インタビュー
フィーナの姉「リヴェラ」の誕生秘話や2016年のアップデート情報も飛び出した,「チェインクロニクル」ディレクターインタビューを掲載
CLIMAX CHAPTERSは3部作構成となっており,2016年2月中旬に実装予定の新章「書架の一族篇」と,4月に実装予定の新章(名称未定)をもって第2部のストーリーが完結する(関連記事)。
今回4Gamerは,チェンクロが大きな区切りを迎えようとするこのタイミングで,本作の企画/開発を手掛ける総合ディレクターの松永 純氏と,運営ディレクターの小林 央氏の両名にインタビューを実施。書架の一族篇の概要や,追加される新要素,そして制作決定が先日発表された第3部について,話を聞いてみた。
チェンクロのサービス開始から約2年半が経過した今の心境や,2016年における同作のロードマップについても聞くことができた本インタビューの模様をお届けしよう。
2013年8月の配信開始から約2年半
松永氏と小林氏それぞれが抱く今の心境とは
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。2013年8月に配信されてから約2年半が経過したチェインクロニクルですが,これまでを振り返っての心境からお聞かせください。
松永 純氏(以下,松永氏):
2年半かぁ。長いですよね……。
小林 央氏(以下,小林氏):
それでも今なお多くの方々に遊んでいただいています。「セガネットワークス ファン感謝祭 2015」のステージで発表したとおり,現在進行中の第2部で区切りがついたあとも,第3部の展開を予定しています。
チェンクロは今後も,ますます拡大していく可能性があるというわけですから,非常に力のあるコンテンツだと感じています。
4Gamer:
今やチェンクロは,日本のスマホゲームを代表とするタイトルの1つといっても過言ではないでしょう。
もともとチェンクロは,ストーリーを楽しんでいただくコンテンツとして企画/開発を進めていたんです。なので,対戦したり協力したりといった形でプレイヤー同士で盛り上がるタイトルとは違い,「ストーリーは基本的に読んだら終わり」と思われるかもと覚悟していたんです。
そんな「読んだら終わりかも」と思っていたコンテンツが約2年半も続いている状況はスゴいですよね。私としては,本当にありがたいと思いますし,同時に少し不思議な気持ちになることもあります。
4Gamer:
サービスイン前は,チェンクロがこれだけの規模に成長することを想定されていたのでしょうか。
松永氏:
まったくそんなことはないです(笑)。ストーリーは最初,第1部に相当する部分しか考えておらず,第1部のストーリーをきっちりと最後まで皆さんに遊んでいただく,ということを目標としていました。しかし多くの方々に支持をいただき,その先の第2部の企画/開発に取り組むことになったんです。
そうした経緯でいろいろ考えながら作ってきた第2部も,2015年12月の「年代記の大陸篇」を皮切りに,CLIMAX CHAPTERSとしてスタートしています。
単純計算しても,当初考えていた規模の倍にまで膨らんでいます。支えてくださるプレイヤーの皆さんの存在も含めて刺激的と言いますか,自分達の想像を超える状況になっていますね。
4Gamer:
2年,3年とサービスを続けているのは非常に大変なことだと思うんですが,開発や運営はどのような体制で動いているのでしょうか。
チェンクロは開発と運営を分けずに1つの組織としてサービスを展開しています。その中に新しいコンテンツを開発するチームや,インゲームイベントを作るチームなどが存在します。
それぞれのチームで“大変さ”は異なりますが,それらをまとめ上げて全体の目標──つまりプレイヤー数や売上といった部分にたどり着けるようにしています。
もちろん,うまくいくこともあれば,思うようにならないときもあります。いかにしてモチベーションを保ちながら,全員が一丸になれるかというのは,常に大きな課題ですね。
4Gamer:
ちなみに,現在のチェンクロチームはどの程度の規模まで膨らんでいるのでしょうか。
小林氏:
開発と運営で総勢70名前後が関わっていますね。
松永氏:
サービスイン時は10名とちょっとでしたから,これまでに約60名加わった計算になります。その中には「チェンクロが好きだから」という理由でセガに入社して,今や1チームのリーダーを務めているスタッフもいたりします。これだけ増えたのに,皆がチェンクロを面白くしようという気持ちを強く持ってくれています。チーム自体が,ずっと成長を続けてきたからこそ,やっと今ここにいて。そういう面でも,2年半という時間を感じますね。
書架の一族篇では,最終決戦直前が描かれる
4Gamer:
チェンクロにおける直近の展開についても教えてください。
