インタビュー
「サモンズボード」,新コンテンツは協力マップを超えるものに。開発ディレクターの安田文彦氏にインタビュー
アプリが生まれては消えを繰り返し,めまぐるしく流行が変化するスマートフォンゲーム業界。6年という期間,こうして運営を続けてきた本作も,そうしたさまざまな変化に適応し,群雄割拠の乱世を生き残ってきた作品のひとつだ。
「サモンズボード」,オートマタの覚醒が決定。6周年記念イベントや新モンスターなどが発表された公式番組を総まとめ
ガンホーは本日(2020年1月28日),スマホアプリ「サモンズボード」の公式Web番組「サモンズボード放送局」にて,6周年記念イベントを発表した。本稿では,人気シリーズ“オートマタ”の覚醒などが明らかにされた同番組の内容をまとめて紹介する。
今回4Gamerでは,そんな本作の“遊びやすさ”に大きくメスが入ったここ1,2年の振り返りと,新コンテンツを控えているという今後の展開について,本作のディレクターを務める安田文彦氏に話を聞いてみた。
熟練やロールダンジョンの裏話といった気になる話題から,プレイヤー目線を重視した安田ディレクターの考え方まで,さまざまな話を聞けたので,ぜひともチェックしてみてほしい。
「サモンズボード」公式サイト
「サモンズボード」ダウンロードページ
「サモンズボード」ダウンロードページ
ランクは1200を超えています
どうも,開発ディレクターの安田です
本日はよろしくお願い致します。まずはざっくりとでいいので,安田さんの略歴を教えてください。
安田氏:
ガンホーに入ってからは「ケリ姫スイーツ」の運営業務を行っており,2015年の9月くらいにサモンズチームへ開発プランナーとしてジョインしました。
4Gamer:
2015年9月というと,サービス開始から1年半ほど経った頃ですか。かなり昔からサモンズボードに関わられているんですね。ちなみに,安田さんがディレクターになったのはいつ頃なのでしょうか。
安田氏:
昨年の3月ですね。ディレクターになってからまだ1年も経っていません。
4Gamer:
昨年の3月はちょうど5周年イベントの時期ですか。
安田氏:
そうですね。前開発ディレクターからの引き継ぎを受けて,2月中旬くらいから開発ディレクター業務を担当しています。
4Gamer:
なるほど。ディレクター歴は1年経たないとのことですが,サモンズ歴は長いですし,実際どのくらいプレイされているのでしょうか。聞いたところによると,「サモンズボードをプレイヤー目線で語れるように,ガッツリ遊んでいる」とのことですが……。
安田氏:
あくまで目安にしかならないとは思いますが,ランクはこれくらいです。
(実際のゲーム画面を見せてもらう)
4Gamer:
えぇ!? これ1200超えてませんか!?
安田氏:
超えてますね(笑)。地道にやってたらここまで到達できました。一応,やり込むうえでのかゆい部分は理解しているつもりです。
4Gamer:
いや,これは予想外でした。高いとは思っていましたが,まさかここまでとは……。では,実際に今まで関わってきたお仕事についても教えてください。
安田氏:
順を追ってお話しすると,最初に担当したのは易〜極級ダンジョンの「メガロプテラ」です。
探検隊シリーズの火属性ですね。シリーズ物は全部同じ担当者が携わっているものだと思っていましたが,そうではない……?
