パンイチ女「DEATHVERTH: LET IT DIE」で復活……できず!の巻。初プレイの筆者が戦場に飛び込んだ奮戦記をプレイ日記風でお届けしよう
かつて,頂点を目指した“パンイチ女”を覚えているだろうか。そう,「LET IT DIE」の舞台“バルブの塔”をパンイチ(パンツ一丁)で登ろうとした彼女のことだ。あれから5年,新たな舞台「DEATHVERTH: LET IT DIE」が登場したらしい。つまり,いまこそパンイチ女が復活!……とはいかなかったようだ。
ガンホーとグラスホッパーによるPlayStaiton 4専用のサバイバルアクションゲーム「LET IT DIE」の特設サイトを4Gamer内にて公開。バルブの塔に通いつめて自分のファイターを育て上げていく本作。サイト内ではLET IT DIEに関連した連載記事などを順次掲載していくので,お見逃しなく。
「LET IT DIE」の舞台となるのは,2026年の大地殻変動後(アースレイジ)に突如として南東京島(サウストウキョウジマ)に現れた「バルブの塔」だ。その名前は,旧約聖書に登場する「バベルの塔」を彷彿とさせるが,途中で崩れてしまったバベルの塔とは違い,こちらの塔はさまざまな建築物が積み重なるようにして天高くそびえ立ち,かなり異様な雰囲気を醸し出している。
その風貌から,バルブの塔を神に一番近づける場所として崇める人々もいるようだが,そんな混沌とした世界においてプレイヤーは,東京都某所にあるゲームセンター「HATED ARCADE」の店内で目を覚ます。そして,目の前に現れた死神「アンクル・デス」に促されるまま,ゲーム機“デスドライブ128(イチニッパー)”に収録されたLET IT DIEと呼ばれるゲームの世界に飛び込み,塔の頂上を“パンイチ”で目指すのだ。
このゲームの目的は塔の頂上(てっぺん)を目指すことにある。そのためには,上の階につながるエスカレーターやエレベーターを探し出さなければならないが,その道中にはプレイヤーの行く手を阻むかのように敵が待ち構えている。敵を倒せば装備や経験値が手に入るので,積極的に倒していきたいところだ。
本作に登場する敵は攻撃が連続して来ることが多いので,敵の攻撃モーション中に手を出してしまうと,痛い目に遭うことになる。なので,まずは相手の攻撃パターンをしっかりと観察し,自分が攻撃すべきタイミングを見極めることが大切だ。相手のスキを突いて攻撃し,反撃される前に下がるといったヒット&アウェイが基本となる。
特定の状況下で発動できる「ゴアティカル アタック」や,体力の右隣に表示されている「レイジゲージ」を消費しての「レイジムーブ」,L3を押し込みしゃがんだ状態で相手の背後に忍び寄って決めるバックドロップなど,爽快なかつ痛快なアクションも多く,これらを使いこなすことも本作では重要だ。
「LET IT DIE」には,リアルタイムの対人戦が苦手な人でも楽しめる非同期型PvPシステムが用意されている。これは,ほかのプレイヤーが操作するファイターとリアルタイムでやり合うのではなく,AIが操作する“ほかのプレイヤーのファイターデータ”と戦うという擬似的な対人戦システムだ。これにより,“ほかのプレイヤーが操作している”という部分に必要以上の緊張を感じてしまう人でも,ちょっと強いNPCという感覚でPvPが楽しめる。
そして,非同期型PvPシステムの1つが「東京デスメトロ」である。このゲームでは,プレイヤー同士の拠点が東京デスメトロでつながっているので,地下鉄を利用して相手の拠点に攻め込むことが可能だ。その目的は,相手の待合室にあるスピリタンクとバッファロー金庫を破壊して中身を奪いつつ,あわよくば相手のファイターも奪うことにある。
こうした奪い合いを繰り返していると,やがては地域間で「ヘイト値」が上がっていき,両地域のヘイト値ゲージがぶつかると「抗争」に発展していく。抗争は海を越えて起こり得るので,東京vs.ニューヨークなんてことも起こるかもしれない。
このように,本作のPvPは非同期とはいえ,ライブ感をハッキリと感じられる工夫が施されており,ふだんはPvPというコンテンツを避けているような人でも,安心して楽しめるはずだ。
バルブの塔の攻略は,常に死と隣り合わせだ。プレイヤーのファイターが塔内で死亡してしまうと,そこまで集めたアイテムをその場でロストすることになり,新しいファイターを作ってまた回収しにいかなければならない。しかも,自分の死んだ階で,ファイターが死亡時の装備のまま現れ,「ヘイター」としてプレイヤーの前に立ちはだかる。
このように,死亡すると失った分を取り戻すのが大変なのだが,「LET IT DIE」では死亡したときに受けられる保険が存在する。それが「DHサービス」だ。これは有料アイテムの1つ“デスメタル”で利用でき,プレイヤーをその場で復活させてくれる。攻略階層の低いうちは,有り難みも薄いが,高層を探索できるレベルになると,もはや必須と言っても良いサービスだといえるだろう。