もっとも大きなところでは,書架の一族篇を2月中旬に実装します。2015年12月に追加した年代記の大陸篇では「フィーナ」(ヒロイン)の生まれ故郷を物語の舞台としましたが,今回はその冒険に区切りがついて,いよいよ“黒の根源”に迫る最終決戦地に向かう流れを描きます。
4Gamer:
新たに登場するキャラクターも気になるところです。
松永氏:
メインストーリーの酒場に登場する新キャラクターは,「主人公とは別の旅の果てに,自力で最終決戦地に乗り込んできた各大陸の勇士達」という前章と同じコンセプトで,今回も皆熱いキャラになっています。
小林氏:
今回その設定で追加されるのは4名ですね。
たとえばこのキャラ(シヴァーニ)は,「虹の魔法」を使う大陸からやってきたキャラクターです。この大陸には虹の7色それぞれを守護する7人の魔法使いが存在していたのですが,紫の魔法使いである彼女だけが生き残って,ほかの6人は黒の軍勢との戦いで命を落としてしまいました。そして彼女は,仲間の意志を継いだことで,「七色の魔法」を使えるという設定になっています。
4Gamer:
背景を少し聞いただけでキャラクターへの愛着がグッと高まってしまいますね。
松永氏:
また,第2部メインストーリーに登場しているあるキャラクターが,新酒場の目玉として登場する予定です。どのキャラが仲間に加えられるようになるのか,といった部分もぜひご期待ください。
4Gamer:
かなり気が早い話かもしれませんが,年代記の大陸篇で登場したフィーナの姉「リヴェラ」が義勇軍(主人公一行)の仲間になる日はくるのでしょうか。個人的にも期待しているのですが。
松永氏:
リヴェラに対する期待の声は私達にも届いています。そうした皆さんの期待にきちんと応えるべく,現在は能力や実装時期などを慎重に検討している段階です。
分かりました。それでは,リヴェラという人物についてもう少し教えてください。彼女の存在は,第1部の企画時点で生まれていたのでしょうか。
松永氏:
いえ。フィーナの肉親に関しては当初,父親以外,はっきりとは決めていませんでしたが,第2部の構想を始める際に,ラストの舞台をフィーナの故郷にしようということを決め,そこで物語が一番盛り上がるよう,フィーナの家族を登場させようということで生まれたのが,リヴェラというキャラクターです。あとは構成上,1部にはいなかった「鍵を握る味方」という役割を登場させたいというのもありました。
4Gamer:
ストーリーを構築する中で新たに生まれたキャラクターなんですね。
松永氏:
ただ,第2部のストーリーは,各大陸を巡るという点を中心に描いていたので,なかなかリヴェラを活躍させる機会がなかったんですよ。シナリオライターとも「なんとかできないかな」と本気で相談するくらいでした(笑)。
そんな状況だったので,ここ何章かは「ようやく」という感じですね。彼女の活躍を,ぜひプレイヤーの皆さんに楽しんでいただきたいです。
4Gamer:
フィーナの父親が登場したのも,第1部のかなり終盤に差し掛かったところでしたね。
秘密を持ったキャラを小出しに活躍させるというのが,どうしても難しいんですよね。たとえば週刊漫画だと,伏線を出したあと,スピーディに話を展開させることで,その伏線の面白さを損なわずに回収できるんです。しかしチェンクロでストーリーの続きを読めるのは2〜3か月後になりますから,プレイヤーが伏線についてゆっくり考える時間が用意されているんですよね。そうなると大体の人に先を予想されてしまって,盛り上がりに欠けるというのがあって。もしくは,時間が経って伏線を完全に忘れられてしまったり。
それを防ぐ意味でも,ストーリーにおける重要な情報の公開は,どうしても後回しになりがちです。
4Gamer:
なるほど。そういった理由があったのですか。
松永氏:
それでも年代記の大陸篇ではリヴェラだけでなく,フィーナとリヴェラの母親や,犬のミョルンといった書架の一族を描くことで,フィーナを取り巻く過去の因縁が収束に向かうようにできたかなと。そして書架の一族篇では,いよいよ一般的なRPGで言うところの“ラストダンジョン”に乗り込む1歩手前の部分が描かれます。
4Gamer:
熱い展開にならないわけがありませんね。
松永氏:
私達としても2年越しの第2部最終章ですから。わりと早い段階で完成させていた第1部と違って,書架の一族篇のストーリーはつい先日まで作っていたんですよ。チームからは「長い旅だったな……」という感慨の声が聞こえることもあります。
そうは言ってもまだCLIMAX CHAPTERS III(最終話)が残っているんですけどね(笑)。
ともあれ,シナリオライターも演出スタッフも気合を入れて,第2部の“プレ”クライマックスとして書架の一族篇を仕上げましたので,ぜひプレイヤーの皆さんと一緒に楽しみを分かち合いたいです!
