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「ハースストーン」世界一の栄冠は誰の手に。各リージョンのトッププレイヤーが一堂に会する“HCT世界選手権”が台湾で開幕
これは,世界から選りすぐりの選手達がオフラインでしのぎを削る,賞金総額100万ドル(USD)の世界大会である。今回出場するのは,各シーズンにおける選手権ツアーでトップ4を獲得したプレイヤー12名と,各リージョンでHCTポイントの数がもっとも高いプレイヤー4名を加えた計16名となる。
本大会では,出場選手が4つのグループに分けられ,25日と26日にグループステージでの戦いを繰り広げる。そしてグループステージを勝ち抜いた上位8選手が,27日と28日の決勝トーナメントへと駒を進めるというのが,大まかな流れだ。
HCT世界選手権は,名実ともにハースストーンの世界一プレイヤーを決める大会である。しかも,現在はゲーム内外でさまざまな環境が大きく変化しつつあり,この点でも要注目のイベントとなっている。本稿では,本大会における主な見どころを紹介しよう。
【見どころ1】ドラゴン年における初の大型大会
プレイヤーならよくご存じのとおり,現在のスタンダード戦では,デッキのトレンドやメタが毎日のように変化している。そういったなか,トッププレイヤーがどのデッキにいちはやく注目し,そしてどのようなプレイングを行うのか,大変興味深い。
なお,各選手の使用デッキはすでに提出されており,その内訳も公開されている。本稿の最後では,16選手の全デッキを紹介しているので,合わせて参考にしてほしい。
【見どころ2】コンクエスト形式で開催される最後の世界大会
現在の競技シーンで採用されている「コンクエスト形式」は,本選手権をもって最後となる。次の大型大会からは,1種類のデッキ+派生デッキ2種類で対戦を行う,「スペシャリスト形式」が採用される予定だ(関連記事)。
コンクエスト形式を簡潔に説明すると,各選手はあらかじめ準備した4ヒーロー(4種類のデッキ)を持ち寄り,対戦開始前に相手のひとつを使用不可(BAN)にする。そして,対戦中に一度勝ったヒーローは次以降に使えなくなるなか,先に3勝(=BANされていない全ヒーロー)すれば勝利というのが基本ルールだ。
コンクエスト形式の大会は,各試合がストレートで終わることもあれば,フルカウントまでもつれ込むこともあり,試合時間にもばらつきが生じやすかった。大会の運営側にとっては悩ましい部分だったかもしれない。
とはいえ,少なくとも観戦する側にとっては,トッププレイヤーならではの戦術をたっぷりと満喫できる試合形式でもある。相手のどのヒーローをBANするのか。そして,相手の残りヒーローを見ながら,どういった順でヒーローを繰り出すのか。こういった,コンクエスト形式ならではの試合運びにも要注目だ。
【見どころ3】最後のツアーストップ形式の大会
世界各地をめぐりながら開催されていた「選手権ツアー」の形式(Hearthstone Championship Tour:略してHCT)も,今回の世界選手権をもって最後となる。今後は,あらかじめ選出されたトッププレイヤー達が中心になる,「マスターズ」の形式に移行する予定だ(関連記事)。
少々余談になるが,マスターズは複数のティアに分かれており,その最高峰となる「グランドマスターズ」の詳細も,少しずつ明らかになっている。そして日本からは,glory選手とAlutemu選手が,グランドマスターズに進出することが決定した。両選手の名前は今後,ハースストーンのeスポーツシーンで多く目にすることになるだろう。
世界一のプレイヤーを決めるこの選手権は,日本時間の本日11:00に開幕予定で,その模様はTwitchで配信される。もちろん,日本人のキャスターによる実況・解説も行われる予定だ。
ハースストーンでは頻繁に大会が行われているので,選手だけでなく日本人のキャスター陣の層も厚い。また,スタンダード・フォーマットの変更直後の大会ということもあり,注目カードや戦術などの解説も参考になるだろう。ハースストーンの熱心なファンならずとも,配信を通じて世界一の行く末を見届けてみてはどうだろうか。
「ハースストーン選手権ツアー 2019 世界選手権」配信チャンネル(Twitch)
おまけ「Blizzard Arena」
世界選手権の主題からは逸れるのだが,筆者は今回の滞在中に,台北市にある「Blizzard Arena」を訪れることができた。Blizzardのファンならきっと羨む施設だと思うので,フォトレポートで紹介しよう。
Blizzard Arenaは,台北市に常設されているeスポーツ用途のスタジアムである。ハースストーンの「炉端の集い」をはじめ,同社の「Overwatch」や「StarcraftII」などのイベントが,ここで開催されているそうだ。
Blizzard Arenaのロビーには,公認ショップも設けられている。同社の通販ショップ「Blizzard Gear Store」(外部リンク)のラインナップに含まれていない品もちらほら見られる。思わず鼻息が荒くなってしまったが,今回の訪問時はスタッフの大半が世界選手権の準備に駆り出されており購入できず。無念。
ちなみに今回のBlizzard Arenaの訪問目的は,ハースストーンで今後導入予定の新たなPvE系のコンテンツに関する,プレス向けの発表会に参加するためである。実機での体験プレイや開発者へのインタビューも行え,こちらに関しては別途記事をお届けする予定だ。
出場選手のデッキ一覧
【グループA】
【グループB】
【グループC】
【グループD】
「ハースストーン」公式サイト
「ハースストーン」ダウンロードページ
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(C)2017 BLIZZARD ENTERTAINMENT, INC.
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