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3DS「初音ミク Project mirai 2」体験会会場での開発スタッフインタビュー&ビッグエコー秋葉原駅前店とのコラボルームをレポート
以前「こちら」の記事でお伝えしたように,本作の体験会が全国7会場で順次実施されている。東京都内のソフマップ 秋葉原 アミューズメント館で本日開催された体験会には,本作のプロデューサーである大崎 誠氏と,ディレクターの高部元志氏が来場していた。その際,メディア合同インタビューの時間が設けられたので,その模様をお伝えしよう。
「初音ミク Project mirai 2」公式サイト
なお,カラオケチェーンのビッグエコー秋葉原駅前店と藤沢駅前店では,「初音ミク Project mirai 2」のコラボルームを,2014年2月28日までの期間限定で展開している(公式サイト)。
コラボルームは,ドアを含めた部屋全面に「ねんどろいど」となった初音ミク達があしらわれたデザインになっており,スペシャル映像付きの配信楽曲でカラオケを歌うことができる。
また同店では,「アゲアゲアゲイン」「サンドリヨン」「ゆめゆめ」と名付けられた3種類のコラボドリンク(ノンアルコールドリンク)も用意されており,1品注文につき「オリジナルコースター」3種類のいずれか1枚がプレゼントされる。秋葉原や藤沢でカラオケに行くときは,ぜひコラボルームの利用を検討してみてほしい。
──「初音ミク Project mirai 2」が,ついに発売されました。今の気持ちを教えてください。
大崎氏:
感無量です。「ああ,終わったんだな」と(笑)。前作から1年半,いろんなことがありましたけれど,こんなボリュームのあるパッケージになるとは,当時は予想していませんでした。
高部氏:
まだ実感がわかない,というのが本音ですが,今日の0:00から配信を開始したダウンロード版を購入して遊んでいただいている方からは,すでにさまざまなご感想が寄せられています。けっこう好評のようで,ひとまず安心しています。
毎日,ミクさんとキャッキャウフフと戯れつつ,ゲームを開発してきた日々が終わるのかと思うと,娘が嫁に行ってしまうかのような寂しさがありますね。
──今作では,リズムゲーム以外の要素もかなりパワーアップしましたが,その中で見どころをあえて一つ挙げるとすればどこでしょう?
大崎氏:
今作では「ものを作る」を裏のテーマに掲げていたので,「コレオ」(振付)ですね。最初は仕様だけしか聞いていなかったのですが,でき上がったものを見て,モーションがきれいに動くので,「うわ,よくできてるな!」と感銘を受けました。
簡単モードでは,自分のテンポに合わせて振りを付けられますし,プレイヤー同士でコレオの交換もできるので,ぜひ楽しんでほしいです。
それから,グラフィックスも「これ本当に3DS?」と思うくらいがんばっていますので,ぜひそちらにも注目してください。
高部氏:
前作から引き続き目指した,フルサイズの楽曲に対する「PVの妥協のなさ」を感じ取っていただけると嬉しいです。
収録PVの8割以上は,僕がコンテから手がけているのですが,「ねんどろいど」だからといって全部が全部ファンシーなのではなく,真面目な演技であってもこの子達なら堪えられる,と確信を持って作っています。
プレイヤーの皆さんが感動したいと思うであろう部分では感動を,笑いたいと思うであろう部分には笑いを盛り込んでいます。たまに斜め上を行くような意外性を交えるシーンもありますが,基本的には,受け手の感情の動きを考えながら素直に作っていますので,ぜひじっくり楽しんでいただきたいです。
──収録曲の中で一番のお気に入りは,どの曲ですか?