「戦場のヴァルキュリア」とのコラボや
バレンタインイベントなどを2月に実施
4Gamer:
2月に予定されているイベント情報などもお聞かせください。
小林氏:
このインタビューが掲載される頃は,ちょうど「戦場のヴァルキュリア」とのコラボイベントを展開しているかと思います(関連記事)。
チェンクロのコラボで皆さんに楽しんでもらえるものというと,企画/開発中に私達と原作側が一緒に盛り上がっているケースが多いんですね。今回も,同じセガタイトルのコラボということで,非常に良い形で企画/開発が進みました。ヴァルキュリシリーズで人気のキャラがチェンクロに登場し,“原作再現度”もファンが納得できるような形に仕上がっています。
残念ながら戦車には乗れませんが,たとえば「ウェルキン」は指揮官として活躍でき,もちろんヴァルキュリアに変身できる女性キャラ達も登場します。
4Gamer:
「変身」はチェンクロに最近追加されたばかりの新要素ですね(関連記事)。
松永氏:
そうです。最新の要素が良い形でコラボに反映されています。ヴァルキュリアに変身したキャラはビームをガンガン撃ちますので,見た目もかなり派手になっています。
4Gamer:
ヴァルキュリアは相当強そうです。
松永氏:
もちろん,コストを払って変身するわけですからね! ちなみに,ヴァルキュリアになるコラボキャラは3体ですが,全員が同じ仕様では面白くありませんから,ストーリーにおける役割に応じて最初からヴァルキュリアモードのキャラも存在します。
これらコラボキャラは,原作スタッフが1体1体をモデルから監修してくれています。ドラマシーンの背景も新たに制作してもらい,よく見るとコラボオリジナルの戦車が描かれていたりします。そのほかにも「こういう能力にできないか」などの提案をいただいたりと,原作スタッフはかなりこだわってくれました。
4Gamer:
BGMやボイスも原作のものが使われるのでしょうか。
小林氏:
もちろんです。最近のコラボではサウンドも含めて原作の再現に努めていますから。
松永氏:
双方のこだわりが良い形で実現した濃い内容のコラボですので,原作ファンもニヤニヤしながら楽しめるはずです。もし戦ヴァルファンで,チェンクロを未プレイという方がいましたら,この機会にぜひ遊んでみていただきたいです。
そして2月9日からは,恒例のバレンタインイベントを展開します。今回は「愛の聖人の日」というイベントで,登場する新キャラクター「モナミ」には独特な特徴が用意されていまして……。
松永氏:
バレンタインイベントは今回で3回目ですから,ちょっと変わったキャラにしてみようかなと。これまでのイベントに登場したキャラはお菓子が大好きだったりしたんですが,モナミは「愛の聖人の日は,チョコを配る日じゃない!」と言い出すような子なんです
小林氏:
イラストでもチョコレートを握りつぶしていたり,持っている籠(かご)に他人から取り上げたお菓子を封印していたり。
松永氏:
現実世界でもそういった揶揄(やゆ)的な雰囲気ってあると思いますが,まさにそれを地で行くキャラクターがモナミなんです。今回は,“アンチ”バレンタインのキャラクターでバレンタインを盛り上げようかと……なんだかキャラ付けが1周回ってしまって来年からどうしようという不安もありますけど(笑)。
小林氏:
これも恒例ですが,モナミにまつわるクエストが配信されますので,どういったストーリーになっているのか期待してください。もちろんモナミの配布もこのイベントを通じて行います。
4Gamer:
ほかにもバレンタインイベントでいえば,お菓子モチーフの武器が登場するのも恒例ですね。
小林氏:
2014年は「チョコレートワンド」で,2015年はそれの強化版「チョコレートワンド2」でしたね。今回も用意していますよ。
松永氏:
毎回,武器のデザイナーが楽しそうに制作するんですよね。
小林氏:
今年のバレンタインイベントでは,「錬金」を使ってオリジナルの武器を入手するといった新しい試みにチャレンジしますので,楽しみにしてください。
「賢者の塔」の人気キャラ
「カティア」「ヴェルナー」「ユニ」の新バージョンが登場
4Gamer:
バレンタインイベント後についても教えてもらえませんか。
