ムービー
セガの新作TCG「CODE OF JOKER」を「ジャパンアミューズメントエキスポ2013」でプレイ。直撮りムービーも掲載
新たな層にTCGの魅力をアピールし,
TCGへのカムバックを促す
2013年2月2日に掲載した記事でお伝えしたように,セガは新作トレーディングカードゲーム(以下TCG)「CODE OF JOKER」を発表し,都内でロケテストを行った。
本日(2月15日),千葉・幕張メッセでスタートしたイベント「ジャパンアミューズメントエキスポ2013」(以下,JAEPO2013)のセガブースでは,そのCODE OF JOKERがプレイアブル展示されており,総合プロデューサーを務める西山泰弘氏が作品の狙いを解説するプレゼンテーションが行われた。
「CODE OF JOKER」公式サイト
[JAEPO2013]アーケードゲームの祭典「JAEPO2013」が本日開幕。「LoV3」「CODE OF JOKER」「SOUND VOLTEX II」など,注目タイトルが続々登場
これまでセガは「三国志大戦」「戦国大戦」といった紙製カードのアーケードTCGを展開してきたが,CODE OF JOKERのカードはデジタルであり,プレイヤーがどのカードを持っているかという情報はすべて,同社のゲームデータ管理システム「Aime」を通じてセガのサーバーに記録されることになる。これにより,プレイヤーは分厚いカードの束を持ち歩く必要がなくなったのだ。
また,セガのアーケードTCGでは,例えば三国志大戦シリーズのように,盤上でカードを移動させたり回転させたりすることでユニットを操作していたが,CODE OF JOKERにはそうした要素がなく,二人の対戦者が互いにデッキを構築して戦うターン制が採用されている。
同作の総合プロデューサーであり,三国志大戦や戦国大戦を手がけた西山氏は, こうした変化はTCGをさらに幅広い層に遊んでもらうためであるとプレゼンテーションで語った。思考要素の強いゲームにすることにより,アクション性の高いゲームが苦手な人にもTCGの魅力をアピールし,さらに,世界初のTCGである「マジック:ザ・ギャザリング」を体験した世代に,TCGの世界へ戻ってきてもらいたいと考えているそうだ。
西山氏はまた,ゲームセンターとTCGのシナジー効果も期待していると語る。ゲームセンターとTCGの世界,どちらにもゲームに敏感な“ゲームリテラシーの高い人”(西山氏)がたくさんいるため,両者の親和性は高いのではないかというのが西山氏の考えだ。
CODE OF JOKERにより,ゲームセンターのコミュニティが活発化し,これまでTCGを遊ばなかったプレイヤーがTCGショップにも行くようになる……と,お互いが活性化するようなモデルを想定しているそうだ。
カードのデジタル化に関しては,カードを紙に印刷するというステップがなくなることで,ゲームバランスの修正や新カードの追加がこれまで以上に早くなるという利点がある。紙のカードにこだわりのあるプレイヤーもいるかもしれないが,デジタル化のメリットは大きそうだ。
スタンダードなルール,分かりやすいターン制バトル
ここからはJAEPO2013会場で体験した,ゲームの内容を簡単にお伝えしたい。ただし,ルールや固有名詞などは現段階のもので,今後変更される可能性があることはご了承願いたい。CODE OF JOKERをプレイするには,AimeのICカードが必要で,すでにAimeカードを持っている人は,これを使うことができる。
操作は筐体画面をタッチして行う。前述したように,本作のルールはターン制で,基本操作は画面上のカードやボタンをタッチするだけという,分かりやすいものになっている。
画面上には自分の分身である「プレイヤー」と,カードによって呼び出される「ユニット」(モンスター)が存在し,そのユニットを使って相手のプレイヤーやユニットを攻撃するのだ。相手プレイヤーの「ライフ」を0にするか,10ラウンド経過時に相手よりライフが多ければ勝ちとなる。またユニットはプレイヤーを守る盾にもなり,攻撃を受けた場合,ユニットで「ブロック」(阻止)することも可能となっている。
繰り返すが,CODE OF JOKERの戦いは,自分と相手が交互にゲームを進めるターン制が採用されており,お互いの行動(ターン)が終わると,ラウンド終了となる。野球のイニングのようなもので,制限時間内にコマンドを入力する必要があるものの,制限時間はそれほどシビアではなく,アクション性は高くない。
戦いの基本はユニット召喚から始まる。ユニットカードを戦場(フィールド)にドラッグ&ドロップすれば,プレイヤーのために戦うユニットが登場する。