大崎氏:
当然,全曲がお気に入りなのですが,PV込みで強いて挙げるとしたら「ココロ」と「骸骨楽団とリリア」でしょうか。
「ココロ」は,Project DIVAシリーズにも収録されているのですが,今回は小説版のストーリーをベースにしたPVになっていて,ウルッと来てしまいました。普段なら,自分で手がけたタイトルで泣くことはまずないんですが(笑)。
「骸骨楽団とリリア」は新曲で,リズムゲームとしては一番難しい楽曲なんですけれど,キレのいいPVになっているので,ぜひ楽しんでいただきたいです。
高部氏:
僕も「ココロ」が好きなんですけど,かぶってしまうので別の曲を……。
自分が担当した曲だと,「ピアノ×フォルテ×スキャンダル」ですね。最初は,歌って踊るだけのPVにしようかと思っていたんですけど,ピアノソロが3か所あるので,飽きさせないようにドラマ仕立てにするなど,思いのほか力が入り,完成までに時間がかかってしまいました。
僕の担当以外では,「glow」のPVが非常にきれいな仕上がりでお気に入りです。これは,デザイナー1人のセンスだけで作り上げたPVなのですが,水彩画風の新しい表現になっていて,また違った感情の揺さぶりにチャレンジしているので,ぜひ観ていただきたいですね。
──お二人のお気に入りのコスチュームを教えてください。
大崎氏:
これまでは楽曲の世界観に合わせてズバッとしたデザインが多かったのですが,今作は普段着が多いんですよ。その中でも新鮮で「これは!」と思ったのは,「インタビュア」でルカさんとミクさんが着ている,パーカーをベースにした普段着です。
高部氏:
「服だけチェンジ」システムを使うのが前提になりますけど,僕は,白無垢の頭部に違うボディを組み合わせるのが好きですね。昔の絵本に描かれた怖い宇宙人みたいで(笑)。キモカワイイというか,後ろから見るとクリンとして非常に可愛らしいフォルムになるんですよ。
──本作では,ぷよぷよシリーズとのコラボで「ぷよぷよ39!」というゲームがプレイできますが,コラボが実現した経緯はどのようなものだったのでしょうか。
高部氏:
「Project mirai 2」は,名越に「ちょっと楽曲を増やしたくらいじゃ許されんぞ」と企画段階で言われたこともあって,ルームの中でミクさん達が本当に暮らしているような遊びをいろいろと考えました。
ミクさん達とボードゲームとかできたら楽しいだろうと企画していた中で,「ぷよぷよ」のアイデアが出てきたんです。ぷよぷよシリーズプロデューサーの細山田に相談したら乗り気になってくれて,今回実現することができました。
大崎氏:
めったにないことなので,作る側としても楽しくやれた企画でした。ローカル対戦もできますし。なぜここまでやるのか,と思うくらい凝っています(笑)。
高部氏:
「ぷよぷよ」をそのまま入れるのでは面白味がないので,ボカロキャラならではのネタを散りばめつつ,オンリーワンの新しい「ぷよぷよ」を作りました。3DSの下画面でライブが盛り上がっていたり,対戦中に対戦相手の曲が流れたりと,けっこう凝ってるんです。ぜひ遊んでいただきたいですね。
──最後に,「初音ミク Project mirai 2」に期待しているファンに向けてメッセージをお願いします。
高部氏:
まず,前作の「初音ミク and Future Stars Project mirai」をご購入いただいた方々に,感謝の気持ちを伝えたいです。前作をご支持いただいたからこそ「Proect mirai 2」を作れましたし,さまざまなご意見を寄せられたからこそ,ここまでのボリュームアップができました。ありがとうございます。
もちろん,今作が初めてという方でも遊べる内容になっていますし,簡単には遊び尽くせないボリュームになっています。ガツガツ急がずとも,毎日少しずつ遊べば1年間楽しめる作りですから,ぜひ,バッグにでも入れて,お出かけのお供にしていただけると幸いです。
大崎氏:
前作でいただいた皆さんのご意見に対して真摯に取り組み,完成したのが今作です。「Project mirai 2」のチームはあまり器用じゃないので,「なるほど,じゃあこれで」とダイレクトに応えさせていただいています。
それから,楽曲を提供していただいたボカロPの皆さん,絵師さん,動画師さん,そしてそれらに関わるレーベルの皆さん,ダンスを踊ってくれた方々,声優陣の皆さん――たくさんの方に支えていただきました。本当に感謝しています。
「初音ミク Project mirai 2」には,たくさんの方々の思いが詰まっているので,皆さんのお眼鏡に叶えばいいなと思っています。ニンテンドーeショップで体験版を配信しているので,遊んでみて面白かったら,ぜひ製品版の購入をご検討ください。
──ありがとうございました。
「初音ミク Project mirai 2」公式サイト
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