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ルビー・パーティーの新作タイトルは9月に発表。「100万人の遙かなる時空の中で」完成披露会と,高橋直純さん&保志総一朗さんのトークセッションをレポート
発表会では,コーエーテクモゲームスの襟川恵子氏とルビー・パーティーの開発陣が登壇し,ゲームの特徴を紹介した。また,イノリ役の高橋直純さんと永泉役の保志総一朗さんがゲストとして登場し,トークセッションを行った。本稿では発表会の模様をレポートしよう。
襟川氏は,「100万人の遙かなる時空の中で」は,ネオロマンスシリーズを制作しているチームであるルビー・パーティーが,「より美しく,より新しく,より楽しく」をモットーに開発してきたタイトルだと述べた。また,スゴロクとカードバトルを組み合わせたシンプルなシステムで,初心者でも遊びやすいゲームになっているだけでなく,今までにない趣向を取り入れており,シリーズのファンも楽しめるようになっているとアピールした。
なお本作は,ネオロマンスシリーズとしては8月にサービス1周年を迎える「100万人の金色のコルダ」に続く第2弾のソーシャルゲームとなる。襟川氏は,2009年にディー・エヌ・エーの南場智子社長(当時)と,業界では少ない女性経営者ということで意気投合し,Mobageに女性向けブランドであるネオロマンスシリーズを提供することになったと,その経緯を語っていた。
また襟川氏は,発表会のゲストである高橋直純さんが,「遙かなる時空の中で」の初期からイベントに出演していて,7月28日の「ネオロマンス・フェスタ13」の夜公演をもって,通算100回目のイベント出演になることに触れ,感謝の意を示していた。
ちなみに,コーエーテクモゲームスで提供しているインターネット動画番組「コーエーテクモLIVE!」について,7月24日に放映された「チャンネルβ」に高橋さんが出演した際,過去最大の視聴者数を記録したそうだ。ただし,音飛びが発生するなど視聴に支障が出るようなことも発生してしまったため,7月31日放送の「チャンネルα」をもって番組を一時休止し,ブラッシュアップを図ると襟川氏はコメントしていた。
「コーエーテクモLIVE!」公式サイト
続いては,「100万人の遙かなる時空の中で」の開発を手がけたルビー・パーティーから,ディレクターの園部知子氏,メインプランナーの千田愛美氏,CGディレクターの山崎景子氏が登壇し,作品の魅力を語った。
なお発表会で紹介されたゲームの詳細については,以下の記事に詳しいので,気になる人は合わせて目を通してほしい。
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本作では,会話での立ち絵をリニューアルしたり,描き下ろしのイベントシーンを用意したりすることで,オリジナルの「遙かなる時空の中で」では見られなかった意外な姿も含めて,今の感覚で総合的に洗練された八葉が描かれるという。また,期間限定で配信される四季折々のイベントを含め,八葉との恋をロマンティックに体験できるそうだ。中には,紅葉の中で舞う源 頼久の姿や,サンタコスチュームに身を包む天真などの姿が見られるかもしれないと,期待の膨らむコメントも飛び出た。
八葉と過ごした日々,あの時のトキメキをもう一度,新たな気持ちで堪能できるというわけだ。いわば,多くの女性ファンに愛されている「遙かなる時空の中で」がパワーアップしてスマートフォンに降臨するといってもいいのかもしれない。洗練されたタッチで描かれた八葉の美麗なスチルや期間限定イベントにぜひ注目したい。
本作はソーシャルゲームということで,Mobageのアバターにキャラクター達の衣装を使えたり,新キャラクター「妖狐」「豆狸」の衣装や設定などの詳細を投票で決定したりと,SNSと連動した要素も用意されているそうである。
また,「100万人の遙かなる時空の中で」に登場するキャラクターは,「1」のキャラクターだけになるという。「2」以降に登場したキャラクター達を登場させてほしいという要望が多かった場合は,別ナンバリングタイトルでの提供を考えているとのこと。
その後,ルビー・パーティーの最新作となるタイトルのティザームービーが上映された。襟川氏は,キャッチコピーの「忍び,惑わせ,乱世を翔る」という言葉から,コーエーテクモゲームスらしい“乱世”であったり,“翔る”から鳥を連想したりするといいかもしれないと,ヒントを出していた。
なお,このティザームービーは7月30日より公式サイトで公開される。また,8月後半にはティザームービーの第2弾を公開予定で,タイトルの詳細については,9月15日/16日に開催されるイベント「ネオロマンス・フェスタ 〜遙かなる時空の中で&金色のコルダ〜」にて発表されるとのこと。
本稿の冒頭でも触れたように,発表会にはゲストとして,天の朱雀・イノリ役の高橋直純さん,天の玄武・永泉役の保志総一朗さんが登壇して,トークセッションを行った。本稿の締めとして,その模様をお伝えしよう。
高橋さん:
イノリは鍛冶師見習いの15歳の少年で,明るくてやんちゃなところがあります。弟分達の面倒見のいい,真っすぐなやつです。
頭で考えずに,感じたことをそのままズバッと言ってしまうという,たまに空気を読めないところがあるんですけど,逆れが人間関係の潤滑油になっていたり,明るさに繋がっていたりするので,そういうところが僕は好きだなと思います。
保志さん:
永泉は,元帝の弟という高貴な身分ながら出家をした人物です。気の弱いところ,繊細すぎるところがあって,非常に後ろ向きな性格というのが,キャラクターとして定着しているところもあって,「遙か」の中では,かわいいマスコットキャラポジションです。そういうところでは,女性の方がキュンする役割のキャラクターなのかなと。
物事をかなりマイナスに考えてしまって,自分の中に溜め込むところがあるんです。僕も最近マイナス面に入り込むことが多いんですが(笑)。