安田氏:
実はそれぞれ違う人が作っています。まず最初のダンジョンを担当した1人がコンセプトとなる部分を作って,それを元にほかの人が合わせて作るようなイメージですね。
4Gamer:
なるほど。このほかに携わったダンジョンやモンスターはどうでしょうか。
安田氏:
一部の抜粋になりますが,「レギン」「シュトレムギア」「マダム・ブランシュ」「イブリース」「メルストロム」,そして滅級の「ダランティ」などですね。
4Gamer:
「レギン」は当時,かなり話題になりましたよね。そして人気の「ダランティ」にも関わっていたとは……。ちなみにふとした疑問なのですが,“携わった”というのは,実際どこからどこまでのことを指しているのでしょうか。
安田氏:
基本的に開発プランナーは,担当するダンジョンの構成からモンスターのパラメータまで,すべてを見ることになります。
4Gamer:
モンスターのパラメータも担当者が考えるんですね。
安田氏:
そうですね。ほとんどの場合,イラストが先にあがってくるので,そのイメージから,ダンジョン制作と並行で,スキルなどの性能部分を決めていきます。
4Gamer:
事前にいただいた資料を見ると,モンスターだけでなく,システム面の企画にもかなり関わっているようですが。
安田氏:
そうですね。大きなところですと「協力マップ」「ロールダンジョン」「宝玉システム」「熟練」などの制作に関わっています。
4Gamer:
ここ最近の大きな要素は,ほぼすべて安田さんが関わったものなんですね。とくに協力マップの存在は大きいんじゃないでしょうか。
安田氏:
協力マップは,荻原(プロデューサーの荻原 智氏)が4周年記念放送で出したイメージボードがありましたので,それをもとに仕様書を制作しました。
4Gamer:
荻原プロデューサーが考えたものを,安田さんが形にした,という感じですね。
「サモンズボード」らしいつながりを重視した“協力マップ”とは? その全貌に迫るプロデューサーインタビューをお届け
ガンホーが配信中のスマホ向けRPG「サモンズボード」は,2017年3月に500万ダウンロードを突破し,間もなく5年目に突入しようとしている。今回4Gamerでは,そんな本作で以前より話題に挙がっていた協力マップについて,まだ開発中の段階ではあるが,プロデューサーである荻原 智氏に直接話を聞くことができた。本稿ではその様子をお届けする。
下地が整った2018-19年を振り返る
4Gamer:
さて,サモンズボードは,ここ1,2年でさまざまな改修が行われていますが,これは意図的なものだったのでしょうか。
安田氏:
長く遊べるタイトルにするうえで必要な改修を重点的に行いました。とはいえ,機能改修が中心になってしまい,“新しい遊び”をプレイヤーの皆さんに見せられなかったのが心残りです。
4Gamer:
改修部分は非常に好評でしたし,サモンズを長く遊んでもらうための下地を作った年とも言えますね。
安田氏:
そう言ってもらえると嬉しいです。
4Gamer:
改修要素で言えば,個人的には「オート周回」には度肝を抜かれました。ここまでやってくれるのか,と。そんなオート周回について,少しだけ気になっているポイントがありまして,挑戦回数を設定する際,現状は,残りスタミナで行ける限界値に合わせた数字になってくれますが,ほとんどの人が99回にしていると思うので,デフォルトで99回にしちゃってもいいような気がしているんですよ。
安田氏:
それは確かにありますね。ただ,初心者の人がいきなり99回になったままオート周回すると,スタミナ回復薬を無駄遣いしてしまう可能性があるので,ちょっと考える必要がありそうです。
4Gamer:
そこは前回の回数を記憶しておくなどで対応しつつ,ぜひ前向きにひとつ!