召喚にはプレイヤーが持つ「CP」(キャパシティポイント)を使うが,強力なユニットほど多くのCPを必要とする。試合が始まったばかりの段階では,使用可能なCPの上限値が低いため,いきなり強いユニットで勝敗を決するような戦い方はできない。CPの上限値はラウンドが進むごとに上がり,後半になるほど試合展開が派手になっていく。
オーバークロック,進化,特殊能力……ユニットの潜在能力を使いこなせ
召喚のあとは,そのユニットで相手を攻撃することになる。攻撃された側は「プレイヤー自身が攻撃を受ける」「ユニットでブロックする」のいずれかを選べ,前者はプレイヤーのライフが減少し,後者はユニット同士の「BP」を比べ合うことになる。BPとはユニットの強さを表す数値で,ユニットでブロックした場合は,BPの高いほうが相手を倒す。つまり,高いBPのユニットがいれば,相手を返り討ちにすることができるのだ。
勝ったユニットはレベルが1つアップし(クロックアップと呼ばれる),BPが500上昇する。再度勝ってレベル3になると,強力な「オーバークロック」状態になり,BPがさらにアップしたうえ,再行動ができるようになるのだ。ただし,再行動をすると,レベルは1,つまり元の状態に戻ってしまう。
戦いに勝つ以外にもレベルを上げる方法があり,デッキの中に同じユニットカードが存在する場合,重ね合わせる(これはオーバーライドと呼ばれる)ことで,レベルが上がった状態のユニットを召喚可能になる。しかも必要となるCPはレベル1と変わらないので,こちらを積極的に使っていくのも有効な戦術になりそうだ。紙のカードでは管理が煩雑になりそうな要素であり,デジタルカードならではと感じられた。
さらに「進化」カードを使うことでもユニットは強力になる。進化カードのCPは高いが,進化したユニットは,輝く龍である「雷龍」,巨大な象の「ギガマムート」といった強そうな姿になり,高いBPを持つうえ,強力な特殊能力が使えるようになる。ユニットを進化させるためには同じ属性の進化カードが必要で,プレイアブルバージョンでは赤,青,黄,緑の4つの属性が存在していた。デッキを組む際には,ユニットカードと進化カードの属性を揃えておくことも重要もなるようだ。
ただし,ユニットの強さがBPだけで表されるかといえば,必ずしもそうではなく,各ユニットにはそれぞれ,特定条件下で発動する特殊能力が設定されている。例えば「サイボーグ僧兵」の特殊能力「ブロックブースト」はブロック時にのみBPが800上昇するというもの。「ラグエル」の「ハード・マシンガン」は任意のタイミングで相手ユニットすべてに1000のダメージを与えられるというものだ。さらに「不知火伍式」の「地獄剣」は攻撃時にカードを1枚捨てることでBPが2000上昇する。特殊能力は,発動条件も効果もさまざまで,デッキを組む際に楽しみを与えてくれそうだ。
一発逆転の「ジョーカーシステム」
最後に,一発逆転を可能とする「ジョーカーシステム」を紹介しよう。これは,プレイヤーがダメージを受けたりすると「ジョーカーゲージ」が増加し,それがMAXまで溜まったときに強力な「ジョーカーカード」が使えるようになるというものだ。
効果はプレイヤーキャラクターによって異なり,男性キャラの「緋神 仁」の「The Death」の場合はすべての相手ユニットに大きなダメージを与え,女性キャラの「御巫綾花」の「The Justice」は1ターンのみ,フィールド上にいるユニットのBPが1000アップするという感じだった。相手よりライフが低いときにしか使えないのがポイントで,うまく使えれば劣勢の状況をひっくり返してくれるはずだ。
完全新作となるCODE OF JOKERだが,カードがデジタル化されたことに加え,アクション性も低く,かなり取っつきやすいという印象を受けた。TCGを遊んだ経験のない人,以前はTCGを遊んでいたが,今はやっていないという人に向けて訴求していくため,このようなゲームになったわけだが,決して簡単すぎるわけでもなく,シンプルながら奥は深そうだ。稼働は2013年夏予定とのことで,今後が楽しみだ。
なお,会場では手持ちのAimeカードか対応携帯電話をターミナル筐体にタッチして認証を行うと,正式稼働後にレア以上のカードと引き換えが可能なチケットが入手できるとのこと(関連記事)。興味のある人は試してみよう。
「CODE OF JOKER」公式サイト
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コード・オブ・ジョーカーS
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(C)SEGA