自分の分身と協力して謎を解く「THE SWAPPER」と，燃やせるものはなんでも燃やしていく「リトル インフェルノ」が，Wii Uで配信スタート。2作品の魅力をさくっと紹介

　任天堂は本日（2015年4月2日），Wii U向けのダウンロード専用タイトルとして「THE SWAPPER」と「リトル インフェルノ」の配信を開始した。価格は，「THE SWAPPER」が1400円，「リトル インフェルノ」が900円となる（どちらも税別）。
　なお，本日から4月16日までの期間は30％オフのセール価格となり，「THE SWAPPER」は1050円，「リトル インフェルノ」は680円で購入可能だ（どちらも税込）


　「THE SWAPPER」は，宇宙に浮かぶ研究所「テーセウス」を舞台にしたアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは，自身と同じ動きをするクローンを作り出したり，そのクローンに操作対象を切り替えることができる特殊な装置を使って，行く手を阻む数々のギミックを突破していく。


　一方の「リトル インフェルノ」は，100種類を超えるアイテムを，ひたすら暖炉で燃やしていくというシンプルなゲームだ。物の燃え方がとてもリアルなうえ，月や銀河など，燃えるとどうなるのか見てみたいと思わせるユニークなアイテムがたくさん用意されているのが魅力の1つとなっている。


　本稿では，この2作品の魅力を簡単に紹介していくので，興味のある人はぜひチェックしてみてほしい。

「THE SWAPPER」任天堂公式サイト

「リトル インフェルノ」任天堂公式サイト

自分の分身と協力して謎を解くアドベンチャーゲーム「THE SWAPPER」

　「THE SWAPPER」は，巨大宇宙ステーション「テーセウス」を舞台にしたアドベンチャーゲームだ。テーセウスの乗組員達は，近くにある惑星で未知の鉱石を採掘し，研究していたのだが，ある日を境に忽然と姿を消してしまう。いったい何が起きたのだろうか……。


　そんなわけで，プレイヤーは乗組員達が姿を消した原因を調べるべく，記憶喪失の主人公を操作してステーション内を探索することになる。ステーション内には敵がいない代わりに，スイッチを踏んでいる間だけ作動する扉などのギミックがあり，1人だけで進むのは非常に難しい。

扉は開いているのに，あと一歩のところで進めないもどかしさ

　そこで，プレイヤーの強い味方となってくれるのが，スワッパーデバイスと呼ばれるアイテムだ。これは，自身のクローンを作り出したり，そのクローンに操作対象を切り替えたり（スワップ）できる装置になっており，プレイヤーは，このデバイスで作り出したクローンと協力してゲームを進めていくことになる。

クローンにスイッチを踏ませたり，高い場所にクローンを出してスワップするなどして，難所を乗り越えていこう。クローンは1度に4体まで作れる

　一見すると謎解き重視のゲームにも見えるが，アクションを要求される場面も多い。例えば，高い場所に移動しなければならない時は，自分の頭上にクローンを作ってスワップという流れを繰り返すことで上昇していくことができる。
　また，高いところから足を滑らせて落ちてしまったときは，地面に激突する寸前にクローンを作り出し，それとスワップすることで落下死を防げるといった具合だ。スワップした後の身体が，そのあとどうなるのかは言うまでもない。

いくら自分に似ていようと，しょせんクローンはクローン。使い捨てるぐらいの気持ちでいこう

　序盤を過ぎると，クローンの作成やスワップを制限するギミックが登場し始め，それに合わせて謎解きの難度がぐっと上がってくる。場合によっては1つのギミックに20分以上頭を抱えることもあるが（筆者経験談），それを乗り越えた時の達成感は格別なので，右脳と左脳を同時に使うような謎解きが得意な人は，ぜひチャレンジしてみてほしい。

「THE SWAPPER」任天堂公式サイト

燃やせるものはなんでも燃やす，究極の燃やしゲーム「リトル インフェルノ」

　「リトル インフェルノ」は，100種類を超えるアイテムを，ひたすら暖炉で燃やしていくというゲームだ。筆者も最初はそれのどこにゲーム性があるのかと思ったわけだが，今や気付けば暖炉の前に釘付け状態。いったい何が筆者をそうさせるのか。


　ゲーム内に登場するアイテムはなんと100種類以上！　というのは最初にお伝えしたとおりだが，初めからすべてが燃やせるわけではない。本作には，「ガラクタ」「おもちゃ」「食べ物」といったテーマごとに分かれたカタログが7つあり，それぞれに20種類のアイテムが収録されている。

カタログに収録されているアイテムを注文すると，画面の下部にある郵便受けに届く

　Wii U GamePadのタッチパネルを使えるので，暖炉に物を投げて燃やすという操作が直感的にできるというのもポイント。操作の流れとしては，郵便受けに届いたアイテムをタッチ＆ドラッグして暖炉の中に配置し，暖炉内のどこかに触れてタッチペンの先，または指先に火を付けたら，その火を使って配置したものを燃やすといった感じだ。

アイテムを燃やすとコインが落ちる。このコインは，カタログで新しいアイテムを注文するのに使用する

　本作の面白いところは，アイテムの燃え方がとてもリアルだという点だ。アイテムは，火が付いた箇所から徐々に燃えていき，最終的には全焼するわけだが，その過程で飛び散った火花がほかの物に引火したりなど，現実と同じような燃え広がり方をするのだ。
　また，アイテムの中には，暖炉の中を無重力にする「ミニムーン」や，得体のしれない何かが孵化しそうなタマゴなど，燃えるとどうなるのか見てみたいと思わせるユニークなものがたくさん用意されているので，ついつい物を燃やす手が止まらなくなってしまう。

現実世界では，月や銀河を燃やす機会なんて一生めぐって来ないだろうが，本作では好きな時に好きなだけ燃やすことができる

　そして，本作にはコンボシステムが搭載されている。本作でいうコンボとは，コンボリストの各項目で指定されている2つアイテムを同時に燃やすこと。ただ，何を組み合わせて燃やせばいいのかは伏せられており，ヒントはコンボ名のみとなる。
　コンボ名だけで判断できるものもあれば，そうでないものもあり，正解の組み合わせを模索するのについ熱中してしまう。

携帯電話とクレジットカードを同時に燃やすと「高額ケータイ料金」というコンボが成立する。こうしたコンボは300種類以上もあるという

　一見するとシンプルなゲームながら，遊んでみると止め時が分からなくなる要素がたくさん詰まった本作。何かを燃やして遊ぶというのは，現実では非常に危険な行為だが，それがゲームの中であれば安心だろう。そして何より，火をぼんやりと眺めていると心が落ち着くので，ゲームに癒しを求める人にもぜひ遊んでみてもらいたい。

「リトル インフェルノ」任天堂公式サイト