永泉は,12年演じているんですけど,若い頃は「なんでこんなに考えこむんだろう」と思っていたんです。ただ,歳を重ねるにつれて,いろいろ大変なことがあったときに,ネガティブな気持ちになってしまうこともあったんですが,そういうときに「ああ,こういう気持ちなのか」と,共感することもありました。
後ろ向きなんだけど,いじらしく頑張っているところがあるので,僕も見習いたいですね。
高橋さん:
基本的に,イノリはイノリであるというところは変わらないんです。
これまでCDドラマなどでお話をさせていただくたびに,「イノリはこういうときに,こういうことを考えるんだ」と思わされることがよくありました。それが積み重なったうえで,今回の収録をさせていただいたんですけど,
イノリは,今まではとにかくガムシャラという言葉がぴったりなキャラクターだと思っっていたんですけど,今回は,イノリがちょっと成長しているという感じがあると思います。
恋をしてしまっているということに気づいて,相手を想ってキュンとしている表情を見せることもあるんです。そのイラストも見せていただいたんですが,今までになく大人っぽいというか新鮮で,知ることができて良かったなと感じました。
保志さん:
「遙かなる時空の中で」のシリーズでは,いろいろな役柄を演じさせていただいたのですが,「1」の収録では最初に,雅な感じを出すように指示をいただいたこともあって,けっこう神経を使って,高貴な感じになるよう演じていました。
永泉は,幼さや純粋さをメインに押し出す,可愛らしい部類に入るキャラクターなので,その点を意識しました。今は,1〜4のキャラクターを演じさせてもらった経験もありますから,その当時以上に,差をつけるように意識しています。
当時のようなピュアな声を出せるかが心配でしたが,演じてみたら戻ってきたという感触でした。恋愛に絡んだセリフとかもあって,当時よりもラブラブ感は増したのかなあ,と感じた部分はありましたね。
――「100万人の遙かなる時空の中で」というSNSゲームとなるという話を聞いたときには,どのように感じましたか?
高橋さん:
携帯電話ということで,手軽に取っていただけるのではないかなと思います。シリーズは12年も続いていますから,まったく知らないような方もいるでしょうし。
今でもシリーズ作品を好きでいてくださっている方もたいへん多いのですが,そういった方には,携帯電話というツールで,いつでも一緒にいられて,好きなキャラに「がんばれ」って言ってもらえたりすると,力をもらえると思うんです。ポケットに入ってしまう“ポケット八葉”ができるのは,すごくいい時代ですよね(笑)。
保志さん:
僕は,携帯電話や携帯ゲーム機でプレイすることが多いのですが,ソーシャルゲームでは声の入っていない作品のほうが多いという印象でした。来るべきして来たものという感じですが,声付きで手軽に楽しめるゲームがついに来たのは,嬉しく思っています。
――ご自身が「100万人の遙かなる時空の中で」のキャラクターと話せるとしたら,誰と会ってみたいと思いますか?
高橋さん:
会ってみたいといえば誰とも会ってみたいんですけど,誰か一人というなら,頼久ですかね。堅物ですから話してくれないし冗談も通じなさそうで,すぐに斬られるかもしれないですけど(笑)。
でも,ご飯を食べたりお酒を飲んだりしたら,心の中を語ってくれるかもしれませんし,それを聞いてみたいなという気がしますね。
保志さん:
1〜4と違うキャラクターを演じてきましたけど,どの作品でも,演じている声優さんのイメージが僕のなかでは強いんですよ。イノリは直ちゃんのイメージがあって親しみがあるから仲良くできそうな気がするんですけど,ウザがられるかもしれません(笑)。
――「遙かなる時空の中で」へかける想いを聞かせてください。
高橋さん:
10年前に「アンジェリーク」のステージで「遙か」の紹介をさせていただいて以来のお付き合いですが,「遙か」をきっかけにたくさんのお仕事をさせていただきました。この作品がなければ,僕の人生はどうなっていたのかなと思うくらいです。
これだけ長い期間,いろいろな仕事をさせていただいて,いろんな場所に行かせていただいたので,本当に身体の一部といいますか,自分の半分くらいはイノリなのではないかと思うくらい,大事なタイトルです。
保志さん:
それを語るには時間が足りないくらい,想い入れの強いタイトルです。これだけ深く,1つの作品として仕事をできたというのは,「遙か」以外にはなかなかありませんし,「遙か」がないというのは,考えられないくらいです。「遙か」の場合は,新たな世界ができたり,ほかにはないシリーズの展開なので,新しいキャラクターと出会って,ファミリーが出来上がってきているので,家族のような存在ですね。
――最後に,ファンに向けてメッセージをお願いします。
高橋さん:
「遙か」は,時空を超える体験をしていくという世界観なんですけど,そのような中で,非日常な設定ではありますが,それでもすぐそばにいてくれるように感じられるキャラクターだと思います。
なにかちょっと足りないなと思ったときに触れ合っていただくと,日常がより華やかな彩りを増すと思います。絵も進化していますので,ぜひ触れてみていただいて,どんなことを話すのかなといったことを,楽しみに遊んでいただけたらなと思います。よろしくお願いします!
保志さん:
ソーシャルゲームで新しくなったことで,より手軽に楽しめて,八葉との恋愛的な展開もいろいろと増えています。しかもカードゲームということで,昔よりスピーディな展開で,より恋愛を楽しめるようになっています。
12年が経ちましたけど,今までの作品のファンの方,また新しい層の方々にも知っていただいて,この機会に「遙か」の世界を「100万人の遙かなる時空の中で」で楽しんでいただければと思います。今後とも長くよろしくお願いします。
「100万人の遙かなる時空の中で」公式サイト
キャラクターデザイン/水野十子
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