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レトロンバーガー Order 58:ゲーム業界で,1980年代ハリウッド映画が今ブーム? 日本映画も「さよならジュピター」とかどうっすかね編
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印刷2021/03/27 00:00

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レトロンバーガー Order 58:ゲーム業界で,1980年代ハリウッド映画が今ブーム? 日本映画も「さよならジュピター」とかどうっすかね編

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「映画とは,石化した思考の泉である」
(A film is a petrified fountain of thought.)

 フランスの作家・画家・映画監督・その他もろもろの芸術家であるジャン・コクトーは,上記のように述べました。

 映画というものは(ゲームやアニメでも同様の話ではありますが),何かの手違いで素人仕事が紛れ込んだのでもない限り,節々に相応の思想,哲学,論理が組み込まれているものです。こう言うと難しい話のように思うかも知れませんが,例えば1980年代のハリウッド製アクション映画は,どったんばったん大騒ぎな脳筋作品が多いように見えて,「新しい技術や発想がどんどん登場する中で,いかに優れたエンタテインメントを構築するか」という試行錯誤がフィルムに焼き込まれています。当時の「ビバリーヒルズ・コップ」「コマンドー」「ダイハード」といった映画が今日まで名作として支持されているのは,そこに「単に消費されるだけの面白さ」とは一線を画したスピリットが刻み込まれているからでしょう。

 と言っても,ドルフ・ラングレンさんとかルトガー・ハウアーさんとかが主演していたようなスナック感覚のB級映画も,それはそれで味があるものですけどね! 「当時の名作」的なのばかり観ても,胃もたれして来ますから。とは言えB級映画を漁るのも,「ユーザーの求めるものを作る」ことが当たり前になった今日ではなかなか大変です。「ユーザーの求めるものを作るのは良いことじゃないの?」と思う方々もいらっしゃるでしょうが,そればかりとなると,その有様は予定調和への溺死,マンネリズムでの衰弱死,面白さのデフレーション!

 それに,VHS時代はワケの分からんものでもレンタル市場に出しちゃえば一定数売れる世の中だったから「地獄のニンジャソルジャー」とか「地獄の戦士ブラストファイター」とか面白くないんだか逆に面白いんだか分ッかんねえようなやつが1週間180円くらいでTSUTAYAから借りられましたが,それらは映像媒体がDVDへシフトすると共に焼き直されもせずに廃棄されましたし,そのDVDすらもWeb配信に圧されて消えゆきつつあります。でも今には今のB級映画がある! 例えば先日Netflixで配信開始されたアレ(※配慮)なんて,どうしてあの原作があってこうもつまらない形に換骨奪胎できるのか「逆に芸術的」とすら言えるし,複数国にまたがる制作体制ゆえに各国の「普通」がコンフリクトを起こして発生した平坦で退屈な画作りを反面教師と考えることもでき,それを鑑賞したマゾヒスティックな体験と,何かをそれによって学んだ,いや何かを学んだと考えなければあまりにも視聴体験が悲劇的過ぎやしないかと,自分の中で屈折した面白さが析出するほど脳が揺さぶられます。

 ……みたいなノンブレーキのクソ映画話をしていると1万5000字くらいは楽にカッ飛んでしまいますので,さっさと本題に入りましょう。今回やっていくのは「1980年代ハリウッド映画とゲーム」です。

 昨今,ゲーム業界ではレトロゲームが1つのムーブメントとなっていますが,映画業界でもリメイクとかリブートとか数十年を経ての続編とかが多く作られています。そんな中で,“1980年代の映画に関連したゲーム”もいろいろと出ていますし,それ自体が“レトロゲームの最新環境向け移植版”だったりします。


ふやごなこーる? 「ゴーストバスターズ」!


