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坂口博信氏×吉田PD対談も行われた「第8回 FFXIV 14時間生放送」をレポート。パッチ6.25は10月18日,6.28は11月1日の実装を予定
オープニングでは,「FFXIV」グローバルコミュニティプロデューサーの室内俊夫氏が恒例になっているコスプレで,続いてプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏,今回の番組に参加する開発スタッフやスクウェア・エニックス代表取締役社長の松田洋祐氏が登場。すでにお伝えしている通り,「FFXIV」の冒険者数(登録者数)が2700万人を突破したことが発表された。
「FFXIV」,累計登録アカウント数が2700万を突破。ファンフェスティバルの開催も決定
スクウェア・エニックスは,サービス中のMMORPG「ファイナルファンタジーXIV」の累計登録アカウント数が2700万を突破したと発表した。2021年12月に比べて,約200万の登録アカウント増となる。さらに,恒例のイベント「ファイナルファンタジーXIV ファンフェスティバル」のスケジュールも公開された。
松田氏は「会社のエレベータの中でふと思ったんです。FFXIV(14)だから14時間の生放送なのか」と,今さらながらの事実に気づいたことを明かしつつ「みなさんのおかげで素晴らしい成果を出せました。もっともっと高みを目指していく(FFXIVに)応援をよろしくお願いします」と2700万人の冒険者に感謝と引き続きの応援を願った。
吉田氏は「(松田氏には)出演をお願いしておきながらこの番組の企画意図などはお話ししていませんでしたね」とまたも苦笑しながら,バラエティ色の強い14時間生放送を気楽に楽しんでほしいと述べてオープニングを締めくくった。
14時間生放送のメイン放送の各コンテンツは以下の通り。
●第73回プロデューサーレターLIVE
●クイズバラエティ -新たなBGMが追加されました。-
●直樹の部屋 〜散歩もするよスペシャル〜
●エオルゼアカフェ人気メニューTOP10 〜全部当てるまで帰れまティン〜(収録番組)
●LIVE Q&A
●坂口博信氏×吉田PD対談
また,サブ放送として「ゾディアックウェポンチャレンジ」を放送。メテオデータセンターのゼロムスワールドでイチから「ゾディアックウェポン」を作成開始し,13:00から翌午前0:00までの間にどこまで進めるか,ぶっ続けでの挑戦が行われていた。
本稿では「第73回プロデューサーレターLIVE」と「坂口氏×吉田PD対談」の内容を中心にお伝えしていこう。
第78回プロディーサーレターLIVE
ここからは14時間生放送内で行われた「第78回プロデューサーレターLIVE」(以下,PLL)についてレポートしていこう。今回はパッチ6.2とパッチ6.25の間ということで,パッチ6.2で実装された各コンテンツのフィードバックに対する回答や,パッチ6.25の予告などが行われた。
最初に,パッチ6.25の実装日が2022年10月18日となることが明かされた。また,北米データセンターの拡張が予定されている11月1日にはパッチ6.28のリリースも予定されているとのこと。北米データセンターの拡張に関しては24時間メンテナンスになる可能性もあるとのことで,こちらは決定次第,改めて詳細なスケジュールが告知されることになると思われる。
●パッチ6.2振り返り
パッチ6.2で実装した各項目について,冒険者からのフィードバックと回答が紹介されたので,いくつか取り上げよう。
パッチ6.2で実験的に実施された(ノーマル実装後)1週間後の零式実装については,おおむね好評だったようだ。新式装備の売れ方など全ワールドのデータを取っているので,同時実装じゃないほうが良ければ,これをベースに全体調整していこうと思っているとのこと。なお,零式実装まで2週間空けてもいいというコメントには「それはない」そうだ。
ジョブ調整意図のテキストによる詳細記載については当面続けていくとのこと。ただ,あまり細かく書いても結局読まれなかったり,一部だけが切り取られて誤解を招くおそれがあるため,書き方は模索していく旨が伝えられた。なお,近接DPSに対して遠隔物理DPSが不足している点の改善など,次回のジョブ調整はパッチ6.28を予定しているそうだ。ただし,プログラム的な修正が必要なものはパッチ6.3になる。
クリスタルコンフリクト実装からPvP人口は増えており,この活況を絶やさずにいきたいとのこと。一見目立たないが実は強いジョブの調整など,パッチ6.25での若干の変更が予定されている。また,フロントラインに関してナイトのかばうの効果がゲームバランスを壊しているという点については,同じくパッチ6.25で調整を予定しているそうだ。
無人島開拓について,日本から多かった意見が「(吉田氏に)スローライフの意味を教えてやってくれ!」というもの。海外勢に比べて,一部の日本勢には,時間の隙間なく効率的にタスクをきっちりすべてこなしていく人がおり,逆に窮屈な生活になってしまっているようだ。「空いた時間にプレイする人のほうが圧倒的に多いのですが,無人島は逃げないのでのんびり楽しんでほしい」と吉田氏。今後の目標としてはハウジングの庭具を置いて,より個性を出せるようにしたいそうだ
●パッチ6.25予告
パッチ6.25では武器強化クエスト「マンダヴィルウェポン」,ヴァリアントダンジョンやアナザーダンジョンといった完全新規コンテンツの実装が予定されており,ボリュームはかなり多い。今回は新たにふたつのスクリーンショットが公開された。
