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劇場版ポケットモンスター ベストウィッシュ 最終章「神速のゲノセクト ミュウツー覚醒」と「ピカチュウとイーブイ☆フレンズ」の舞台挨拶をレポート
この2本は,もはや夏の風物詩とも言える「ピカチュウ・ザ・ムービー」シリーズの最新作だ。とくに前者は,ポケモンのアニメ「ベストウィッシュ」編を締めくくる作品にあたり,伝説のポケモン「ミュウツー」が再登場する(※)ことで大きな注目を集めている。
※湯山監督は「前回のミュウツーに対して,一つ限界を超えた感じ」「(第1作と)同じミュウツーではないんですけれども」と述べている
http://www.pokemon-movie.jp/comment/index2.php
本稿では,完成披露試写会の前に行われた,湯山邦彦監督とゲスト声優陣による舞台挨拶の模様をお伝えしていこう。
監督・声優陣が浴衣姿で勢揃い
今年もポケモンの夏がやってきた!
当日は湯山監督をはじめ,松本梨香さん(サトシ役),中川翔子さん(ニンフィア役),高島礼子さん(ミュウツー役),平成ノブシコブシの吉村崇さん(エリック役)と徳井健太さん(イシツブテ役)が浴衣姿で登壇。ピカチュウと赤いゲノセクトも応援に駆けつけ,会場の子供達に大きな拍手と歓声で迎えられていた。
まずは湯山監督がマイクを手に,「短編である『ピカチュウとイーブイ☆フレンズ』では可愛いポケモン達が勢揃いします。楽しいお泊り会に参加するような感覚で楽しめると思います。『神速のゲノセクト ミュウツー覚醒』では,まったく新しいミュウツーとゲノセクトが画面いっぱいに繰り広げる超高速バトルを観ていただければと思います」と,今作の見どころをアピールした。
それに続く形で口を開いたのは,松本さん(サトシ役)。「今年も熱いポケモンの夏を迎えることができて,感謝の気持ちでいっぱいです。今回もサトシは元気いっぱいにスクリーンの中で生きています。小さなゲノセクトと仲良くなる,心がほっこりとするようなシーンもありますので,そういうところを楽しんでいただければと思います」とさらなる見どころを紹介した。
そして,ポケモン映画には今年で7年連続の出演であり,日曜朝のポケモン情報バラエティー「ポケモンスマッシュ!」のマーケティング部長も務める中川さん(ニンフィア役)は,大きな声で「ポケモーニング!」と会場に挨拶し,「生きる希望,夢を見ること,友達と仲良くなること……そして,信じればきっとかなうこと。子供の頃からたくさんの大切なことをポケモンから教えられて,もうすっかり大人,レベル28になりました」とポケモンへの熱い想いを語って会場を沸かせていた。また,ニンフィアの必殺技の収録に備えて一生懸命に練習し,その甲斐あって本番で一発OKが出た際には「思わず嬉しくて涙がこぼれました」とのことだ。
一方,そんな中川さんの深すぎるポケモン愛を間近で見せつけられて,タジタジなお二人がいた。平成ノブシコブシの吉村さん(エリック役)と徳井さん(イシツブテ役)である。
吉村さんは中川さんを真似て会場に向け「ポケモーニング!」と大声で叫んだものの,ビックリするほど子供達の反応が薄く,スベり倒した結果となった。
さらには徳井さんも「どうも,徳井健太役のイシツブテです」とボケたはいいが,これまた会場がシーン……と静まり返るという有様だ。しかし,お二人の見事なスベリの連鎖反応に一瞬遅れて笑いが巻き起こっていたので,それも計算のうちだったに違いない。たぶん。
なお,今回が声優への初挑戦になったという吉村さんは「最初は“破天荒”でやったのですが,いろいろな大人から『それはやめてくれ』と(笑)。なので今回は,破天荒とお笑いをかなぐり捨て,久しぶりに真面目に挑戦しました」と収録の感想を述べた。
息子がポケモン好きだという徳井さんは,「お父さんがどれくらいの“尺”出ているのか。まだ子供には教えていないので,たぶんショックを受けるんじゃないかと思います」と語ったあとに,イシツブテ独特の鳴き声「ラッシャイ!」を披露した。
