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[G-Star 2011]「School Fantasy」は,メイド大好き,日本のアニメ大好き,私はオタクですと語る開発者が制作するMMORPG
タイトルのとおり,本作の舞台となるのは架空の学園都市だが,受け取った資料に述べられている舞台背景の説明が叙情的で面白いので,それを日本語に訳したものを掲載しよう。
「School Fantasy」は学園都市をテーマとした“情熱学園”MMORPGです。これまでのMMORPGとはまったく異なるこの世界では,落ち葉がつもった街路や香り立つコーヒー,可愛らしいケーキショップ,そしてそこで生活する学生達の姿を見ることができます。彼らはみな学生服を身につけ,カフェでお茶を飲みながら過ごしています。
また,アルバイトとしてカフェの中を忙しそうに行ったり来たりしている学生もいます。単純にキャラクターのレベルを上げるのではなく,こういった学生生活を楽しむことこそが本作におけるプレイヤーの目的となるでしょう。
要するに,優雅な学生生活を送ることが本作の目的となるようだ。ゲームには学校の授業があり,そこで職業訓練を受けられる。プレイヤーは料理士や科学者,絵描などを目指して,日々勉学に励むことになるのだ。これが本作におけるクラスの概念となる。
詳しいことは決まっていないとのことだが,Lee氏によれば,例えば料理士ならフライパンで敵を叩たり焼いたりして攻撃し,科学者ならば巨大化させた本で敵を挟んだりするのだという。
日本のアニメが好きだと話すLee氏は,ゲームにも漫画やアニメ的表現を積極的に取り入れていく意向だという。
自宅 |
商店街とカフェ |
ケーキショップ |
敵もユニークで,便器型のモンスターやドリル型のモンスターなどが登場する予定だ。ただ,学園がテーマということで,比較的コミカルで,可愛らしい印象のものが多い。ちなみにボスキャラとして登場するのは「学年主任」だとか。
ゲームを始めると,プレイヤーに自宅が与えられるのも特徴だろう。初めは小さな部屋だが,ゲームを進めるにつれて次第に大きくなり,最終的にはゴージャスでラグジュリアスなマンションに成長していく。しかもこの部屋は,ほかのプレイヤーの部屋と連結でき,連結を続けて一つの“街”を生み出すことも可能だそうだ。また,自宅で野菜を育てたり,外装をお店風に改造したりもできるとのこと。さらに,専属メイドが住み込みで働いてくれるというから驚きだ。なぜメイドなのか理由を聞いたところ,「世界中のどこにも,メイドを嫌いな人はいない」とLee氏。よく分かります。
学園都市の商店街では,自分の作ったアイテムをお店に並べて販売することもできるという。この商店街は,ただのショップやオークションといったアイテムの購買だけでなく,なんらかの形でSNSのような機能を果たすようにもなるという。
このほか,PCだけでなくスマートフォンでも本作をプレイ可能にしたいとLee氏は話していた。
と,なかなか興味深いSchool Fantasyだが,G-Star 2011で展示されていたのは,学園都市のマップとフライパンを持った主人公らしき女性キャラ,そして便器型モンスターななどのコンセプトアートだけ。
実のところ,現状ではまったくのプロトタイプで,ほとんどの要素は構想段階なのだ。G-Star 2011に出展した理由も,ゲーム開発を実現するための技術支援や投資を受けるためだ。実際に,日本とも関わりのある大手パブリッシャとの会談があったとのことだが,そういうわけなので,今後の動きはまったく未確定だ。
ただ,話の最後に「作品として完成するのか」と訊ねたところ,「仮に,今回の会談がダメでも,作品は必ず完成させます。話がうまくまとまれば夢の実現がそれだけ近づく。早いか遅いかの違いでしかないですよ」とLee氏は笑顔で答えてくれた。日本でお目にかかる日が来るかのかどうかは分からないが,メイド好き同士,期待して待ちたいと思う。
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