プレイレポート
迫力の3Dバトルが楽しめる「スクエニ レジェンドワールド」は,スクエニ作品総出演も夢ではなさそうなブラウザゲームだ
本作はスクウェア・エニックスの公式ファンサイト,スクエニ メンバーズでプレイ可能な作品で,ゲーム内の装備に加えて,スクエニメンバーズ側で入手したアバター衣装を着てゲームがプレイできるという,連動型のブラウザゲームとなっている。一体どのようなゲームになっているのか,今回,このクローズドβテストに参加してみた。
なお,クローズドβテストということで,今後ゲームバランスや仕様などが変更される可能性もあることにご注意を。
「スクエニ メンバーズ」公式サイト
「スクエニ レジェンドワールド」公式サイト
基本は手軽なブラウザゲームだが,迫力の3Dバトルがとにかく熱い!
プレイヤーは,異世界へと召喚された勇者として,自身のアバターキャラを使って冒険する。ゲーム開始直後にチュートリアルが始まるので,指示に従っていけばゲームのルールは把握できる。
勇者は,世界の異変を調査しつつ,現れた魔物と戦っていくことになるのだが,具体的には提示されたさまざまな「ミッション」をクリアしていくことで冒険が進んでいく。ミッションは「探索」と「討伐」という2種類に分かれており,「探索」でアイテムなどを集めつつ,「討伐」の目標モンスターと戦っていくという流れだ。
まずは「探索」について説明していこう。これはブラウザゲームやソーシャルゲームでお馴染みになっている,「エナジー」がなくなるまで「進む」ボタンを押して進行度を上げていくというタイプのものだ。
道中では一定確率でアイテムが手に入るイベントが発生したり,敵が現れて戦闘になったりといった展開が発生する。進行度が100%になれば探索終了で,初めてクリアした場合にはストーリーが進み,新たなエリアの探索やモンスターの討伐のミッションが発生する。もちろん,すでにクリアしたミッションを何度もやり直すことで,アイテムや後述する「DP」を稼ぐことも可能だ。
なお,各種ミッションで消費したエナジーは,時間経過による回復以外に,エナジーポーションやレベルアップで一気に回復させることもできる。
クエストエリア,章,ミッションの順に選択してミッション開始 |
それぞれのミッションをクリアしていけば次のミッションや章が現れる |
探索ミッションは進むボタンをクリックするだけでサクサクと進む。討伐に役立つアイテムなどをゲットしていく |
モンスターも出現するが,基本的にやられることはないだろう。こちらもサクッとやっつけてアイテムをゲットだ |
本作最大の特徴とも言えるのが,もうひとつのミッションである「討伐」だ。多めのエナジーを消費して,待ち受ける強力なモンスター(プリンやキングベヒーモスなど,スクウェア・エニックスお馴染みの作品から登場するものばかり)と戦うミッションで,Flash 11のStage3Dを使用した,迫力の3Dバトルが展開される。
バトル中は,パーティメンバーへの作戦指示,スキル発動のタイミング指示などはもちろん,味方キャラの発言(フキダシ)をクリックすることで,その内容に対応した行動をとってくれる。システムはかなり細かく作り込まれているように思えた。
もちろん,強力なボスに勝利すれば貴重なアイテムなどが獲得できる。ただし,クリアランクで報酬が変化するので,できるだけ早く倒したい。
攻撃を行うと,画面左下のテンションゲージが上がる。このゲージがMAXになれば,パーティメンバーのスキルを一気に発動させる「スキルクロス」が可能になる。パーティメンバーが使うスキルの組み合わせ次第でさまざまな効果が発揮されるので,モンスターの弱点属性に合わせるなどすれば,非常に強力な必殺攻撃となるだろう。
このバトルについて感覚的なことを言えば,パーティメンバーへの作戦指示や,ある程度オートで戦うスタイルは,同社の「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」(WiiU / Wii)における,サポート仲間との共闘に似ていると感じた。敵の向きによって攻撃を受けなかったり,スキルの攻撃範囲が決められていたりするなど,位置取りは重要だ。これが意外に奥深く,戦闘を楽しくしているように思う。
討伐中に味方キャラが発言をしてくる場合も。もちろん,“中の人”が発言しているわけではないのだが,発言をクリックすると,支援効果が得られたりする |
テンションゲージがMAXになると強力なスキルクロス発動のチャンス |
そんな本格派なバトルがウリの本作だが,あくまでもブラウザゲームだ。「リアルビューモード」が重いという人向けに「シンプルビューモード」も用意されている。
シンプルビューモードでは,敵との距離や移動といった概念がオミットされているものの,そのほかの機能はほぼ同じで,基本的な面白さは損なわれていない。リアルビューモードとシンプルビューモードは,討伐ミッション開始前のプルダウンメニューで切り替えることができる。選択したものは記憶され,以後は変更したいときにだけ操作すればいいので手間はかからない。
シンプルビューモードでは簡略化された戦闘描写となるが,味方や敵の行動パターンはリアルビューモードと同じだ |
キャラ育成の鍵を握る「オーブ」「オーブ召喚」とは?
