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Googleから,「Tegra K1」を採用する3Dマッピング機能搭載Androidタブレット「Project Tango Tablet」が登場。2014年後半に1024ドルで発売
Tango Tabletは,モーショントラッキング機能を持つカメラと奥行きを計測するセンサーによる3Dマッピング機能を備えており,タブレット周囲の3Dモデルを作成できるのが特徴だ。価格は1024ドル(約10万5000円)で,2014年後半に発売の予定となっている。
Tegra K1以外の主なスペックを挙げておくと,OSにAndroid 4.4(KitKat)を採用し,ディスプレイサイズは7インチ。メインメモリ容量4GB,ストレージ容量は128GBを備えており,無線LAN機能やLTE通信機能も内蔵する。
基本的にはソフトウェアやサービスの開発者向け製品であるが,個人で購入を申し込むことも可能だ。価格や用途を考えると,単なるハイスペックなAndroidタブレットとして買うようなものではないが,Tegra K1世代のハイエンドタブレットとして,心惹かれる人は少なくないのではないだろうか。
GoogleのProject Tango 公式ページ:https://get.google.com/tango/
NVIDIA Blogの当該ポスト(英語)
http://blogs.nvidia.com/blog/2014/06/05/project-tango-tegra-tk1/
Googleの新しいProject Tango Tablet Developers' Kitは,コンピュータビジョンのに関心のある人々に強力な新機能を提供します。
GoogleのProject Tangoを実験的機器から開発者向けキットにまで進めるこのタブレットは,コンピュータビジョンに最適化されたカメラ,先進的なセンサー融合アルゴリズム,および一体化された深度検出ツールとともにNVIDIA Tegra K1 モバイル・プロセッサが搭載されています。この結果として,このタブレットは空間や動きを人間と同じように認識し,室内空間を迅速に三次元にマッピングし,現実と仮想オブジェクトを融合するアプリケーションの開発を可能にします。
たとえばゲームデベロッパーはこれを使い,リビングルームに3Dの仮想的戦場を描くことができます。あるいは大規模な仮想や拡張現実エクスペリエンスを作りだすことも可能です。不動産会社は物件について双方向,360度の「フライスルー」ツアーを作成できます。インテリア・デザイナーはクライアントの住まいをスキャンし,壁の移動や家具の配置などデザイン案を試すことができます。小売企業の場合には顧客を特定の場所や商品に誘導することが可能になります。
これらのアプリケーションには,GPUの並列アーキテクチャを使って世界で最も困難な問題のいくつかを解く,汎用GPUコンピューティングが最適です。またNVIDIAのKepler GPUアーキテクチャはすでにPC,ワークステーション,およびスーパーコンピュータに使用されているため,Tegra K1の活用に必要なツールはすでに存在します。
Tango開発キットは,コンピュータビジョンを研究室から持ち出し,モバイル・デベロッパーの手に広く配付する初のモバイル機器です。これはまたコンピューティング能力,不適切なアルゴリズム,標準的なセンサーなどの従来の制約を克服した初の機器でもあります。
この開発キットの中心にはTegra K1があり,192個のプログラマブルGPUコアが世界で最も進んだモバイル・グラフィックスと性能を実現しています。これらのコアには,世界で最も強力なスーパーコンピュータやワークステーションに使用されているものと同じ,効率的なKeplerアーキテクチャが採用されています。この技術をモバイル・チップに搭載することにより,コンピュータビジョンを使ったアプリケーションが持ち運び可能,安価,かつ構築しやすいものとなりました。
Project Tango Tablet Developers' Kitには,デベロッパーがこのパワーを引き出すため必要な,7インチ画面,4GBのRAM,および128GBのストレージを含むすべてのものが用意されています。このキットはGoogleのKitKat Androidオペレーティングシステム上で動作します。またOpenGL 4.4をはじめとする,モバイル分野の最新機能のいくつかもサポートしています。このProject Tango Tablet Developer’s Kitはデベロッパーを対象として今年中に提供され,価格は1,000ドル前後の予定です。