プレイレポート
[E3 2012]左右の手から繰り出す魔法で敵を殲滅。シリーズ初のKinect専用タイトル「Fable:the Journey」のプレイレポート
今回は短い時間ながらも,プレイアブルデモを最後までプレイすることができたので,その内容をお伝えしよう。コントローラを使わず,腕や上半身の動きで操作するRPGとはどのようなものか,確認してほしい。
Kinect専用タイトルの場合,試遊ブースにはディスプレイの前にプレイ用のスペースが確保されているのだが,Fable:the Journeyでは,そこにイスが置かれていた。つまり,本作はイスに座ってプレイするということだ。長時間のプレイになることが多いRPGならではの配慮かもしれない。
イスに座ってプレイを開始すると,まず大きな扉が現れる。扉にはいくつかの紋章が描かれていて,その紋章ごとに特定の魔法をヒットさせると開く仕掛けになっており,プレイヤーはここで基本となる魔法の使い方を学ぶことになる。
ボルトを使うには,まず右手を軽く上げる。そうすると画面に光の球が表示されるので,狙った場所に向けてボールを投げるようなアクションをすれば,光の球が飛んでいく。
ファイアボールを出すには,まずボルトと同じように右手を上げ,光の球が表示されたところで右手を軽く振る。そうすると光の球が火の球に変わるので,あとはボルトと同様に狙いをつけて投げればオーケーだ。
フォースは左手を前に出すことで使える。こちらは事前に手を上げることなく,いきなり前に出しても大丈夫だ。
この3種類の魔法を,指定された紋章に当てなくてはいけないのだが,狙いをつけるのがなかなか難しい。画面に照準のようなものは表示されないので,完全に自分の感覚で方向を調整するしかないのだが,あさっての方向に飛んでしまうこともしばしば。実際,筆者は自分がプレイする前にほかのプレイヤーを見ながら「下手だなー」と思っていたのだが,いざプレイしてみたらそれ以下の出来であった。恥ずかしい……。
そんな筆者を見かねて,ブースにいたMicrosoftの関係者が教えてくれたのが,魔法の軌道を修正する方法。一度魔法を繰り出したあと,手首をスナップさせるように動かせば,魔法がその方向に変化してくれる。この方法のおかげで何とか紋章に魔法を当て,扉を開くことができた。
扉が開くと,目の前には木々も生えないような荒野が広がる。ガブリエルはそこを進んでいくのだが,プレイヤーは移動に関して何か操作を行う必要はない。敵が現れると自動的に移動が止まり,戦闘が始まる。
攻撃の基本となるのはボルトとファイアボールだ。戦闘が始まる前までは,出すまでの手間が多い分,ファイアボールのほうが強力だと思ったのだが,正直なところ,今回のプレイではボルトとファイアボールの威力にそれほどの違いを感じられなかった。もしかしたら敵の特性によって,ファイアボールが有効な場面があるのかもしれない。
フォースは敵が持っている盾をもぎ取ったりするときに便利だ。まず敵に向かってフォースを出し,捕まえたらフォースを出した左手を素早く動かすと,その方向に盾が飛んでいく。場合によっては敵の腕が取れることもあるし,小さな敵はフォースだけで倒すことも可能だ。
もちろん敵もさまざまな攻撃を仕掛けてくる。近接攻撃は敵が近づく前に倒せば問題ないが,弓矢や投石は,肘を前に出すようなポーズをとって防いだり,上半身を左右いずれかの方向に傾けて避けるといったことが必要だ。
以上のような感じで戦闘を繰り返し,先に進んでいくと,何やら神秘的な雰囲気が漂う場所にたどり着いた。そこには水が入った大きめの器があり,そこに両手を浸すことで,新たな魔法が得られるという。画面に向かって両手を出すと,ガブリエルがヤリのようなものを手にするムービーが流れた。どうやら新しい魔法は「スピア」のようだ。
スピアを入手すると,ガブリエルは洞窟のような場所に入っていく。途中で道が途絶えてしまっているのだが,そこで天井を見上げると,巨大な刃のような物が鎖にぶら下がっている。これを落とすことで洞窟の仕掛けが作動し,道がつながるらしい……ということで,ここでスピアの出番だ。握った右手を頭の横に持ってきて,ヤリを構えるようなポーズを取ると,画面に先ほどのヤリが現れるので,そのまま鎖に向かって投げる。細い鎖だったが,ここまで戦闘を繰り返した慣れもあったのか,一発でヒットさせて刃を落とし,仕掛けを動かすことができた。
そのまま洞窟を進んでいくと,地中から,岩でできた巨人のようなモンスター,アーストロールが登場。アーストロールを護衛する敵も同時に出現して,かなり忙しい戦闘になった。
「いくら攻撃しても倒れないな」と思い出した頃,またしても天井に巨大な刃がぶらさがっているのを発見。「ちょっと用意が良すぎないか……」と思いつつ,スピアで鎖を断ち切って刃をアーストロールの上に落とし,さらにフォースを使って刃を深くめりこませることでアーストロールを倒すことができた。これで今回のプレイアブルデモは終了だ。
プレイアブルデモで印象に残ったのは,「出したい魔法が間違いなく出せる」という点だ。ボルトとファイアボール,スピアはかなり似たジェスチャーで出すにも関わらず,意図したものと違った魔法が出ることはなかった。このあたりはKinectの優れた認識性能のおかげだろう。
また,Kinectタイトルとしてはかなり軽めの運動量でプレイできるということも,本作をじっくりプレイしたいと思っている筆者としては安心した。敵の攻撃を避けるときに上半身を動かす以外は,両腕,それも肘から先の動きだけで十分操作できる。少なくとも,疲れてプレイできないということにはなりづらそうだ。
ただ,今回は戦闘に特化した内容だったこともあって,Fableシリーズならではの要素がほとんど感じられなかったのは残念だ。戦闘以外のシステムはまだ詳細が明らかにされていないので,今後に注目したい。
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