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「テイルズ オブ フェスティバル 2012」はスペシャルスキットやライブ,そしてダラダラトーク(?)で大盛り上がり。5周年を迎えたシリーズの祭典をレポート
今回で5周年を迎える本イベントは,2日間2公演というスタイルで実施された。横浜アリーナの収容人数は約1万1000人なので,約2万2000人のファンが参加した計算になる。ちなみに,2009年以降の会場だったパシフィコ横浜の収容人数は約5000人で,2日間3公演というスタイル。公演数は1回減ったものの,総観客動員数では過去最大となったわけだ。
今回は,合計5時間以上にわたる大ボリュームとなった本イベントから,6月2日分の公演の模様をレポートしよう。
「テイルズ オブ フェスティバル 2012」特設サイト
●「テイルズ オブ フェスティバル 2012」
出演キャスト(6月2日公演) ※順不同
<声優>
小野坂昌也さん(ゼロス・ワイルダー役/テイルズ オブ シンフォニア)
小西克幸さん(ロイド・アーヴィング役/テイルズ オブ シンフォニア)
中原麻衣さん(エステル役/テイルズ オブ ヴェスペリア)
緑川 光さん(リオン・マグナス役/テイルズ オブ デスティニー)
保志総一朗さん(キール・ツァイベル役/テイルズ オブ エターニア)
福山 潤さん(カイル・デュナミス役/テイルズ オブ デスティニー2)
柚木涼香さん(リアラ役/テイルズ オブ デスティニー2)
鈴木千尋さん(ルーク・フォン・ファブレ役/テイルズ オブ ジ アビス)
子安武人さん(ジェイド・カーティス役/テイルズ オブ ジ アビス)
名塚佳織さん(アンジュ・セレーナ役/テイルズ オブ イノセンス)
下野 紘さん(エミル・キャスタニエ役/テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-)
宮野真守さん(フレン・シーフォ役/テイルズ オブ ヴェスペリア)
堀中優希さん(エリーゼ・ルタス役/テイルズ オブ エクシリア)
池澤春菜さん(ティポ役/テイルズ オブ エクシリア)
鳥海浩輔さん(ユーリ・ローウェル役/テイルズ オブ ヴェスペリア) ※シークレットゲスト
<テーマソングアーティスト>
BONNIE PINKさん
FUNKIST
misonoさん
開演前には,シリーズ歴代作品のオープニングムービーや,開催スケジュールと諸注意のアナウンスが流れていた。アナウンスの第1弾はジェイド(子安さん)とルーク(鈴木さん)のコンビ,第2弾はキール(保志さん)とエミル(下野さん)のコンビによるもの。キールの「会場がパシフィコ横浜かと思ったら横浜アリーナじゃないか!」という発言をはじめユーモアたっぷりなかけ合いで,来場者達を楽しませていた。
そして,恒例のオープニングトークが始まるかと思いきや,「テイルズ オブ ヴェスペリア」のテーマソング「鐘を鳴らして」のイントロが場内に響きわたり,BONNIE PINKさんのライブがスタート。BONNIE PINKさんは,「テイルズ オブ」シリーズに関わり生まれたこの曲を歌えて光栄だとコメントし,続いて自身の代表曲「A Perfect Sky」を歌い上げた。
そしてステージには,この日の司会を担当する小野坂さん,中原さん,小西さんの3人が登場し,会場は大きな歓声に包まれた。しかも会場の誰が予想できたであろうか,小野坂さんはゼロス,小西さんはロイドのコスチュームを身にまとっていたのだ。
2人とも,コスチュームやウィッグにかなり力が入っていたのはもちろん,メイクもばっちり。ちなみに小野坂さんは,この日のためにワキの処理もしっかり行ったそうだ。
スペシャルスキット「炎の料理対決! テイルズの鉄人」には,ユーリ役の鳥海浩輔さんがサプライズで登場
まず,エリーゼ(堀中さん),ティポ(池澤さん),アンジュ(名塚さん)の3人が登場し,“料理の鉄人”を決める料理対決のコンテストを開催しようと話を始める。