“よーいドン”である必要はあるのか
初心者でも遊びやすい協力マップの形
4Gamer:
では,続いて安田さんが関わったコンテンツの深掘りをさせてください。まずは協力マップについて。2018年の1月に実装され,すでに2年が経過しているわけですが,プレイヤーからの反応はいかがでしょうか。
安田氏:
当初は「難しすぎる」という声が多かったのですが,調整に調整を重ね,やっと落ち着ける場所が見つかったという状態です。2019年には初心者補正を追加するなどの調整を行ったのですが,まだまだハードルが高いコンテンツになっているので,今後も初心者を意識したバランス調整を行いたいですね。
4Gamer:
すごく局所的な話になってしまうのですが,2019年のコラボでサモンズを始めた友人が2人いるのですが,実は2人とも協力マップを遊んでなかったんですよ。塔や魔窟にも挑戦するほどに一生懸命遊んでいるのですが,なぜか協力マップには踏み込んでいないという……。
安田氏:
その点は,マルチプレイに対するハードルの高さがあると考えていて,“マルチプレイ”ではあるけれど,1人1人の責任が重いガチガチの協力プレイではないことを強調していきたいですね。
4Gamer:
あと,協力マップについては,開始の仕方が気になっています。現状,人が揃わないと始められないじゃないですか。ランダムマッチングであれば,20人揃ってから“よーいドン”で始める必要がない気がしていて,入った人からどんどん遊べるほうがストレスがない気がするんですよね。
というのも,20人揃った時点で20人みんながサモンズを開いているわけではないですし,結局スタートはバラバラになると思うんですよ。
安田氏:
なるほど。手早く始めたい人はコードを使ったマッチングを使ってもらうという想定でしたが,自分で人を集められないと厳しいですもんね……。
4Gamer:
あくまで個人的な意見ですが,とくに“よーいドン”で始める必要がなければ,どんどん遊べる仕様にしたほうが多少はプレイ率が上がりそうな気がします。
安田氏:
そうですね。初心者が遊びやすい形にする,という方向性で検討させていただければと思います。
実は工数が1.5倍「ロールダンジョン」
4Gamer:
続いて,ロールダンジョンについてはどうでしょうか。
安田氏:
新しいギミックとして面白いなど,プレイヤーの皆さんからいただいた評価は良好です。なので,もっとたくさんのロールダンジョンを作りたいのですが,実は,見た目以上に制作の工数がかかっております。
4Gamer:
確かに,通常のダンジョンは4×4か5×5のベースがありますが,ロールダンジョンは規模が大きいうえに移動しますもんね……。
安田氏:
そうなんですよ。相対的な数字になってしまいますが,通常のイベントダンジョンの1.5倍くらいは時間がかかっています。
4Gamer:
それは躊躇しますね。個人的にもロールダンジョンには可能性を感じていて。最近のサモンズはガッツリとしたストーリーはないにしても,ある程度の設定みたいなのはあるじゃないですか。そういったところとの組み合わせは面白くなりそうだとは思っています。
例えば,塔から塔につながる“橋”や“洞窟”のようなイメージを持たせられますし,物語を感じさせるうえで分かりやすい要素のひとつになってくれる気がするんですよね。
安田氏:
ダンジョンを作るうえでの自由度はあるので,まだまだ面白いことはたくさんできると考えています。
また,「ワンプレイが長い」という問題があり,それをいかに飽きにくく,楽しめるようにするか,という部分が課題としてあがっています。
4Gamer:
確かに……。実際には通常のダンジョンと比べても,ワンプレイの時間は大差ないと思うのですが,不思議と長く感じてしまうんですよね。
安田氏:
最初は周回しなくて済むよう,冥級であってもボスのドロップを高めに設定したり,通常最大8個までのドロップ設定を最大20個まで設定できるようにしたりと,快適に遊べるような調整を続けています。
サモンズが一皮むけた宝玉システム
プレイヤーの意見を取り入れたギルド補正ON/OFF
4Gamer:
続いて,改修された要素についても聞かせてください。やはりサモンズが一皮むけるトリガーになった宝玉システムは大きい存在ではないでしょうか。
安田氏:
そうですね。ボックスに溢れかえったコパピーをどうにかできるようになったのは,大きかったかなと思います。
4Gamer:
その後,売却に「おすすめ」が追加されたことでボックス管理の手間が減り,プレイヤーとして非常に助かっているのですが,次にネックになるのが10体までしか選択できないことかなと。
安田氏:
分かります。実はこれ,イベント開始直後などに多くの方が同時に売却すると、サーバーへの負荷が大きくなりすぎる懸念があるため、予防策として制限しております。1月23日に実装する「オート売却&宝玉化」で多少は手間が緩和されると思っています。
※インタビュー実施日:2020年1月15日
4Gamer:
オート売却&宝玉化! 語彙力を失うほどに歓喜してます(笑)。それが実装されれば,売却機能問題は解決ですね。いや,めちゃくちゃ嬉しい……。
安田氏:
喜んでもらえて良かったです。
4Gamer:
宝玉システムに続いて,ギルド補正のON/OFFも大きな改修のひとつでしたよね。
安田氏:
正直,ギルド補正のON/OFFは実装を躊躇していました。人によっては,ダンジョンに入るたびに切り替えなきゃいけない手間が発生するので……。
4Gamer:
確かに,ダンジョンに入るときに調整する必要があるシーンもありますが,そこまで多くないですし,選択肢がないよりはあったほうが確実に良い,と感じる人は多いと思いますよ。よく分からない人は問答無用でONにしておけばいいですし,細かい調整がしたい人はOFFにすればいいわけですし。
安田氏:
慣れている人からすると問題ないと思うのですが,初めてプレイする人には複雑に見えてしまうのも懸念していた点のひとつですね。とはいえ,“クロユリ専用ギルド”ができるほどに求められていた要素だったので,遅くなってしまいましたが入れることにしました。
4Gamer:
とても良い調整だったと思います。ON/OFFを切り替える点で言えば,熟練はON/OFFで切り替えられないですよね。
あらたな育成要素「熟練」の続報です!
