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[TGS 2012]誰でも楽しめる「F1 RACE STARS」と本格派の「F1 2012」。幅広いレースゲームファンにコードマスターズが贈る2つのF1ゲーム
今回,両作のシニアプロデューサーである大庭将司氏に,各タイトルの概要を聞いてきたので,チェックしていこう。
誰でも楽しめるF1ゲーム「F1 RACE STARS」
F1のレースゲームというと,リアルなシミュレータ系寄りのものを思い浮かべる人が多いだろうが,こちらはコミカルにデフォルメされたF1カーやドライバーが登場。実在のコースと各国の特徴を反映しつつも,ファンタジー要素が組み合わさった,独特のコースでレースが展開する。アイテムなどを活用することで,パワーアップしたり,相手の邪魔をしたりすることも可能。ゲーム中には実在のチームやドライバーが登場する(オリジナルキャラクターもいて,女性ドライバーなどのチームや,日本人の女の子もいたりする)。
大庭氏によれば,「せっかくF1のIPを利用できるのだから,もっと幅広くF1を知ってほしい」ということで本作が開発されたのだという。実際に遊んでみると分かるが,難度は低めで,レースでの走りはもちろん,アイテムを上手に使うことで,一気にライバルを抜き去ることができたり,みんなでワイワイと楽しめるゲームになっている。
こうしたコンセプトはもうずいぶんと前からあったそうで,本作は数年越しでそれを実現したものだとのこと。
ただ,「見た目はカートっぽく見えるかもしれませんが,カートのようにコーナーをドリフトしながら走ったりといった要素はありません。あくまでF1的に,コーナーはアウトインアウトで,ヘアピンなどではしっかり事前に減速するといった走りになります」と大庭氏が語るように,基本はF1なのだ。
コースは実在のコースと空想上のコースが入り混じっていることもあり,ジャンプ台,ジェットコースターのように急角度で上っていく坂などがあり,かなり起伏に富んでいる。一周もそこそこ長めの印象だ。各コースは,F1が開催される国別になっていて,ドイツ・ホッケンハイムでは,バイエルンの城をモチーフにするなど,各国の雰囲気が反映されている。
また,ゲーム展開を左右するさまざまなアイテムが用意されており,相手にぶつけてスピードを遅くしたり,自車をしばらく無敵状態にしたり,相手の視界をふさいだりといったものから,F1らしくペースカーが入ることで,先頭車のスピードを抑えたりするものもある。
F1らしい要素はほかにもあり,その一つがKERSだ。コースにブルーのエリアがあって,そこでアクセルを踏むことで最大3段階までバッテリーにパワーを溜めて,一気に加速することができる。また,アイテムによる攻撃で車体にダメージを受けると,外装が壊れるだけでなくスピードもどんどん落ちていく。それを回復するためのピットレーンがコースに何か所か設けられている。
ほかにも,4人までの画面分割対戦や,12人までのオンライン対戦が可能だ。各種レースモードについては今後明らかになっていくそうだが,1人でじっくり取り組むことも出来るし,普段それほどゲームを遊ばない友達とも気軽に遊ぶパーティーゲームとしてオススメできそうだ。F1を知っている友人が相手なら,実名であったり,KERSなどが盛り込まれているところにニヤリとしてくれるハズ。
「F1 RACE STARS」公式サイト
とことんマニアックに,しかし,初心者でも入りやすい「F1 2012」
コードマスターズでは2009年からF1のゲームを毎年発売しているが,この「F1 2012」はその最新版。最新の車体とチームでのプレイが可能で,レギュレーションについても2012年シーズンのものが採用されている。
手軽にコースとドライバーを選んでプレイすることも可能だが,やはりメインのゲームモードとなるのは,自分がF1ドライバーとなって進めていくキャリアモードだ。こちらは,シーズンを戦いながら良い成績を残していくことで,次のシーズンではより強いチームからオファーを受けてキャリアアップしていく。そして,最終的には強豪チームのドライバーになって,ワールドチャンピオンを目指すというものだ。
また,2012年の最新シーズンのデータを採用しているのはもちろんだが,それだけには留まらない「2012」からの新要素も用意されている。その一つが,チュートリアルモードとなる「ヤングドライバー・テスト」だ。
F1マシンの走りは,一般的な自動車などとはフィーリングがかなり異なる。さらに近年はDRSやKERSなど,普段からF1を見ているわけではないプレイヤーにはピンとこない,F1ならではの要素がいくつもある。このモードでは,実際にドライバーになる前の試乗という形で,F1に関する基礎知識を1つ1つ修得できる。また,このときの成績によって,いきなり上位チームからキャリアモードを始めることも可能だという。
また,天候の影響やタイヤとの関係をよりリアルにしていて,ピットクルーとの会話も強化されているという。これによって,ピットからの情報を元に,いつタイヤを交換するかといった判断を,実際のF1のように行える。大庭氏が「F1が好きな人にとっては,本当に楽しめるゲームになっている」と自負するだけの,思いつく限りの要素が本作には盛り込まれているのだ。
また,大庭氏オススメのマニアックなプレイモードが,とことんまでF1ドライバーの雰囲気が満喫できるチャンピオンモード。こちらはあらかじめ設定された状況下からゲームが始まり,勝利をつかんでいくという条件戦。ワールドチャンピオンとのバトルは,まさに頂上を極める者しか体験できない世界をゲームとして楽しめる。
こう説明すると,非常に高度なテクニックが要求されるように聞こえるが,さまざまなアシスト機能が充実しているのも本作のポイントだ。実際にハンドリングのアシストや接触してもクラッシュしないモードがあったり,究極的には少しだけ時間を戻す機能なども用意されている。慣れてくるに従って,そうしたアシストはどんどん外していくこともできるので,自分のこだわりやドライビングスキルに合わせた仕様で遊べるようになっているのだ。
最後に大庭氏は,「これまでレースゲームを遊んできたけれど,F1はそうでもないというのであれば,『F1 2012』のヤングドライバー・テストでF1の世界を楽しんでみてほしい。そして,レースゲームを遊んだことがないけれど,F1にちょっとでも興味があるのなら『F1 RACE STARS』でレースゲームの楽しさを味わってほしいですね」と語った。真のF1マニアなら,チャンピオンモードが手応えの面でも雰囲気でも,とことん楽しめるはずだ。
なお,コードマスターズでは,同社の発売しているレースゲーム・ブランド「Codemasters Racing」と連動したコミュニティ「CODEMASTERS RaceNet」を主催している。現在はまだ英語でのみのサポートだが,公式サイトに詳しく登録方法が説明されている。こちらに登録すると,戦績のデータ管理がオンラインでできたり,アイテムやインゲームキャッシュがもらえたり,コミュニティイベントに参加できるようになったりするので,同社のレースゲームを買って遊ぶのであれば登録してみよう。
「F1 2012」公式サイト
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