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[COMPUTEX]Intel,Haswellこと第4世代Coreプロセッサを正式発表。Ultrabookやタブレット向けのラインナップが明らかに
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印刷2013/06/04 15:30

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[COMPUTEX]Intel,Haswellこと第4世代Coreプロセッサを正式発表。Ultrabookやタブレット向けのラインナップが明らかに

第4世代Coreプロセッサのバッジ
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 日本時間2013年6月4日15:00,Intelは,開発コードネーム「Haswell」(ハスウェルもしくはハズウェル)として知られてきた第4世代Coreプロセッサを正式に発表した。すでにデスクトップPC向けの一部ラインナップは店頭販売が始まっており,製品概要が公開され,4Gamerでもレビュー記事を掲載しているが,正式発表にあたっては,UltrabookやタブレットPC向けのラインナップが新たに明らかとなった。

 COMPUTEX TAIPEI 2013の会場では現在,Intelによる基調講演が開催されている。その模様は追ってお伝えするとして,まずは明らかになった製品の一覧を整理しておこう。


Ultrabook向けとタブレットPC向けCPUのスペックが一部明らかに


 2日掲載のアーキテクチャ解説記事でお伝えしたように,第4世代Coreプロセッサでは,Ultrabook向けの「U-Processor Line」(Uプロセッサライン)と,タブレットPCや,ノートPCとタブレットのハイブリッド型であるデタッチャブルPC向けの「Y-Processor Line」(Yプロセッサライン)という,2種類の製品ラインが用意される。
 UとYの両ラインにおける最大の特徴は,CPUのダイとPCH(Platform Controller Hub。いわゆるチップセット)のダイを,マルチチップ技術によって1つのパッケージ上にまとめてある点だ。Intelはこのシングルパッケージを「SoC」(System-on-a-Chip)と呼び「PC史上初」と位置づけている(※AMDの「Kabini」や「Temash」があるので,発表レベルではすでに史上初ではなかったりするが,実際の搭載製品が市場に登場するのは,という意味かもしれない)。

U-Processor LineとY-Processor Lineでは,CPUコアとPCHを1チップに集積する。従来どおりの2チップソリューションは37W以上のTDP向けとなり,それ以下のTDPでは左のSoCタイプになるそうだ
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 UとYの両ラインでは,従来より深い省電力ステートであるC7〜C10がサポートされる。さらに,PCHを含めて1パッケージ化したことにより,外部DMIを使う必要がなくなることも,電力効率の向上に寄与しているという。

UとYの両ラインでは,過去最大のバッテリー駆動時間向上を実現したというのがIntelのメッセージだ
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 正式発表時点におけるU-Processor Lineのラインナップは下記のとおり。

  • Core i7-4650U
  • Core i7-4558U
  • Core i7-4550U
  • Core i7-4500U
  • Core i5-4350U
  • Core i5-4288U
  • Core i5-4258U
  • Core i5-4250U
  • Core i5-4200U
  • Core i3-4158U
  • Core i3-4100U

 6月4日時点では全11製品中,Core i7-4650UとCore i7-4350U,2製品のスペックが明らかになっている(表1)。現在のところ,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)28Wのモデルや,SoC形態の写真が載っているスライドで示されるLPDDR3対応モデルがどれになるかは明らかになっていないが,2013年中に合計19モデルが登場するそうなので,詳細はおいおい,Intelの製品情報データベース「ark.intel.com」などで明らかになるのだろう。

※1000個ロット時単価は,OEMとなるPCメーカーがIntelへ発注したときの単価であり,店頭売価とは異なる。以下同
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 一方,タブレットPCやデタッチャブルPC向けとなるY-Processor Lineだと,6月4日時点で存在が明らかになっているのは「Core i5-4200Y」「Core i3-4010Y」の2製品。そして,両製品のスペックはいずれも表2のとおり明らかになっている。年内には合計9モデルが登場予定だ。

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 なお,U&Y-Processor Lineでは,TDPの値にチップセットが含まれるのが,従来との大きな違いになる。従来のUltrabook向け製品のTDPはCPUのみだったので,SoC化されたU&Y-Processor Lineでは,数字から受ける印象以上にTDPが削減されていることになるわけだ。
 Y-Processor Lineにだけ設定がある「SDP」は「Scenario Design Power」の略。これも詳細はアーキテクチャ解説記事を確認してもらえればと思うが,簡単にいえば,タブレットで行う作業を想定した(=あまり高負荷な作業は行わないという前提の),典型的な熱設計値である。

U&Y-Processor LineのTDP(やSDP)はチップ上に集積されたPCHを含んでいる。そのため,従来のUltrabook向けや小型PC向けの製品と比べると,その値から受ける印象異常にTDP(やSDP)が削減されているという
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統合型グラフィックスの新ブランド「Iris」採用製品も登場


統合型グラフィックス機能の“レベル”とブランド名の相関。詳細は5月2日掲載の記事を参照してほしい
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 Haswell世代では統合型グラフィックス(※本稿における表中の表記は「iGPU」)の性能向上がトピックの1つとなっており,とくに上位モデルでは,従来の「Intel HD Graphics」に代わり,新しい製品ブランド「Intel Iris Graphics」(Iris:アイリス)を採用するのが大きな特徴となる。
 Haswell世代の統合型グラフィックス機能は,性能順にGT3e,GT3,GT2,GT1と分けられており,GT3以上にIrisシリーズの名が冠せられる。6月2日の時点では該当製品の存在が公表されていなかったわけだが,正式発表ということで,無事(?),デスクトップPC向けの「Core i7-4770R」「Core i5-4670R」「Core i5-4570R」に,ノートPC向けの「Core i7-4950HQ」「Core i7-4850HQ」「Core i7-4750HQ」,計6製品の存在が明らかになった。

 デスクトップPC向けの3製品は,より高い性能の統合型グラフィックス機能を持つデスクトップPCの識別子とされる「R」の文字付き。このうちスペックが明らかになっているCore i7-4770Rだと,「Intel Iris Pro Graphics 5200」と呼ばれるGT3eを統合している(表3)。
 ちなみにCore i7-4770Rの提供形態は,LGA1150ではなく,BGA(Ball Grid Array)。つまり,ユーザーの手ではCPUを交換できないわけだ。「デスクトップPCのメーカーが,単体GPUに頼ることなくグラフィックス性能を強化したいときの選択肢」というわけであり,自作派PCゲーマーには縁遠い製品となりそうである。

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 一方,ノートPC向けの3製品は,Intelが「プレミアムノートブック向け」とする「H-Processor Line」のCPUが,Intel Iris Graphicsシリーズを統合する。今回スペックが表4のとおり明らかになっているCore i7-4950HQとCore i7-4850HQが統合するのは,Core i7-4770Rと同じくIntel Iris Pro Graphics 5200だ。

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 正式発表に合わせて概要が明らかになったCPUは,エンドユーザーが店頭で購入できるものではないが,UltrabookやデタッチャブルPCを推すIntelにとっては,むしろこちらが主役である。ゲーマー向けノートPCで採用されるケースはあまり多くないと思われるが,セカンダリのモバイルノートPCやタブレットPCの購入を考えているなら,プロセッサ名の詳細はともかく,U,Y,Hといった製品ラインだけでも記憶に留めておくといいかもしれない。

ark.intel.com(英語)

Intel日本語公式Webサイト

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