 映画「ゴーストバスターズ」が公開されたのは1984年。ハイレベルな光学合成と明朗快活なシナリオが大ウケして,世界的な大ブームを引き起こしました。同年を舞台とするドラマ「ストレンジャー・シングス」のシーズン2では,主人公の少年達がハロウィンにゴーストバスターズの仮装をしていたりもしますね。


 続編や数々の関連商品がリリースされつつも,1990〜2000年代は大きな動きがありませんでしたが,2010年ごろからIP運用が活発化し,2016年には主人公チームを女性に置き換えたリブート版が公開されたりしています。

 2009年に発売された「Ghostbusters: The Video Game」PC / PS3
Xbox 360 / Wii / ニンテンドーDS / PS2)は,ゴーストバスターズに入社したての新人を主人公として,1989年に公開された映画「ゴーストバスターズ2」から2年後を舞台に独自の物語を描いたTPSでした。そのリマスター版である「Ghostbusters: The Video Game Remastered」(PC / PS4 / Nintendo Switch)が2019年にリリースされ,PC版は当初Epic Games StoreとMicrosoft Storeのみでの取り扱いでしたが,2020年11月にSteamでも発売されました。

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そうです。あれはマシュマロマンです(広川太一郎バージョン)
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 2021年には,前述のリブート版を飛び越えて,「ゴーストバスターズ2」の直接的な続編となる映画「ゴーストバスターズ/アフターライフ」が公開予定となっています。「Ghostbusters: The Video Game Remastered」をプレイしておくと,映画の予習になるかも?(別段ならないかも?)



 あと本稿の執筆にあたっての調査で初めて知ったのですが,リブート版も関連ゲームが出ていたんですね。映画のアフターストーリー的な内容だそうですが,発売直後に開発元のFireForge Gamesは破産,ゲームは「2016年度最低」と呼ばれるほどの酷評を受け,発売元のActivisionは販売を停止。映画自体,踏んだり蹴ったりの有様でしたし,リブート版に関しては,もう乾いた笑いが出るばかりです。


雨の中の涙のように――「ブレードランナー」


 1982年に公開された「ブレードランナー」は,リドリー・スコット氏の画作りとシド・ミード氏のデザインしたガジェットがシナジーを起こして,SFの世界に多大な影響を与えました。どのくらいの影響があったかと言うと,今日では「サイバーパンクものなら舞台はブレードランナーみたいな都市」というイメージが半ば常識化しているくらいです(「ブレードランナー」自体は,ウィリアム・ギブスン作品をベースとする狭義的なサイバーパンクからは外れますが)。


 2017年には35年越しの続編「ブレードランナー2049」が公開され,その前日譚的なスピンオフとして「ブレードランナー ブラックアウト2022」「2036: ネクサス・ドーン」「2048: ノーウェア・トゥ・ラン」といった3作の短編映像も制作されています。「ブレードランナー2049」自体は,160分にわたってリドスコ分(リドリー・スコット的な成分)をポンプで脳に流し込まれるような映画なので,割と“どういう角度で語るべきか”が難しいのですが,端的に言うと非常に「ラブプラス」な映画でした。未見の人には何のことやらでしょうが,これが実に「ラブプラス」なんですよ。気になった人は,NetflixなりAmazon Videoなりで観てみてください。

 2019年の末頃にGOG.comで発売された「Blade Runner」は,新人ブレードランナーのRay McCoyを主人公として,「ブレードランナー」の物語と並行して発生していた別の事件を追う,ポイントクリック型のアドベンチャーゲームです。もともとはVirgin Interactiveから1997年に発売されたWindows 95向けのタイトルで,開発は「Command & Conquer」シリーズで名を馳せたWestwood Studios。GOG.com販売版は,Windows 95版をWindows 10などの現行OSで動くように改修したもので,開発は「System Shock 2」「Wizardry」(6以降)などを現行環境(発売時)向けに移植したNightdive Studiosが担当しています。

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GoG.comの「Blade Runner」販売ページ


 Nightdive Studiosおよび「ブレードランナー2049」を制作したAlcon Entertainmentは,ゲームの「Blade Runner」をリマスターした「Blade Runner: Enhanced Edition」の発売も予定しています。ただ開発は難航しているそうで,当初「2020年内」とされていた発売時期は,現状「未定」とされています。見通しは暗いかもしれませんが,映画「ブレードランナー」からしてガタガタの制作と興行不振から,時間をおいて評価が上がっていったタイトルなので,時間が光明を運んでくることに期待したいところです。