本作におけるキャラクター育成には,「オーブ」と呼ばれるアイテムが欠かせない。ひと口にオーブといっても,実際には「ジョブオーブ」と「ウェポンオーブ」という2つの種類がある。プレイヤーはこれらオーブをアバターに装着させてステータスを強化したり,スキルを覚えさせたりするのだ。
ジョブオーブは,その名のとおりキャラクターのジョブを決めると同時に,7種のパラメータ(HP,SP,ちから,防御,魔力,器用さ,素早さ)とスキルを決定するものだ。ジョブオーブスロットはレベルによって開放され,クローズドβテストでは最大10個まで装備させることができた。10か所のジョブオーブのスロットを,できるだけ伸ばしたい能力で固めて,より特徴的なキャラに育成ができるわけだ。
ジョブオーブの中にはスキル付きのものもあり,こういったジョブオーブをセットすると,該当のスキルが使用可能になる。逆に言えば,スキルのジョブオーブを1枚もセットしていないと,一切のスキルが使えないということ。また,スキルにはそれぞれ攻撃方法が決められている。キャラの攻撃方法と違った場合でもスキルは発動できるが威力は低下してしまうので,攻撃方法が合致したものを選択することも重要になってくる。
なお,キャラの攻撃方法は配置した10枚のジョブオーブのうち,メインジョブとして任意で選択したオーブに書かれたものになる。剣士なら斬撃系,戦士なら打撃系,魔術師やヒーラーなら魔法といった感じだ。
ジョブオーブ選択画面。バランスを考えるか,それとも特化型にするのか……悩みどころだ |
スキルスロット。非適正マークがついていてもまったく使えないというわけではない |
ジョブと同様に,さまざまなパラメータに影響を及ぼすのがウェポンオーブだ。名前にウェポンと付いているが,装備品全般を指している。これは通常のRPGと同じように,装備スロットに対応したウェポンオーブを装備させることでパラメータが変化していくというもの。ジョブが魔術師だからといって剣や鎧を装備してはいけないといったことはなく,比較的自由なセッティングが可能になっていた。
ウェポンオーブ選択画面。装備箇所によってアップするパラメータはだいたい決まっているようだ |
肝心のオーブだが,これを入手するには「オーブ召喚」を行う必要がある。召喚というのは……ぶっちゃけて言ってしまうと,ガチャのことである。ゲーム中で入手できるDPを消費して行うブロンズ召喚と,クローズドβテストでは初回の1回だけ行えるゴールド召喚が確認できた。おそらくゴールド召喚はスクエニメンバーズの課金ポイントであるCrystaを使って行うのではないだろうか。
もっともクローズドβテストでは,DPをかなり大量に獲得できた(数千ポイント程度はすぐに貯まった)うえに,ブロンズ召喚は1回150DPだったので,気軽にガンガン回すことができた。レアが出ればよし,一見必要のないオーブも強化に使えるというのはお約束だ。
クローズドβテストでは初回の1回のみ,ゴールド召喚が可能だった |
DPを消費するブロンズ召喚。まずはこのブロンズ召喚を行っていろいろなオーブを召喚してみる |
オーブは,ほかのオーブや冒険で手に入れたアイテムを費やして強化することで,オーブそのもののレベルが上がり,パラメータが上昇していく。ただ,クローズドβテスト時には,スキルが付いたジョブオーブはレベルを上げても変化が見られなかった。より強力なスキルに成長するのか,このあたりはオープンβテスト以降に期待したいところだ。
また,オーブはレアリティによって上限レベルが決められている。レアリティが低いものは最大レベルも低くなるので,強いオーブに成長させにくい。このレベル上限を伸ばすためには「オーブ進化」を行う必要がある。
進化には同種のオーブがもう1枚必要で,それを消費することでレベル上限が伸ばせるのだ。ただし,進化の回数は最大5回まで。つまり,レアリティが低いものは同じカードが手に入りやすく,上限レベルも引き上げやすいが,より高いレベルを目指すならレアリティの高いカードが複数枚必要……というわけだ。なお,補足しておくと,進化によってレアリティが変化するということはないようだった。