最初は「ローエン君のコンダクター講座1年分」という賞品だったが,アンジュが賞金があったほうがいいと言い出し,スポンサーとしてルーク(鈴木さん)を呼び出す。
ルークはお金を出すことを渋るが,ルークが近道をしようとしたせいで怪我をしたとアンジュに脅迫されてしまう。ここでルークが「俺は悪くねぇ!」とお決まりの言い訳をして,会場は大盛り上がり。
そして,アンジュがルークの髪をナイフで切り落とすと,短髪ルークは「アンジュの体重が重いのに近道をしようとした俺が悪かった」と反省。もちろん,「もし俺が死んでアンジュの体重が軽くなるなら,ちっと怖いけど……死ぬ」という名言も忘れない。
お次に登場したのは,料理対決の参加者であるキール(保志さん)とエミル(下野さん)だ。キールは今回の対決を“鉄人レース”と勘違いするものの,話は「料理を作れば鉄人レースに出なくて済む」という結果オーライな流れとなり,2人は“ピリッとからい料理”として,マーボーカレーを作ることになる。
しかし,ティポが「普通じゃつまらない」とエミルの頭に噛みつくと,エミルがラタトスクモードに突入。審査員のエリーゼが身の危険を感じるほど,マーボーカレーを激辛にしてしまう。
そこに助っ人として登場した“坊ちゃんの鉄人”ことリオン(緑川さん)は,マーボーカレーにハチミツ・砂糖・カラメルソースを“カットイン付き”で投入。「僕は甘党じゃない! プリン党だ! 僕はたとえ生まれ変わってもマーボーカレーをプリン味にしてみせる」と宣言し,会場を大いに盛り上げた。
ゼロスはここで,エステル(中原さん)とフレン(宮野さん)を呼び出し,賞品を「エステルちゃんと一緒♥HAPPY一日☆デート券」にしようと提案。審査員もエステルにやってもらおうと,展開が混沌としてきたところで,カイル(福山さん)とリアラ(柚木さん)がやって来た。
なんでも,まずい目玉焼きを食べたバルバトスが怒り,世界中のフライパンを亡きものにしようとしているそうである。カイルとリアラ曰く,おいしい料理でバルバトスの気を引いて,その隙に後ろから不意打ちして倒したいので,その料理を作ってくれる“英雄”を探しに来たそうだ。
しかし,そこにある料理は,“激辛プリン味”のマーボーカレーと,いつの間にかロイドが完成させていた,トマトソーススパゲティ(トマト抜き)だけ。こんな料理で,バルバトスの気を引くことなんてできるとは思えないのだが……。
そこにジェイド(子安さん)が現れ,「テイルズ オブ ジ アビス」を映画化するために資金が必要ということで,料理対決にエントリーを宣言。
ジェイドは,ルークを脅せば手に入れるのは簡単だが,それでは芸がないから料理対決に参加すると,“らしさ”全開の理由を明かし,「ファラのオムレツ」「ポプラおばさんのピーチパイ」「セネルのパン」「シェリアのカレーライス」と,シリーズ屈指の名物料理を取り出した。
いよいよ審査の時間となったのだが,数が多いということで,審査員がエステルからフレンに交代。すべての料理をおいしくいただくフレンにつられ,エリーゼが料理を口にすると,その壮絶な味に倒れてしまう。アンジュがありったけの回復術をかけて事なきを得たが,実はジェイドが持ってきた料理はナタリアが作ったもので,その場にあった料理すべてが味に難ありというオチだったのだ。
“フレンの胃袋”の優勝ということで話がまとまりかけたところで,謎の乱入者が登場。聞こえてきた声とスクリーンに映し出されたシルエットは,どう見ても「テイルズ オブ ヴェスペリア」のユーリである。
この日は鳥海浩輔さんの出演予定はなかったため,会場は大喜び。シークレットゲストとして鳥海さんが登場すると,この日一番の大歓声が上がっていた。
そしてユーリは,フレンとの秘奥義を繰り出して「武神双天クレープ」を完成させる。フレンにはアレンジの類を一切禁止したこともあって,味も折り紙つきだ。
結局,リアラに「あなたが私の“パティシエ”です!」と認められたユーリ(とプリンに釣られたリオン)が,フライパンを救う旅に出かけることになり,スペシャルスキットは幕を閉じた。
「理想の弟妹部門」には意外な人がランクイン。“次のフェスティバル”では池澤さんがティポの着ぐるみで参加?
