ムービー
ピーター・モリニュー氏の最後の作品か。究極のゴッドゲーム「Godus」の開発企画がKickstarterに掲載
Kickstarter「Godus」公式ページ
1987年にBullfrog Productionsを設立したモリニュー氏は,その後「ポピュラス」「シンジケート」「ダンジョンキーパー」といった数々の名作を発表。1995年にBullfrogがElectronic Artsに買収されたあと,新たにLionhead Studiosを設立し,そこで「ブラック&ホワイト」や「フェイブル」を制作し,Lionhead Studiosが2006年にMicrosoft Game Studiosに買収されてからは,同社のクリエイティブディレクターとして「フェイブル II」「フェイブル III」などを生み出してきた。
作品数は多くはないが,制作に携わったタイトルの多くがヒットチャートを賑わしてきたという,希有な人物だ。2012年にMicrosoft Gamesを退社し,Bullfrog時代の仲間が設立したインディーズタジオの22 Cansに合流。2012年11月7日にモバイル向けの新作「Curiosity‐What's Inside the Cube?」をリリースした。
Godusの詳細については明らかにされていないが,ダンジョンキーパーのストラテジー性やブラック&ホワイトの生きているような世界,そして,現代的にアレンジされたポピュラスのゲームシステムなど,モリニュー氏の過去の作品を凝縮したような作品になるようだ。人々に自分を信仰させることで神の力を増幅させ,ほかのプレイヤーと勢力争いを行うというマルチプレイ要素も用意されているとのこと。
Kickstarterの投資金額は15ポンド(約2000円)から始まっており,リリース版の価格もこのあたりの価格帯になるようだ。最高額としては5000ポンド(約410万円)が用意されておりで,投資した人はなんと,2013年6月にロサンゼルスで開催されるE3 2013に招待されるほか,モリニュー氏と一緒に発表会に参加したり,テレビのインタビューを受けたりすることになるという。
公開されたムービーによると,22 Cansという名前は,22年前にポピュラスが作られたことから名づけられたものらしく,さらに現在,22人の開発者が在籍しているようだ。Bullfrog時代から苦楽を共にしてきたポール・マクラーリン(Paul McLaughlin)氏やティム・ランス(Tim Lance)氏らが再集結しており,まさに,ポピュラスの精神的後継作であるGodusを開発するために作られた新生Bullfrogという雰囲気だ。
なお,モリニュー氏は11月始め,アメリカのゲームブログ「Beefjack」のインタビューでCuriosityに関する質問を受けた際,「ぼくは,あと1作しかゲームを作らないと思う」と引退を示唆する発言をしている。モリニュー氏の発言は割と二転三転するので,鵜呑みにはできないかもしれないが,「ゲームデザイナーとしてのすべてのエネルギーと,これまでに積み重ねてきた経験のすべてをこの作品に詰め込みたい」とも述べており,相当な決意でGodusの開発に挑んでいるようだ。
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