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「Cytus」の続編か? 新作ゲーム「#C2」や「Sdorica」の最新情報が披露された「RayarkCon 2017 PREPARTY IN TOKYO」イベントレポート
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印刷2017/10/31 13:26

イベント

「Cytus」の続編か? 新作ゲーム「#C2」や「Sdorica」の最新情報が披露された「RayarkCon 2017 PREPARTY IN TOKYO」イベントレポート

 「Cytus」(iOS / Android)や「Deemo」(iOS / Android)など,リズムゲームで話題となっている台湾のゲームメーカーRayarkが,2017年10月29日に日本では初となるイベント「RayarkCon 2017 PREPARTY IN TOKYO」を開催した。
 当日は台風の影響で大雨だったが,約1000名の応募から抽選で選ばれた150名のRayarkファンが会場に足を運んでいた。

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 オープニングは,RayarkのCEO兼ゲームプロデューサーであるMing-Yang(ミンヤン)氏が登壇し,Nintendo Switch版「VOEZ」や「Deemo」,ソニー・ミュージックエンターテイメントの新レーベルUNITIESよりリリース予定となっている,PlayStation4版「Deemo -Reborn-(仮)」のティザートレイラーの公開を交えたプレゼンテーションが行われた。

MC・通訳:RYU氏(左),CEO兼ゲームプロデューサー:Ming-Yang氏(右)
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 「VOEZ」は配信後全世界で1000万DLを突破,「Deemo」は2000万DLに迫るという驚異的な数字を発表。開発陣もここまでのDL数になるとは予想もしておらず,かなり驚いているとのことだった。「Deemo -Reborn-(仮)」は,前々から開発陣が思っていた「Deemoのファンタジーな世界に入ったらどんな感じなんだろう?」というイメージから作られているゲームだ。昨今VRが盛り上がっていることもあって,今回はPS VRにも対応し,Deemoのお城の中を探索したり,ギミックを解いたりする謎解きの要素も用意してあるそうだ。

 プレゼンテーションがひと段落すると,ここでゲストとして,Deemoに楽曲提供をしている「THE SxPLAY」が登壇。Deemoの人気楽曲「君が残した世界で」,「Magnolia」,そして新作ゲーム「Sdorica」のテーマを世界初公開映像に合わせて披露し,会場を盛り上げた。

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 3曲目に披露された「Sdorica」は,Rayarkが開発に4年を費やしている渾身のスマホ向けRPGで,2018年春までに配信を予定している。日本版では,キャラクターボイスに日本の声優を起用することも発表された。

Sdorica
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 「Sdorica」のゲーム画面や設定資料なども公開され,開発に4年もかかった“こだわり”の数々が紹介された。まず説明されたのはキャラクターの設定についてだ。各キャラクターには種族や個性,背景や家族など,細かい設定はあるべきだとして,徹底して作り込んだとのこと。先ほどのライブ映像や,資料のプレゼンを見ても複数種類の亜人が存在することが分かるので,設定の量はかなり膨大なことが想像できる。

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 そして,キャラクターデザインに関してもこだわりがあり,“シルエットだけでカッコよく見えるか”に注力して作っているという。なので,まず初めにカッコいいシルエットを決め,そこからキャラクターのデザインを何バージョンも出して,制作チームで議論するという,かなりユニークな制作過程となっている。

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 各キャラクターのコンセプトアートもかなり大事に作られているようだ。プレイヤーは第一印象で,そのキャラクターのイメージを決めているのだと開発チームは考えており,そのために何ポーズも案を出し,議論をした末にコンセプトアートが制作されている。

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 会場では,開発中のゲーム映像を用いての解説も行われた。戦闘は画面下にあるキューブを消費することで,相手に攻撃を与えるというもの。消したキューブの数だけ攻撃が強力になったり,コンボが発動したりするようだ。ただ,モンスターにも特性のような物があるので,いくらレベルを上げた強力なキャラクターを用意しても,正面から攻撃するだけでは勝てないかもしれないと,壇上のMing-Yang氏はファンに向けて不敵な笑みを浮かべて紹介していた。

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 「Sdorica」の紹介が終わると,ディスプレイには意味深なムービーが流れ始めた。中には「Cytus」の文字もあるようだが,まだ新作ゲーム「#C2」としか紹介されなかった。


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 その後に,この「#C2」に楽曲提供をしているmikitoさんがゲストとして登壇し,Ming-Yang氏とのトークに花を咲かせた。しかし,mikitoさんはゲームに楽曲を提供しているのに,まだゲーム画面すら見たことがないようだ。「見てみたいですか?」「見たいですね(笑)」なんて会話からどんどん会場のボルテージは上がっていき,なんとここで開発中のゲームを使用して,mikitoさんが提供した楽曲をMing-Yang氏がプレイすることに。残念ながらゲーム画面は撮影が出来なかったので,プレイヤーの皆さんには「Cytus」の画面を思い浮かべてプレイの模様をイメージしてもらいたい。操作感やUIはほぼ同じといった感じだった。