2月中旬には,「賢者の塔」に登場した3人の魔法使い「カティア」「ヴェルナー」「ユニ」の成長した姿となる“新バージョン”がイベントフェスに登場します。ヴェルナーの新バージョンに関しては2014年夏に制作決定を発表していたので,ようやく実装という感じです。
※初出時,記事内容に誤りがありました。「カティア」「ヴェルナー」「ユニ」の新バージョンは酒場ではなく,イベントフェスでの登場となります。お詫びして訂正いたします。(2016年2月10日12:00頃追記)
松永氏:
お待たせしてしまって本当に申し訳ないです。
小林氏:
いずれもチェンクロで人気が高いキャラクターなので,ぜひイベントフェスで手に入れていただきたいです。
松永氏:
私達としても思い入れの強い3名ですから,能力的にもかなりこだわりました。イラストを含めて最初のバージョンからどういった進化を遂げたのか,ぜひ手に入れて確かめてみてください。
4Gamer:
どういった方向性で変化しているのでしょうか。
松永氏:
基本的な性質は生かしつつ,物語的なイメージを重視して,キャラとしての特徴を違う方向で伸ばしています。たとえば,貫通攻撃が主体だったユニは,新バージョンで遠近両用の戦闘タイプに変化しています。また回復が使える器用タイプだったカティアも,“師団長”という設定を活かして,魔法使いの結束を高める指揮官的なキャラになっています。
ある意味で彼/彼女らの成長が感じられるような新バージョンキャラクターですので,愛着を持っている人はもちろん,新バージョン登場以降もVer.1を使いたいという人も楽しめるはずです。
4Gamer:
イラストも格好いいですね。
同じイラストレーターの皆さんでも絵柄に少し変化があるんですよね。あとは絵的にも,Ver.1で好評だった部分は極力こだわって,良さが出るようにしています。ヴェルナーのアウトロー感とか。ユニの太ももなんかは,実はリテイクを重ねて現在はテイク3(スリー)くらいまで行っています(笑)。
4Gamer:
確かにユニは太ももが特徴的なキャラですし,このこだわりはファンにとっても嬉しいところですね。
松永氏:
それと,ヴェルナーは専用武器が多いので存在しませんが,ユニとカティアについては新バージョンがリリースされるタイミングに,同名のVer.1専用の武器が登場します。
小林氏:
この専用の武器を強化すれば,Ver.1も最前線で戦えるはずです。加えて2月中旬には,「賢者の塔」にチャレンジクエストを用意します。こちらは魔法使いが有利なバランスに調整中で,とくに今回の新バージョンキャラクターが活躍しやすくなっています。
松永氏:
書架の一族篇の新キャラクターにも魔法使いが多いので,ぜひ育てて使ってみてほしいですね。
小林氏:
ただ今回のチャレンジクエストは非常に高難度で,魔法使いだけでクリアできるとは言えないかもしれません。実装後はぜひ挑戦してみてください。
4Gamer:
2月は,ほぼ毎週のペースでイベントなどが展開されるイメージでしょうか。
小林氏:
そうですね。今のチェンクロでは,1〜2週間ペースで新しい物を提供しています。2月にはCLIMAX CHAPTERS IIもありますし,月末には魔神襲来イベントも予定しています。
併せて,プレイをより快適にするシステムの追加や改修を順次進めています。たとえば最近では「フレンドお気に入り機能」を追加しており,これは特定のフレンドがネームを変えても保護できるといったシステムです。
また,キャラクターそれぞれの専用クエストを探すのが大変だということで,トップページから遷移できる機能も用意しました。
小林氏:
ほかにも,プレゼントボックスで報酬を受け取ると売却ページに遷移できるようにもなりました。インタフェースの改善などを含めて,細かい部分の改修も毎月のように実施しています。
松永氏:
最近だと,パーティを“おまかせ”で編成可能になったり,別の編成欄にコピーできたりもします。ここ半年でいろいろなところが便利になりましたので,休眠中のプレイヤーも再び遊んでみてほしいですね。久しぶりに復帰すると,獲得経験値がアップするという仕様も用意しましたので,ぜひ活用していただきたいです。
4Gamer:
2月は盛りだくさんの内容ですね。現場は混乱したりしませんか?