— 師範代@サモンズボード公式広報 (@summons_board) November 12, 2019
「熟練Lv」を上げることで、HPと攻撃力だけでなく、クリティカル率や回避率も強化できるとか・・・?!
実装までもう少しお待ちくださいっ!
※画像は開発中のものです#サモンズボード pic.twitter.com/AourJTVZuH
安田氏:
熟練の場合はギルド補正よりも煩雑になるうえ,サーバー側で1プレイヤーあたり最大3000体分の管理が必要となります。そのため,現状では“振り直し”を実装しようかと考えています。
4Gamer:
振り直しというのは,レベルの上がった熟練をゼロにし,再び振り直せるということでしょうか。
安田氏:
そのとおりです。
4Gamer:
ゼロにした熟練のポイントは戻ってきますよね……?
安田氏:
もちろんです。
4Gamer:
おお,良かった! 挑戦するステージごとに耐性強化の属性を変えることもできると。
安田氏:
そのほうがサーバーやクライアントの管理としても安全ですし,プレイヤーの皆さんも分かりやすいと思っています。
4Gamer:
確かにON/OFFのみだと,例えばレベル10で止めたいときなど,細かな割り振りができませんし,理にかなっていますね。ちなみに,熟練の“裏話”があるとうかがったのですが。
安田氏:
これ,話していいのかな(笑)。実は,熟練を実装するメンテナンス当日まで,熟練ポイント=サモンクリスタルと同じ額だったんです。つまり,神級のモンスターであれば熟練は10Pなので,熟練のレベルを上げるのに果てしない周回が必要だったんです。
4Gamer:
旧仕様にも驚きですが,“当日まで”その仕様だったんですか!?
安田氏:
そうなんです。メンテナンス当日の朝まで悩みぬいた末,メンテナンス中に関係者を集めて「熟練Pの設定を変えたい」と伝え,メンテナンス中に変更データの作成と検証を行い,現行仕様に変更しました。
4Gamer:
確かに裏話ですね……。ただ,これって安田さんがプレイヤーとしての立場を理解しているからこそ踏み切れた判断ですよね。本当に英断だったと思います。
“前回クリアした編成”は前向きに検討
4Gamer:
改修部分について,もう少し話を聞かせてください。周回をより遊びやすくするために,ほかのプレイヤーのクリア編成を見たり,前回クリアした編成にしたりできると嬉しいのですが。
安田氏:
ほかのプレイヤーのクリア編成は,自分が持ってないキャラクターが表示されてしまうなど,懸念事項はいくつかありますね。
4Gamer:
持ってないキャラクターを薄暗く表示して,代替できるキャラクターを探せるようにする,なんてのはどうでしょうか。やはり,サモンズは編成を組む楽しさを覚えるまでが大変なので,初心者をサポートできる要素になるんじゃないかなと。
安田氏:
初心者向けの助けになる要素は増やすべきだと考えているので,慎重に考えていきたいと思います。
4Gamer:
前回クリアした編成についてはどうでしょうか。
安田氏:
前回クリアした編成については,長い間,検討を行っている機能です。一番の懸念事項は500以上あるダンジョンの個別データをすべて保存しておいても大丈夫なのか,といったデータ管理の部分ですね。このあたりがクリアになれば仕様書を詰めるだけなので,実装を前向きに考えております。
経験値ダンジョンの見直し
サモクリ交換所の連続購入が可能に
4Gamer:
続いて,交換所についてなのですが,そろそろ連続購入が来るんじゃないかなと。希望を込めて!