ちなみに,吉岡さんは,「ピカチュウとイーブイ☆フレンズ」に登場するイーブイ役の声優にも挑戦している。「鳴き声で感情表現をするのは難しかったですが,皆さんにアドバイスをいただきながらやることができました」というコメントに対して,湯山監督が「(吉岡さんは)とても飲み込みが早い」と太鼓判を押していた。
舞台挨拶の最後にはCMの撮影が行われ,松本さんの「夏は?」という呼びかけに応えて会場全体から「ポケモン!」という大きな掛け声が響いた。
そして舞台挨拶の終了後に,あらためて囲み取材が行われたので,その模様を本稿の締めとして掲載しよう。
――本日,初めて一般の方々が映画をご覧になりますが,映画の見どころと,今のお気持ちとを聞かせてください。
湯山監督:
今年も無事に届けられてよかったなとホッとしているところです。皆さんに楽しんでいただけたらと思っています。
松本さん:
今年も素敵なメンバーに囲まれてポケモンができあがりました。今回は「誰しもが生まれてきた意味がある」というセリフがあるのですが,そんなふうにサトシを通して「生きてこそ素晴らしいことがある」というメッセージを伝えられればと頑張りました。
高島さん:
私は本当にポケモンが大好きでした。歳を重ねていくと段々頑固になって融通がきかなくなるのですが,ポケモンを観ることによって幼い頃の純粋な気持ちが蘇ります。子供達はもちろん,大人にもそういう気持ちで観ていただけたらと心から思います。
中川さん:
何世代にもわたってポケモンは世界中に笑顔を届けています。こんなに素晴らしい文化を作っていただいて,関わってきたすべての方々に“ジェット土下座”したい気持ちです! 私は最近,写経と粘土細工が趣味になってしまって,ますます閉じこもりがちになってしまっているのですが,ニンフィアはたくさんの仲間達と一緒に夏休みの素敵な思い出を刻んでいます。やはり心と心をつなぐということ,ひとりじゃ体験できないことって大事なんだなと勉強させていただきました。私のおばあちゃんの遺言により,将来の夢はシャンソン歌手なんですが,その発声をニンフィアの必殺技にも生かしてみましたので注目していただけたらと思います。
ようやく破天荒もここまで来たかと。こんなクズ芸人がこんなに素晴らしい作品に関わることができて,大変ありがたいことです。ここでポケモンさんとガッツリパイプができたので,今後ノブシコブシとの癒着っぷりを楽しみにしていただけたらなと思います。
徳井さん:
僕には6歳の息子がいるんですが,ようやく“お父さん”になれた気がします。息子が親父の「ラッシャイ!」に気付くかな,というのがポイントですね。そこが勝負です。一緒に映画を観に行って,横で同じタイミングで「ラッシャイ!」って言ってやりますよ(笑)。
――湯山監督,皆さんの収録の様子はいかがでしたか?
湯山監督:
吉村さんはよい声をしていらっしゃるんです。二枚目のアニメ声という感じで。徳井さんのイシツブテも,魂を込めてやっていただきました。中川さんにはまだ誰も見たことがないポケモンの声をやっていただき,二人三脚で作り上げましたので,ぜひそこを観ていただきたいです。
そして高島さんのミュウツーなんですが,やはり1作めの印象が強く,そこをなんとか「今ならではのミュウツー」にしたかったので,キャラが固まるのに時間を費やしました。ただ,すごく楽しそうにやっていただけたので,こちらもノってやることができました。
松本さん:
劇場版1作めに出てきたミュウツーと,16年続けてきたからこそ会えたというのは収録しているときにも感慨深いものがありました。鳥肌が立つような感覚がサトシ的にはありまして,やり続けるってやっぱり力なんだなと思いましたね。
高島さん:
「ミュウツーの逆襲」は私も観ていたので,ものすごいプレッシャーがありました。ポケモンファンの皆様のイメージにピッタリくるかなとか,好感を持ってもらえるだろうかとか。だから時間を費やし,本当にスタッフの皆さんにはご迷惑をおかけしましたが,一生懸命やれてとても楽しかったです。
――中川さんは7年連続でのご出演となりますが,今年はいかがでしたか?
