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Samsung,折りたたみ式スマホ「Galaxy Z Fold3」と「Galaxy Z Flip3」を発表。ペン入力や防水対応が見どころだ
Samsungは例年,夏と冬にGalaxy Unpackedを開催するが,そのうち夏は,ハイエンド市場向けスマートフォン「Galaxy Note」シリーズの新製品を発表するのが定番だった。しかし,今回のイベントでは,Galaxy Noteの新製品発表はなく,「Galaxy Z Fold3」(以下,Fold3)と「Galaxy Z Flip3」(以下,Flip3)という2種類の折りたたみ式スマートフォンが主役となったのが注目すべき点だ。
本稿では,このFold3とFlip3について,詳しく紹介する。
ペン入力に対応したGalaxy Z Fold3
Fold3は,本体を開いた状態の内側と,たたんだ状態の外側にそれぞれ有機ELディスプレイを搭載したスマートフォンで,2019年10月に国内発売となった初代「Galaxy Fold」から数えて,3世代めとなる製品だ。
内側にあるメインディスプレイは,約7.6インチサイズで解像度1768×2208ドット,2つ折り可能な有機ELパネルで,外側にあるサブディスプレイは約6.2インチサイズで解像度832×2268ドットの有機ELパネルとなっている。
Fold3における最大の特徴は,Samsung独自のスタイラスである「S Pen」によるペン入力に対応したことだ。無線接続を必要とせずに利用できる「S Pen Fold Edition」と,Bluetooth接続で利用する「S Pen Pro」という2種類のスタイラスに対応する。
なお,Fold3の本体には,S Penを収納するスペースはないため,専用ケースと合わせて持ち運ぶ形になるという。
これまで,S Penに対応するスマートフォンといえば,Galaxy Noteシリーズというイメージがあった。しかし,2021年夏モデルで登場したフラッグシップモデルである「Galaxy S21 Ultra 5G」がS Penに対応して,今回,Fold3も対応したことからすると,今後,Galaxy Noteシリーズの役割は,SシリーズやFoldシリーズとその後継モデルが受け継いでいくのかもしれない。
Fold3の筐体は,アルミニウム合金製で,ディスプレイ部分はCorningの化学強化ガラス「Gorilla GlassVictus」で保護するという。また,Fold3は,新たにIP8相当の防水機能に対応したのも見どころと言えよう。
搭載SoC(System-on-a-Chip)は,既存のSamsung製スマートフォンと同様に,販売する国や地域によって,Samsung製の「Exynos」とQualcomm製の「Snapdragon」のいずれかを採用する。5nm製造プロセスを採用した8コア対応製品ということ以外の情報,たとえばSoCの製品名は明らかになっていないのだが,発売タイミングを考えると,おそらく「Exynos 2100」と「Snapdragon 888」あたりだと思われる。
メインメモリ容量は12GB,内蔵ストレージ容量は256GB,もしくは512GBだが,こちらも市場ごとに構成が異なるという。
カメラ機能は,アウトカメラが標準と広角,望遠という3眼式となっている。ディスプレイを開いた状態でも,たたんだ状態でも利用可能だ。一方のインカメラは,開いた状態用とたたんだ状態用の2種類を搭載している。
サブディスプレイが大型化したGalaxy Z Flip3
Flip3は,ディスプレイに約6.7インチサイズで解像度1080×2640ドットの有機ELパネルを採用したスマートフォンだ。ディスプレイの中央部から縦方向に折りたため,手のひらサイズになるのが特徴だ。
Flip3は,アウトカメラの横に搭載するサブディスプレイのサイズが,従来製品の約1.1インチから約1.9インチへと大型化した。従来製品のサブディスプレイは,通話やメールの着信や時刻などの表示程度にしか使えなかったが,Flip3では,たとえば自撮りをするときのプレビューなど,表示できる内容が増えるという。
また,Flip3は,Samsungのオンラインストア限定色を含めて,7色のカラーバリーションを用意するのに加えて,専用アクセサリにもカジュアルなデザインを採用している。ただ,これらが日本市場に登場するとき,どのような販路で扱われるのかは分からない。
折りたたみ式スマートフォンは,ガジェット愛好家に好まれる傾向にあるが,Samsungは,Flip3をより広い層に向けてアピールしたい考えだ。
Fold3とFlip3の日本国内における販売予定は,いまのところ明らかになっていない。ただし,既存製品は国内の通信キャリアで取り扱っており,これを踏まえると2021冬モデルとして投入される可能性が高い。相応に高価な製品にはなりそうだが,国内発売に期待したいところだ。
メーカー | Samsung Electronics |
---|---|
OS | Android 11 |
ディスプレイパネル | ・メイン:7.6インチ有機EL, ・サブ:6.2インチ有機EL, |
プロセッサ | Qualcomm製「Snapdragon」 Samsung製「Exynos」 ※地域によって異なる |
メインメモリ容量 | 12GB |
ストレージ | 256GB,512GB |
アウトカメラ | 3眼式 ・標準:約1200万画素, ・広角:約1200万画素, ・望遠:約1200万画素, |
インカメラ | 展開時:約400万画素,F1.8 折りたたみ時:約1000万画素,F2.2 |
対応5Gバンド | 未公開(Sub-6,ミリ波対応) |
対応LTEバンド | 未公開 |
対応3Gバンド | 未公開 |
無線LAN対応 | 未公開 |
Bluetooth対応 | 未公開 |
バッテリー容量 | 4400mAh |
連続待受時間 | 未公開 |
連続通話時間 | 未公開 |
USBポート | USB Type-C |
公称本体サイズ | ・展開時:128(W) ・折りたたみ時:67.1(W) |
公称本体重量 | 約271g |
本体カラー | Phantom Black,Phantom Green,Phantom Silver |
メーカー | Samsung Electronics |
---|---|
OS | Android 11 |
ディスプレイパネル | ・メイン:6.7インチ有機EL, ・サブ:1.9インチ有機EL, |
プロセッサ | Qualcomm製「Snapdragon」 Samsung製「Exynos」 ※地域によって異なる |
メインメモリ容量 | 8GB |
ストレージ | 128GB,256GB |
アウトカメラ | 2眼式 ・標準:約1200万画素,光学式手振れ補正対応 ・広角:約1200万画素, |
インカメラ | 約1000万画素,F2.4 |
対応5Gバンド | 未公開(Sub-6,ミリ波対応) |
対応LTEバンド | 未公開 |
対応3Gバンド | 未公開 |
無線LAN対応 | 未公開 |
Bluetooth対応 | 未公開 |
バッテリー容量 | 3300mAh |
連続待受時間 | 未公開 |
連続通話時間 | 未公開 |
USBポート | USB Type-C |
公称本体サイズ | ・展開時:72.2(W) ・折りたたみ時:72.2(W) |
公称本体重量 | 約183g |
本体カラー | Cream,Green,Lavender,Phantom Black,Gray,White,Pink |
SamsungのGalaxyシリーズ製品情報ページ
Galaxy Unpacked日本語公式Webサイト
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