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約5年ぶりとなるB6メンバーだけのイベント開催。昼の部「VitaminX B6 緊急ミーティング!?」をレポート
このイベントは,同社が主催するモバイルサイト「こちら胸キュン乙女」の会員向けに定期的に開催されているVitaminXシリーズのライブイベントで,今回,その昼の部である「緊急ミーティング!?」では,B6のキャスト6人が登場。朗読劇やトークをメインに,約2000人の熱狂的な「先生」達を大いに楽しませた。そのレポートをお届けしよう。
出演者リスト(B6)
鈴木達央さん(真壁 翼役)
小野大輔さん(草薙 一役)
鳥海浩輔さん(七瀬 瞬役)
吉野裕行さん(仙道清春役)
岸尾だいすけさん(風門寺悟郎役)
菅沼久義さん(斑目瑞希役)
チャイムの音で始まったステージには,B6のパネルがせり上がってくるとともに6人が次々と登場し,会場は大きな声援に包まれた。
メンバー6人のテンション高めな自己紹介とあいさつが行われたのち,ステージ上にセットが組まれ,恒例の朗読劇がスタート。「俺たちのGraduation」と題されたこの劇は,B6メンバーの卒業式直後の様子を描くという内容で,ゲームのキャラクターそのままの演技と,キャストによるアドリブが入り交じり,さらに「ジョジョ」や「スラムダンク」「ラピュタ」などのパロディや,プチ下ネタも飛び出して,常に笑いの絶えないステージとなった。
卒業式の打ち上げで焼き肉パーティをしながら,お世話になった先生に対して彼らなりのロマンチックな「お礼参り」を企む6人。焼き肉の七輪でボヤ騒ぎになるなどの演出も交えつつ,最後には全員から会場の先生達に向けて,その場で小道具のダンボールで作った卒業証書とともに温かなメッセージが贈られ,朗読劇は終了した。
ステージはここで一旦終了し,VitaminXシリーズの歴代PVがスクリーンにて上映された。B6のみならず,シリーズの人気キャラクターがアップになるシーンでは,常に黄色い声援が上がっていた。
今回のトークのテーマは「B6,5年間を振り返る!!」。VitaminXシリーズが発売されてから今日まで5年間の思い出を,B6のメンバーで振り返るというものだ。ステージにはVitaminX発売からの歴史が書かれたパネルが用意されたのだが,朗読劇の時点で予定から約20分押しているうえ,パネルが5面ぶんも用意されているということで,順番にゆっくりと見ていく時間がなく,パネルが出てくるそばから全員で貼られた紙を引っぺがし,各トピックについて駆け足で話していくという形がとられた。
「馬鹿な生徒(オトコ)ほど愛しい――」というキャッチフレーズのもと,2007年3月29日に誕生したVitaminXシリーズ。「内容が尖りすぎでは?」と不安の声が挙がるなか発売された本作に収録されたボイスは,キャラによっては4000近くにものぼり,キャストの1人でもサジを投げていたら,ゴールにはたどり着けなかったという。悟郎役の岸尾さんは,「このゲームは絶対に売れない!」と思っていたそうで,それが理由で収録もつらかったと語っている。
同年6月24日には早くも初のイベント「VitaminX いくぜっ!トキメキ★フルバースト」が開催。早朝からお客さんが並ぶなか,初イベントの最前列はどんな人なのか確認したところ,まさかの男性だったという。これにはキャストもスタッフも驚いたそうだが,なんとその男性が今回の会場にもやって来ており,喜んだメンバーが客席に直接コメントを聞きに行くという嬉しいハプニングも発生した。このイベントには彼のほかにも,数人の男性ファンが訪れていたそうだ。
翌年2008年3月27日にはニンテンドーDS版「VitaminX Evolution」発売,そして2回目のイベントとなる「VitaminX いくぜっ!トキメキ★フルバースト Evolution」が同年7月19〜20日に開催され,3回公演で計6000人の観客を動員している。