次に行われたのは,出演キャスト陣が総出演したスペシャルトークショーで,フェスティバル初参加となる保志さん,柚木さん,名塚さん,堀中さん,池澤さんが,出演した感想を述べた。
本来,鳥海さんはスケジュールの都合で2日公演には出演できないはずだった。しかし,BONNIE PINKさんが2日公演に出演すると聞き,スケジュールが調整できたら出演させてほしいと直訴し,ギリギリのタイミングで都合が付けられたのだという。晴れて出演が叶ったこの日,鳥海さんはリハーサルライブを客席から見るほどの意気込みだったと暴露されていた。
次は,「第6回 テイルズ オブ キャラクター人気投票」から,「理想の弟妹部門」「マスコット部門」の上位10キャラクターの発表に突入する。
「理想の弟妹部門」では,堀中さん演じるエリーゼが,ランキング上位常連の「ヴェスペリア」勢を押さえ,堂々の1位を獲得。ちなみに堀中さんは,自分でもエリーゼに一票入れたそうである。
「マスコット部門」では,前回に引き続きラピードが1位を獲得。池澤さんが演じるティポは,健闘するも3位という結果だった。
ちなみに,「アビス」からは,ミュウ・トクナガ・ブウサギの3キャラクターがトップ10入り。「ブウサギってなんなの?」という小野坂さんの問いに「食糧!」と観客が答えた流れで,鈴木さんがミュウやトクナガも食糧みたいなものだと大胆発言をし,会場を笑いに包んでいた。
そのほか,ラピード役の石井 真さんやテネブラエ役の大塚芳忠さんを呼んでみようとか,ソーディアンのランキングをやろうかとか,話題はあちらこちらに広がり,“グダグダトーク”の真骨頂といえる内容となっていた。
「テイルズ オブ エクシリア2」が発表。6月27日放送の「バンダイナムコライブTV」にも注目
プロデューサーの馬場英雄氏は,本作がマザーシップタイトル(いわゆるナンバリングタイトル)の最新作で,「エクシリア」の1年後の世界が舞台になると説明。近藤 隆さんが演じる主人公「ルドガー・ウィル・クルスニク」と,伊瀬茉莉也さんが演じるヒロイン「エル・メル・マータ」を中心に,物語が展開していく。
また,本作のテーマが“選択”であることや,戦闘システム“XDR-LMBS”などについても,その基本的な概念が実機映像とともに紹介された。これらの詳細については,「こちら」の記事を参照してほしい。なお前作に引き続き,テーマソングは浜崎あゆみさん,アニメーションパートはufotableが担当する。
また,「エクシリア2」の発売日・価格・予約特典などの詳細は,6月27日の22:00から「バンダイナムコライブTV」で生放送される。
休憩時間を挟んだあとに行われたのは,FUNKISTのライブだ。「テイルズ オブ ザ ヒーローズ ツインブレイヴ」から「SHINE」「Brave」「NEW DAYS」の3曲を披露し,歌声をアリーナに轟かせた。
FUNKISTのメンバーは,これらの楽曲は,2011年に急逝した春日井洋子さんとともに,7人で最後にレコーディングした曲で,仲間や絆をテーマに“辛いことがあってもいつか大切な人に出会える”というメッセージを楽曲に込めたと,コメントしていた。
「テイルズ オブ ゴールデンビクトリー」が2年振りに復活
コーナーの本題「おdaiスアドベンチャー」は,ステージに立つキャストを2人ずつクジで選び,「決め台詞」「技」といったお題を,ステージのどこで披露するか,2つのサイコロを振って決めるというもの。しかし,サイコロを振って出た目とは関係ないネタが選ばれるなど,実際はノリ重視というか,司会の気分でネタが決まっていた。
