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スマートフォン向けカードバトル「サムライソウル」をテストプレイ。TCGの面白さを継承しつつオリジナルのバトルが手軽に楽しめる作品だ
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印刷2013/04/15 19:30

プレイレポート

スマートフォン向けカードバトル「サムライソウル」をテストプレイ。TCGの面白さを継承しつつオリジナルのバトルが手軽に楽しめる作品だ

画像集#001のサムネイル/スマートフォン向けカードバトル「サムライソウル」をテストプレイ。TCGの面白さを継承しつつオリジナルのバトルが手軽に楽しめる作品だ
 CJインターネットジャパン×ナウプロダクションによるスマートフォン向けカードバトル「サムライソウル」iPhone / Android)のサービスが本日(2013年4月15日)より開始された。対応プラットフォームはiOSとAndroidで,iOS版が先行して配信される。

 本作は,ストラテジーシミュレーションゲームとトレーディングカードゲーム(TCG)の要素を融合させたカードゲームだ。現代の日本を舞台に,多種多様なカードの収集/育成,NPCやほかのプレイヤーとのカードバトルを楽しみつつ,奥深いストーリーモードに挑戦できるという作品になっている。
 グラフィックス,音楽,カードバトルのシステム,そしてストーリーと,あらゆる要素に細部までこだわって制作されており,既存のモバイルカードゲームとは一線を画した仕上がりになっている。
 それもそのはず,本作の制作スタッフには,著名なクリエイターの名前がズラリと並んでいるのだ。

●制作スタッフ
監督・脚本:今井秋芳氏(「東京魔人學園伝奇」「九龍妖魔學園紀」)
メインキャラクターデザイン:金崎泰輔氏(「ウィッシュルーム 天使の記憶」「アナザーコード 2つの記憶」)
音楽監修:植松伸夫氏(「ファイナルファンタジー」シリーズ)
作編曲:ACE氏(「ゼノブレイド」「ONE PIECE展シアター作編曲」)

 今回,そんなサムライソウルをサービス開始前にテストプレイさせてもらった。プレイ時間は短かったが,本作が持つゲーム性や雰囲気を確認できたので,ここで紹介していきたい。


スマホ向けにチューンされたオリジナルのカードバトルシステム


 本作の根幹を成すカードバトル部分は,「マジック:ザ・ギャザリング」など正統派TCGをを意識して制作されているという。サムライソウルは,カードを使ったバトルの楽しさを追求する作品だが,プラットフォームがスマホということで,スマホにしかできないゲームを追求した結果,オリジナルなシステムを構築することになったようだ。

場に出すカードは双方最大3枚ずつ。カードを場に出したときに発生する効果などもある。前衛が埋まっていないとプレイヤー本体に直接攻撃が通ってしまう
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 具体的には,場に配置するカードを3枚と最小限にすることで,初心者でも理解しやすいようにゲームシステムの簡略化が行われているのだが,カードのカラー(属性)による優劣関係と,カードが持つさまざまなスキルを考慮しながら,自分だけのデッキを組むといった,TCGの楽しさはそのままだ。

 実際のバトルは,前衛2枚,後衛1枚,最大3枚のカードを場に出し,相対する前衛のカード同士が戦闘力やスキルによって攻防を行っていく。後衛のカードは,前衛が埋まっている場合のみ配置でき,前衛のHPがなくなって場から排除されたときに自動的に前衛へと移動する。ただし,後衛適性を持つカードなら,後衛の位置からでも攻撃できるようになっている点に注意だ。
 相手の前衛のカード2枚が埋まっていない場合は,プレイヤーへ“直接攻撃”を行うことができ,攻撃されるたびにプレイヤーのライフが1ポイント減少する。最終的に,相手プレイヤーのライフを0にすればバトルに勝利となるわけだ。

戦闘画面。カードの左上の数字がカードのコストだ。場に出すにはこれだけのコストが必要
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 スキルの中には戦闘能力を上げるだけでなく,「倒されると,対峙している敵も巻き込む」といった特殊な効果を持つものも多くあり,デッキからどんな順番でカードが出てくるのかといったランダム性も加味しながらの戦略的なバトルが楽しめる仕様となっている。
 単純に戦闘能力だけを比較するような単純なバトルにはならず,相手に勝つためには戦略的な思考も必要になってくる。このあたりはTCGの面白さを忠実に再現しているといっていいだろう。

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 また,スマホ向けということでオートモードも搭載されていて,自動でバトルを行ってくれたりもする。電車での移動中にNPCとのバトルを開始して,あとはポケットの中で自動戦闘,といった使い方もOKだ。

 なお,サムライソウルでは,基本的に最初に組んだ20枚の山札(デッキ)の補充は行われない。双方のライフが残っている場合,先に山札がなくなってしまうと(デッキアウト),その時点で敗北となってしまう。そのため,相手と自分の山札の残りを意識しながら戦うことも重要なポイントとなっているようだ。