コブラ会ってことは,所属者はコブラ会費を払ってるコブラ会員で,定期的にコブラ会報が届いたりするのかなっていう「ベスト・キッド」


 1984年に公開された「ベスト・キッド」は,カリフォルニアでの物語ながら空手をテーマとしたうえ,「日常の雑務が空手の訓練だった」というドンデン返しで小規模なドラマにカタルシスを呼ぶことに成功し,世界的なヒット作になりました。

 シリーズ展開も行われましたが,後年の人気は尻すぼみ。2010年には米中合作で,大まかなストーリーラインはそのままに大幅な設定変更を施したリメイク版が公開されて手堅い作りでヒットしたものの,インパクトに欠けたためか,そこからのシリーズ展開は行われていません。


 2018年にYouTubeでの配信からスタートし,現在はNetflixで展開されているドラマ「コブラ会」は,前述のリブート版を飛び越えて(こっちもか!),旧「ベスト・キッド」シリーズの“その後”が描かれています。主人公は「ベスト・キッド」で敵役だった少年・ジョニーで,演じるのは少年時代と同じくウィリアム・ザブカさん。1980年代の失敗以降,落ちぶれた生活をしていたジョニーが,「ベスト・キッド」のミヤギ老人のように弱い立場の少年に空手を教えることになり,それは私生活でもビジネスでも勝者となったダニエル(これも演じるのは少年時代と同じくラルフ・マッチオさん!)も刺激して……といったドラマが展開されます。「シーズン3ってどうよ?」みたいな話はあったり,「洋ドラらしくダラダラ続くなあ!」みたいなきらいはあったりしますが,“「ベスト・キッド」の落とした影”みたいなストーリーデザインは,なかなかユニークで面白く観られます。

 そんな「コブラ会」をゲーム化したのが,2021年1月6日に発売された「Cobra Kai: The Karate Kid Saga Continues」です。開発のFlux Gamesはカジュアルゲーム主体のデベロッパで,キャラクターが気の力で炎や氷を出すなど原作ブッチギリ,ついでに日本語にも対応していませんが,なかなかどうしてベルトスクロールアクションとしてうまく作られています。

コブラのオーラで戦え! ……そういうドラマだったっけ?
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ハエは箸でつかまえるもの。これは常識
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「マッドマックス」の回復アイテム,「俺のコラボカフェ」で取り上げられないかな?


 1979年に公開された映画「マッドマックス」は,暴走族によって妻を半死人に,息子を亡きものにされた警官が,警察用の改造車を駆って復讐に繰り出すという,近年アメリカで人気のある“復讐もの”の映画でした。それから何がどうしてそうなったのか,1981年に公開された続編「マッドマックス2」では世界大戦と原油枯渇で荒廃した世界を舞台とする“ポストアポカリプスもの”に変貌。随分な様変わりですが,「荒廃した土地を舞台に,モダン系バーバリアンの半裸マッチョ達が妙チキな改造車を転がしまくる」というビジュアルは鮮烈で,漫画「北斗の拳」など,さまざまなコンテンツに影響を与えています。


 2015年に発売された「マッドマックス」PC / PS4 / Xbox One)は,同年に公開された映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」と一部設定を共有するオープンワールド形式のアクションアドベンチャーゲームです。本作で印象深いのが,ゲーム史上でトップクラスに嫌な回復アイテム「その辺に放置されている死体に湧いたウジ虫」ですね。仮に食べるとしたら,「ファイナルファイト」の吐きたてガムや,「Fallout」シリーズのラッドローチの肉のほうが多少マシです。回復アイテム以外も含めた「ゲームに登場する食べ物」で言えば,筆者的には「ゼノギアス」の遠慮缶詰の方がまだマシ,でも「バイオハザード7 レジデント イービル」のババア飯や「サイレン」のアレ肉と並べられたら,まだウジ虫の方がマシかな〜(死んだり死ねなくなったりしないので)といった感じです。