いやもう,どこで何を作っているのか分からなくなるときもありますよ(笑)。アップデート間隔を短縮する件については,本当にやれるのかどうかをチーム内でとくに冷静に話し合いました。ただ,CLIMAX CHAPTERSは,これまでのように一つの大陸内で完結する物語ではなく,ずっと盛り上がる話が続いていくので,やはり2か月ペースでやりたいと,無理矢理にがんばっています。「クライマックスの雰囲気を途切れさせることのないように」という熱が,皆さんにお届けできていたら嬉しいなと思います。
CLIMAX CHAPTERS IIIや外伝,アニメ,そして第3部
4月以降の展開にも目が離せない
4Gamer:
3月以降の展開についても,お話できる範囲で教えてください。
3月にもコラボを予定しており,現在は内容やコラボキャラを調整している段階です。
松永氏:
続く4月には,発表しているとおり,CLIMAX CHAPTERS IIIを実装する予定です。現在は鋭意開発中ですが,第1部以上のラストになる手応えを感じていますので,こちらもぜひ期待してください。
4Gamer:
チェンクロのストーリーがまた1つ大きな区切りを迎えますね。
松永氏:
そうですね。プレイヤーの皆さんと一緒に盛り上がれればと。加えて,CLIMAX CHAPTERS IIIの開発が終わっていない段階ですが,第1部と第2部の外伝や,ショートストーリーを展開する予定もあります。
小林氏:
それらと並行して第3部の開発も進めることになりますね。
4Gamer:
ズバリ,第3部のお披露目はいつ頃になりそうですか。
松永氏:
うーん……少なくとも面白くない内容で提供するわけにいきませんから,「新生チェンクロ」と呼べるくらいにしたいとチーム内でも話し合っている段階で,まだ明確な時期を言える状況にありません。しかし2016年内にはなんとかお届けしたいと考えています。新しいけれど今までどおり遊べるチェンクロという,ベストな着地をそれまでに目指したいです。
分かりました。そういえば,アニメ「チェインクロニクル ヘクセイタスの閃(ひかり)」も2016年に予定されていますよね。
※特設サイト
http://chronicle-anime.sega-net.com/
松永氏:
アニメは,チェンクロというIPを広める良いチャレンジだと捉えています。今回は全編に3Dモデルを使用しており,アクションシーンも相当かっこ良く仕上がっています。私も監修しながら手応えを感じています。
アニメも含めて,2016年はチェンクロをさまざまな形で展開していこうと社内で検討しており,情報は順次公開していきますので,ぜひチェックしてください。もちろん,ゲーム本編もその広がりに負けないよう面白い内容を提供します。相乗効果でチェンクロの世界が盛り上がることを目指していきます。
小林氏:
先ほどのお話のとおり,2016年は1〜2週間のスパンでインゲームイベントを,数か月おきにアップデートを含めた新しい展開を提供していく予定です。常に新鮮な気持ちで遊んでもらえるはずですので,新たにチェンクロを始める人にも注目していただきたいですね。
ちなみに,気になっているのですが,主人公の正式名称は決まっているのでしょうか。プレイヤーの間では「ツカム」くんが定着している印象です。
小林氏:
ショートアニメ,コミックだと「ユーリ」で統一していますけどね。
松永氏:
対外的にはそうですね。でもチーム内では,ツカムって呼んでますね(笑)。そこはプレイヤーの皆さんが盛り上がってナンボだと思っていますから。
4Gamer:
主人公は新バージョンでかなり頼もしい存在になりましたが,今後も強化されるのでしょうか。
松永氏:
何だかんだ言って主人公ですから,チーム内には「強い存在であってほしい」という思いがあります。昔があれだったので,余計に(笑)。なので,ひょっとすると,近々また何かあるかもしれません。
4Gamer:
ありがとうございました。それでは最後に,2016年のチェンクロの展開に向けた抱負や意気込みをお願いします。
小林氏:
繰り返しになりますが,チェンクロチームは開発と運営の区分けがなく,全員が一致団結してプレイヤーの皆さんの支持にお応えするべく,チェンクロというゲームを作り上げています。その中で運営ディレクターとしては,日々新しい発見があるようなサービスの提供を目指します。
松永氏:
1年目のチェンクロは「スマホで物語のあるRPGを遊びませんか」と世に問い,それを支持していただきました。続く2年目は,そうした支持のおかげもあり,自分達が想像していた以上の展開を実現できたと捉えています。
2016年は,チェンクロをアニメや第3部でさらにパワーアップさせるのはもちろん,皆さんの支持に応えるべく,どうすれば3年と言わずチェンクロを,ずっと先まで大きくしていけるかという手ごたえを,一緒に共有できるところへたどり着きたいと思っています。
そのためには,いろんなチャレンジをとおして課題を乗り越えることも必要かと思います。ぜひプレイヤーの皆さんと一緒に,より大きなチェンクロの世界を作りあげていければと思います!
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