プレイレポート
「イクシオン サーガ」バトルαテストのプレイレポートを掲載。どのような対戦特化型オンラインゲームになるのか,その姿が垣間見えた
このタイトルは,同社にとって「モンスターハンター フロンティア オンライン」(PC / Xbox 360)に続く,PC向けの本格的なオンライン専用のアクションゲームで,最大8人対8人のチーム戦を楽しめる対戦特化型である点が特徴だ。
バトルαテストとして実装されていたシステムや機能は,かなり限られた内容となっており,その説明も最低限というものだったが,「イクシオン サーガ」がどのようなゲームであるのか,その感触をざっくりとつかむことはできたので,レポートをお伝えしていこう。
なお,このバトルαテスト自体の目的は,サーバーの負荷テストをはじめ,戦闘に関するプレイフィールやバランスなどをチェックし,それに基づく意見や要望を集めることにある。そのため,実際にサービスインする段階では,ゲーム内容が大幅に変わっている可能性も高い。その点は,あらかじめご了承いただきたい。
「イクシオン サーガ」公式サイト
キャラメイクはシンプルに。3種類の職業は武器のタイプによって切り替え可能
ゲームにログインして最初に行うのはキャラクターメイキングである。用意されていた選択項目は,性別/インナーと4種類ずつの髪型/髪色,3種類ずつのスキン/ボイス。フェイスタイプは男女とも青年系のもので固定と,今回はかなりシンプルにまとめられていた。
今回は防具に見た目の違いしかなかったため,防具ごとに性能差が生じるのかどうかといったあたりが判明するのは,今後のテスト以降といったところだろうか。
「イクス正式」セット |
「皇国軍正式」セット |
「イクス格闘」セット |
「ナイトオブドゥーズ」セット |
「第五六紅蓮」セット |
「イクスリーダー」セット |
「ブラスター」セット |
「キャスター」セット |
「イクシオン サーガ」における職業は,ストライカー/ブラスター/キャスターの3種類に分類されており,今回はそれぞれの初期スタイルである剣士/銃士/術士を選択できた。
またマイルームでは,それぞれのクラス専用武器を任意に変更できる。ちなみに,各武器タイプとも,性能は変わらず見た目の異なるものが3種類ずつ用意されていた。
先の防具含め,本作ではアバター要素にも力を入れていくであろうことがうかがえる。
ストライカー用「量産型ジェットソード」 |
ブラスター用「バスターブレードガン」 |
キャスター用「パンツァロッド」 |
ゲームパッドでもマウス&キーボードでもプレイ可能な操作体系
公式サイトの説明やスクリーンショットだと,本作では一般的なTPSの操作体系のように見えるが,実際には,いずれの入力デバイスを選んでも,本作特有の操作に慣れる必要がある。
ちなみに筆者は,今回のαテストでは一貫してゲームパッドを使っていたのだが,ゲームパッドでスキルを発動させるには,R2ボタンで「リボルバーメニュー」を表示させてから右アナログスティックで選択する。2段階のアクション入力が必要となっていたあたりは,好き嫌いが分かれるところかもしれない。
ゲームパッドを使用する場合の「リボルバーメニュー」。これは街の中なのでエモーションが並んでいるが,戦闘中は職業ごとのスキルが配置される |
高台に登って近寄ってくる敵を待ち受けるマップもある。ほかの対戦ゲームと同じく,勝つためにはマップの構造を覚えることも必要になるだろう |
バトルαテストの範囲内ではストライカーが有利? 残り2職は実装されるスキル次第か
ストライカーは相手プレイヤーに接近しやすく,攻撃力も高い。またガードが固いため,バトルαテストでは人気だった |
ストライカーのコンボフィニッシュ。普通に発動するのはやや難しいが,救出やトドメのタイミングを待つ敵プレイヤーを狙うと効果的 |
まず近接攻撃主体のストライカーは,攻守に優れる職業で,今回のテストでは一番人気だった模様。
連続攻撃からの“コンボフィニッシュ”も,威力があるだけでなく複数の相手プレイヤーを巻き込みやすいので使い勝手がいい。また,“ガード”は,移動こそできなくなるものの全方位からの攻撃を防御可能なので,敵対する側にとっては非常に厄介だ。
銃を使うブラスターは遠距離攻撃を得意とするクラスということだが,攻撃全般に与ダメージが少なく,相手を倒すというよりは,着弾時に発生する硬直を利用して,味方の攻撃をサポートするイメージだった。
