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セガトイズ×集英社のオリジナルTCG「コロッサス・オーダーTCG」の商品発表会レポート。プレイヤー同士の奥深い駆け引きに注目だ
価格は,カード51枚(デッキ限定カード1枚),ルールブック1冊,プレイシート・クイックスタートガイド1枚,ロカスカウンター1個をセットにした構築済みのテーマデッキが各1400円,8枚入りの拡張パックが各273円となっている(共に税込)。
「コロッサス・オーダーTCG」は,2013年4月20日発行の月刊Vジャンプで連載の始まった漫画「コロッサス・オーダー」とストーリーが連動する点が大きな特徴である。ゲームの世界設定と漫画の内容が交わることで,ゲームをより一層楽しめるという仕組みになっている。発表会では,本作の展開についての紹介に加えて,実際のゲームプレイを交えてシステム解説が行われた。本稿ではその模様をお届けしよう。
なお,本作には開発者によるゲーム紹介の動画が用意されている。まずは本作のプレイ方法を詳しく知りたいという人は,以下に掲載した15分ほどのムービーをチェックしておくといいだろう。
「コロッサス・オーダーTCG」公式サイト
発表会のステージには,セガトイズのチーフプロデューサーであるポール・アダチ氏,集英社Vジャンプ編集部の編集長 伊能昭夫氏,同じくVジャンプ編集部より寺師大輔氏の3名が登場。「コロッサス・オーダーTCG」を共同開発するに至った経緯について説明した。
ポール・アダチ氏 |
伊能昭夫氏 |
寺師大輔氏 |
Vジャンプは今年で創刊20周年を迎える。伊能氏がその記念すべき年の柱となるプロジェクトを模索していたところ,「新しいカードゲームを作りたい」と考えていたポール氏からアプローチされたことによって共同開発がスタートしたという。ポール氏は「カードゲームを作ったことのないセガトイズがOKしてくれて嬉しかった」と笑顔で語っていた。
伊能氏は共同開発を承諾した理由について,ゲーム自体がとても面白いと感じるものであったこと,そして企画を持ってきてくれたポール氏自身も面白い人だと感じたからと談笑を交えて話していた。そして「産声をあげたばかりのカードゲームだが,しっかりと魅力を伝えて,みなさんに楽しいと感じてほしい」と意気込みを語り,本作に寄せる期待の大きさを感じさせた。
寺師氏は,2013年6月21日発売の月刊Vジャンプに「コロッサス・オーダーTCG」のプロモーションカードが付属することを紹介し,誌面でも「コロッサス・オーダー」を大きく取り扱っていくことをアピール。
登壇した3人は口々に,「相手の考えを読み取ろうとする心理戦が楽しい。性格が出るゲームなので,とにかく実際にプレイをほしい」と語っていた。
攻めて勝つか,守って勝つか。自由であるがゆえの奥深い戦略
システム解説は,ポール氏が実際に会場のスタッフと対戦し,その模様をセガトイズ開発ディレクターの赤羽卓美氏が解説するという形で行われた。
「コロッサス・オーダーTCG」の大きな特徴として,勝利条件が2種類存在することが挙げられる。まずはその勝利条件について紹介しよう。
勝利するための1つ目の手段は,相手の山札(デッキ)を0枚にする「デッキ・アウト」という方法。「コロッサス・オーダーTCG」では「フォロワー」(キャラクター)カードで相手の山札への攻撃が可能になっている。それによって敵の山札の数を減らして勝利を狙うという“攻め”に寄った勝利条件だ。なお,攻撃をしかける場合は,相手フォロワーによる「ブロック」に注意する必要がある。
もう1つの勝利条件は「ロカス」と呼ばれる場所に「ジェムカード」を6枚ストックする「ジェム・コンプリート」という方法。ロカスには1ターンに1枚,裏向きでカードを配置することができ,それをコストとしてフォロワーなどのカードをプレイする。6枚が揃ったら「ジェム・コンプリート」を宣言してロカスのカードをすべてめくり,それがすべてジェムカードであれば勝利となる。
攻撃せずとも勝利を狙える「守り」の勝利条件だが,ロカスに配置されたカードはプレイ中に確認したり配置の順番を入れ替えたりすることができないうえ,1枚でもジェム以外のカードをめくってしまうとペナルティが課せられる。コンプリートを狙う場合は,ロカスに配置したカードを記憶しておくことが重要なのだ。
ジェム・コンプリートを阻止するために,相手のロカスに配置されたカードを攻撃することもできる。攻撃したカードがジェムであった場合は破壊でき,ジェム以外のカードだった場合は,攻撃の機会が無駄になってしまう。そのため「ロカスにジェムを置くか,ジェム以外のカードを置くか」というのが非常に重要な心理戦のポイントとなるのだ。
本作をプレイする場合は,まずどちらの勝利条件を狙うのか,また相手はどちらを狙っていて,どこを攻撃されるのが嫌なのか,ということを常に考えながらプレイする必要があるだろう。
今回のデモ対戦は,ポール氏が「ピアディン」という白を基調としたデッキ,一方のスタッフが「ヴァルデン」という黒を基調としたデッキを使用していた。自らのフォロワーを犠牲にして攻撃力を増強する,デッキの主軸となる「コロッサスカード」の能力を発動するのに必要なジェムカードを破棄して相手のフォロワーを破壊するなど,非常に攻撃的な戦術を見せるスタッフのヴァルデン。ポール氏はその猛攻によって残り山札が数枚というところまでまで追い込まれてしまうが,ギリギリでロカスにジェムカードを6枚そろえることに成功。ジェム・コンプリートによって劇的な逆転勝利を収めた。
発表会の後は,来場者に対して実際に「コロッサス・オーダーTCG」をプレイできる場が設けられた。
筆者も何度か遊ばせてもらったのだが,プレイの流れは比較的覚えやすい印象だ。しかし慣れてくるにつれ,自分と相手の山札の残り枚数,自分のロカスに配置したカードとその並び,相手のロカスに配置されているジェムカードの割合など,対戦中気にかける要素が次第に増えていく。そして,それらの情報を駆使して繰り広げる対戦相手との心理戦こそ,本作の醍醐味であると感じることができた。
プレイヤー次第でさまざまな戦略を組み立てられる,自由度の高いTCG「コロッサス・オーダーTCG」。奥深い対戦を求めているプレイヤーにはとくにオススメしたい作品だ。
「コロッサス・オーダーTCG」公式サイト
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コロッサス・オーダーTCG
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