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さっそく心を折られた「DARK SOULS II」先行体験会レポート。憔悴しきったマフィア梶田が,ゲームから発せられていた殺意を語る
本作は,心が折れそうになるほどの極悪な難度と,繰り返しプレイしたくなる中毒性の高さによって世界中のゲーマー達を唸らせた「DARK SOULS」(PC / PlayStation 3 / Xbox 360)の続編。起源である「Demon's Souls」から続くコンセプトを引き続き継承しつつ,クリアした際の達成感を大きくするために,プレイヤーを「誠実に殺す」ゲームを目指して制作されている作品である。
そして実際,筆者は今回の体験会でイヤというほど「誠実に殺されてきた」ので,その模様をお伝えしよう。
凝った内装で来場者を迎えた会場。「DARK SOULS」のゲーム内では「不死人達の休息の場」としてお馴染みの“篝火”が燃えていた。思わず祈りを捧げたくなったのは筆者だけじゃなかったはず |
延々と殺され続ける簡単なお仕事。“鏡の戦士”強過ぎ問題
試遊開始前にフロム・ソフトウェアの谷村 唯ディレクターが登場。今回のバージョンについての説明を行なってくれた |
それぞれのキャラクターがどういった特徴を持っているのか,名前からなんとなく予想できると思うが,とりあえず以下のプレイ動画で雰囲気を掴んでおこう。
以下の写真にあるとおり,基本的な操作方法は前作と同様だ。
ただし今作では,△ボタンの長押しで左手武器の両手持ちと“二刀流”の切り替えが可能となっている。装備の組み合わせ次第で,かなり戦略の幅が広がりそうである。
※クリックで拡大 |
今回筆者が試した中で,その追加された操作の効果を最も強く感じたのは,やはりDual Swordsmanによる二刀流だろうか。ガードとパリィができなくなるかわりに,二刀を同時に振るうことで絶大なダメージを叩き出せるのが大きな魅力だ。もちろん,使いこなすには堅実かつ大胆なヒット&アウェイを要求されるわけで,上級者向けなのは間違いない。
敵やトラップがプレイヤーの予想を裏切る絶妙な位置に配置され,一瞬でも判断を誤れば死を免れないという徹底した“初見殺し”も前作を踏襲している。死体に偽装した亡者が突如襲い掛かってきたり,あと少しで篝火に辿り着けるというところで大量の黒ファントムが出現したりと,「死んで覚える」ゲーム性にはますます磨きがかかっている。
それだけに,困難を乗り越えた先で味わえる達成感は非常に大きく,画面に向かって舌打ちし,呪詛しながらも繰り返し挑戦することをやめられない。
来場者がプレイする様子 |
また,本作から新たなギミックとして燈火台で松明に火を付けて視界を広げることができるのだが,これが予想以上に重要な要素となっていた。筆者は初回のプレイで燈火台をスルーしてしまい,完全な暗闇に包まれた道を手探りで進んでいった結果,どこからともなく襲いかかってきた亡者達に囲まれてあえなく絶命するといった結末を迎えてしまった。このゲームに限っては,「なんとかなるだろう」という甘い考えはまったく通用しないことを,あらためて実感した瞬間だ。
そんなこんなで亡者達の猛攻を振り切った先で待ち受けていたのは,ボスキャラである「鏡の戦士」。巨大な鏡の形をした盾で物理攻撃も魔法も完全にブロックするうえ,剣によって長いリーチと高い攻撃力を兼ね備えた攻撃を繰り出してくる強敵だ。オマケに,鏡の世界から重装備の亡者を召喚する能力まで持っているのだから,たまったものではない。
まぁ,とにかく死んだ。試遊時間として割り当てられた2時間あまり,筆者はとにかくコイツに殺され続けた。死ぬたびに「次こそは」と対策を練り,なんとか効果的な戦法を見つけ出そうと全キャラクターを使用。……にも関わらず,結局,ただの一度も鏡の戦士を倒すことができなかった。
いちおう言っておくが,筆者は「Demon's Souls」をクリアしているし,前作「DARK SOULS」も当然プレイしている。好きが高じてレビューも書いた。なので,プレイヤースキルに関してはそこそこ自信があった……はず……なのだが,その幻想は今回見事にブチ壊された。
そして,これが決して敵の“理不尽な強さ”ではないのが,なおのこと辛いのである。シリーズファンの視点から「頑張れば勝てる」バランスだというのが分かるだけに,何度挑戦しても倒せないのが口惜しくてたまらない。スタッフの言う「誠実に殺す」というのがどういうことなのかを体で理解させられたのだ。……筆者の心が尻ポケットから出すのを忘れいてたクッキーの如くバキバキに砕かれたことから考えるに,「念入りに殺す」という表現の方が正しい気もするのだが……。
結局,この日は多くのメディアと流通関係者が集まったにも関わらず,クリアできたプレイヤーは1人もいなかった。そのあまりの悔しさゆえ,体験会終了後は宣伝部の小倉康敬氏に「なにかコツはあるんですか!?」と詰め寄ったのだが,「鏡の戦士は“ガチ戦闘”を想定したバランスになっており,とにかく動きをよく見て立ち回るしかない」とのこと。……それがうまくいかないから聞いているんですよォ!
なお,自信を失って憔悴している筆者を見かねたのか,E3 2013では3日間ずっと試遊できたにも関わらず,たった1人しかクリアできなかったという情報も教えてくれた。ええ……(ドン引き)。
しかし今回,同体験会で完膚なきまでに叩きのめされたことで,かえって“安心”したのも確かだ。もしアッサリとクリアできてしまったら,それはそれで「DARK SOULS」ファンとしては納得できなかったと思う。プレイアブルとしてはまだ初期のバージョンだし,気が早いかもしれないが,今回「これは傑作になる」という予感めいたものを感じた。フロム・ソフトウェアの誠実なサディスト達がどんな風に我々の心を折ってくれるのか,発売を待ちたいと思う。
「DARK SOULS II」公式サイト
- 関連タイトル:
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(c)2012 NAMCO BANDAI Games Inc. (c)2011-2012 FromSoftware, Inc.
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