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[G-Star 2011]NeowizのSF TPS「DIZZEL」を体験プレイ。“鬼ごっこ”風のモード「追撃戦」は味方と協力して相手をハメるのが醍醐味
世界観は近未来のSFといったところで,ちょっと特殊な兵装なども登場する。ゲームモードは,おなじみのチームデスマッチや2人1組によるチーム対抗の協力戦など,いくつか用意されているらしいが,今回は一風変わった「追撃戦」もプレイアブル出展されていたので,さっそくプレイしてみた。
追撃戦は,“強力な近接攻撃”という本作の売りの一つを前面に押し出したモードで,ものすごく簡単に説明すると,近接武器のみを持つ片方のチームが,遠距離武器を持ったもう片方のチームを追いかけ回すのである。
当然,バランスをとるために近接武器チームのほうが遠距離武器チームよりも兵装がゴツく,耐久力が高くなっている。なので,近距離戦で負けることはほぼないのだが,移動速度はどちらのチームでも変わらないため,遠距離武器チームが逃げに徹した場合,とにかく追いつくのが大変だ。しかも,攻撃中は移動速度が落ちるため,はずしてしまうと距離が開く。要するに後ろから遠距離攻撃チームを捕らえるというのは,とにかく難儀するのだ。
もちろん遠距離チーム側もただ逃げ回ればいいわけではなく,追ってくる相手を倒さなければならない。だが立ち止まれば追いつかれるため,簡単に振り向くわけにもいかない。さて,ここでどうするかを考えるのがこのモードの醍醐味である。
近距離武器チームの最もオーソドックスな戦略は“挟撃”だ。選択肢のない一本道に相手を追い込み,反対側を味方が塞ぐのである。
一方の遠距離武器チームは複数の味方が待ち伏せしているエリアに相手を“誘い込む”動きが大切になる。攻め時と引き際をしっかりと見極め,そのうえで相手を策にハメるという駆け引きはかなり熱く,追撃戦の大きな魅力となりそうだ。
また,遠距離攻撃チームにはアサルトライフルやショットガンといった武器に加えて,一定時間ごとに使える「スキル」が用意されている。スキルの効果は主に一定時間,攻撃力や防御力が上昇するといったものだが,これらの使いどころも重要だ。効果はそれなりで,追い詰められた鼠のような境遇になっても相手に歯を突き立てることくらいはできるようだった。
肝心のプレイフィールに触れておくと,ダッシュやドッジロールを交えたスピード感のある動きと,カバーアクションやブラインドファイアを利用した戦略性のある攻防は素直に興奮させられる。グラフィックスも美しく,派手な演出は見ている人を飽きさせない。
ただ,戦闘のリアリティにこだわって,発砲時の反動を感じたり,撃たれたときに装備品が吹き飛ぶ演出を見たりできるという触れ込みだったのに,今回の体験プレイではどちらもあまり実感できなかったのが残念だ。
というのも,振動機能付きデバイスが割と普及しているコンシューマゲームと違って,反動を伝えるものが映像と音声のみであるPCゲームでは,映像のブレが少なくなれば,当然反動は少なく感じる。そして主観視点のFPSと客観視点のTPSのどちらが“リアルなブレ”を表現しやすいかと言えば,やはり前者だろう。
会場が賑やかだったため,音声についてはコメントしづらいが,特別な試みがあったとしても映像ほど効果が現れるとは考えにくい。
そして装備品の吹き飛ぶ演出だが,追撃戦ではヘルメットが飛ぶ前にキャラクターの命の炎が吹き飛んでしまったため,見られなかったのである。これはもう次の機会に別のモードで確かめるしかなさそうだ。
なお本作は,韓国にて11月24日よりオープンβテストが実施される予定だが,日本展開については現在のところ未定となっている。
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DIZZEL
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