安田氏:
実は,連続購入できる形で話が進んでいます。
4Gamer:
おお,本当に実装されるとは! 自分はすごくサボり屋なので,ホークとかもサモクリで購入しちゃってるんですよね。毎回,画面を下までスクロールして購入するのがなかなか大変で。
安田氏:
ホークを買うとなるとかなり大変ですよね……。とはいえ,ラインナップにあるわけですから,そこはフォローしたいなと思っています。
4Gamer:
別の解決方法としては,ホークの入手先を広げてもらえれば,サモクリを消費することもなくなるとは思うんですよね。現在だと,ゲリラで発生する「ユートピアダンジョン」と,回数制限のある各属性の「経験値ダンジョン」,何度でも挑戦できる「ハイホーク乱舞」の3つがメインの入手先だと思いますが,ゲリラではなく恒常にする,回数制限をなくすなど,何かしらの方法はある気がしています。
安田氏:
初心者がキャラクターを育成しにくい環境であることは認識しているので,どうにかしたいポイントですね。また,このあたりはまとめて考え直す必要があるため,まだ改修には時間がかかると思いますが,検討している内容ではあるので,ご期待いただければなと。
まとめて行えるボックス拡張
フィルタリングで“特性”も検索可能に
4Gamer:
続いて,ボックスの拡張についても聞かせてください。現在,1回につき5枠しか拡張できない仕様ですが,50,100,と一気に拡張できるようにはならないのでしょうか。光結晶が関わる部分なので,難しいかもしれないのですが。
安田氏:
これは,実装する形で進めています。
4Gamer:
おお,ありがたい……。モンスターボックス関連でもうひとつ,フィルタリング機能についても聞いてみたいことがあります。文字検索など,かなり細かくフィルタリングできるのはプレイヤーとして嬉しい限りなのですが,覚醒変身後の特性について,文字検索やアイコンでのフィルタリングができない状態です。こちらは,何か追加される予定はないでしょうか。
安田氏:
覚醒キャラクターが増えてきたことによる課題ですね。随時調整したいと思っているので,もう少しお待ちいただければと思います。
クライアントのアップデート
UIの変更と読み込み速度の向上
4Gamer:
要望みたいなのが続いてしまって恐縮なのですが,最後にひとつだけ。ゲームの起動時間の長さはどのようにお考えでしょうか。
というのも,サモンズは遊ぼうと思ってから始められるまで,ちょっと時間がかかる印象があります。例えば,その日に初めてプレイする場合であれば,最初にログインボーナスの画面,次にイベント期間中であれば2回目のログインボーナス画面,さらにガチャチケットが手に入ればそのままガチャ画面,チケットを2枚入手していたら再びガチャ画面と,かなり遷移先が多く,やきもきする場面がたびたびあります。
もちろん,まだまだ手持ちが少ない人にとってはワクワクできるシーンなのですが,かなりキャラクターが揃っている人からすると,早くゲームを始めたい気持ちのほうが強くなると思うんですね。
安田氏:
おっしゃることはとても分かります。ログインボーナスの見た目を変えよう,という話は出ているので,そのタイミングでログインボーナスの演出スピードも早くなるようにできれば良いかなと検討しております。
4Gamer:
期待しております。
安田氏:
ログインボーナス画面以外にも,一部のUIを分かりやすくする予定です。ダンジョン選択画面でどのボスが出るのかを分かりやすくしたり,イベント情報も視認しやすいようにしたりする見た目にしたいなと。変更によって遊びにくくなっては元も子もないので,慎重に進めています。
対戦要素の可能性もあり?
