プレイレポート
「チェンクロ第4部」プレイレポート。休眠から復帰した人でも,はたして新世界についていけるのか?
第4部では,主人公である義勇軍の隊長(=プレイヤー)が仲間たちとともに,さまざまな未知の新世界を旅していく。同時に“Ver.4.0.0”アップデートによって,数々の新システムも実装された。
今回はこれらの主立った内容を,休眠から復帰した筆者が,1週間ほど遊んでみたうえでのインプレッションを添えてお届けする。
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第4部プロローグ&ストーリーのあらすじ
(※第4部導入&第3部完結の一部ネタバレ注意)
第4部のプロローグは,第3部の完結直後からはじまる。
年代記の塔での激戦を乗り越えた義勇軍は,つかの間の平穏を謳歌していた。しかし突然のピリカの失踪,さらに未知の魔物の出現など,彼らの前で次々と事件が発生する。
不思議な万華鏡「万象鏡(バンショウキョウ)」を手にした主人公は,相棒のピリカが,自分たちの住まうユグド世界とは異なる場所「骸の世界」に連れ去られたことを知る。
主人公は万象鏡の力を使い,骸の世界に乗り込むが,ピリカがいた場所には色とりどりの光が。彼らはピリカを自分たちの世界に取り込み,ユグド世界が持つ「可能性」を奪おうとしていた。
どうにか隙をつき,ピリカ奪還に成功した主人公であったが,件の光たちはいまだユグド世界を狙っている。
ユグドを守るための戦いは,再びはじまっていた。
物々しい幕開けからはじまるメインストーリーでは,ユグド世界の各地で起きる異変を解決すべく,主人公が万象鏡を使い,義勇軍の仲間たちと新世界へ乗り込んでいく。
その過程は,新世界メインの「新世界篇」,ユグド世界メインの「ユグド篇」の2つの視点をとおして描かれるようだ。
新世界篇のメインストーリー「幻獣の世界」では,部族の戦士長“カネード”と部族の王“クガイ”とが敵対し,軍勢を率いてにらみ合っていた。そして義勇軍が乗り込んだそのとき,ユグド世界を狙う“妖精メネフ”の暗躍によって,大きな戦争が勃発してしまう。
義勇軍は否応なしに戦争に巻き込まれていくが,そんな彼らに力を貸したのが“この世界に生きる幻獣と,その意思たち”であった。
これまでのチェンクロから舞台を一新し,さらなるスケールで描かれる第4部。それでいて不自然さがあるわけでもなく,いたってチェンクロの物語,もっと言えば“懐かしいチェンクロ”の雰囲気である。
導入の部分だけでも,RPG欲がガッツリとつかまれる内容だ。
「義勇軍本部」で仲間と触れ合おう
第4部のプロローグをクリアすると,新機能「義勇軍本部」が開放される。義勇軍本部では仲間たちとのコミュニケーションが可能で,クエストバトルでAPを消費すると,直前の戦闘で出撃したメインパーティの4人と,お気に入り設定したキャラクターが室内に現れる。
また,一定条件を満たしていると各キャラクターが「ハートアピール」をしてきて,タッチすることで親愛度が上昇する。第4部では新たに「プレゼントアイテム」も実装されたので,フリークエストなどで獲得したそれらを手渡すことでも親愛度を上げられる。
それと同時に,異変を察知するための万象鏡ゲージもたまる。
万象鏡ゲージがMAXになると「異変クエスト」が発生する。
これは新世界の影響によってユグド世界で起こる,さまざまな異変を解決するべく,世界各地に向かう特殊クエストだ。異変クエストの報酬には「刻印結晶」の作成に必要な素材なども含まれている。
キャラクターとの触れ合いが,単なるコミュニケーションにとどまらず,ゲーム的な意味合いを持たせていることでやる気も増す。ゲーム全体のコンテンツの血のめぐりが,うまいこと循環している印象だ。
「共鳴必殺」と「共鳴アビリティ」,さらにバトル所属
第4部から登場する一部キャラクターは,新たなバトルシステムである「共鳴必殺」と「共鳴アビリティ」を所持している。
共鳴必殺は発動時に“パーティメンバーの共鳴アビリティが付加される”もので,仲間の共鳴アビリティ「自身を含む〈味方〉が≪共鳴必殺≫を発動するたび」などの条件を満たすと,共鳴必殺を使ったとき「戦場にいる〈味方〉のHPが回復する」などの追加効果が付加される。
従来のスキルチェインがスキル使用順の戦略だったとすれば,共鳴システムは「攻撃系必殺に共鳴で回復効果を付ける」「ついでに速度上昇効果も乗せる」など,1度のスキルにどれだけ効果を付与できるか,あるいはそのためのパーティを構築できるかの話になっているわけだ。
こうなるとパーティ編成を考えるのがもっと大変だ……といった問題を先回りで解決しようとしているのが新機能「バトル所属」である。
これは“バトル時のみ適用される,キャラの2つめの所属”だ。
例えば,幻獣の世界の住人は〈幻獣の世界〉所属で,第3部から引き続き旅をする仲間で,新アルカナの「幻獣の世界≪鷲獅子≫クーシャン」も〈幻獣の世界〉所属だ。しかし,彼はバトル所属〈精霊島〉を持っていることで,アルカナカード的には〈幻獣の世界〉だが,バトル時に限っては故郷である〈精霊島〉の結束効果も得られる。
単純に新世界に適応した“2種類の結束を活用できるキャラクター”と見ておくとよさそうだ。今後の共鳴システムの条件や組み合わせ的にも,戦術の幅がより広がるのは間違いないだろう。
第4部は休眠から復帰するチャンス?
