業界動向
Activision Blizzardが「キャンディークラッシュ」のKingを59億ドルで買収
ゲーム関連企業では,2007年にVivendiグループのVivendi GamesとActivisionが17億ドルで合併に合意してActivision Blizzardが生まれたり,2014年にはFacebookがOculus VRを20億ドルで買収したりしたが,それらと比較しても約3倍におよぶ巨額の買収劇となる。これによって,同社の2016年度における収益は30%増加すると見込まれており,世界のゲーム市場おいて,収益ベースでMicrosoft GamesやSony Computer Entertainmentを超え,中国の騰訊(Tencent)に次ぐ規模となる。
2003年にスウェーデンで創立されたKing Digital Entertainmentは,現在ではアイルランドのダブリンを本拠に1400人の従業員を抱え,2014年にはニューヨーク証券取引所で上場を果たしている。マッチ3パズルタイプのキャンディークラッシュシリーズは2012年のローンチ以来,iOS,Android,Facebook,そしてPCへ展開され,これまでに4億ドル(約485億円)の収益を同社にもたらしたと言われる。モバイルゲームとしては非常に安定した人気を誇っており,2015年8月にはすべてのプラットフォームで約1億5000万もの月間アクティブユーザー(3300万ユニークユーザー)を記録。日本を含めて世界的にも知名度の高いゲームソフトに成長した。
一方のActivision Blizzardは,「Call of Duty」「World of Warcraft」「Hearthstone: Heroes of Warcraft」,そして「Destiny」といったコアゲーマー向けの人気フランチャイズをこれまで展開してきた。カジュアルゲーマ向けのタイトルはほとんどなく,今回の買収は,ビジネスを拡大させつつ収益を安定させるのが目的といったところだろう。Kingにとっては,カジュアルタイトルの次の大ヒット作が求められるところで,このあたりは今後の発表に注目しておきたいところである。
Activision Blizzardプレスリリース(英語)
king.com
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キャンディークラッシュ
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(C)King.com Limited 2011-13. All rights reserved.
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