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「Galaxy S24はAIフォン」に。Samsungが豊富なAI機能を猛アピール
本稿では,同日に開催された製品発表会で,Samsungが強くアピールしたGalaxy S24のAI機能を詳しく紹介しよう。
Galaxyの2024年ハイエンドモデル「Galaxy S24」シリーズが4月11日発売。Snapdragon 8 Gen 3搭載でAI機能を強化
2024年4月3日,Samsungは,新型スマートフォン「Galaxy S24 Ultra」と「Galaxy S24」の国内向けモデルを発表した。NTTドコモとKDDIが取り扱う通信キャリア向けモデルに加えて,Samsung公式ストアからSIMロックフリーモデルを用意し,いずれも4月11日に発売するという。
SamsungはGalaxy S24シリーズを「フィーチャーフォン」や「スマートフォン」に続く,「AIフォン」という新たな進化を遂げた製品だと定義する。AIフォンでは,データベースを基にして,端末側がユーザーのニーズを予測,それに合わせた最適な行動を提案することで,生産性の向上を実現するという。
Galaxy S24シリーズに搭載する「Galaxy AI」では,AIによるさまざまな機能を提供する。Samsungが最初に紹介したのは,翻訳機能だ。Galaxy AIでは,会話やテキストチャットをリアルタイムで翻訳できるという。
たとえば,リアルタイム翻訳を使った通話では,母国語で喋った内容を,英語など目的の言語に翻訳して合成音声で相手に伝える仕組みだ。相手からの返事も同様に,目的の言語から母国語へと翻訳されて音声で聞ける。また,音声だけでなく,通話をテキスト化することもできるので,耳だけでなく目でも内容を確認可能だ。Galaxy S24シリーズの発売時には,日本語を含む13の言語に対応するとのこと。
テキストチャットでは,サードパーティを含む多くのアプリケーションでもGalaxy AIによる翻訳機能がそのまま使えるという。対応アプリなどの一覧は提示されなかったが,もしDiscordで利用できるのであれば,海外ゲーマーとのコミュニケーションがやりやすくなりそうだ。
会議の文字起こしや内容の要約,手書きメモのデジタル化といった,仕事でも生かせる機能も備える。これらの機能は,データをサーバに送信することなく端末側で実行できるので,通信環境を選ばずに利用できるうえに,処理自体も高速に行える。
Googleが提供する新たな検索機能である,「かこって検索」を利用できるのもポイントだ。画面内に表示された画像やテキストの範囲を囲って指定すると,それに関連した検索結果を表示するというものだ。Google Pixelシリーズ以外で利用できるのは,いまのところGalaxy S24シリーズだけなので,こうした最新機能をいち早く試せるのもGalaxy S24シリーズの特徴と言えよう。
カメラアプリにもGalaxy AIが組み込まれている。一般的な画像補正に加えて,生成AIによる画像加工機能も追加となった。たとえば,撮影した写真の傾きなどを修正した場合,空白になるスペースに生成AIで背景を作成して補完する。動画でも生成AIで作成した中間フレームを挿入することで,スローモーション映像に変えられるという。
なお,Galaxy S24シリーズの目玉機能として大きくアピールされたGalaxy AIだが,4月中旬からは既存のGalaxy製品にも順次提供する予定だ。本稿執筆時点で,「Galaxy S23」シリーズ,「Galaxy Z Flip5」,「Galaxy Z Fold5」(関連記事),「Galaxy Tab S9」といった製品が対象機種として挙げられている。
Galaxy AI推しのGalaxy S24シリーズだが,発表会では,ゲーマーに向けたアピールポイントも紹介された。Galaxy S24シリーズには,搭載SoC(System-on-a-chip)に,Qualcommのハイエンド市場向け製品「Snapdragon 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxy」を搭載したのが見どころだ。
従来製品と比べて,SoC自体の性能が向上しているのはもちろんだが,冷却機構に用いるベイパーチャンバーの面積が2倍となり,高い処理能力が求められるゲームタイトルでもより安定した動作を実現する。
また,ディスプレイパネルの輝度は,最大2600cd/m2で,日差しの強い屋外でも画面が見やすく,位置情報ゲームをプレイするときに重宝しそうだ。
SamsungのGalaxy S24 Ultra製品情報ページ
SamsungのGalaxy S24製品情報ページ
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