中川さん:
今年が一番難しかったです。最初はセリフが3つくらいだったのがだんだん多くなってきて,昨年は男の子らしいポケモンだったのが今回は真逆ですし,まったく新しいポケモンなので責任も重大でした。宇宙が続く限りポケモンは子供達に笑顔を届け続けると思うので,私も孫の代までポケモンを続けて「おばあちゃんに勝ってみな!」とポケモン義務教育をしていくのが今後の楽しみです!
――吉村さん,実際はけっこう緊張されたのでは?
吉村さん:
めちゃくちゃ緊張しましたね,「こっから汗が出るんだ」と人体の仕組みについて理解が深まりました。皆さんのお手伝いで,ようやくエリックというキャラクターは完成しました。完成したエリックは素晴らしいですよ! 今後はエリックを軸になにかあるんじゃないかと! エリックの覚醒とかいろいろあるかもしれません。
――逆に徳井さんは,のびのびとやられていた印象なんですけれども。
徳井さん:
いま,しょこたん(中川さん)の話を聞いて,「なるほど」と思いましたね。僕も今回はセリフが3つくらいでしたが,そういうことなんだなと。来年は「イシツブテとイーブイ☆フレンズ」かと。嬉しくなっちゃいましたね,そういう監督の思いやりに。
――高島さん,今回はアニメ声優として覚醒したようなお気持ちでしょうか?
高島さん:
覚醒,したような気がします(笑)。ちょっとクセになりそうというか……ハマリました!
湯山監督:
高島さんは演技の幅が広いんです。逆にどこに絞り込むかという点で,時間を使いました。
――ノブシコブシのお二人に,お笑いの覚醒はいつくるんでしょうか?
吉村さん:
数年前に宣言はしたんですよ。覚醒したと。でもそれ以降,どんどん失っていくんですよね! 今日も浴衣でちょっと爪痕を残してくれと言われたんですが,まさか自分に爪痕が残るくらいスベるとは……。今後,皆さんに育てていただければと思います。いずれは日本一の破天荒,世界一の破天荒となって宇宙に飛び立っていきたいなと。……たまに自分が何言ってるかわからなくなることがあるんですが,今そこのゾーンに入りました。すいません。
――中川さん,今回のポケモンは生きていくうえで何を教えてくれましたか?
中川さん:
やはりサトシが言っていた「みんな存在していることに意味があるんだ」ということですね。私は10代の頃から落ち込むことが多かったのですが,そんなときにポケモンの映画を観て救われることが本当に多かったです。そして特別な思い入れのあるミュウツー様,まったく新しい女性の声のミュウツー様! 世界中で高島さんにしかできないミュウツー様に感激し,鳥肌が立ちました。高島さんという存在を創りだしてくれた神様ありがとう!
――最近衣装がリボンだけとか,けっこう攻めてますよね。なにか覚醒してませんか?
中川さん:
新曲のジャケットでリボンだけまとってみたんですが,このあいだ,スピリチュアルカウンセラーの江原啓之さんにお会いしたときに,「新曲のジャケット,アレやりすぎだ!」と父の霊が言っている,と伝えられまして(笑)。父の霊にダメ出しされたので,ちょっと気をつけます。ニンフィアらしい可愛いリボンでいきたいと思います。
――ありがとうございました。
劇場版「神速のゲノセクト ミュウツー覚醒」公式サイト
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