●シナリオ班のお仕事
PLL後半ではFFXIVのシナリオ班を迎えて,その仕事を紹介するコーナーが行われた。出演はオープニングにも登場した織田氏,石川氏,廣井氏の3名。
万魔殿パンデモニウムでラハブレアの再登場を強く推したのは廣井氏だそうで,開発の裏話も聞けた。
そしてお仕事紹介の終わりには「実はこれが言いたかった」という開発スタッフ募集の告知が。
続いて,PLLの最後となるお知らせ告知も行われ,次回のファンフェス開催予告が行われた。日本での開催日時は未確定ながら2024年の早い時期に大規模な会場を借りて行われるとのこと。続報に期待しよう。
開発者ですらも苦戦するバラエティコーナー
次のコーナーは,FFXIVサウンドチームを迎えてのクイズバラエティコーナー「クイズバラエティ-新たなBGMが追加されました。-」だ。コミュニティチームの望月氏が出題するFFXIVのサウンドに関するクイズバラエティだが,難問奇問が数多く出題され,サウンドチームでも手こずる難しさだった。
続いて,声優の内田雄馬氏,松岡禎丞氏,山本格氏を迎えての「直樹の部屋〜散歩もするよスペシャル〜」が放送。光の戦士(FFXIVプレイヤー)でもある3人がゲームを始めるに至った経緯や,ふだんのゲームプレイの様子,そして声優として参加した際の感想や裏話なども語られた。その後プレイヤー参加企画として,ゲーム内でアライアンスレイドのクリスタルタワー:シルクスの塔への挑戦が行われた。
さらに収録番組「エオルゼアカフェ人気メニューTOP10〜全部当てるまで帰れまティン〜」。出演は司会進行の室内俊夫氏に加えて,リードバックグラウンドアーティストの高梨瑞樹氏,リードレベルデザイナーの高橋新氏,オープニングやPLLにも出演したシニアストーリーデザイナーの石川夏子氏,クエストデザイナーの高柳早紀氏,コミュニティチームの望月一善氏。
LIVE Q&A
続いての「LIVE Q&A」は,吉田氏がゲーム内のプレイヤーから直接質問を受けてそれに回答するというもの。答えづらい質問もありつつも,真摯に回答をする姿勢が見られた。
坂口博信氏×吉田直樹PD対談
深夜0時過ぎの最後のコーナーとして,ファイナルファンタジーの生みの親であり,現在はゲーム開発会社ミストウォーカーのCEOである坂口博信氏と,吉田氏との対談が行われた。
坂口氏は2021年の東京ゲームショウで行われた吉田氏との対談以降,FFXIVのプレイを継続しており,現在はわずか1年のプレイ期間にも関わらず,最新の零式コンテンツ(万魔殿パンデモニウム零式:煉獄編)で4層を攻略中というハマりっぷりだ。
最近ではバトル画面の視界を広くするためにウルトラワイドディスプレイを導入。パワーポイントを使って独自の攻略資料を作成し,そのページ送りのためにフットペダルを購入する勢いだという。これには吉田氏も思わず苦笑しつつも,FFの生みの親が楽しんでくれている様子にどこか嬉しそうな顔を見せていた。
ふたりは共にMMORPG初期からのコアプレイヤーだ。ウルティマオンラインやエバークエストなどの黎明期から現在までのMMORPGの変遷に始まり,果ては最近のメタバースの展開に対する苦言など,ゲーマーなら思わず共感してしまうであろうテーマにまで話題は広がった。
坂口氏はTwitterなどで,FFXIVに散りばめられた過去のFF作品ネタなど,細かいところにも触れており,吉田氏も「そこに反応していただけるのはとても嬉しいんです」と思わず笑顔に。坂口氏は「スカルミリョーネが出てきたりして嬉しかった。自分が考えていなかった要素もあって,例えばバルバリシアがオラオラ口調なのを見て,キミそんな性格だったのかって楽しくなっちゃった」と,懐の広さも見せていた。
吉田氏の「坂口さんの考えるFFとは?」という質問に,坂口氏は「透明感」と答える。「ドライ感。理系っぽい感じかな。例えばなんでも数字で表示してしまう感じ。前作に引きずられないドライさも含んで」と答え,吉田氏も「ああ,理系っぽいというのは分かるかも」と合点がいったように頷いていた。
一方,坂口氏からは吉田氏にお願いとして「(FFXIV内に)カッパの着ぐるみが欲しい」という要望が。「FFXIVの着ぐるみって,目が死んでいるのが多くて良いよね」とのコメントに「それ狙っているんですよ。夜道で会ったらホラーになっちゃう感じ」と吉田氏。
さらに坂口氏は「FFXIVはあれだけ大規模なアップデートがあるにも関わらず,異様にバグが少なくてすごい。(毎パッチが)ロムカセット時代の作品並(のデバッグ成果)ですよ」と絶賛。「MMORPGのパッチ当日なんてバグ祭りでゲームにならず,逆にそれを楽しむくらいが普通なんですよ」と視聴しているFFXIVプレイヤーに向かって力説。吉田氏は「自分からは言えないこと。全スタッフが喜ぶと思います」と恐縮していた。
また,ファンフェスが発表されたことにも触れた坂口氏は「ラスベガス行きたいな」とポツリ。吉田氏は「ご招待しますよ。出演してもらいますけど」と冗談交じりに言うと,坂口氏もノリノリでそれを承諾。挙句の果てに「(ステージで)歌が歌いたい」と言い出し,吉田氏を含む全スタッフを驚愕させた。
「FFXIVを辞めないよ,俺は」と言い切った坂口氏は,今後もこうした番組などに出演してくれる機会があるかもしれない。FFXIVプレイヤー,光の戦士代表として熱弁を振るう姿は古参FFファンからも,そしてFFXIVから始めた比較的新しいファンにとっても引き続き注目の存在になりそうだ。
「ファイナルファンタジーXIV」公式サイト
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