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『流行り神』というタイトルがついた別の何か 20 - 投稿者:やわらか14(男性/30代)
- 投稿日:2016/05/11
- 良い点
- 快適なシステム。やりなおしやクリア後の選択肢・エンディングコンプ等が苦ではない。
- 悪い点
- ノベルゲームとしては凡作。流行り神の続編としては前作の良さが一切継承されていない。
- 総評
- 一言でいえば、「便利になってちょっと追加要素のあるかまいたちの夜」です。
選択肢式の基本的なノベルゲームのシステムにちょっとした独自システムがついているだけです。
ライアーズアートというのが「ちょっとした独自システム」ですが、これが面白くありません。
端的にいうと時間制限アリの選択肢です。
その時間が短すぎて、選択肢を読むだけでいっぱいいっぱいでどれ選ぶべきか考える時間がありません。
加えてその選択の結果も「え?そんな方向にいっちゃうの?」という斜め上っぷり。
設定では、「主人公は嘘を操ることを得意としている」とのことで、それをゲームシステムとして表現したのでしょうが、そもそも作中で主人公が嘘を云々という描写がほぼありません。そのこともあってライアーズアートはただの速押し選択肢になり下がっています。
発売前から実プレイまでに宣伝などの情報をほとんど取り入れなかったせいかもしれません。あとからきいて、「え?そんな設定だったの?」と思ったくらいに作中では「嘘を操ることが得意」だということを印象づけられた場面はありませんでした。
宣伝などでその設定が大々的に発表されていてそれを見聞きしてたらそういう設定があるということが刷り込まれていて納得がいったかもしれませんが、それがほぼ無い状態でプレイした場合は本当に「それどこ設定?」状態です。
売りにしているシステムの大事なところを支える部分なのにそれを作中で強く印象づける描写がないのはこういうストーリーが重要なジャンルの作品ではどうなんでしょう。
いくら作品外でこれこれこういうことなんです!といったところで肝心要の作品内で語られていなければ、知らないプレイヤーからしてみれば存在しないのも同然です。
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ヘタと言われているイベントスチルですが、ヘタどころか非常にレベルが高いです。
ただ、立ち絵とジャンルが違いすぎているのが低評価の要因ではないかと思います。
立ち絵はアニメマンガ調とすれば、イベント絵は絵画調です。
たとえばバリバリの萌えアニメの中にモナリザの絵が出てきたら「何だよこれ全然絵が違うじゃん!」と思ってしまうようなものです。
絵のクオリティの話をするなら、自分としては立ち絵のクオリティにばらつきが目立つ(主人公はきっちり描かれているのにそれ以外のキャラは絵が荒い等)のが気になりました。
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流行り神の続編としては……
流行り神要素は全くありません。細かくなにがどう流行り神でないかを書き並べるより、
「『流行り神』というタイトルがついた別の何か」と説明するのが速いです。
そのくらい、前作の要素はストーリーにもシステムにも登場人物にもなにもありません。本当に何もありません。
特筆すべき改悪部分としては使ったカリッジポイントがプレイ中に補充されることです。
これにより選択肢を選ぶ緊張感がなくなりました。クリア後の周回用要素として任意で使うか否かを選択できれば便利ではないか思いましたが、最初からこの機能があるのはカリッジポイントシステムを完全に殺しています。
ここまで前作にあったものを何も継承していない物になぜ『流行り神』のタイトルをつけたのか理解に苦しみます。
新しいものを作りたかったのだろうことはわかるのですが、それなら別タイトルとして出してほしかったです。
今夏、真2が発売されるとのことで、公式が旧作ファンを全力で釣ってくるものをつけてきましたが、「流行り神」のためならなんでもする!と言えるようなガッチガチの旧作ファンでも予約購入を躊躇してしまうくらい、『真』の出来は『流行り神』としてあんまりにもあんまりすぎる出来でした。 - プレイ時間
- 40〜60時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 3 3 1 1 2 -
素材は間違いなく流行り神だけど… 30 - 投稿者:めひ(男性/40代)
- 投稿日:2014/08/18
- 良い点
- ●最近のADVゲームにありがちな、萌え化?が無い。
いわゆる、可愛い系の絵柄に、声優さんのCVというテンプレートではなく、初代から続くリアリスティック系の絵柄に、CV無しということで、ホラー系には適した素材になっています。
また、CVがないのもテンポが良くて良いです。
●ADVゲームとしてのシステム完成度が高い。
バックログ、スキップ、チャート管理など、ストレスなく遊べるシステムが高次元でまとまっていると思います。
●テキストの表示が整っている。
単語の途中で折り返したりせず、文章を読みやすいように、気を使って折り返しや、禁則処理をされているところが好感触でした。
●ブラインドマン編のストーリが良かった。
捜査官として、事件を捜査する側に徹しているため、感情移入もできて、ストーリーに入り込めます。 - 悪い点
- ●ブラインドマン以外のストーリーが…
以下に書くとおり、出来が良いとは思えません。
●主人公の立場が弱い
ブラインドマン編では一貫して捜査する側の人間ですが、他のシナリオではどちらかというと被害者、巻き込まれる側です。こんな状況で推理したり事件の真相を突き止めたりなど出来るわけがなく、結果としてその立場の弱さがそのままエンディングに直結します。平たく言うと不愉快な感じです。
●推理ロジックが機能していない
事件の情報を整理し正しい結論を導き出す推理ロジックが、正しい結論を導き出したところで、何の役にもたっていません。正確には役に立たせる状況に立たされていません。
●人間関係が不安定
今までの流行り神と違って、時系列方向に話が展開するわけではなく、選択肢によってパラレルに物語が変化していく方式ですが、キャラクターたちが不安定すぎて、好悪の感すら持つことが出来ません。多分、かまいたちの夜のようなモノを作りたかったのですが、それぞれのキャラクターのブレが激しくて話に入り込みにくい。入り込んだとしても、今度はそれが他の物語に入り込むのを阻む感じです。
せめて、特ラ課だけは何があっても捜査を行う側というスタンスを貫いたほうが良かった気がします。
●都市伝説の関係性が不明瞭
話が増えてくると、都市伝説が何の関係もなくなります。せいぜい、豆知識としてデータベースに登録されるだけです。
●恐怖のベクトルが妙
CERO:Zを取得しているだけあってグロ描写はすごいのですが、逆にそれだけです。何を持って恐怖させようとしているのか、正直、各シナリオごとにバラバラかつ不明瞭でした。 - 総評
- 流行り神の素材を使って作った「何かそれっぽいもの」と書かざるをえません。期待して、DL版を初日に購入したのですが、ブラインドマン編をクリアした後辺りから、落胆することばかりでした。
主人公に感情移入させようとしているのでしょうが(名前が変更できるのもそのためだと思っています)、あまりに弱くコロコロ変わるキャラクターでは、中に入ることが出来ず、その言動や行動にイライラする事があります。
また、捜査機関に所属しているにもかかわらず、最終的にはその立場は崩れるというのも、初代からのファンからすればがっかりです。
素材がとても良いものだけに、シナリオさえしっかりしていればと、すごく残念な作品でした。 - プレイ時間
- 20〜40時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 5 2 1 3
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