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[TGS 2012]「SILENT HILL Book Of Memories」プレイレポート。ゲームデザインこそ変わったが,その“怪しい”雰囲気はまさしく「SILENT HILL」
本作の物語は,誕生日を迎えた主人公(プレイヤー)のもとに,一冊の本が届くところから始まる。その本は,自分の過去に起こった出来事が記されているという不思議なもの。しかも,本の内容を書き換えることによって,現実世界に影響を与えることができる。主人公は,自分の人生を理想のものに変えるため,本の内容を変更しながら冒険することになるのだ。
本作は俯瞰視点となっており,ステージに出現する敵を次々と倒していくという,ハック&スラッシュを強く感じさせるゲームデザインとなっている。
実際にプレイした感想としては,やはり過去のシリーズ作品とは大きく異なる。……というか,ほとんど“別モノ”といった印象である。
しかし,プレイヤーキャラクターが非力な点や,生理的な嫌悪感を覚えるクリーチャー(ナースやダブルヘッドほか)が登場する点など,「Silent Hill」の“お約束”がところどころに見られたりもする。このあたりは,ファンも良い印象を抱くだろう。
プレイヤーが使える武器も,ハンドガン,ナイフ,木材,鉄パイプなど,シリーズでお馴染みのものが揃っている。ステージのあちこちに触れられるオブジェクトがあり,それらを調べることによって各種アイテムを入手できるようになっている。銃器の弾も割と多めに入手できるうえ,敵の耐久力もそこまで高くなかったので,少なくとも今回の試遊版では,序盤で先に「先に進めない」という状況にはならなかった。
本作では,PlayStation Vitaのタッチスクリーンによるプレイも可能だ。武器やアイテムを拾う,アイテムを使うときに必要なリュックサックを開く,といった動作に対応しているので,アナログスティックやボタンと併用すれば,かなり快適に操作できるだろう。
ちなみに,筆者のキャラクターが入ったとある部屋では,「チャレンジピール」というオブジェクトを破壊することで,「60秒以内に敵をすべて倒せ」といったミッションが発動した。それをクリアすると「パズルピース」なるアイテムを入手。パズルピースは“重要な役割を担うもの”とのことだ。
なお,本作のキャラクターは,服/髪型/髪の色/頭と顔のアクセサリといった項目でカスタマイズが可能となっている。過去のシリーズ作品には見られなかったこの要素のため,この部分でも「これは本当にSILENT HILLなのか!?」と感じる人はいるだろう。
しかし,筆者がプレイした限り,ハック&スラッシュタイプのゲームとしてはなかなか遊ばせてくれそうな印象だし,SILENT HILLの雰囲気はしっかり出ている。あまりの変貌ぶりにファンは戸惑ってしまうかもしれないが,そんな人にも「これはこれでアリ」と受け入れられる作品に仕上がるよう,今後も期待して続報を待とう。
スクリーンショット
「SILENT HILL Book Of Memories」公式サイト(海外)
東京ゲームショウ2012 KONAMI特設サイト
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SILENT HILL:Book Of Memories
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