいに別人格になり我が家には犬が2匹いたのか?と思う今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
というわけで暑い夏でも元気に音楽制作、関戸です。
今回は「ファイナルファンタジーエクスプローラーズ」(以下、FFEX)のノーマルバトル1楽曲についてです。前回お話したフィールドからバトルへの移行、はたまたその逆の進行に明確なコントラストを付けるためいろいろな工夫をしています。
まずイントロらしいイントロもなく2小節をおいてすぐにメロディーに入りますがこの間約2秒。「フィールドから瞬時にバトルシーンへ!」と言うアクション性の高いRPGのスピーディーな展開にはピッタリです。汎用性のあるバトル楽曲なのでテンポ的にもそれほど速くなく、基本的にプレイヤーを応援するようなイメージですので良質なメロディーをたくさんちりばめています。「良質」と自分で言うところがポイントです、うわはは。
おっと得意のギターアンサンブルもガッツリ入っており、バトル楽曲らしい臨場感のある仕上がりになっていますね。楽曲の尺を少し長めにしているのは(ボスバトルは専用のものがありますが)ノーマルバトル楽曲はゲームを通して2楽曲なので、バトルが少々長引いてもより新鮮な雰囲気で楽しめるように考えました。ですから、序盤に最後まで聴くことはあまりないかもしれませんよ?(涙)そんな時は、ポーションをたっぷり抱えて敵の攻撃に耐えながら聴いてみてください、いっひっひ。
またFFEXではいつもよく使うデジタルモデリングのギター用プラグインソフトは使わずに、小さな真空管ギターアンプをスピーカーで鳴らしてマイクで収録する方法を用いてみました。前者をデジタル、後者をアナログとするとどちらにもそれぞれの良さはあるのですが、今回はたくさんのトラックが鳴っていても埋もれにくいアナログならでの存在感を優先してみました。
またFFEXでは楽曲のKeyに合わせて6弦、7弦の2本のギターを使い分けています。6弦ギターは最低音がE音まで、7弦ギターはさらにその下のB音までが出る状態になっています。
ノーマルバトル1楽曲では6弦ギターでは出せない低い音が必要になる部分がありましたので、7弦ギターでのレコーディングとなっています。特に低い音はデジタルモデルングだと楽曲の中で埋もれてしまいやすいため、今回のアンプでのアナログレコーディングは大正解だったかと思います。
むむむ、これらの工夫と効果のほどは…こちらで確認してみましょう!
さて次週は…
『ついにこの日が…FFEXボスバトル楽曲大公開!?』
お楽しみに!!
「FINAL FANTASY EXPLORERS」公式サイト
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