 テキーラの芋虫や食用カブトムシならまだしも,ウジ虫を好んで食べたい人はいないでしょう。ですが,一説によれば昆虫食には将来的な食糧難を救荒するタンパク源となる可能性があり,食用目的でのアメリカミズアブの研究が進められていたりもします。

 昆虫は個体が小さすぎて管理が大変なうえ,品種改良が進んだニワトリの飼料効率は非常に高いので,わざわざ虫を食べる必要なんて無いじゃん的な異説もあったりしますが,「昆虫食が優秀」という説自体を覆すほどではありません。ハイそこ,「食用昆虫養殖が比較研究できる規模にないだけ」とか本当のことを言わない! あー,「俺のコラボカフェ」で虫回が来ないかな〜〜〜〜?



したたる悪魔の毒々コンドームがゾンビ天国でカブキマンの大豊作! トロマ・エンターテインメント!


 トロマ・エンターテインメント(Troma Entertainment)という映画制作会社を知っている映画ファンは,よっぽど映画に詳しいか,よっぽど趣味が悪いか,その両方を兼ねているかです。他はありません。

 トロマ・エンターテインメントは,1980年代を中心に活躍した低予算作品を専門とする独立系スタジオで,とくに「悪魔の毒々モンスター」(The Toxic Avenger)シリーズが知られています。


 ちなみに同社作品の1つである,1991年公開の「カブキマン」(Sgt. Kabukiman N.Y.P.D.)はナムコ(当時)出資のもと作られていて,配給担当のギャガ・コミュニケーションズに在籍していた黒川文雄氏が,広告出稿したスポーツ新聞に「ナムコ製作映画お蔵入りの危機!!」というキャッチコピーを書いてもらったことで,ナムコの中村雅哉社長(当時)から大目玉を食らって謝罪文を書く羽目になったとか(関連記事)。そのころ未就学児だった筆者からすれば「いい大人が雁首揃えてB級映画に何やってんだろう!」と,ド対岸の火事目線で楽しいエピソードです。

 Steamで2015年にリリースされた「The Troma Project」は,そんなトロマ作品のキャラクターが大集結したストラテジーゲーム。毒々モンスターやカブキマンなどが肩を並べて戦う,端的に言えば「スーパートロマ大戦」です。もともとは2001年にパッケージ販売されたタイトルなので,今年で20周年! 今だからこそ遊ぶべきゲームだと言えるでしょう! たぶん!!


 そんなトロマ・エンターテインメントですが,「アベンジャーズ/エンドゲーム」で制作総指揮,「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」で監督・脚本を務めたジェームズ・ガン氏が映画制作のキャリアを積んだのは,なんとこの会社。トロマ・エンターテインメントが無ければ,今日のヒーロー映画はちょっと刺激を欠いたものになっていたかもしれません。




 そのほか,IP自体が独り歩きしているような映画は,タイアップなどもそれほど関係なく,いろいろなゲームがリリースされたり,ゲームとのコラボレーションをしていたりします。

 例えば,1979年の「エイリアン」と1986年の「エイリアン2」の間を舞台に,エレン・リプリーの娘を襲った惨劇が描かれる「ALIEN: ISOLATION -エイリアン アイソレーション-」(PC / PS4 / Xbox One / Nintendo Switch)。

 1987年の「プレデター」で生還したダッチ・シェーファーが2025年時点の姿で登場する「Predator: Hunting Grounds」(DLCの購入が必要)。

 1981年の「13日の金曜日 PART2」版ジェイソンから,2001年の「ジェイソンX」版ジェイソン(イースターエッグ要素ですが),はたまた1989年のNintendo Entertainment System(北米版ファミリーコンピュータ)版「Friday the 13th」をオマージュした紫ジェイソンまで,いろいろなジェイソンが出てくる「Friday the 13th: The Game」PC / PS4 / Xbox One / Nintendo Switch)。