大量のアイディアを精査中
4Gamer:
続いて,新コンテンツの話についても教えてください。どういうコンテンツをイメージしているのか,そのあたりから聞けたらなと。
安田氏:
正直,まだまだ構想段階なので,実装できるかも分からないのですが,協力マップやロールダンジョンのような大きなコンテンツを作りたいと考えています。ただ,それらよりも実装後のコンテンツ制作工数が掛からない作りにし,早いスパンでプレイヤーの皆さんに届けられる形にしたいと考えています。
4Gamer:
具体的な内容はまだ固まっていないということでしょうか。
安田氏:
昨年,チーム内でミーティングを行い,「こんなことをやりたい」という意見がババッと出たので,現在は企画としてそれらが実際にできるのか,ゲームに落とし込めるのかを検討している段階です。
4Gamer:
アイディア自体はたくさん出ていそうな感じですね。
安田氏:
アイディア自体は大量にあります。とはいえ,なかには「それ本当に作れるの?」みたいなものも混ざっているので……。
4Gamer:
聞いている感じですと,塔などのやり込みコンテンツというよりは,遊びの幅を広げる形のコンテンツになりそうですね。
安田氏:
そうですね。やり応えのあるものは塔や魔窟に任せつつ,それとは違うベクトルで面白さを追求していきたいと考えています。
4Gamer:
どういったものが出ているのか気になりますね……。何か少しでも話せるものはないでしょうか。
安田氏:
まだアイディアがあがった程度なので,なんとも言えませんが,みなさまに期待してもらえるようなコンテンツは用意したいですね。
4Gamer:
アイディアの中に対戦要素はなさそうでしょうか。もちろん,現状のシステムだと難しいことは分かっているので,新しいルールでの遊びになると思いますが。
安田氏:
実はチーム内のブレストでは話題にあがっており,可能性としてゼロではありません。これは主観でしかないのですが,メインコンテンツとは別に用意された対戦要素は,1割のプレイヤーがピンポイントでガッツリと楽しむ,というスタイルが多い印象です。ほかのプレイヤーは敬遠するか,手もつけない,もしくは必要なものを取ったら終わり,という感じですね。
4Gamer:
どういった形にしても,人が集まってわいわいできるコンテンツがほしいですね。必ずしもやる必要はないけど,サモンズボーダーが集まったときに遊べる要素,みたいな。もっと具体的に言えば,配信などで遊ぶと盛り上がりそうなコンテンツがあると嬉しいですね。協力マップは初心者向けにチューンされていることもあり,わいわい賑わって遊ぶのとはちょっと違う方向性ですし。
安田氏:
なるほど。
4Gamer:
コミュニティの強化にもつながると思いますし,横のつながりができればもっとみんな楽しめる環境になるんじゃないでしょうか。もちろん,他者と関わりを持ちたくない人もいると思うのですが,そういった人が1人で遊べる環境は随分整ってきていると思います。
安田氏:
協力マップを入れるときも,繋がりが濃くなりすぎると「これまでのサモンズボードと違うんじゃないか」と思われることが怖かったのですが,新しいコンテンツについてもその点はうまくバランスを取っていきたいですね。
コラボは例年並みかそれ以上
4Gamer:
続いて,コラボについて何か話せることはないでしょうか。
安田氏:
アンケートで希望が多かったコラボは年内の実装で話が進んでいます。
4Gamer:
差し支えない範囲でちょっとしたヒントなんかを……。
安田氏:
直近では,新しい作品とのコラボイベントを春頃に予定しています。あまり具体的には言えないんですが,すでに開発に着手したものもいくつかありますし,着々と準備が進んでいるので期待してほしいですね。
4Gamer:
ちなみに2020年は何タイトルくらいを予定してるのでしょうか。
安田氏:
新規が数本,復活が数本といった感じです。例年と同じか,もしかすると多いくらいかもしれません。
4Gamer:
今までに行われた人気コラボの復刻の期待も高まりますね!
安田氏:
具体的には,まだ何も言えないです(笑)。
4Gamer:
さて,そろそろ締めにいきたいと思うのですが,最後に今年の目標や意気込みを聞かせてください。
安田氏:
ここ1,2年で下地はかなり整ったと思うので,ここから再び気持ちを新たにし,7周年,そして8周年,9周年と続けられるよう,運営開発ともども努力し,プレイヤーの皆さんが楽しめるよう邁進していきたいと思います。現在は,皆さんに響く新しいコンテンツを鋭意開発中ですので,今後の展開にご期待ください。
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――2020年1月15日収録
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