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「Unity 6」,正式版をリリース。ゲームエンジンUnityの最新バージョンで,ライセンスまわりも更新に
Unity 6は,モバイル端末と相性のよいUniversal Render Pipelineと,高いクオリティが表現できるHigh Definition Render Pipelineの両方に対応したRender Graph機能をはじめとした,グラフィックスやライティング機能などが実装されている。
多岐にわたる機能の詳細は,9月19日に開催された基調講演Unite 2024のレポートを参考にしてほしい。
「開発コミュニティに寄り添ったUnityをもう一度呼び戻す」 新CEOが語るUnityの現状と「Unity 6」の新機能
去る2024年9月19日,ゲームエンジン「Unity」の開発元であるUnity Technologiesは,バルセロナ市で開発者向けカンファレンス「Unite 2024」を開催した。5月に就任した新CEOによる基調講演では,最新版「Unity 6」に導入された注目の新機能などが紹介されたので,概要をまとめてみよう。
また,商用向けライセンスの値上げや,個人小規模向けライセンスの利用範囲拡大も実施される。ほか,これまでUnity Personalで必須だった「Made with Unity」のスプラッシュスクリーンの使用は任意となった。
Unity,インストール数に応じて追加料金が発生する「Runtime Fee」を撤回。従来の料金形態へ戻ることに
2024年9月13日,Unity Technologiesは,作品がインストールされるごとに追加料金が発生する「Runtime Fee」を,ゲーム領域向けライセンスから撤回すると発表した。負担が増えるなどの理由から,開発者コミュニティを中心に多くの物議を醸した料金形態が白紙となった。
「Unity 6」ダウンロードページ
Unity 6は、より良いパフォーマンス、より高い安定性、より深い長期サポートを通じて、開発者のイノベーションを可能にします。
クリエイターが複数のプラットフォームでゲームやインタラクティブな体験を構築し、成長させるためのツールを提供する世界有数のプラットフォームであるUnity [NYSE:U]は、Unityの最も安定し、最高のパフォーマンスを発揮するバージョンであるUnity 6を全世界で提供開始したことを発表しました。世界中の開発者とのパートナーシップにより構築、テスト、改良されたUnity 6は、これまで以上に迅速かつ効率的に、より優れたゲームの制作を可能にします。Unity 6の新機能には、コネクテッドゲームの開発をスピードアップするエンドツーエンドのマルチプレイヤーワークフロー、開発者がモバイルウェブをターゲットにできるツールであるワークロードをCPUからGPUに移行する新しいグラフィックス機能などがあり、社内および外部のお客様によるテストではCPUパフォーマンスが最大4倍向上しました。
発売後、UnityはUnity 6に長期的な製品およびエンジニアリングリソースを投入し、機能セットの拡充と新機能の提供を行いながら、アップグレードの容易性と継続的な安定性を維持しています。
Unityの社長兼CEOであるマット・ブロンバーグは以下のように述べています。「私たちは、ゲーム開発者がより迅速かつ効率的にゲームを開発し、同時にイノベーションを促進するツールを提供することに、絶え間なく集中しています。Unity 6が今後数年にわたってゲーム開発の中心であり続けるよう、全力を尽くします。」
Stratton Studios のマネージングディレクター Josh Loveridge氏は以下のように述べています。「Unity 6は、当社のグローバルな多機能チームに、必要な安定性と拡張性を提供してくれます。パフォーマンスの向上と、新しいWebGPUグラフィックスAPIやシームレスなライブサービス統合などの機能の組み合わせにより、当社のワークフローは大幅に効率化され、制作品質も最高レベルになりました。『PGA TOUR Rise』 の開発では、まさにゲームチェンジャーでした。開発パイプラインのあらゆる段階で、創造性の限界を押し広げることができました。」
Unity 6のリリースに伴い、Unityは、開発者が導入後すぐに始められるよう、あらゆるレベルの開発者向けの学習リソースを導入しました。
『Time Ghost』はUnity Originalsの最新リアルタイムシネマティックデモです。Unity 6で実現できることを紹介しており、環境構築やキャラクターデザインの進歩が含まれています。Time Ghostには2つのシーンが収録されており、1つはUnityのECSがどのように環境を動かしているのか説明するための例、もう1つは機械学習をリアルなクロスの変形のために活用した例となっています。こちらとこちらからご覧いただけます。
URPを使用してモバイル向けに最適化された『Fantasy Kingdom』のデモプロジェクトとアセットは、現在、『Unity Asset Store』で非商用利用に限り無料で入手できます。
『Megacity Metro』デモはこちらからダウンロード可能です。Unityによる100人以上のプレイヤーが参加するクロスプラットフォームマルチプレイヤーゲーム開発の全体像を学び、Unity 6の新機能を体験することができます。
Unity 6についてさらに詳しく知りたい開発者は、本日10月17日午前8時(太平洋時間)から午後2時まで、Twitch上でUnityのプロダクト、エンジニアリング、およびアドボケイトチームのメンバーと直接交流することができます。また、Unity 6をすでに使用している他の開発者からの情報も、こちらとこちらで入手できます。Unity 6は、こちらからダウンロードできます。
「Unity 6」ダウンロードページ
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