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印刷2014/02/21 00:00

プレイレポート

これが新世代のメタルギア。「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES」のプレイインプレッションをお届け

画像集#011のサムネイル/これが新世代のメタルギア。「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES」のプレイインプレッションをお届け
 KONAMIは2014年3月20日に「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES」PlayStation 4 / PlayStation 3 / Xbox 360Xbox One版は発売日未定。以下,MGSV:GZ)を発売する。本作は「METAL GEAR SOLID V THE PHANTOM PAIN」の“プロローグ”にあたる内容となっており,「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」(以下,MGS PW)から数か月後の1975年を舞台としたメインミッションと,5種類のサブミッションが収録されている。

 そして先日,六本木ミッドタウンのKONAMI社内にてMGSV:GZのメディア向け体験会「『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』BOOT CAMP 2014」が開催された。PS4版を中心にたっぷりとプレイしてきたので,本稿でそのインプレッションをお届けしよう。

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「メタルギア」とオープンワールドの自由度が融合


 すでにムービーも公開されているのでご存じの人も多いとは思うが,「MGSV:GZ」のメインミッションは,キューバ南端の米軍基地内に囚われた「チコ」と「パス」を救出すべく,スネークが単身潜入するという内容。2人は基地内で激しい拷問を受け,精神的にも肉体的にもかなり悲惨な状況に置かれているのだ。
 「MGS PW」で重要な役割を演じた2人の変わり果てた姿を見て,同作をやり込んだ筆者は,否が応でもコントローラを握る手に力が入った。

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 本作では大きな特徴として“オープンワールド”の要素が取り入れられている。これまでのシリーズ作品では,潜入方法やミッションクリアに至るまでのルートがある程度限定されていたが,本作ではそれらが千差万別なのが非常に面白いところ。実際,体験会でも,全員が違ったルートでメインミッションをクリアしたとのことで,その自由度の高さを実感できた。

 敵兵が少ない場所を徹底的に探してノーアラートを目指すも良し,真正面から敵兵士を殲滅する勢いで突っ込むも良し。ゲーム中,副司令である「カズヒラ・ミラー」が通信でヒントを与えてくれることもあるが,それに従わなくてもクリア可能な作りになっている。
 短気な筆者の場合,ミラーが「これは潜入任務だ」としつこく言ってくるのもかまわず敵兵士と激しい銃撃戦を展開し,「道が分からなければ全施設回ればいいじゃない」と装甲車や四輪駆動車を奪って基地内を暴走。さらに武器庫から盗んだ爆薬で基地内に設置された対空砲を吹っ飛ばすなど,徹底したサーチ&デストロイでチコとパスの救助に成功した。……「潜入しろよ!」と怒られそうだが,筆者は小心者なので敵兵士を気絶させたり眠らせてやり過ごすよりも,息の根を止めてしまった方が安心できるのだ。

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 これまでのシリーズ作品にない要素としては,任意のタイミングで戦闘ヘリに支援を要求できることも特筆すべきだろう。ヘリは戦闘の援護や捕虜のピックアップ,自身の脱出手段として利用することができる。従来の「メタルギア」では存在しなかった,オープンワールド要素を取り入れたからこそのシステムとなっている。
 ここで注目したいのが,ヘリを呼び出すポイントにおける“危険度”の違いだ。基地内のヘリポートなどは,スネークが脱出する場合などには短いルートでたどり着けるが,危険度が高く,やってきたヘリが降下前に対空砲やロケットランチャーで破壊されるリスクが伴う。一方で基地から離れたポイントは,当然ながら監視の目が薄く,安全に降下できるが,スネークがそこまで移動するのに手間がかかるうえ,道中で敵兵士に発見される可能性が高まる。それぞれメリットとデメリットがハッキリしており,状況を見てベストな選択をしなければならない戦略性の高さもひとつの魅力だ。
 このように,本作ではプレイヤーが選択できる要素が非常に多い。同じメインミッションであっても,プレイスタイルやルートによって,プレイ感が大きく変化するはずだ。

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 そしてサイドミッションに関しても「しょせんボリュームの水増しでしょ?」と侮るなかれ。どれも非常に遊び応えがあり,メインミッションで描かれていない部分の補完からファンサービス性の強いものまで,バラエティ豊かに用意されている。このタイミングでは詳細について言及できないのが非常に残念ではあるが,胸を張ってオススメできる面白さだということだけはお伝えしておきたい。
 なお,サブミッション5種類のうち,ひとつだけPSフォーマットとXboxフォーマットで異なるものが収録されているという点に注意してほしい。PS4版およびPS3版では1998年に発売されたPlayStation用ソフト「METAL GEAR SOLID」を追体験できるネタが散りばめられた「デジャヴ・ミッション」,Xbox One版およびXbox 360版では「METAL GEAR RISING REVENGEANCE」の「雷電」が謎の知性体「スナッチャー」と戦う「ジャメヴ・ミッション」が遊べる。どちらがお好みか事前にチェックしておくといいだろう。
 ちなみに筆者は今回の体験会で両方ともクリアしたが,困ったことに甲乙付けがたい。もう,どっちも買っちゃえばいいんじゃないかな。

デジャヴ・ミッション
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ジャメヴ・ミッション
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 細かいところでは,PlayStation Vitaによるリモートプレイや,ソフト発売日と同日の3月20日に配信予定となっているiOS/Android向けコンパニオンアプリにも注目だ。

 リモートプレイでは,PS Vitaの背面タッチパッドもフルに使用するため,操作に若干の慣れが必要ではあるが,予想以上に良好なレスポンスで動くことに大変驚いた。グラフィックスの美しさだけでなく,リモートプレイとはいえ携帯機で「MGSV:GZ」が遊べてしまうという点もPS4版の魅力となるだろう。
 コンパニオンアプリは,テレビ画面でメニューを開くことなく,マップやミッション情報などの確認,ヘリの要請などができて快適だ。ラグもほとんど感じられず,うまく使えればプレイの利便性が劇的に向上するだろう。

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 プレイインプレッションは以上だ。今回は大人の事情により,アレやコレや語れないことが多いのが歯痒いところだが……。
 「MGSV」のプロローグにあたる作品ということで,ボリュームについて心配している意見が多く見られる本作だが,実際にプレイした筆者から言わせてもらうと「いくらでも繰り返し遊べる」というのが正直な感想だ。パッケージ版が2980円(税込),ダウンロード版が2480円(税込)というお手頃な値段から考えると,十分すぎるくらいにギッシリ濃厚な内容となっている。個人的には遊べば遊ぶほど味が深まる,“スルメゲー”に属するタイプの作品だと感じた。「メタルギア」ファンは大いに期待して良しと,胸を張って言わせてもらおう。

体験会の会場には本作の限定版パッケージやコラボグッズが展示されていた
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