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[TGS 2013]ルーキードライバーからワールドチャンピオンを目指せ! 「F1 2013」の新モードをシニアプロデューサーに詳しく解説してもらった
しかし本作には,さらにF1の世界へと没入できるゲームモードがいくつか搭載されている。こうした新モードの魅力を中心に,コードマスターズのシニアプロデューサー 大庭将司氏に詳しく解説してもらったので,その内容をお伝えしよう。
同社の「F1」シリーズは,2009年より数えて5年めとなり,PlayStation 3とXbox 360でリリースされるのは4作めとなる。
本シリーズのメインとなる「キャリア」モードは,プレイヤーがルーキードライバーとなり,下位チームのドライバーとしてスタート。世界中のサーキットを転戦しながら好成績を収め,上位チームへと移籍,そして最終的にチャンピオンを目指すという,サクセスストーリーを楽しむモードとなっている。
ただチームに所属してレースをすればいいというものではない。チーム内でもファーストドライバーとセカンドドライバーという,シートのランクが存在していて,ファーストドライバーはシーズン中に開発された新パーツなどを優先して提供してもらえる有利な立場になる。レースで上位に食い込むためにチーム内でも競争するという,実際のF1ドライバーさながらの体験ができるのだ。
キャリアモードではレースの合間にeメールが届き,契約やオファーについてチームとやりとりしたり,チームメイトとの比較データ(「チャレンジデータ」)をチェックしたりできる。また,F1に関する「ニュース」では,自分の活躍や車の状態,そして来期の動向といった速報が掲載され,ストーリーの要素を感じさせる演出が用意されている。大庭氏は「自分がF1チームの一員であると実感し,本物のF1ドライバーになったような経験ができるのが,本作の醍醐味」と語っている。
さらに,レース日程は実際のF1レースと同じく,「練習(フリー走行)」「予選×3セッション」「決勝」の順で進行する。各セッションはレギュレーションどおりの時間制限でも走行できるというから本格的だ。
もちろん,各セッションを簡略化したり,時間を短縮したりといった設定変更は可能で,熱心なレースゲームファンやF1ファンから,気軽にレースゲームを楽しみたいという人まで,幅広いプレイヤーが自分のスタイルで楽しめるようになっている。
また,決勝レースの走行距離も設定でき,最長は実際のレースと同じ周回数となる「100%」(約2時間),最短は「25%」の間で変更できる。これは最短の場合でも,1〜2回はピットインしなければならない設計だ。
大庭氏は「F1のモータースポーツとしての一面を出したい」と語り,F1のレース戦略において外すことのできない「ピットストップの戦略」を,短縮した設定でも取り入れることを意図しているとのこと。レースの最中にも徐々に摩耗していくタイヤの状態や,天候に応じたドライ/ウェットのセッティングを見極め,さらにどのタイミングでピットインするべきかという,チームやライバルとの緊張感の高い駆け引きが味わえるというわけだ。
もう1つの注目は「シナリオ」モード。F1レースの特定のシチュエーションにおけるドラマを追体験できるモードで,ピットストップから特定のポジションでフィニッシュする,特定のドライバーに一定の差を付けてゴールするなど,20種類以上のドラマチックなシナリオが用意されている。また,すべてのシナリオに難易度が3段階設定されており,挑戦しがいのある要素と言えるだろう。
F1の2013年シーズンを題材にしているこれらのモードとはまた別に,新たに追加されたのが「F1 CLASSICS」モードだ。F1の歴史に名を残す往年のマシンやドライバーが登場するというもので,本作には1980年代のマシン5台,ドライバー10人を収録。さらに,追加のマシンやドライバー,そしてコースなどがダウンロードコンテンツとして配信される予定になっている。
往年のF1マシンやドライバーが現代のゲーム技術によって復活を遂げるのだから,当時を知るF1ファンには見逃せないポイントだろう。また,空力やエンジン性能も当時のままでシミュレートされているので,2013年の最新マシンと走行性能を比較できるのも面白い(ただし,2013年のマシンとF1 CLASSICSのマシンで一緒に走ることはできない)。
このF1 CLASSICSについて,大庭氏は「昔から計画してきたのが,F1 2013でようやく実現した」と明かし,「以前はTVでF1を見ていたけど,今は見なくなってしまった人に懐かしく遊んでほしい。そして,またF1を見てもらえるようになれば嬉しいですね」と語っていた。
最後は,これまでの解説で聞くことができなかった質問をインタビューという形で聞いてみた。
コードマスターズ F1 2013 シニアプロデューサー 大庭将司氏 |
大庭さんは,F1 2013ではどのような仕事をされているのでしょうか。
大庭氏:
