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[E3 2011]結局,あのコントローラを使ってどんな遊びができるのか。Wii Uのサンプルゲームをプレイして感じたこと
Measuer Up
本作は,タッチペンを使い,指定されたとおりにコントローラのタッチパネルに直線などを描いていくゲーム。一人でも遊べるが,二人対戦がメインとなっている。二人で遊ぶときは,Wii Uのコントローラを交互に持ってプレイすることになる。出された指示により近いものを描いたほうが得点が高くなり,すべての課題で得た合計点で勝敗が決まる方式だ。
実際に遊んでいるあいだは,コントローラの画面しか見ておらず,正面のスクリーンを見たのは結果発表のときぐらい。掲載済みのムービー記事でも触れたが,ニンテンドーDSの2画面をスクリーンとコントローラのタッチパネルに置き換えて遊んでいる感覚だ。
New Super Mario Bros. Mii
Wii用のタイトルとして発売されている「New スーパーマリオブラザーズ Wii」をWii U向けにアレンジした作品。HD化され,自分のキャラクターとしてMiiを使えるようになっている部分以外は,オリジナルとほぼ同じだ。日頃からHDの画像を見慣れているせいもあり,これぞWii Uだという印象はあまり受けなかったが,ゲームの表示をコントローラのタッチパネルのみにするという使い方が,それっぽいといえばそれっぽい。
また,二人同時プレイのとき,片方のプレイヤーがコントローラを,もう一人はテレビのスクリーンを見ながらプレイすることも可能だ。
SHIELD POSE
正面の船から飛んでくる矢を,コントローラを盾に見立てて避けるというゲームだ。矢が飛んでくる前に,真ん中,右,左,上といった具合に方向を教えてもらえるので,それをヒントにコントローラを動かせばいい。とはいえ,単に動かすだけではダメで,タイミングを合わせる必要がある。さらに,細かい動きはコントローラのタッチパネルを見て調整する必要があるので,テレビのスクリーンを見たり,コントローラを見たりと思いのほか忙しくなる印象だ。
Chase Mii
本作を一言で表すと,「鬼ごっこ」だ。Wiiリモコンを持った4人が「鬼」となり,Wii Uのコントローラでプレイする人がひたすら逃げる。制限時間内に捕まらなければコントローラを持っている人の勝ち,誰かが捕まえた場合は,その人の勝利となる。コントローラのタッチパネルには,マップの全体図が表示される仕組みで,鬼の四人は,テレビのスクリーンに4分割で表示された画面を見つつプレイする。
Battle Mii
本作は,タッチパネル付きのコントローラを持ったプレイヤーと,Wiiリモコンを操作する二人のプレイヤーが対戦するゲームだ。Wii U用コントローラを持ったプレイヤーは,飛行機で上空から残りの二人に攻撃を繰り出していく。Wiiリモコンを持った二人は協力し合い,飛行機に乗ったプレイヤーを撃ち落とすのだ。このように,今回展示されていた作品は,Wii Uでどういったことができるのかを紹介するために作られた,サンプル的な位置づけのゲームといえる。細かい説明は割愛するが,どんな作品かおおよそイメージはつかめたのではないだろうか。
さて,今回の取材でプレイしたWii Uでは,タッチパネル付きコントローラは本体と1対1で接続されていた。なお,複数台のタッチパネル付きコントローラをつなげられるのかについては,正式な回答は得られなかった。
これまでのゲームで複数人での対戦というと,基本的には同じ条件下で争う/協力するというものが多かった。しかし,今回の例でいうと「Battle Mii」のように,Wii Uで複数人が同時にプレイする場合,一人がタッチパネル付きコントローラ,もう一人がWiiリモコンというように,機能が異なるデバイスを持つ状況が“普通”となる可能性も十分考えられるわけだ。
今回展示されていた作品では,そのことによって極端な有利/不利が生じないよう,一人対複数人での対戦にするなど,ルール上の工夫が凝らされていると感じたが,ゲームメーカーはWii Uで対戦ゲームを作る場合など,今まで以上の配慮が求められそうだ。
※6月9日18:40頃,文章中に一部語弊のあった表現を変更し,文章を修正しました。
また,今回展示されていたゲームでは,Battle MiiとChase Miiが「Wii Uらしさ」をより強く打ち出した作品だと感じた。というのも,タッチパネル付きのコントローラを持つ側と,テレビのスクリーンを見てプレイする側でまったく異なる映像が処理されながら,複数人による対戦が実現していたからだ。
さらにBattle Miiでは,テレビのスクリーンに表示される指示を確認しつつ,コントローラのタッチパネルを見て動きを微調整する必要があり,新鮮なプレイフィールが味わえた。
ところで,任天堂が開催したメディアプレゼンテーションイベントでは,コントローラのタッチパネルにボールだけが表示されており,それを床に置いた状態で,ゴルフクラブに見立てたWiiリモコンを振るといった映像が上映されていた。
今回は残念ながら,そのような“合わせ技”的な遊びが体験できるゲームは用意されていなかった。任天堂としてもいろいろとアイデアを練っているところだと思うが,具体的にどんな楽しみが味わえるのか知りたいものだ。
とはいえ,Wii Uっぽさにこだわるだけでなく,総合的な性能が高められた「Wiiの後継機」として,これまでのゲームを正当進化させたタイトルの登場も大いに楽しみにしたいと思う。
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