というのも,着弾までに少し“間”があるため,動いている相手に遠距離からの攻撃を当てるのはなかなか難しい。照準モードだけでなく,ロックオンモードでもかなりの確率で外れていたように感じられた。これは,そもそもそういう仕様なのか,各プレイヤーの通信環境によるところなのか,はたまた筆者のテクニックが未熟なのか,判断を下しにくいところである。
ブラスターの照準モード。ジックリ狙うのは難しいため,筆者の場合はロックオンモードを多用していた |
ブラスターのコンボフィニッシュ。連続で近接攻撃を繰り出して発動するため,前に出ないと使うチャンスが少ないかもしれない |
魔法を使うキャスターは,通常の遠距離攻撃がブラスターとほぼ同じで,一定回数撃つとリロードの必要があるところまで一緒。氷結による足止めスキルは術者の周囲に効果があるものの,範囲が狭いうえ発動までに若干の間があるため,あまり活躍の場がないように思われた。正直なところ,今回のテストでは,回復スキルを持ったブラスターという感じである。
キャスターのスキル「氷結足止め」。タイミングが難しく,発動した頃には術者の周囲に誰もいなかったなんてこともしばしばある |
少し分かりにくいが,中央奥の味方プレイヤーがキャスターのコンボフィニッシュを発動している |
ともあれブラスターとキャスターについては,その性質上,効果や範囲の異なる複数の攻撃スキルを使い分けられるようになってからが本番という感があるので,今回のテストだけで結論を出すのは早計だろう。
対戦の勝敗で鍵を握るのは,「戦車」と「アルマ砲」の重要性。今後のバランス調整はどうなる?
体力がゼロになったプレイヤーは行動不能となり,さらに追加ダメージを受けると初めてキル/デス数に加算される。既報の通り,行動不能の相手プレイヤーにトドメ攻撃を使うと,相手のチームコストバーをより多く削ることが可能だ。また逆に,味方プレイヤーが行動不能のプレイヤーを救出することもできる。
対戦中,マップ上に突如出現する“アルマ”の高エネルギー体“アルマ石”を破壊したプレイヤーは,自陣の戦車にそのエネルギーを持ち帰ることで,アルマ砲という攻撃を発動させられる。
アルマ砲を発射すると,相手チームのプレイヤーは全滅し行動不能状態を経ずにリスポーンするため,チームコストバーの5分の1から4分の1を減らすことができるという,強力な攻撃だ。
また,戦車には耐久値が設定されており,敵の戦車を破壊することでも,チームコストバーを大きく削れるのである。
今回,何かしらの意図があったのかどうか不明だが,対戦ルールに,戦車とアルマ砲の具体的な効果の説明はなかった。そのため,戦車とアルマ砲の仕組みを知っているプレイヤーが多いチームとそうでないチームでは,勝率に大きな差がついていた。
上記の効果を知るプレイヤーは,ゲーム開始早々,前線を押し上げながら敵陣の戦車破壊を狙う。すると相手チームのプレイヤーが戦車を守ろうと集まってくるので,その隙に自陣からアルマ砲を発射することで相手プレイヤーを全滅させ,さらに前線を押し上げる……といった繰り返しで,一方的にゲームを有利に進めていたのである。
また今回はチームチャットが用意されておらず,味方に指示を出そうにも,相手に筒抜けになってしまうという状況が,そうした情報の共有を阻害していたようにも感じられた。
とはいえ,こうしたルールや戦車/アルマ砲のあり方については,既に公式サイトの「イクシオン サーガ開発隊」にて,テスター有志による意見/要望が挙げられている。例えば,自陣にエネルギーを持ち帰るプレイヤーの移動速度を大幅に下げてはどうかといった,具体的な意見も数多く見受けられる。
そのほかイクシオン サーガ開発隊には,各職業のプレイフィールに関するものやユーザーインターフェイス,ゲームの仕様/演出にまつわることまでさまざまなトピックが挙がっているので,本作をより良い内容に仕上げていきたいという人は,ぜひ実際にプレイして意見を投げてみてほしい。
今回は戦闘システムのチェックが中心だったため,そのほかの要素はお披露目程度だった。ランキングシステムも含めて,どのような内容になるのか,今後のテストにも期待したいところだ。
「イクシオン サーガ」公式サイト
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