カードの収集と育成でデッキを強化していく


鬼門戦で勝利するとカードを入手できる
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 カードを入手する主な方法は,後述の「鬼門戦モード」かカードパック購入のどちらかになる。よりレア度(ノーマル/レア/スーパーレア)の高いカードを手っ取り早く入手したいなら,やはりカードパック購入ということになるだろう。しかし,サムライソウルでは,レア度の高いカードが絶対的に強いかといえばそうではない。それは,カラー(属性)の優劣の影響が大きいことと,レア度が高く強力なカードは“コスト”が高く,気軽に場に出すことができないからだ。

 カードを場に出すときは,コスト分の“ソウルチャージ”が必要になる。このチャージは手札にあるカードを消費することで生み出される仕組みだ(カードを出すのに必要なコストと,そのカードを消費したときに得られるソウルチャージは等価)。
 したがって,コストの高いカードを運用するには必然的にソウルチャージのためにカードの消費が多くなり,「ソウルチャージ不足でカードをセットできず,ダメージを受けてしまう」という危険性が高まるのだ。もちろん,レア度が高いほど能力が高く,スキルも有用であることが多いので,切り札的な使い方は十分にできるだろう。このあたりのバランスはよく考えられていると実感した。

 なお,サムライソウルでは,カードパック購入やカードの強化などに使う“霊玉”が普通にプレイするだけでも無料で入手できる。カードのカラーを選んで引けるので,自分のデッキに必要な属性を考えて運試しに臨もう。

 また,カードを「強化」したり「合成」したりすることで,より強力なカードを生み出すという要素も,もちろん用意されている。
 強化は,自分の選んだカードをレベルアップさせることでパラメータを強化させるシステムだ。霊玉を必要数消費することで,カードのレベルを最大30までアップすることができる。ただし、最大レベルまで上げるには霊玉を多数消費するため,デッキ内のカードを平均的に強化するか,レアカードに集中させるかは,ユーザーの戦略が試されることになるだろう。

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 合成には「通常合成」と「特殊合成」の2種類があり,通常合成はカードを合成して,合成先のカードにスキルを引き継がせられるというものになっている。これによって,好きなカードに好きなスキルを付与できる……ように思えるのだが,重要な制限がある。スキルは,2×2の4マスのブロック内に配置する必要があるのだ。スキルによってブロックの数や形が違っており,サイズの大きなスキルには4マスすべてを占有するものもある。どれを組み込むかは大きさや形を勘案して悩むことになるだろう。

2枚分のカードのスキル(2×2×2)から継承するスキルを4コマ分選択する
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 特殊合成は,カードの組み合わせが,ある条件を満たす場合に,まったく新しいカードを生み出せるというもの。もしかすると,特殊合成でしか作れないカードというのもあるかもしれない。

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日本全国を旅してバトルする「鬼門戦モード」と読み応えのあるストーリーモード


 サムライソウルに搭載された,2種類のプレイモード「鬼門戦」「ストーリーモード」を紹介していこう。

 「鬼門戦モード」は,日本全国を旅してバトルによって鬼を倒し,各地に出現した鬼の湧き出す“鬼門”を閉じていくことが目的になる。都道府県別にフィールドが存在しており,その中でタイル状のマップでバトルをしながら鬼門の場所まで進んでいく。

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 フィールドによって,どんなカラーの敵が出やすいのかが決まっているので,敵の様子を見つつ,攻略に適したデッキを作るのがポイントだ。ボスに近づくほど敵も強くなるので,まっすぐボスに向かうか,周りをつぶして最後にボスに向かうかなどは状況によって選択しよう。カードを揃えたいなら,なるべく多くの相手と戦ったほうがいいだろう。

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 そして,今井秋芳氏による“ジュヴナイル伝奇”と冠されたストーリーモードも本作の魅力の一つだ。

 人と鬼──。相容れない両者の対立を描く物語は,カードバトルで状況を打破する場面あり,「感情入力システム」によって細かな感情を登場人物達に伝える場面ありの片時も目を離せない展開となる。
 感情入力システムは,東京魔人學園シリーズでも採用されていたので,知っている人も多いだろう。これは,登場人物との会話を,会話の選択肢によって行うのではなく,愛/友/怒/拒/悲/無の感情によって行うというもので,感情の選択によって,主人公の運命が決まる……のかもしれない。

東京魔人學園シリーズでお馴染みの感情入力システム
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 ティザーサイトでも続々と新規情報が公開され,日増しに期待度が高まっているサムライソウル。本作は,リアルなTGCとも違う,コンシューマゲームのカードゲームとも違う,「スマホでプレイするためのカードバトルゲーム」を目指して制作された作品だ。
 実際にプレイしてみると,バトルのバランスはもちろん,手のひらサイズのスマホでストレスなく遊べるように,ユーザーインタフェースには工夫が凝らされており,“手触りの良いゲーム”だと感じられた。相当に研究を重ねて制作された様子がうかがえる。

 なお,監督・脚本の今井秋芳氏はTCGに造詣が深く,シナリオ関連だけでなくバトルシステムにも深く関与しているらしい。このあたりは後日公開予定のインタビューで,詳しく聞いていくので,そちらもお楽しみに。

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