最初は,下野さんが「魔王獄炎波」,堀中さんが「リベールイグニッション」をセンターステージで披露することに。
下野さんは,収録さながらに力の入った「魔王獄炎波」を披露したが,進行の2人にリテイクを出されたり,「お腹が痛いときを想定してやってみて」という無茶振りをされ,何度も技名を叫ぶハメに。一方の堀中さんは,普通バージョンと儚いバージョンの「リベールイグニッション」を披露してOKが出た。
ここで下野さんに「リベールイグニッション」をやれという指示が出る。下野さんが技名を叫ぼうとしたところで,子安さんが「はい,ありがとうございましたー」と投げたフリを回収せずにセリフを阻止する。これには会場も大爆笑だった。
次のペアは,緑川さんと宮野さんの2人。向かって左側のステージで,緑川さんは「僕はお前のように能天気で図々しくて馴れ馴れしい奴が……大嫌いだ」,宮野さんは「法が間違っているなら、まずは法を正すことが大切だ」と,それぞれの決め台詞を披露することになった。
緑川さんは,「お前」を「お前ら」に変えて,黄色い歓声を浴びて“普通”に終わったが,続く宮野さんはいじられまくる。
台詞がちょっと堅いと宮野さんが感想を述べたところ,小野坂さんに“つきたてのお餅は柔らかいね”と頭につければ柔らかくなる,というアドバイス(?)を受ける。何度かリテイクを受けたあと,餅つきのアクションに始まり,体全体を使って「つきたてのお餅は柔らかいね。法が間違っているなら,まずは法を正すことが大切だ」を披露。演じきったときには,会場から割れんばかりの拍手が巻き起こっていた。
名塚さんは,「正直なだけじゃ生きていけませんから。みんなも,それでいいよね」,福山さんは「いつか必ず,父さんのような英雄になってみせる」という台詞を披露することになった。
名塚さんは,普通のバージョンのあとに,オーダーで“セクシーで上から目線な感じ”バージョンを披露して,主に司会の2人を喜ばせる。
一方の福山さんは,台詞に「絶対」を加えてしまったり,カメラ目線でなかったりと,リテイクを受けまくってしまう。最後は,本来の台詞に加えて,「英雄王に俺はなる!」とアドリブを入れ,会場を沸かせて締めくくった。
なんだかんだいいながら,2人とも,以下のようなカッコイイ口説き文句でビシっと決めたのはさすがである。
小野坂さん「俺な,この年まで1人だろ。女にめっちゃ痛い目におうてんねん。でもな,最後の女が見つかったわ」 |
子安さん「俺,本当はお前のこと好きじゃないんだ……大好きなんだ」 |
終幕が近づいたライブパートでは,misonoさんが「VS」「そして僕にできるコト」「Starry Heavens」「二人三脚」「Tales...」の5曲を観客とともに歌い上げ,会場を熱く盛り上げた。
そして,5時間という長くも短いイベントはついにフィナーレを迎える。しかし,“普通”には終わらないのが,フェスティバルの怖い(?)ところ。
最初の緑川さんが「みんなのこと好きじゃないんだ……大好きなんだ!」と,先の子安さんの愛のメッセージをもじって発言したため,その後の全員が“それを受けて”挨拶するハメに。
中でも,宮野さんが「俺はユーリのこと好きじゃないんだ……大好きなんだ!」と言ったところ,鳥海さんが「俺もだぜ」と返した展開には,観客席から悲鳴のような歓声が上がっていた。
出演キャスト陣のサイン入りTシャツが観客席に投げ込まれるというサプライズプレゼントのあと,イベント恒例の「ビバ! テイルズ オブ!」コールでイベントは幕を閉じた。
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