2020年にサービス8年めに突入したチェンクロ。ここまで手前味噌な解説をしてきたが,筆者はその長い歴史のなかで,第3部後半あたりに人生2度めの休眠に入り,第4部開始時に復帰を果たした。
つまり,丸々1年は離脱していたわけで。
プレイ再開当初は「武器の強化ってどうやるんだっけ?」「ピリカの正体って……なんだ?」などなど,システムもストーリーも忘れていることだらけ。正直なところポカーンとした。復帰者あるあるであろう。
ただ,そんな状態からでも第4部の丁寧なシナリオ展開により,ユグド世界の根幹にいかなる謎が隠されていたのかは十分に読み取れたし,最後まで追えていない第3部で起きたことも大枠ながら予想できた。
そして第4部の物語には新キャラクターのみならず,第1部から第3部までの登場人物たちも多数顔を見せてくれるので「あー,いたいた,こんなキャラ」となり,主人公だったころの自分や,義勇軍メンバーの個性や過去の絆についても順々に思い出していけた。
誰でも休眠のブランクを感じずにプレイできる! とまで言ってしまうと明らかに大げさだが,正味のところ第1部をエンディングまでプレイしていて「面白い!」と思った人なら,わりと自然に第4部に入り込めてしまうのではないかという感覚は持てた。
そもそも本作は,なじみやすいキャラクターの立て方と王道のストーリー展開で,後続のスマホゲーム群に多大な影響を与え,約7年にわたって多くのプレイヤーに親しまれてきたスマホRPGである。
そんなゲームの新たな節目となる第4部だ。裏側の事情は知らずとも,コンテンツ的にもビジネス的にも「今までの展開をすべて把握していなければサッパリ分かりません!」なんて作りにするわけがない。
……もっとも現役プレイヤーはいいとして,第3部どころか第2部以来,人によってはそれ以前かもしれない筆者のような休眠者は,遊びやすさはそれなりに保証できるものの「見たことない数多のコンテンツ」を前にすると,覚えなければならないことが多くて忙しい思いをするかもしれないが。気持ち的には片っ端から触れるより,いっそ無視しよう。
ともあれ,チェンクロを「面白い」「面白かった」と感じたことのある人なら,第4部から再開しても楽しめることは間違いない。
とくに「また遊んでみよっかなー」と迷っている人たちは,第4部がはじまったばかりで,これから加速するであろうこのタイミングこそうってつけである。まずは第4部の序盤でプレイ感覚を取り戻し,年末年始に第2部や第3部の未読部分をチェックする,なんて計画を立てよう。
それと「アプリはとっくに消しちゃったし,当時のアカウントの引き継ぎIDなんて控えてない……」という人でも,どこまで進めたか,当時使ってたパーティは,といったわずかな情報からでも,運営チームがサルベージを検討してくれるらしい。ぜひ問い合わせてみよう。
あのころの冒険の思い出なら,きっとなにかしら残っているはずだ。
原点に返る「チェンクロ」インタビュー。新展開の第4部が取り戻す,王道RPGの冒険感覚とは?
あの日のチェンクロが帰ってくる! セガの新展開「チェインクロニクル 第4部 ―新世界の呼び声―」について知るべく,総合ディレクターの松永 純氏にインタビューをしてきた。原点回帰がウリの第4部は,7年ぶりの隊長にもうってつけだとか?
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