続いてミニゲーム集である「VitaminY」(2008年10月30日),聖帝学園の5年後を描いた「VitaminZ」(2009年3月26日),PSP版「VitaminX Evolution Plus」(2010年9月9日)など,順調にシリーズがリリース。2010年9月12日に開催された「VitaminXtoZ いくぜっ!究極(ハイパー)★エクスプロージョン」では,フルキャスト24人+生バンドというステージが行われ,2回公演で計1万人を動員する大イベントとなった。ここでの朗読劇の告白シーンには,スクリーンにプリクラ風のフレームが導入されたのだが,そのデザインが一部笑いを誘うものとなってしまったため,夜の部ではフレームを差し替えたという裏話も。
同年9月「劇団VitaminX」による初の舞台化を挟み,翌年2011年2月24日にはイベントで発表された「VitaminXtoZ」が発売。このときの特典CDでは,キャラがシャッフルされるという禁じ手がシナリオに使われ,キャストの皆さんは互いのキャラ作りの大変さを知ったという。
この年の8月にはVitaminXシリーズがついにアニメ化。OAD「VitaminX Addiction」がリリースされ,主人公の悠里に初めて声があてられたことも話題となった。悠里役の生天目仁美さんは偶然にもVitaminXシリーズのプレイヤーだったそうだが,そのソフトを借りていた相手がT6真田役の阪口大助さんだったという逸話も飛び出した。
このアニメ化を記念して行われたイベント「VitaminX いくぜっ!極上★アディクション」(2011年9月4日)での観客動員数は,2回公演で計1万1000人を突破。ここでは生徒と教師に分かれて問題を出すという朗読劇が行われたのだが,これがことのほか長く,キャスト全員がステージの大階段に座り込んでしまったのがスタッフ的には予想外だったという。また同じ9月には岸尾さんと菅沼さんがパーソナリティを務めるWebラジオ「VitaminX Radio Fiction」の配信がスタートし,2012年1月まで1年4か月の長寿番組として続いた。
さらに同9月には,「VitaminX修学旅行in沖縄!」のDVDが発売。VitaminXtoZ収録後の鳥海さんへのインタビューで出た,「そうだ,沖縄に行こう!」の発言から実現したこの企画。ロケが7月で発売が9月というタイトスケジュールで強行された撮影では,前乗りした岸尾さんと吉野さんがはしゃいで前日に食べ過ぎてしまった結果,本番当日は下痢をしてしまい何も食べられないというハプニングにも見舞われたそうだ。このDVDの発売記念として,VitaminXは「AGF(アニメイトガールズフェスティバル)」に初出展している。
ファンにとって記憶に新しい「VitaminX いくぜっ!キラメキ★フルバースト 俺たちEDNLESSX!!」は,2012年9月8〜9日に開催された。ここでは「原点回帰」をテーマとするも,キャスト陣のパフォーマンスは最高のものとなった。
そして今回は,2008年のフルバースト Evolutionの前夜祭以来,約5年ぶりとなるB6メンバーのみによるイベントを開催。この昼の部のあとには,「VitaminX B6 緊急ライブ!?」も開催されている。
続いては「なんでもVitaminX!!!!!!」として,VitaminXシリーズにおける各種ランキングを発表。グッズの売上やドラマCDなどの制作数(限定版含む72枚,総時間51時間55分!!)などが明かされたほか,気になるカラオケランキングには,翼と一の「真夜中救世主-ミッドナイトサルヴァトーレ-」が,キャラクターソング人気ランキングには,清春の「青春ダイナマイト」がそれぞれ1位に輝いたことが発表された。
そして約2時間半の密度の濃い時間はことのほか早く去り,ステージはフィナーレへ。ステージにはB6のメンバー全員が集合し,「お祭り騒ぎで終わりたい」という鈴木さんのメッセージのもと「ENDLESS X!!!」を全員で歌唱。ファンとともに「Xジャンプ」を楽しんで,ステージは終了した。
会場の明かりが落とされ,B6のメンバーそれぞれから先生に向けた愛のメッセージが流されたあと,前回のイベントで発表となった最新作「VitaminR」の続報がプロモーション映像として上映された。実はここで本作の主要キャストについても発表されたのだが,こちらの詳細については,まだ記事中では明かせない。一体誰がどんな役柄で登場するのか,そして本作がどんな内容なのかは,ライブに足を運んだ人に直接聞くか,後日の公式発表を楽しみに待ってほしい。
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