イベント
角川ゲームスが「KADOKAWA GAME STUDIO MEDIA BRIEFING 2013 AUTUMN」を開催。「艦これ改(仮)」および「NAtURAL DOCtRINE」が正式発表された会場の模様をレポート
このイベントでは,既報のとおり,同社の開発スタジオである「KADOKAWA GAME STUDIO」の設立が発表され,「NAtURAL DOCtRINE」(PlayStation 3/PlayStation 4/PS Vita)およびPS Vita用ソフト「艦これ改(仮)」が開発中であることなどがアナウンスされた。
プロ/アマ問わず新しい才能を発掘する「Project Discovery」の第2弾が始動
最初に登壇した角川ゲームス 代表取締役社長/KADOKAWA GAME STUDIO エグゼクティブプロデューサー 安田善巳氏は,今後5年10年先を見据えると,自分達自身が主体となって新規ゲームIPを作っていくことが重要になると話す。そのために,プロジェクトごとに得られる知見をしっかりと次につなげ,得意とする分野を確立し,そして自分達はこうありたいという信念を持つ場としてKADOKAWA GAME STUDIOを設立したと語った。
角川ゲームス 代表取締役社長/KADOKAWA GAME STUDIO エグゼクティブプロデューサー 安田善巳氏 |
角川ゲームス 開発本部 副本部長/KADOKAWA GAME STUDIO プロデューサー 田中謙介氏 |
続いて,角川ゲームス 開発本部 副本部長/KADOKAWA GAME STUDIO プロデューサー 田中謙介氏により,「Project Discovery 2nd Season」が紹介された。この取り組みは,ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(SCEJA)と角川ゲームスによるユーザー参加型の共同プロジェクト第2弾で,PS Vita向けノベルゲームのシナリオやキャラクターデザインなどを,プロ/アマの垣根を超えて公募し,新しい物語や,それを作る才能を発掘しようというものだ。
会場では,このProject Discovery 2nd Seasonの募集が,9月26日に開始されることが発表された。なお今回は,シナリオライター/グラフィックスデザイナー/サウンドデザイナー/ボイスアクターの4部門を募集する(関連記事)。
多田氏は,第1回の募集には500を超える作品が寄せられたと話し,選考作業が大変だったことを明かす。また安田氏は,募集期間の締め切り間際に多数の作品が届いたことや,表彰式が非常に感動的だったことを振り返り,今回も大きく盛り上がってほしいと期待をのぞかせた。
ブラウザゲーム版と並行開発していたPS Vita用「艦これ改(仮)」
次に発表されたのは,2014年発売予定の「艦これ改(仮)」である。このタイトルは,ブラウザゲーム「艦隊これくしょん -艦これ-」のコンシューマゲーム版だが,実のところ両者はほとんど並行して開発が進んでいたと田中氏。またプラットフォームをPS Vitaにすることも,1年以上前から想定していたという。
なお「艦これ改(仮)」のゲーム内容は,田中氏いわく「最上に対して,最上改くらい」とのことで,「艦これ」とまったく違ったものになることはないようである。
また安田氏が,一人のプレイヤーとして,ゲーム内で大坪さんの演じる伊勢と日向を育成していることや,北上が野戦で大破すると必ずロストしてしまうといったエピソードを明かすと,大坪さんも「私の演じたキャラクターが多くのプレイヤーに可愛がられていて嬉しいです」と感謝の言葉を口にした。
もう一人のパートナーとして,「艦これ」のサービスを提供しているDMM.comから,プロデューサーの岡宮道生氏が登壇。岡宮氏は,田中氏と二人で立ち上げた「艦これ」がここまで大きな存在となったことに驚くとともに感激しているとし,角川ゲームスと全国にいる提督(プレイヤー)に感謝の意を示した。また会場では,岡宮氏が作曲家として「艦これ」の“夜戦の曲”を手がけていることも明かされた。
DMM.com プロデューサー 岡宮道生氏 |
会場では,4人の登壇者から全国の「艦これ」の提督に向けて感謝の言葉が述べられた |
なおストーリーの構成や,艦娘がどのような動きをするのかについては,現在,企画検討中とのことで,今のところ声優陣がゲームと同じであること以外,アニメ化に関して公開できる情報はないそうだ。肝心のアニメの公開は,2014年夏から秋を目標としているという。
KADOKAWA GAME STUDIOは「NAtURAL DOCtRINE」のために設立された
また田中氏は,同タイトルの企画が「新しいシミュレーションRPGとして,たとえたどり着けなかったとしても,先達の作り上げたスタイルのその先を目指す」ことから始まったことを明かした。
なお企画開発にあたっては,田中氏がトリッキーな方向に行ってしまいがちなところを,安田氏が王道の内容に引き戻すというやり取りが頻繁になされていたようである。
近藤氏は,この仕事を受けるにあたり,ufotableの手がけるアニメ「Fate/Zero」の中で活躍していた碇谷氏をアテンドしたと語る。また田中氏も,上がってきたデザインラフの一部修正を碇谷氏に依頼すると,全部描き直してしまうほどだったと,その熱心さをアピールした。
キャラクターの書き込みに関しては,世界観の重厚な雰囲気に負けないように影や線を増やしたと碇谷氏。ちなみに田中氏は,ゲームの主要キャラの一人「ヴァシリー」についてかなりの思い入れがあるようで,碇谷氏に臀部の曲線に関する修正を何度も出していたことが,近藤氏から明かされた。ちなみに主要キャラは十数名いるとのことで,その中でも碇谷氏は「へたれた魔法使い」など,男性キャラを描くほうが得意とのことである。
さらに「NAtURAL DOCtRINE」のエンディングには,安田氏の強い意向で,プログレッシブ・ロックバンド「キング・クリムゾン」の1stアルバム「クリムゾン・キングの宮殿」の最後を飾る同名曲が起用されることも発表された。ゲームでは,アレンジが施された形で収録されるとのことで,朝倉氏は「原曲のテイストを残していますが,ボーカルをオペラ歌手が手がけるなどの変化球を楽しんでほしい」と話していた。
イベントのエンディングでは,安田氏がKADOKAWA GAME STUDIOについて,序列なくスタッフが一丸となってゲームの開発に取り組んでいることを披露し,ぜひ今後の展開にも注目してほしいと述べて,一連の発表を締めくくった。
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NAtURAL DOCtRINE
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(C)2013-2014 Kadokawa Games, Ltd.
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