また,「エクスプレス パス」を使って加入できる会員制のサービス「DHエクスプレス」も便利だ。入会すると,ファイターを強化する「限定スキルデカール」が1日1回もらえたり,ゲーム内通貨「キルコイン」を消費せずに使える「ロイヤルエレベーター」が利用できるようになったりする。このほか,デスバッグのスロット数が増えたりと,探索が楽になるサービスがたくさん受けられるので,自分に必要だと感じたら入会しよう。
「LET IT DIE」の核となっているのがファイターの育成である。バルブの塔で獲得した経験値は,拠点の「ミンゴ・ヘッド」からファイターに還元でき,レベルアップに必要な経験値がある場合は,それを消費して各種ステータスに割り振れる。したがって,拠点に戻るチャンスがある場合は,無理に探索を続けずに帰還するのがベストである。
また,ゲームを進めていくと,初期ステータスの高いファイター(素体)を購入できるようになる。これらのファイターはグレード別で分けられており,グレードの高いファイターほど,レベルの上限値が高い。
また,ファイターには8つのタイプが存在し,それぞれデスバッグのスロット数や,スキルデカールのスロット数,そして能力値や成長の上限が異なる。レベルは1からのスタートとなるが,武器の熟練度はすべてのファイターで共有しているので,初期ファイターだけにこだわらず,どんどん新しいファイターを育てていこう。
もう1つ,忘れてはならないのが「デカール」だ。これは,拠点「木野子會舘」の店主・鍋奉行から購入できるアイテムで,ファイターの身体に貼り付けると基礎能力を上げられる。デカールは種類がたくさんあり,「HPが少なくなると攻撃力が上がる」ものや,「敵を倒すとHPが回復する」ものなど,自動発動効果を付与してくれるものが多い。キルコインが溜まったら,ぜひとも購入しておきたい。
なお,剥がしたり,ファイターが死亡したりしても消失しない「プレミアムデカール」も「木野子會舘」にてゲーム内通貨「キルコイン」で購入できる。高額だが,鍋奉行がキノコ汁をふるまってくれ,「プレミアムデカール」がランダムで1枚手に入るので,キルコインを積極的に集めたいところだ。
敵を倒すといろいろな武器や防具をドロップすることがある。これを吟味して次の相棒を決めていくことが,本作の軸にあるローグライクないしハック&スラッシュの魅力の1つだ。とくにこのゲームでは,消耗した装備の修理ができず,いずれは壊れてしまうので,どのタイミングで装備を更新していくかの見極めが重要になる。
お気に入りの武器をずっと持ち歩けないのは,若干寂しい点ではあるものの,本作では武器ごとに熟練度が用意されており,熟練度が上がるとその武器を使った時の攻撃力やモーションが強化される。そのため,たとえ武器が壊れてもそれを振り回していた経験は無駄にならず,モチベーションの低下が起きにくい。
また,プレイヤーの拠点には,NPCの1人コモドール・スズキが経営する武器屋「直噴射」がある。ここでは,塔内で獲得した設計図と,それに必要な素材を渡すことで新しい武器を開発できるのだ。1度開発した武器は,売店で何度でも購入でき,耐久度もマックスで手に入るので,設計図は積極的に持ち帰りたい。
かつて,頂点を目指した“パンイチ女”を覚えているだろうか。そう,「LET IT DIE」の舞台“バルブの塔”をパンイチ(パンツ一丁)で登ろうとした彼女のことだ。あれから5年,新たな舞台「DEATHVERTH: LET IT DIE」が登場したらしい。つまり,いまこそパンイチ女が復活!……とはいかなかったようだ。
ガンホーは2021年10月22日,連結子会社であるグラスホッパー・マニファクチュアの全株式を,NetEaseに譲渡したことを発表した。GhMは,主に経営面やゲーム開発資金でのサポートを受けながら,ゲームの企画,制作はこれまでと変わらず,自社の独自性を持って取り組むとメッセージを届けている。
発売元 | ガンホー・オンライン・エンターテイメント |
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開発元 | グラスホッパー・マニファクチュア |
発売日 | 通常版(ダウンロード):2017/02/02 パッケージ版:2017/3/9 |
価格 | 通常版(ダウンロード):108円(アイテム課金あり) パッケージ版(LET IT DIE アンクルプライム エディション):6900円(税別) |
ジャンル | サバイバルアクション シングルプレイ |
レーティング | CERO Z:18歳以上のみ対象 |
対応機種 | PlayStation 4 |