2009年から本シリーズに関わり,本作では日本語ローカライズの監修,チームやドライバーとの交渉,それからマシンの3Dモデリングの監修などを担当しています。
4Gamer:
かなり深く関わっているんですね。やはりF1に詳しいのですか。
大庭氏:
そうですね。さすがに以前よりはずっと詳しくなりましたが,それでもイギリスの開発チームのメンバーにはかないません(笑)。
4Gamer:
本シリーズは2009年以降,毎年リリースされています。どのような体制で開発されているのでしょうか。
大庭氏:
現地の開発部署では,200人体制で制作しています。F1は毎年レギュレーションが細かく変わって,各チームのマシンがフィックスするのも年明けぐらいからなんです。そこから制作することになるので,開発期間は意外に短いですよ。
4Gamer:
それは大変そうですね。ライセンシーのチェックもありますし……。
大庭氏:
確かに大変です。ただ作るだけでなく,その中でもプレイヤーの皆さんを飽きさせないように,いろいろチャレンジしていかなくてはなりませんからね。
4Gamer:
本作で初めてF1シリーズに触れる人に,おすすめのゲームモードを教えてください。
大庭氏:
初めての方こそ,キャリアモードを遊んでほしいですね。グランプリモードだと数周走るだけで終わってしまいますし,ピットに入ってタイヤ交換などができるキャリアモードで遊んでいただいたほうが,よりF1というモータースポーツの面白さを理解してもらえると思います。
4Gamer:
東京ゲームショウの会場に出展されていたようなハンドルコントローラやシートなどを揃えてプレイすると,さらに盛り上がりそうです。
大庭氏:
僕の知り合いにもいますよ。ハンドルコントローラとシートを用意して,さらにヘルメットをかぶってプレイするという人が(笑)。実際のマシンのエンジン音を録音しているので,サウンド機器も揃えていただくとベストですね。
4Gamer:
臨場感ありそうです。ちなみに,F1 CLASSICSのマシンも当時のエンジン音を収録しているのですか。
はい,当時のものです。昔のマシンでも,各チームの工場には残っていますし,資料もありますからね。また,実際に動くものについては,そこから録音しています。
F1 CLASSICSに登場するマシンが走っていた当時のレースゲームは,もっと画像が粗かったと思うので,本作のグラフィックスで乗れるのはワクワクすると思いますよ。
4Gamer:
今回出展された手応えはいかがでしたか。
大庭氏:
大勢の方に並んでいただき,プレイしてくれているのを見ると,やはり嬉しくなりますね。最近は外国のお客さんも多く,とくに日本マイクロソフトさんのブースの試遊台は,身長の高い外国の方ばかりで,後ろからだと何も見えませんでした(笑)。
4Gamer:
それでは,10月10日の発売を心待ちにしているゲームファンに向けてメッセージをお願いします。
大庭氏:
10月10日はちょうど日本グランプリの週です。日本で最もF1が盛り上がる時期に,ゲームを発売できるのはすごくよかったと思います。日本グランプリに出場しているマシンとドライバーがゲームにも登場しますので,ぜひこれで観戦の予習復習をしてください。
4Gamer:
楽しみにしています。ありがとうございました。
「F1 2013」公式サイト
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(C)2013 The Codemasters Software Company Limited ("Codemasters"). All rights reserved. "Codemasters"(R), "Ego"(R) and the Codemasters logo are registered trademarks owned by Codemasters. "Codemasters Racing"(TM) and "RaceNet"(TM) are trademarks of Codemasters. An official product of the FIA FORMULA ONE WORLD CHAMPIONSHIP.
The F1 FORMULA 1 logo, F1 logo, F1 FIA FORMULA 1 WORLD CHAMPIONSHIP logo, FORMULA 1, FORMULA ONE, F1, FIA FORMULA ONE WORLD CHAMPIONSHIP, GRAND PRIX and related marks are trade marks of Formula One Licensing BV, a Formula One group company. Licensed by Formula One World Championship Limited. All rights reserved.
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