レアリティは「N」「N+」「R」「R+」「SR」の順となっている | |
オーブ強化には,ほかのオーブや冒険などで入手した特殊なアイテムを利用する |
ムダな時間は作らせない。ログアウト時でも進められる「アイテムハント」
このように本作では,探索などの冒険を行いながら,DPを貯めてオーブを召喚/強化/進化させ,それらで強力に武装したキャラクターで大迫力のボス戦に挑む,というのがおおまかな流れとなっている。共に冒険をする仲間はフレンドでなくともパーティに誘えるので,スクエニメンバーズ内にフレンドがいないという人でも安心だ。
そんなゲーム内での冒険とは別に,「アイテムハント」というシステムも用意されている。これは時間を設定すると,自動的にアイテムを拾ってきてくれるというものだ。しかもアイテムハント中でも,探索や討伐には影響がなく,そのままプレイ可能。もちろんログアウト前に,最長8時間のアイテムハントを設定しておけば,時間を有効に活用できるわけだ。
なおクローズドβテストでは,8時間のほかに15分,1時間,2時間,4時間の計5コースが用意されていた。アイテムハントを使うときにエナジーは消費されないので,できるだけ絶え間なく設定しておきたいところだ。
スクエニ作品からいろんなモンスターやキャラが総出演……も夢ではない?
クローズドβテストでは,チュートリアルエリア「新たなる英雄」に加えて,中級者向けの「夢ノ国英雄譚」,そしてすべてが討伐クエストという上級者向けの「モンスターコロシアム」の3エリアが実装されていた。
モンスターコロシアムの敵は序盤こそ弱いものの,NORMAL/HARD/V-HARD/S-HARDと複数の難度が用意されていて,S-HARDになるとキャラクターをかなり強化していないと勝てないレベルだった。実のところ,これは運営チームの挑戦状といったもの。クローズドβテストの序盤で,わりとあっさりV-HARDまで突破されてしまったため,あえて簡単にクリアできそうもない壁を作ったということらしい。
チュートリアルは5つの章にミッションがひとつずつ,夢ノ国英雄譚で同じく5つの章に4つずつのミッション,あとは強敵ぞろいのモンスターコロシアムということで,今回公開された範囲のボリュームはやや少なめだった。しかし,クローズドβテスト中にもさまざまな改良が施されており,まだまだアップデートが期待できるだろう。
また,スクウェア・エニックスがリリースする,さまざまなゲームと連動したウェブサイト「スクエニ メンバーズ」で冒険が楽しめるという作品だけあって,同サイトのアバターが100%利用でき,ゲーム開始当初からアバターの衣装デザインが豊富なのは嬉しいところ。
さらに,本作に登場するお馴染みのモンスター達との戦いはとても魅力的だ。本稿を読んでいる人で,スクウェア・エニックスの作品に触れたことがないという人は少ないはず。本作のタイトル名が「スクエニ レジェンドワールド」だということを考えると,FFシリーズに限らず,さまざまな“スクエニ”作品からの登場を期待したくなる。今後,どんなモンスターが出てくるのかも楽しみのひとつと言えるだろう。
なお,2013年4月5日付けで公式サイトにて,本作のオープンβテスト開催日程が公開された。テストは4月11日13:00〜15日13:00に行われる予定で,クローズドβテストにはいなかった,プレイヤーを毒や暗闇状態などのステータス異常攻撃を使うモンスターも登場するとのことだ。詳細は公式サイトの「こちら」を確認しよう。
お気に入りの作品の衣装を着て,スクウェア・エニックス作品でお馴染みのモンスター達を倒しに行く。スクエニファンにはたまらない1作になりそうだ。
FFXII:グール(ポイズンタッチ) |
FFXII:ドラゴンエイビス(消化液) |
FFXII:ロックタイタス(フラッシュ) |
FFCCCB:ブラッディボーン(ブラッドブレス) |
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