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 Ming-Yang氏は流石の腕前で,ほとんどミスすることなくリズミカルにプレイをしていく。中には,左右どちらでも良いのでスワイプするノーツや,一定時間押しっぱなしにする新しいノーツが確認できた。このほかにも新ノーツはいくつか用意されているのだそうだ。

 そして,イベントの残り時間が少なくなったところで,参加者からMing-Yang氏へ質問ができるQ&Aコーナーが設けられることに。熱心なRayarkファンから様々な質問が飛んでいたので紹介しよう。

――Rayarkコンセプトショップ(台湾)のキャラクターグッズを,日本で販売する予定はありますか。

Ming-Yang氏:
 もちろん,検討しています。日本で正式発売しているグッズの提携メーカー様とも議論をして,将来的にはどんどんグッズのラインナップも増やしていければと思っているので,楽しみにしていてください。

――「Deemo」が大好きなのですが,あの不思議な世界観を作るにはどのような努力をしましたか。

Ming-Yang氏:
 まず,企画当初ではピアノゲーム,リズムゲームということだけしか決まっておらず,その時はストーリーもありませんでした。ピアノは鍵盤の白黒のイメージだけで,なかなか世界観に入りづらいかなと思い,ストーリーがあった方が良いなという考えに変わっていきました。
 実は,最初の設定ではアリスは存在しておらず,Deemoがピアノを演奏しながら,お城の中で自己発見をしていくという設定だったのですが,実際それをやってみたところとても重い内容になってしまい,どうやってカラフルに色付けをしていけば良いのか考え,最終的にたどり着いた結論は,空から可愛らしい女の子を与えてあげようという答えになりました(笑)。
 「空から可愛い女の子が落ちて来た」まずこの点だけ決めると,不思議なことにその後のストーリーはサラサラとチームの中で出てきました。最初の設定はA4用紙1枚分ぐらいの内容しかありませんでした。今では小説などにも展開していき,ファンの皆さんに好きになってもらえて本当に驚いています。

――「VOEZ」の今後のアップデートについて教えてください。

Ming-Yang氏:
 当面は楽曲の追加がメインになります。新しいプレイモードの追加などは鋭意検討しておりますので,決まり次第,皆様にお知らせしていきたいと思っています。
 ちなみに,今「VOEZ」の制作チームは譜面の変化について,色々なバリエーションを研究しています。フィードバックにて譜面の変化が非常に面白いと好評をいただいているので,ブラッシュアップしてさらに新しい物を追加できればと思っています。

――「VOEZ」に他タイトルの人気楽曲が移植されることはありませんか。

Ming-Yang氏:
 楽しみにしていてください!

――「Cytus」が好きなのですが,「CYTUS Ω」はその後どうなりましたか。

Ming-Yang氏:
 「CYTUS Ω」に関しては,サービス提供元がカプコンとなっており,Rayarkは曲や版権の提供,監修のみを担当しているので,今どうなっている? サービス開始はいつ? といった質問には我々からは答えられません……。

――「Cytus」や「IMPLOSION」の開発エンジンは何を使っていますか。

Ming-Yang氏:
 Unityです。ちなみに,「Sdorica」もUnityです。

 イベントの最後には,サプライズとして12月9日に台北で開催する大型イベント「Rayarkカーニバル‐RayarkCon 2017」への招待チケットが当たる抽選会や,Nintendo Switch版「Deemo」をJOYコンで試遊できる体験会も開催され,イベントは大盛況の中,幕を閉じた。
 イベント後には,Ming-Yang氏に合同インタビューも行えたので,今回のイベントの感想や,新作ゲームについてなど,様々な質問をしてみた。

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――初のリアルイベントの手ごたえはいかがでしたか。

Ming-Yang氏:
 台風の中,皆さんに来ていただいてとても感動しています。やはり直接ファンの皆さんとお会いするイベントは大事だと思うので,今後も日本でイベントを開催していきたいなと思っています。

――今回,日本でリアルイベントを行ったきっかけを教えてください。

Ming-Yang氏:
 Rayarkタイトルには物凄い数の日本人アーティストさん,作曲家さん,イラストレーターさんなどに作品を提供してもらっていて,日本の要素がたくさん入っています。ですので,日本への感謝を込めてこういったイベントは前々からやりたいと思っていました。

――Rayark単独のライブイベントやコンサートの開催予定はありますか?

