プレイレポート
「Halo 5:Guardians」マルチプレイβテストが早期解禁。そこで見たものは,アリーナタイプでバチバチ撃ち合う“新しいHalo”だった
このβテストに先立ち,一部のメディアやXbox Oneプレビュープログラム利用者などを対象にしたEarly Access(早期アクセス)が実施された。Haloフリークを自認する筆者もさっそく参戦してきたので,その模様をお伝えしたい。
「Halo 5:Guardians」公式サイト
アリーナタイプでバチバチ撃ち合う
“新しいHalo”に戸惑いと驚嘆を覚える
今回のβテストでプレイできたゲームルールは,4人ずつのプレイヤーが2チームに分かれて戦う,いわゆるチームスレイヤー(チームデスマッチ)のみで,コヴナントの施設「Truth」と,人類の施設「Empire」という2種類のマップが選べるようになっていた。これらのマップは,従来のHaloシリーズでは小サイズにあたり,ビークルは一切登場しない。
初期武器はアサルトライフルとハンドガンという,実にベーシックな組み合わせ。プレイヤーは,マップ上に配置されているバトルライフルやDMR,サブマシンガンなどの武器と交換しながら戦っていく。そして,規定スコア(50キル)に到達するか,制限時間を迎えた時点で相手よりも多くスコア(キル数)を獲得したチームが勝利となる。すでにHaloシリーズを遊んだことがあるプレイヤーであれば,お馴染みのルールといったところだ。
システム面については,まず「スマートリンク」に触れなければならないだろう。これは左トリガーを引くと,昨今のFPSで採用されている「ADS(Aim Down Sight)」のように若干視点がズームし,遠くの敵を狙いやすくなるシステムだ。これまでのシリーズ作では,一部のスコープ付き銃でなければ視点をズームさせることができなかったが,今回のβテストではハンドガンやアサルトライフルといった武器でもスマートリンクが使用可能になっていた。
なお,スマートリンクを空中で使用すると,わずかに滞空時間が長くなる(静止はしない)。このときに集弾率の低下はほとんど確認されず,こちらの着地を狙って地上で待ち構えている敵の虚を突くことが可能だった。
一般的なFPSの場合,空中での射撃は集弾率が低下するものだ。これまでのHaloシリーズでも同様だったので,当初は少々戸惑ったが,QuakeシリーズやUnreal Tournamentシリーズといったスポーツ系FPSに近い感覚でプレイすることができた。
今回はEarly Accessということでプレイ時間は限られていたものの,「Halo 5」のマルチプレイは前述したタイトルにも負けず劣らず,バチバチと撃ち合うガチンコFPSへと変貌していた印象だ。従来のオールドスクールなHaloも悪くはないが,「Halo 5」のかつてないハイペースな戦いを経験した今となっては,自信を持って真っ当な進化の結果と言える。
ダッシュ中はシールドが回復しないため,無謀な突撃はあまり効果的ではないと思われる |
そのほか,従来のHaloシリーズでは見られなかった要素としては,前後左右に素早く移動できる「スラスターパック」や,パワフルな直接攻撃「スパルタンチャージ」などが搭載されている。そのうち,いくつかの新要素をムービーに収録してみたので,参考までにご覧いただきたい。
グラフィックスは及第点,快適さに関しては文句なし
今回のβテストのグラフィックスは,60fpsでの描画を実現しており,快適でヌルヌルと動くマルチプレイを楽しむことができた。「Halo: The Master Chief Collection」でも60fpsを実現していたのだが,これまでのシリーズ作は軒並み30fpsまでだったので,その違いは歴然だ。Haloシリーズに対する印象が,まったく変わる人もいるだろう。
以下のムービーは,実際のプレイ中の“おいしいシーン”をまとめてみたもので,快適なマルチプレイの一端を感じてもらえるはずだ。
ただし,フレームレートを稼ぐためなのか,スパルタン(プレイヤーキャラクター)に使われているテクスチャが少々ぼけている印象を受ける。マップのテクスチャが綺麗なだけに,逆に目立ってしまった感がある(とくに試合開始前と終了後の演出において,それは顕著)。とはいえ,今回はまだβテストである。発売日はかなり先ということで,パフォーマンスを優先して開発されたのかもしれない。おそらくテクスチャやライティングといった負荷要素のチューニングは,これからといったところなのだと思われる。
試合開始前の演出。颯爽と登場するスパルタンの勇姿は,プレイヤーの士気を高めてくれる |
不安要素もないことはなく,改善を切に願う
さて,ここまではどちらかと言えばポジティブに紹介してきたが,ネガティブな点も言及しておきたい。
まずは,マッチングシステムの不具合について。本作は,ロビーでマッチングするプレイヤーを探し,参加者が各チームに割り振られた後,ゲームのローディングが行われる。しかし,チームの割り振りからローディングのあいだに参加者が離脱してしまうと,残されたプレイヤーはマッチングが成立せず,そのロビーから抜けられなくなることがあった。こうなるとセッションが無効になるまで数分間待つか,ゲームを終了するしかない。
また,ちょっとラグを感じるプレイヤーに対して,こちらの画面では攻撃が当たっているように表示されているものの,実際は被弾していないという状況も多く見られた。
もちろんβテストであることは重々承知しているのだが,ゲーム自体が楽しいだけに,なるべく早期に対応してもらいたいところ。12月30日から実施される正式なβテストに間に合わせるのは難しいかもしれないが……ホント,よろしくお願いします。
Haloコミュニティは期待して待つべし
βテストのスタートが楽しみすぎる!
以上,駆け足気味に一足早くマルチプレイβテストのレポートをお伝えしてきたが,すべてひっくるめて一言でまとめるなら「面白い」に尽きると思う。射撃の爽快感が大幅に増しており,とにかく撃ち合いが気持ちいいのだ。
もちろん,前述したマッチングの不具合などは気がかりな点だが,そこはあくまでβテストということで目をつぶり,製品版までに改善を期待したい。
最後に,日本におけるHaloコミュニティの牽引者と呼べるクラン「CIJ」のYASUHIRO氏のコメントを掲載する。コアなHaloフリークがβテストにどんな感想を持ったのか,ぜひ目を通してほしい。
CIJ(Cute Is Justice)代表 YASUHIRO氏
個人的に,FPSには「爽快感」を最も強く求めているのですが,「Halo 5」のマルチプレイβテストは,プレイしていてとても気持ちが良いと感じました。アクションも豊富で,プレイヤーの選択肢や戦術が増えているのが印象的。今後の展開に期待MAXです!
「Halo 5:Guardians」公式サイト
- 関連タイトル:
Halo 5:Guardians
- この記事のURL:
- Halo 5: Guardians 予約特典【リコン マークスマンライフル & クラッシュ マークスマンライフル スキン】 付
- ビデオゲーム
- 発売日:2015/10/29
- 価格:6040円(Yahoo)