 1984年の「ターミネーター」および1991年の「ターミネーター2」を下敷きとして,劇中の2028年に行われた人類とスカイネットの最終戦争を描く「Terminator: Resistance」PC / PS4 / Xbox One)。5月27日にはPS5版の「Terminator: Resistance Enhanced」も発売される予定です。

 さらに,「Dead by Daylight」PC / Xbox One / PS4 / Switch / Xbox Series X / PS5)は「ハロウィン」「悪魔のいけにえ」「エルム街の悪夢」「死霊のはらわた」「ソウ」といった往年のホラー/サスペンス映画とコラボレーションしたキャラクターが登場。

 「Mortal Kombat 11」PC / PS4 / Nintendo Switch / Xbox One)は「ターミネーター」「ロボコップ」「ランボー」のキャラクターが参戦。

 コンソール版「World of Tanks」Xbox One / PS4)は昨年末〜今年頭にかけて「ランボー」シリーズ,「ニューヨーク1997」および「エスケープ・フロム・L.A.」「地獄のヒーロー」シリーズとのコラボレーションイベントが開催されました。


 ついでに「ゼイリブ」のアナログゲーム「They Live: Assault on Cable 54」が作られたりもするなど,昨今のゲーム業界は「1980’sカルトフィルム・レトロスペクティブ時代」と呼んでも過言ではないでしょう。

 このビッグウェーブのフォーカスをハリウッドだけに留めておくのは,もったいない。日本のゲーム業界も,1980年代の伝説的な邦画とコラボレーションしてみてはいかがでしょうか。最近,主題歌の「VOYAGER〜日付のない墓標」がアレで話題の「さよならジュピター」とか。「ガンヘッド」とか。1991年だけど「ミカドロイド」とか。「幻の湖」とか。

 東宝ばかりというのもナニですので,東映/角川系で「セーラー服と機関銃」とか。「復活の日」とか。「汚れた英雄」とか。1990年だけど「ベストガイ」とか。1978年だけど「野性の証明」とか。

 なお筆者は,「アリス・ギア・アイギス」iOS / Android / PC)で中断となった“野外の証明”イベントの復活,およびピラミッドのさらなる凶行に期待しています。


 ついでに,せっかくなので近年の「映画原作ゲーム」についてチョロっと言及しましょう。

 ここ最近の「映画を原作としたゲーム」と言えば,「ジョン・ウィック」シリーズをベースとした「John Wick Hex」や,2010年の映画「スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団」をベースとした「Scott Pilgrim vs. The World: The Game」リマスター版くらいのもの。

 今日び「映画を原作としたPC/コンソール向けフルプライスのゲームを作る」というのはコストパフォーマンス的な問題から避けられているようで,インタラクティブなタイアップコンテンツは,だいたいiOS/Android向けアプリとしてリリースされています。

 映画IPを用いたゲームで言えば,2020年に「ワイルド・スピード」シリーズのゲーム「FAST & FURIOUS CROSSROADS」が発売されたりはしていますが,これは日本からだと正規手段での購入が不可(評価が芳しくないので,買いたい人も多くないかとは思いますが)。2017年の映画「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」のスピンオフゲーム「ザ・マミー ディマスター」PS4 / Nintendo Switch)が,映画の興行不振によって根本の“ダーク・ユニバース”構想(往年のゴシックホラー映画を共通設定のもとリブートするもの)から頓挫したにもかかわらず,国内版がオーイズミ・アミュージオから2020年に発売されたことなんて,何か都合はあるのでしょうが「嬉しい例」と言えます。

 旧作はフィーチャーされがちな反面,新作には冷たい風が吹いている「映画原作ゲーム」の世界。逆に「ゲーム原作映画」は,「名探偵ピカチュウ」「ソニック・ザ・ムービー」などがヒットし,「バイオハザード」「アンチャーテッド」の新作映画も製作中であるなど割とアツくなっているので,良いフィードバックがあることに期待したいところです。

 というわけで,皆も観よう!
 実写映画「モンスターハンター」!!

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