2012年9月20日,東京ゲームショウ2012において,アークシステムワークスは,同社ブースで
新作プレゼンテーションステージを開催。その場で,新作アドベンチャー「
月英学園」を発表したことは速報記事でお伝えしているとおりだが,今回行われたステージでは,「
BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA」「
XBLAZE」「
ダマスカスギヤ」といったタイトルの新情報も公開されている。本稿では,それらも含め,新作プレゼンテーションステージ全体をレポートしてみたい。
アークシステムワークス プロデューサー 森 利道氏
![画像集#004のサムネイル/[TGS 2012]「月英学園」の発表,「BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA」などの新情報が公開されたアークシステムワークスステージイベントレポート](/games/178/G017851/20120921009/TN/004.jpg) |
新作プレゼンテーションステージでは,「BLAZBLUE」シリーズのファンにはお馴染みの「森P」こと同社のプロデューサー
森 利道氏が登壇。シリーズ最新作となるBLAZBLUE CHRONOPHANTASMAに関する話題からスタートした。
まず,スライドには,発表済みとなる新キャラクター達が表示され,それぞれのコンセプトなどが森Pによって語られていく。「アマネ=ニシキの原案を持ってきたのは声優の杉田智和君なんです。……まあ,ちゃんと使えるように直したらドリルしか残らなかったけど」とか,「バレットは,実は『BLAZBLUE CALAMITY TRIGGER』の頃から案があったキャラクターなんです。あと,ホットパンツは男のロマン!」といった笑いを誘う解説に,観客は興味津々で耳を傾けていたようだ。
左からアマネ=ニシキ,バレット,アズラエル。本作から追加された新キャラクター達だ
![画像集#005のサムネイル/[TGS 2012]「月英学園」の発表,「BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA」などの新情報が公開されたアークシステムワークスステージイベントレポート](/games/178/G017851/20120921009/TN/005.jpg) |
本作では,舞台がカグツチからイカルガ連邦に移り,ストーリー面で大きな展開があると明かされている。「実際にプレイするときは,最後の最後の最後まで,スタッフロールが終わるまでやってみてほしい」や「本日(9月20日),小説版の最新刊『
フェイズシフト4』が富士見書房さんから発売されたので,これも読んでおくとより楽しめます」などのコメントが森Pからあったので,「BLAZBLUE」シリーズファンは予習しつつ,稼働を楽しみにしておこう。ちなみに,肝心の稼働開始時期は「できれば年内……いや絶対に出します!」(森P)とのことだ。
続いて紹介されたのは,同社アドベンチャーProject 第1弾と銘打たれたXBLAZE。同作の原案と監修を務める森Pがこちらも解説を行った。
「蒼から始まる新たなる物語」というコピーが付けられているので,そのストーリーは,BLAZBLUEと関係がありそうだ。そんな本作のシナリオを担当するのは,アニメのシナリオライターとして知られる
あかほりさとる氏が代表を務めるSATZ。BGMは同社の落ちモノ音ゲー「
マジカルビート」やBLAZBLUEシリーズのサウンドを手がける
きくお氏が,そして主題歌は
ランティスがそれぞれ担当するとのことだ。
キャストについては未発表ながらも,「XBLAZEは若手のスタッフを集めて制作しているので,キャストも“これからみんなで頑張っていこうよ”という感じのフレッシュな人を選んだ」という。ちなみに一番若い方は10代だそうで,森P自身「びっくりしました(笑)」とコメントしていた。気になる発売時期は,2013年の春頃とされている。
さて,XBLAZEの次に発表されたのが,
速報でお伝えした月英学園だ。本作はもともと声優の
杉田智和氏が同人活動として制作した作品で,それをコンシューマ機向けにリメイクしたものとなる。
杉田氏はビデオメッセージで,「視点を変え,作る側に回ることで,より自分の本業において気付けることがあるのではと考えた」と,制作のきっかけを語っていた。
「アークシステムワークスと聞くと,恐らく格闘ゲームを思い浮かべるかもしれないが,格闘ゲームにも,ビジュアルやアドベンチャーパート,そしてストーリーモードなど,作り込む部分は多くある。そういった部分に注力しているアークシステムワークスがビジュアルノベルないしアドベンチャーゲームを作ったらどうなるのか。皆さん,ワクワクしませんか?」と杉田氏。
杉田智和氏
![画像集#014のサムネイル/[TGS 2012]「月英学園」の発表,「BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA」などの新情報が公開されたアークシステムワークスステージイベントレポート](/games/178/G017851/20120921009/TN/014.jpg) |
![画像集#015のサムネイル/[TGS 2012]「月英学園」の発表,「BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA」などの新情報が公開されたアークシステムワークスステージイベントレポート](/games/178/G017851/20120921009/TN/015.jpg) |
杉田氏は,「現時点での開発の進行状況は8%くらい。つまり,なんもできてない」と笑いを取りつつ,「制作レベルで杉田智和とアークシステムワークスがタッグを組んだ作品です。期待しろという言葉はあえて使いません。作品の中にすべて詰まっています」と,自信を匂わせていた。
杉田氏のビデオメッセージを受けて,森Pは,「シナリオもとても杉田ワールドなので,ファンの方はぜひ」と笑いつつコメント。近々,続報があるそうなので,期待しておきたいところだ。なお。本作も2013年の春頃に発売が予定されている。
アークシステムワークス ディレクター原 浩氏(左)とエープラス プロデューサー 山口 律氏(右)
![画像集#017のサムネイル/[TGS 2012]「月英学園」の発表,「BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA」などの新情報が公開されたアークシステムワークスステージイベントレポート](/games/178/G017851/20120921009/TN/017.jpg) |
最後に紹介されたダマスカスギヤは,今秋Mobageで配信が予定されているタイトル。アークシステムワークスにとって初となるソーシャルゲームとなる。
ここからは,ディレクターを務めるアークシステムワークスの
原 浩氏と,プロデューサーを務めるエープラスの
山口 律氏が登壇し,ダマスカスギヤの魅力が語られた
本作は,自分のロボットをカスタマイズしつつ,ミッションやバトルをこなしていくタイプのゲーム。山口氏によれば,1回のクリックに重みがあり,最近のソーシャルゲームっぽくない作品になっているとのこと。また,今のソーシャルゲームが好きな人は驚くかもしれないとも語っていた。
本作では,自機が3Dグラフィックスで描かれており,バトルもかなり派手な演出になるとのこと。自機の色を変更するなどのカスタマイズも可能で,これらの特徴を「ソーシャルゲームのリッチ化。その正しい形です」と原氏はアピールする。さらに氏は“ソーシャルゲームのバトルシーンは何よりも結果が大事で,演出部分は重視されない”という現状のトレンドを理解したうえで「あえてその過程を作り込み,コンシューマゲームに劣らないリッチなプレイ体験を実現し,それによってソーシャルゲームをより良くしていきたい」と語っていた。
最後に,山口氏は,「ダマスカスギヤは,現在リリースされているどのソーシャルゲームよりも複雑で,アクが強いゲーム。お手軽とはいえないかもしれないが,そのぶんハマるはず」とコメント。原氏は,「カードを集めてデッキを組むのは,“パーツを集めてロボを組み上げる”のと似ている。今までソーシャルゲームを遊んできた人も,カードバトルものだと思って,1度試してみてほしい」と語り,ステージを締めくくった。