プレイレポート
[TGS 2013]「deep down」と「DARK SOULS」が似てると言われて遊んでみたら全然違った
2月21日にニューヨークで開催された「PlayStation Meeting 2013」で発表されて以来,カプコンの放つ次世代機向けタイトルとして,大きな注目を浴びている本作だが,一方で,その公開されたトレイラーやスクリーンショットを見て,なんか「DARK SOULS」(PS3/Xbox 360/PC)っぽい――と思った人は少なからずいるのではないかと思う。
とはいえ,思い返せば,同じカプコンの「Dragon's Dogma」(PS3/Xbox 360)でも,発表当初は,まったく同じような感想を抱いたことは記憶にあたらしい。実際に遊んでみると,プレイフィールがまったく違うゲームだったわけだが……,こればっかりは実際に触ってみないと分からない。
というわけで,本作のプレイフィールがどういったものなのか。TGS 2013で出展されていたデモ版を使って確認してみたので,その感触を中心にさっそくレポートしてみたい。
今回TGS 2013で用意されたデモ版では,ダンジョンへの入場から次の階層までの流れが楽しめるようになっていた。まずは,操作するキャラクターの装備を,「ワタリガラスの鎧」または「歩兵の鎧」のどちらかから選ぶことになる。
装備を選ぶと,次にスキルをいくつか取得することができるのだが,今回は装備している武器が槍なので,リーチを活かせそうな突進攻撃や,周囲をなぎ払う技を選んでみた。ほかにも特定の条件下で能力が上がるものや,敵の位置が把握できるようになるスキルが見受けられたので,スキルの組み合わせ次第では,まったく違う戦い方ができるようになるのかもしれない。
さて。ようやく準備を終えて,いざゲームスタート。実際にキャラクターをしばらく動かしていると,「DARK SOULS」との決定的な違いが見えてきた。
例えば,「DARK SOULS」は,自由にカメラを動かせるタイプの三人称視点アクションだったが,本作では,武器を構えた状態での肩越し視点で移動する場合が多く,その場合キャラクターの向きとカメラワークが連動して動くため,そのプレイ感覚はまったく違った雰囲気になるわけだ。
そもそも,キャラクターの向きとカメラワークが連動して動く,便利な反面,視界から得られる情報が圧倒的に少なくなる。ダンジョン内は非常に道が狭い分,例えば,ぐりぐりと周囲を見回しながら慎重に前に進む……なんてことも,「deep down」ではちょっとやりづらい。
実際,「deep down」の場合は,カメラがキャラクターに近い分,死角となる部分が多いため,ダンジョンを進む際は,曲がり角一つとっても慎重に行く必要がある。奇襲でもされようものなら「DARK SOULS」以上にパニックになるかもしれない。
敵の奇襲に警戒しつつも足を進めていくと,「ホッグ」と呼ばれるモンスターを発見した。幸いのことに後ろを向いていたので,気付かれないように武器を構えながらそっと近づいていった。先ほども述べた通り,武器を構えると,肩越し視点になるため,正確に狙える分,視界が狭まるのは心憎い演出/仕様だろう。実際筆者も,罠があることに気づかず作動させてしまい,燃やされるわ気付かれるわで散々な目に……。
まぁ,バレたものは仕方がないので,開き直っていざ戦闘へ。攻撃方法はR1で弱攻撃,R2で強攻撃となるのだが,本作における戦闘は,敵との間合いがとても重要な雰囲気だ。相手の攻撃をギリギリで回避して,一発入れる。槍の場合は,これを繰り返すだけでなんとか倒せたが,さらに相手の攻撃にこちらの攻撃を重ねることで発動する「弾き返し」を使い,その隙に仕留めることもできる。
弾き返しは,成功すると相手が仰け反る形になるというもので,これが決まるとかなり気持ちがいい。この弾き返しのタイミングはそれほどシビアではないので,アクションゲームが苦手な人でも,敵の攻撃を弾いたときの爽快感を味わえるだろう。
ちなみに今回のデモ版の目的は,「メメント」というアイテムを回収しながら次の階層に進むこと。そのためには,ダンジョンのどこかにある魔方陣を見つける必要があるのだが,筆者は,マップの構造が複雑なこともあって,若干迷子になった。ただ,そんな時に便利なのが,PS4コントローラーのタッチパネルに割り当てられているマップ機能だ。マップを使えば,魔方陣の位置が簡単に確認きるので,使い方を覚えたら,今度は逆にあっさりと魔方陣にたどり着くことができ,デモはそこで終了となった。
さて。結局「DARK SOULS」とのプレイフィールの違いについてだが,結論としては,やはり“全然別物だ”という感触であった。カメラワークの扱いはもっともその違いが見えた部分だが,コア向けの重厚なゲームと見せつつも,実は誰でも遊びやすいライト寄りな作りになっている――そんな印象を受けた。TGS用の体験版だから,ということもあるのだろうが,一つのマップをクリアするまでの時間も非常に短く,割とサクサクと遊んでいける作品になるのかもしれない。
このあたりは,もうプレイヤーの好み次第だろうが,プレイが手軽な分,「明日は朝早いから一階層だけ潜ろう」といった感じで,気軽に遊ぶこともできそうだ。もっとも,手軽に遊べるからといって,ライト寄りかどうかは分からない。また,本作のゲームスタイルがいわゆる“ローグライク”ということを踏まえると「あと一階層だけ……あと一階層だけ……」となるような気がしないでもない。何はともあれ,リリースが楽しみなゲームであることだけは確かだろう。
「deep down」公式サイト
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