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M:TGを通じて子供達を世界へ。厚切りジェイソンさんも激励に駆けつけた「ユース・アンバサダー プログラム」発表会レポート
「マジック:ザ・ギャザリング」公式サイト
M:TGを通じて子供達を世界へ
このプログラムは,トレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」(以下,M:TG)で知られるウィザーズ・オブ・ザ・コーストが展開する,子供達を対象とした同作のプレイヤー育成支援プログラムだ。
「M:TGを通して,語学や国際情勢の勉強だけではなく,異国の空気や文化,価値観に触れ合う機会を創出し,知性と感性を磨く特別な体験を子供達に提供したい」というコンセプトのもと,「世界に興味を抱く10歳から15歳」を募集。300名の応募者から5名の「ユース・アンバサダー」が選出された。
ユース・アンバサダー達は,2017年7月28日に行われるM:TGプロツアー京都大会を見学したのちアメリカのシアトルへ招かれる予定で,ウィザーズ・オブ・ザ・コースト本社やMicrosoft,Amazonを見学し,M:TGを通した交流が行われるという。
発表会では,ウィザーズ・オブ・ザ・コーストのシニアゲーム&ブランド開発の真木孝一郎氏と,アソシエイトブランドマネージャーである岩崎宏美氏,そしてユース・アンバサダーに選ばれた中島継人くん,石井明日葉さん,船曳倫太郎くん,岡林実伶さん,木原悠生くんが登場。また,特別ゲストの厚切りジェイソンさんも登壇し,ユース・アンバサダーを激励した。
発表会の口火を切った真木氏は,「ユース・アンバサダー プログラムは今年からスタートした取り組みです。M:TGは来年で25周年を迎えますが,そのご恩返しの意味も込めまして,トレーディングカードゲームの役割を広げながら,子供達の夢と希望を一つでも多く叶えるようお手伝いしたいというプログラムです」と主旨を説明。
続いて岩崎氏が,「世界共通の言語とも言えるM:TGを通して,世界で活躍する一流のプロフェッショナルとの交流を子供達に提供していきます。参加者はシアトルでウィザーズ・オブ・ザ・コースト本社や,Microsoft,Amazonなどを訪問し,帰国後もM:TGを通した論理や教養について学ぶプログラムに参加予定です」と概略を解説した。
続いて登場した厚切りジェイソンさんは,中高生時代にM:TGをプレイしており,かつてはローカルのトーナメントで優勝したこともあるという。そんな同氏は,今回のプログラムについて「世界の人と触れあうチャンスで,こういう試みはどんどんやってほしいです。シアトルは技術系の街になっていて,かけがえのない体験になることは間違いないでしょう」と太鼓判を押した。
そして,このたびユース・アンバサダーに選ばれた5名が舞台に招き入れられ,簡単な紹介が行われた。国際弁護士を目指しているという中島くん,空手やM:TGで活躍し,家でカードゲーム大会を開くこともあるという石井さん,ボクシングとM:TGを両立し,将来はプロプレイヤーを目指している船曳くん,ダンス,英語,クラシックギターが得意な岡林さん,将来はガンの研究者になりたいという木原くんといずれも個性的で,彼らが300名の中から選ばれたのも納得の人選だ。
厚切りジェイソンさんは「人生に訪れるチャンスをすべて大切にしてください。失敗を恐れず前向きにチャレンジすれば,人生は素晴らしいものになるでしょう。素晴らしいプログラムに,全力で取り組んでください」と,ユース・アンバサダー達を熱く激励し,イベントを締めくくった。
ゲームを通し,世界の人々と交流してほしい――ウィザーズ・オブ・ザ・コースト担当者インタビュー
発表会終了後,ウィザーズ・オブ・ザ・コーストのアソシエイトブランドマネージャーである岩崎宏美氏と,アソシエイトコミュニティマネージャーの金子真実氏に,ユース・アンバサダーの狙いなどを聞いてみた。
4Gamer:
今回が初の試みとなるユース・アンバサダープログラムですがこの取り組みを始めたきっかけを教えてください。
金子真実氏(以下,金子氏):
来年25周年を迎えるにあたり,一般的なマーケティングではないことをしたいと考えました。そこで社内からいろいろなアイデアを募集したんです。
岩崎宏美氏(以下,岩崎氏):
その中から,弊社でしかできないことをやろうということで,今回のプログラムの実施が決まりました。世界70か国でプレイされていてるM:TGは,それ自体が言語といっていいほどの広がりを見せています。カードを通して世界の人々と交流できる,本作ならではの取り組みです。
金子氏:
M:TGは文化として浸透しています。例えば海外出張時に税関で社名を訪ねられても,「ああ,マジックの会社ね」と言ってもらえることも多いです。
4Gamer:
このプログラムは,日本のウィザーズ・オブ・ザ・コースト独自の取り組みなのでしょうか。募集にあたり「ゲームのプレイ経験を問わない」というのがユニークに感じたのですが。
金子氏:
本社とも連係はとっていますが,日本発の取り組みです。募集の条件については,「M:TGだけに熱中する」のではなく,「ゲームを通した世界の人々と交流」に主眼を置いているからです。それが我々の願いでもあるので。
岩崎氏:
M:TGを通して,世界に出るきっかけを子供達に提供したかったんです。
4Gamer:
本社の反応はいかがでしたか?
金子氏:
「素晴らしい内容のプログラムなので,ぜひ協力したい」と喜んでくれましたね。
岩崎氏:
本社のスタッフもノリノリで,同年代の子供達を集めたゲーム会を企画してくれました。また開発チームも,「ぜひとも話をしたい」と,とてもポジティブに取り組んでくれています。
4Gamer:
シアトルではMicrosoftやAmazonにも訪問するとか。
金子氏:
ええ。M:TGを通じての交流があるそうで,交渉もスムーズでした。
岩崎氏:
彼らも子供達が訪問することを喜んでいました。
4Gamer:
歴史の長いM:TGならではのエピソードですね。今回のプログラムには300名の応募があったそうですが,こうした取り組みは今後も継続されるのでしょうか。
金子氏:
現時点では正式に決まっていませんが,個人的には第2期,3期と継続していきたいと考えています。
4Gamer:
期待しています。では,最後になにかメッセージをいただけますか。
岩崎氏:
現在,M:TGは最新セット「破滅の刻」を展開中です。名前に“破滅”という単語が入っているんですが,もちろんゲームは破滅しません(笑)。シアトルでのレポートも発表する予定ですので,ぜひ楽しみにしていてください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
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