Ming-Yang氏:
 やりたいと思っています。可能なら来年にそういったイベントを1つ出来ればと考えてはいますが,場所の確保やアーティストのスケジュール調整などに時間がかかってしまい,なかなか難しいといった状況です。
Rayarkも設立から6年経ちましたし,日本は最重要市場と言っても過言ではないので,そういった意見は可能な限り実現できればと考えています。

――Rayarkさんはリズムアクションでお馴染みですが,今後手がけてみたいジャンルはありますか。

Ming-Yang氏:
 Rayarkは設立時から切り口の違うゲームをいくつも企画してきました。例えば,「Cytus」はリズムゲーム,「Mandora」はカジュアルゲーム,「IMPLOSION」はアクションゲーム。ただ,完成とリリースが1番早いのがリズムゲームで,そのため1番多く世に出せたのもリズムゲームとなり,お馴染みと言われるようになったのかなと思います。
 本日紹介させてもらった「Sdorica」は戦略RPGですし,「Soul of Eden」はリアルタイムPvPでe-Sports向けのジャンルにも挑戦しています。
 Rayark社内には,それぞれに好きなジャンルを持ったスタッフが沢山います。なので,自分が好きなジャンルのゲームを,自分の作品として世の中に出せて行ければと考えています。

――「VOEZ」は他のタイトルと比べて,ノーツの動きや演出がとても激しいので開発が大変そうだなと思いました。開発チームの人数を教えてください。

Ming-Yang氏:
 曲のイラストなど,細かい部分は一部外注している部分もありますが,VOEZのコアチームは10人程度です。設立当初から比べると,かなり会社の規模は大きくなりましたが,同時進行のプロジェクトも増えて来たので,VOEZのプロジェクトに関しては今でも少人数で続けています。

――「Soul of Eden」の最新ニュースはありませんか。

Ming-Yang氏:
 去年11月頃に,1万人を超えるβテストを行わせてもらい,その中でたくさんのユーザーからフィードバックをいただいて,大きく改変することが決定しました。先ほど動画で一瞬ロゴだけお見せしましたが,ガラッとイメージを変えた新しい物となります。ゲーム内容もβテスト時とはかなり異なる物になっているので,12月に台北で開催する「Rayarkカーニバル‐RayarkCon 2017」での最新情報をお待ちください。

「Soul of Eden」の新しいロゴ
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――日本のスマホ向けRPGは他の作品とコラボをすることが多いですが,「Sdorica」は「Cytus」や「Deemo」などとコラボをする予定はありますか。

Ming-Yang氏:
 コラボはもちろん検討しています。まずは「Sdorica」の本編となるストーリーをユーザーに理解してもらってから,良いタイミングでコラボを実施できればと考えています。

――Rayarkのリズムゲームは,開発内でどのように収録楽曲を決めているのか教えてください。

Ming-Yang氏:
 特にコレと言った決まりはありません。
 ぜひこの作曲家さんの楽曲を収録させてほしいと,こちらからお願いすることもあれば,今まで何作もリズムゲームを作ってつながりも増えて来たので,作曲家さんから楽曲を使ってくれませんか? と言ってもらえることも増えました。

 2015年には全世界に向けて楽曲の公募もしました。実際にいくつかの楽曲は,ゲームの中に収録されています。

――「Deemo -Reborn-(仮)」でVR対応になった理由を教えてください。

Ming-Yang氏:
 最大の理由としては,あのお城の中に入りたかったからです(笑)。
もう1つの理由は,スマホで見る絵本のような世界から,VRの世界にすると良い意味でファンの皆様に衝撃を与えられるのではないかと思ったからです。

 余談ではありますが,今年のエイプリルフールで実験的にFacebookに3D化したDeemoの部屋を配信しました。結構な反応があって,それを手ごたえに感じたのでVR版を作ろうと踏み込むきっかけになりました。

――「Deemo -Reborn-(仮)」について,今日発表された内容で「謎解きなどがある」とおっしゃっていましたが,ゲームはどういったジャンルになるのでしょうか。

Ming-Yang氏:
 UNITIESからリリースされるゲームなので,今日お伝えできることは少ないのですが,VRで没入感を楽しんでもらいたいのもそうですが,コアとなるピアノのリズムゲームという部分は維持しています。ちなみに,これはあくまでPS VR“対応”のゲームですので,PS4で普通にプレイすることもできます。

――最後に,日本のファンに一言お願いします。

Ming-Yang氏:
 直接日本のファンと会えてとても良かったです。色々時間がかかったり,皆さんをお待たせしている物もありますが,Rayarkとして出来るところまで全力を注いで,ベストな物を提供したいと思っていますので,今後もRayarkの作品に注目してもらえると嬉しいです。
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